生まれて十五年。ようやく入学できる歳になった俺は死神の学校である真央霊術院に入学できた。文字を書いたり読んだりすることは数年で慣れた。今では前世と同じように寝ながら読書ができるようになれた。
あれから、自分の家についても調べてみた。どうやら上鳥家は設立されて、それなりの歴史があるのだ。具体的には瀞霊廷ができたころから。話によると、当時の先祖は、神官と同時に護廷十三隊に入っており、特殊な力を保有していたそうだ。その力は今では存在しておらず、口伝で代々当主のみに伝えられるそうだ。なので自分には知られず、他の兄弟も知らないようだ。なんせまだ父である現当主が存命なのだ。当たり前である。ただし、最近では本に書いて残すと言われているが、不明である。
それはさておき、自分は今これから学ぶ教室に来た。あまり広くはないがそれなりの人数が入れそうだ。前世の小学校と似ている。すると、
「貴様、そこをどけ!」
後ろからいきなり怒鳴り声で言われた。慌てて後ろを向くと、大体170cmほどの体をした男子と周りにはそのお付と思われる男子が三人ほどいた。因みに鏡ノ介は現在160cmと小さめである。
「わ、すすいません。」
俺は驚きながらわきにそれて謝った。
「ふん。それでよいのだ」
偉そうにしながら部屋に入っていった。『偉そうなやつだな』そう思いながら俺もこの教室に入っていた。
特に親しい奴がいるわけでもないので、俺は本を読み始めた。ぽつぽつと人が入ってきて、俺は自前の本を読んでいると
「隣、いいか!?」
明るい声で訊かれたので顔を上げると、かなり男前な顔をした男子がいた。自分と同じくらいの身長でよく見ると少し爽やかさの混じった顔だ。
「いいですよ」
俺はそう答えて道を開けた。
「おお、おりがとう!」
男子はそう軽快に答えて座った。
「おまえ、名前なんて言うんだ?」
「鏡ノ介です。あなたは?」
「義家だ。よろしくな!」
「よろしく」
お互い苗字を答えないのは苗字がない可能性があるからだ。その配慮としてあえて聞かないのが暗黙の了解だ。学園の考え方としては、死神になったら基本は強さが重視されるため家柄等の大小は学園では誇示しないのが主流だ。流魂街の優秀な住民の入ってくるので当たり前だ。
が、思いのほかバカはいたようだ。
「おい、そこをどけ、下民よ。そこは我の席だ!」
声のほうを見ると、新しく入ってきた生徒らしく先に座っていた生徒の席を奪おうとしていた。
「そ、そんなこと言われても先に僕が座っていたんですよ。」
「ふむ。では貴様はどこの家だ?さっさとなのれ!」
「な、ないですよ家柄なんて!」
「ふん!なら覚えておけ!我は八橋家のものだ!ここは貴様のような下民風情が足を踏み入れてよい場所ではないぞ!」
流石に名前まで暴露するほど馬鹿ではなかったようだが八橋家は確かに貴族だが、中流程度の貴族だ。うちと同じくらいで地位はさほど良くないが、上流貴族に上がれるかもしれないと最近は噂されている。虎の威を借りる狐のようなもんだがな。
「そ、そんなこと、言われても、。」
座っていた生徒は泣きそうだ。流石にかわいそうになるが俺が行っても言い合いになって話が長引く可能性があるし。どうしたもんかな。
「ふむ。では私に認められる、というのはどうだ。」
「え?」
なんと義家が突然そんなことを言い出したのだ。俺もびっくりした。
「なんだ貴様は!野外の者は黙っておれ!」
「そういわれてもね。静かになりそうにならないから話したんだよ。とりあえずその子が俺に認められていればいいかな」
「なんだと!貴様どこの家だ!場合によっては取り潰してやる!」
「いやあ、そんなんでもないよ。ただの志波家三男さ」
教室中が静まった。志波家と言えば四大貴族の一家だ。俺でも知ってる。てか主人公の黒崎一護のご先祖様じゃん!よく考えたら今は取り潰しになっていないから五大貴族だ。顔をよく見ると一護や父親の一心の面影がある。いや、この場合は、二人に義家の面影があるといったほうがいいな。そんなめっちゃ上の方に溜口もとい宣戦布告みたいなことを言った八橋家の坊ちゃんは顔を青ざめている。下手すると気絶しそうだ。
「あ、あ、あの、その、何というか」
「ああ、気にすんな。俺は権力を振り回すようなものじゃない。好きじゃないからな。ただお前のような輩が八橋家の中にいると親父に言っておくよ。」
その瞬間その言葉を聞いたせいかぶっ倒れてしまった。座っていた生徒は安堵した顔になっていた。が、義家のほうに何度も頭を下げていた。義家は手を振りながら笑顔を返した。で俺のほうを向き、
「まあ、さっき言ったように威張るつもりは無いから、よろしくな!」
俺は頷くしかななかった。
意外と深くまで掘らないと大変ですね。次回あたりに容姿も少し書いていきます。