彼は一言で言えば、“不思議な人”だった
いつも我々の後ろにいながら、なぜか圧倒的な存在感を出していた。本人は面倒だから前線に出ないと言っていた。
けど、改めて考えるとそれは後輩育成のためだったと考え直した。
彼は周りをよく看ていた。世話好きで よく後輩や子供の面倒を看ているのが好きだった。あそこまで早く好かれていくのは今まで生きてきた中で私ぐらいだった。これは自賛ではない。客観的な事実だった。そして私にもいつの間にか仲良くなっていた。
彼は好色だ。嫁を複数人も手にした。彼女たちは個性が強いのによくまとめられている。ほかにも何人もの女性に手を出すと聞くが眉唾物が多い。
彼は用心深かった。私の講義を一度も見ず、直接見せようと動いても何度もうまい具合にはぐらかせられた。一度うまく乗せることはできたが、まるでこちらの思惑を見透かされているみたいにダメだった。ありえなかった。
だが、今思えば、警戒を悟られずに警戒していたと分かった。
彼は最強の一人だった。一番隊隊長山本元柳斎重國、零番隊の和尚こと兵主部一兵衛、初代十一番隊隊長卯ノ花八千流。これだけの化け物の中でも一番影が薄いのだが、間違いなく「化け物」だった。
なぜかは「わからない」。
私自身も最強だと思っている。そして時と場合によっては誰にでも勝てると自負している。だからこそ「分からなかった」。彼は剣技は一、二の使い手だ。けど、能力は平凡だ。いくら調べても彼の今以上の能力は確認できなかった。そして、力を隠していて、なおあの地位にいるのが不思議だった。理解できなかった。
そして、
「あなたとこうして戦えるのを楽しみにしていましたよ。上鳥鏡ノ介さん。」
「嬉しいね。此処までの大罪人に顔まで覚えてくれるとはね、藍染惣右介。」
「これでも、何度も誘いましたけどね。」
「野郎の誘いには乗らん主義でね。美女でも使ってから、一昨日きやがれ。」
私たちは、これから死合いを始める。誰も使えない。なら自分で殺しあいながら調べよう、この男を
上鳥鏡ノ介を
ああ。めんどくせえ。なんでこいつこんなに首ったけなんだ?やっぱりこいつはめんどくさい。色々と調べやがって、人のプライバシーを考えろよ!
まあ、いいや。早く始めそう、喰らい合いを。こいつは殺せない。それは事実だしな。けど、己の糧にしよう。
闘いは面白い。やはり師匠の誘いを断って正解だ。自由に、気兼ねなく殺し合いができるから。
ああ、あれから何年生きただろうか?この人生は面白いけど長いな。
もう始解するか
「常闇を駆け抜けろ******」
俺は愛刀を出し、構えて、嗤い、
殺し合いの宴を開いた
これのシーン大分先のシーンになります。すまん。
作者は一応原作は読破してますが、小説は全然読んでないのでちがうだろ!といった場面が出ます。ご了承ください。宜しくお願い致します!