東方仮面時王異聞~Another Time Decade~ 作:放仮ごdz
前回の三つの出来事!
一つ!水橋パルスィ/アナザーカブトを退けて辿り着いた地上で、人里の少女が変貌したアナザー響鬼に襲撃されたさとりこと仮面ライダーディケイド。
二つ!優勢に立つものの、突如乱入してきた博麗霊夢が変貌したアナザーオーズの圧倒的な力を前に敗北してしまう。
三つ!今や幻想郷を襲う災害の一つとなった博麗霊夢に襲いかかるアナザー響鬼だったが、返り討ちにされセルメダルの山にされてしまった!
意味はないけどアナザーオーズで前回終わって今回始まるからオーズ風にしてみた。今回はディケイドの真骨頂な回。例のBGMと共にお楽しみください。楽しんでいただけたら幸いです。
誰かが問わねばならない。あの悪魔の魔の手に晒されてしまった者達に、問わねばならない。よりにもよって、子供たちのヒーロー…仮面ライダーの力でそれ以上罪を重ねる気なのかと、幻想郷を泣かせるのかと。止めなければならない。悪意が広がる前に、罪もない人々が巻き込まれる前に誰かが止めねばならない。例え悪魔の力を使ってでも、幻想郷を守らねば。顔見知りの妖怪たちを見逃してきた私の罪だから。
――――「そうだ、己の罪を数えたお前には資格がある。地獄の底まで
≪ダブル!!≫
「ああ、ああ…私のメダルぅ!もう放さないわよ、私の中にいれば絶対に失わないから!私の手から零れないでね…?」
変身を解いて、少女を変えたセルメダルの山を抱えてハイライトの消えた目を見開いてにんまり笑みを浮かべる霊夢に、ディケイド…さとりは恐怖する。心を読めば悪意は一欠けらもなく、100%の善意から人間をセルメダルにしてしまったのだ。曰く、セルメダルにして取り込んでしまえば永遠に失うことはない。狂気の沙汰である。妖怪ですらその思考に至る者はいないだろうと言えるほどに霊夢は精神崩壊してしまったらしい。
「…正気ですか霊夢さん」
「正気も正気よ、貴方には私の心が読めるんでしょう?だったらこの合理的な結論も理解してくれるわよね?ね?」
「残念ながら…ッ!?」
期待を込めた表情で光の無い目を向けてくる霊夢に怖気ついて後ずさりするディケイド。すると、霊夢の抱えていたメダルの山がひとりでに動き出し、霊夢を弾き飛ばすと傍らに収束し、まるで巻き戻るかのようにアナザー響鬼へと形を成した。まるで、ディメンションキックを受けたアナザーカブトが復活した時と同じだ。
「え?……ええ?!?!?!?!!わ、私死んだ…死んだ、よね!?」
アナザー響鬼は固まっていたがすぐさま我に返り、ひっくり返っている霊夢とまさかメダルになっても復活するとは思わず驚きで固まっているディケイドに気付くと、勝てないと悟ったのか鬼火を吐いて目くらましと同時に逃走。
「くっ、逃げられたか。私も霊夢さんがダウンしている間に逃げなければ…!」
≪カメンライド・カブト!!≫
≪アタックライド・クロックアップ!≫
≪オーズ!!≫
「ん"やめろぉぉぉ!!」
ディケイドも慌ててカブトに変身すると同時に、起き上がった霊夢はアナザーオーズに変貌して右腕を伸ばしてくるも、ディケイドカブトは魔の手が届く直前にクロックアップしてその場を後にした。残されたアナザーオーズは霊夢に戻り、ショックを受けたかのように呆然と立ち尽くしていたかと思うとゆらりゆらりと幽鬼の如く歩き出した。
「駄目よ…駄目、駄目、駄目。もう少しで手が届いたのに……足りないの。貴方達がいないと私はもう満たされないのよ。逃がさない……!」
空飛ぶことなく、セルメダルの波を操って自分を乗せて森の中へと消えていく霊夢。そこには、かつての幻想郷の護り主の姿はなかった。
「はあ、はあ…やはり人間というかなんというか」
変身を解き、一息つくさとり。一心不乱に逃げたため周りが見えてなかったが、いつの間にか人里付近の森に着いたらしい。いまだ燻る煙がすぐ近くから上がっていて、惨劇の跡がここまで広がっていて木々がいくつか折れていた。安全の保障はないが、少なくとも霊夢の側よりはマシだと結論付けて倒れた丸太に寄り掛かる。あの狂気をあれ以上見るのはごめんだ、と額に滲んだ嫌な汗を手で拭った。
「…人里の少女であろう彼女がああまで霊夢さんに殺意と恐怖を抱いていたってことは、あのメダルの大半が人里の住民の様ね。アナザー響鬼といい、妖怪よりよっぽど人間が恐ろしいじゃない」
「人間がどうしたって?」
「!」
話しかけられて、前へと顔を向けると、さとりの知らない顔がいた。白髪で赤い瞳を持つ赤いモンペを身に着けた少女、藤原妹紅だ。いつの間にかすぐ目の前まで来ていた気配に気付かなかったことに驚きを隠せないさとり。咄嗟に心を読み、立ち上がってディケイドライバーを構える。妹紅は、親しげなふりをしてさとりを攫おうとしていた。その目的は…
「おいおい。子供にそんなに警戒されると、さすがに傷付くぞ」
「…地霊殿の主として物申しますが」
後ろ手にアナザーウォッチを構えたことを読心しながらディケイドライバーを腰に装着するさとり。それを見て、目の色を変える妹紅。妖怪だとは気付いていたようだが、珍妙な装備を身に着けてくるとは思わなかったのか警戒していた。
「人間だろうと妖怪だろうと、死者は丁重に眠らせるべきよ。他人から…特に子供から奪った生体エナジーを与えて蘇らせたところで、慧音さんという方が喜ぶとでも?」
「…ちっ。お前、悟り妖怪か。だがな、知ったような口を利くな。私には夢が無いんだ。なのに、夢があるあいつが死んだんだ。そんなのおかしいじゃないか、死ぬべきは私だったのに!」
自分の胸に手を当てて吠える妹紅。悲痛に満ちた表情は、すぐにギリギリと歯を食い縛って怒りに満ちた表情へと変わる。まるで運命と自分自身に対しての怒りをさとりにぶつけているかの様だ。
「私の不死の肉体は何の役にも立たない!そんな私に与えられたのは他人の命を吸い上げて付与する力だ…私の命をあいつに渡すことも出来ないんだ!だったらもう、アイツの教え子たちを犠牲にしてでもあいつを蘇らせるしかないだろ!」
≪ファイズ!!≫
アナザーウォッチが起動し、黒い繊維に包まれ姿を変える妹紅。現れたのは、炎の様に揺らめく黄色い複眼をもつ骸骨の様な白の異形。全身に血管の様に歪んだ赤い「フォトンストリーム」が流れ、筋骨隆々でマッシブな体型だが胸部は肋骨が露出しており中は空洞になっていた。右肩にFAIZの文字が、左肩に2004の年号が刻まれたそれの名は「アナザーファイズ」。妹紅の能力である赤い炎を全身から放出し、ゆらゆらと近づいてくる怪人を前にして、さとりはライダーカードを取り出して構えた。
「慧音さんが死んでしまったことは不幸な悲劇だと思うわ。それでも、貴方のしていることは自己満足でしかない。何の罪もない子供たちの命を弄び、あまつさえ死者を蘇らせようとするなんて、地獄で裁かれるべき大罪よ!」
「悲劇? 笑わせるな。ハッピーエンドに変えてやるよ。あいつを蘇らせるのが罪なら…私が背負ってやる!!例えあいつに嫌われようと、私は自分に嘘を吐きたくねえ!私は慧音に生きていてほしいだけだあ!」
「っ!」
≪カメンライド・ディケイド!≫
アナザーファイズが襲いかかってきたと同時にカードを装填してバックルを回転、飛び出したプレートで迎撃しつつ変身を完了させたディケイドはライドブッカーをソードモードにして斬りかかる。対してアナザーファイズは蒼い炎と共に手甲の様な物を取り出して剣身を受け止めて弾き返し、そのまま拳を腹部に叩き込んだ。
「があっ!?」
蒼いΦの文様が腹部に刻まれて蒼い炎が撃ち抜き、焼ける様に痛む腹部を押さえて呻き後退するディケイド。追撃してくるアナザーファイズに、反射的に振るったライドブッカーで切り払って牽制。腰に戻すとライダーカードを取り出して装填、バックルを回転させた。
「妖怪退治の専門家相手には分が悪い様ね。専門家には専門家よ!」
≪カメンライド・ヒビキ!≫
≪アタックライド・オンゲキボウ レッカ≫
そしてディケイド響鬼に変身、取り出した音撃棒の先端に炎を纏わせて射出。アナザーファイズの振るった手甲と相殺、した瞬間。
≪START UP≫
電子音声と共に蒼と赤の炎の中から何かが飛び出してきて、ディケイド響鬼は再び腹部に衝撃を受けて宙を舞い、響鬼の変身が解除されてゴロゴロと転がる。
「今のは…!?」
ダメージに呻きながらも何とか立ち上がったものの、続けざまに何かが高速で体当たりを仕掛けて来てなぶり殺しにされる。動きを読む暇さえ与えてくれない。ようやく晴れた炎の先にアナザーファイズの姿はなく、ようやく高速で攻撃してくる何かの正体がアナザーファイズだと気付き、仮面ライダーファイズの能力の一つである「10秒間だけ高速移動が出来るアクセルフォーム」だと思い至ったディケイド。あまりに多い九つのライダーの記憶は整理する暇もなく、後手後手になってしまうことに悪態を吐いた。
「…終わりだ」
≪EXCEED CHARGE≫
次の瞬間アッパーカットで撃ち上げられ、高速移動を始めてきっかり十秒後に元の速度に戻って、両足に蒼い炎を纏って跳躍したアナザーファイズは赤い円錐型のエネルギーを纏った飛び蹴りを放って来て、咄嗟に防御の構えを取ったディケイドに炸裂、円錐状のエネルギーが吸い込まれると共にその背後に瞬間移動し、ディケイドは崩れ落ちた。アナザーファイズは倒れ伏したディケイドに視線をやるとそのまま立ち去るべく踵を返して歩き始めた。
「…悪いな。けど、あの時笑って死んだアイツらに嘘をつきたくないんだ。あいつの教え子たちは、喜んで犠牲になってくれた。家族がいない孤児にとって慧音は親同然の存在だったからな…だから私は何が何でも蘇らせる。罪だけじゃなくあいつらの夢を背負ってるんだ。今でも信じてる!意味なく死んだやつは…いないってな…!」
「……貴方の信念は確かに、私も知る記憶のファイズそのものだ…だけど!」
脳裏によぎるは、幻想郷の地底とは違う、地底を本拠地とする悪の帝国バダンとの戦い…俗にいう「仮面ライダー大戦」にて、死にゆく仲間の吐き捨てた恨みの言葉に、自分の未来に向かって歩む事にためらい延々に苦しめられるも、「喜びと悲しみを一つずつ戦いながら埋めて、その罪を背負う」と結論付けて、その最期まで戦い抜いた人間臭い怪人の男。ああ、確かに目の前に立つ少女はまさしくファイズだ。それは否定しない。だけれど、やってることは真逆だ。
「罪だけじゃなく夢を背負っている?…それは詭弁だ。貴女は、慧音さんの思いを蔑にしている!そんなの、背負ってもいない!ただの自己満足でしかないわ!慧音さんは貴方を守って死んだ、罪と夢を背負うのだというのならばそのことに意味を見出すべきよ!」
「なにを…慧音が私を守って死ぬ意味なんて、あるわけがない!私は死んでも生き返るんだ、例えあの炎で死んでも、私はそれでよかったんだ!私が生きて、あいつが死んだことは何かの間違いなんだ、あいつの気の迷いだ!そんなの、正すしかないじゃないか!」
さとりの言葉に行き詰ったのか、必死になり吠えて否定するアナザーファイズの姿が蒼い炎と共に、あの時のアナザーカブトと同じように変化する。
両肩と二の腕、太腿と足先を突き破って灰色の鋭い突起が多く見られる装甲が現れて指先は灰色の鋭い爪が伸び、腰からは狼の様な灰色の尻尾が生える。頭部の後ろからは妹紅の髪を思わせる蒼い炎を纏った灰色の鬣が広がり、口元からは八重歯の様な牙が生え揃って歯ぎしりする。骨格も変わったのか猫背気味になり、脚は完全に獣の骨格だ。
その姿は、ウルフオルフェノクの疾走態と呼ばれる姿にも酷似していたが、妹紅であることを表すが如く背中から炎の翼を、しかして赤い不死鳥ではなく蒼い蝶の様な翅を出して羽ばたき、熱風がディケイドに襲いかかる。それでも、ディケイド…さとりは怯まない。臆さず、アナザーファイズを真っ直ぐ睨みつけた。
「何かの間違い、ですって…?そんなの、理由なんて決まっているじゃない。慧音さんが、貴方をかけがえのない人だと思っていたからでしょう!蓬莱人だ、ワーハクタクだ、人間だ、妖怪だなんてものは関係ない。その人はただ、自分にとって大切なものを守ろうとして散った、それだけよ。貴方が不死身だろうと関係ないわ。私だって、家族の為ならそうするもの」
「私が、自分の命よりも大事だって言いたいのか…?そんなわけがあるか!そんなちっぽけなことであいつが死んでたまるかァアアアアアアッッ!!」
ディケイドの説教じみた言葉に耳を塞ぎ、認めたくないがために咆哮と共に四つん這いで駆け抜け、炎の翅を羽ばたいて加速して突進を繰り出すアナザーファイズ。それに対してディケイドはただ拳を握って振りかぶる。
「貴方が自分をどう過小評価しているかは知らないけどね。ちっぽけだから、守らなくちゃいけないのよ!!」
そして、飛びかかってきたアナザーファイズの、真っ直ぐすぎる一撃を回避し、その顔のど真ん中にストレートで拳を叩き込んだ。噛み締めていた牙が折れ、吹き飛ばされたアナザーファイズは、精神的なダメージなのか変身が強制解除されて転がり、妹紅は倒れ伏す。側にアナザーファイズウォッチが転がった。ディケイドも変身を解除して、焼けた腹部を押さえて倒れ込む。
「…私がやっていることは、私を守って死んだあいつの思いを裏切っている…そう言うのか、お前は」
「私も真意は知らないわ。でも、命を救ってもらった事実だけは否定しないで」
「…ああ、そうだな。でも、だったら私は、どうすればいいんだよ…」
そのまま立ち上がるなり、アナザーファイズウォッチを握りしめてよろめきながら歩き去って行く妹紅をそのまま見逃したさとり。アナザーファイズウォッチを回収することも忘れ、去り際に読めた妹紅の心の声に何とも言えぬ表情を浮かべていた。
「藤原妹紅。貴方の抱いた激情の正体は恐らく友情ではなく愛情みたいね。愛した人間が自分を庇って死ぬ…そんなことになったら、私もどうなるかわからない。一概に否定はできないわ。……こいし。貴女は、生きているわよね?」
霊夢の心を読んだ際に見せられたその情景が脳裏によぎるが、頭を振って無理やり忘れ去る。そんなはずがないのだと、信じたい。だけど悟り妖怪には嘘を吐けないのだと自分自身が痛感している。だからこそ、真実から目を逸らす。…それは妹紅のしていたことと何が違うのか、そう己の心に問いかけられた気がしたが、さとりは無視して人里の方へと歩を進めた。
「…くそっ」
藤原妹紅は住処にしている迷いの竹林の小屋への帰路についていた。一度、ごちゃごちゃになった心の中を整理したかった。なんと言われようと慧音を蘇らせるために生命エナジーを蒐集するか。それとも慧音の意思を汲み取るか。さとりの言葉で、揺れていた。
妹紅は慧音の真意を知るのが嫌だった。自分は親友だと思っていても、あちらからそう思われていなかったらどうしよう。もしも否定されたら、立ち直れなくなる。死にたくなっても死ねないのだ。だからはっきりさせることだけは避けたかった。
そしたら、真意を聞くことなく慧音が死んでしまった。死のうとしていた自分を庇って。頭が空っぽになった。なんで自分を庇って死ぬのか。不死身の自分を庇うなんて非合理的なこと、教師もやっている慧音がするだろうか?それよりも、巻き込んで死なせてしまった、の方がしっくりきて納得してしまい、泣き叫んだ。後者だとすると、死んでも死にきれない。どっちにしても自分が死のうとしてしまったばかりに慧音が死んでしまったことは事実だった。
「…ああ、やっぱり駄目だ。私は、あいつから答えを聞きたいよ…」
≪ファイズ!!≫
泣きそうな顔になって、アナザーファイズへと変身、さらにディケイドと戦った際の強化態に変貌を遂げる。結局選んだのは血塗られた道。人間だろうが妖怪だろうが片っ端から生体エナジーを奪い取る。もう始めてしまったことだ、今更やめたら自分に託してくれた子供たちにも申し訳が立たないと自分に言い訳して。手始めにと、ちょうど真上の空を飛んでいた見覚えのある巫女へと、炎の翅を広げ蒼い火の粉を舞わせながら飛翔し襲いかかった。
「貴女は知っていますか?仮面ライダーという存在を」
≪ダブル!!≫
「え…?」
アナザーファイズは、いつの間にか地面に叩きつけられていたことに疑問を抱く。なにが起きた?自分は確かに標的の頭部を捉えて意識を飛ばしたはずで、なのにひっくり返っている。まるで風が邪魔したかのように。疾風が吹き荒れて火の粉を散らし、見上げた空からそれは振ってきた。
「お前は…半分こ怪人?」
「失礼な。私はW。仮面ライダーW、です」
まるで相反しない二つの仮面がそっぽを向いているかのような、四つの赤い複眼で合せて三つの貌を持つ継ぎ接ぎだらけの怪人。右が笑い顔のターコイズカラーでまるで包帯の様に皮膚が垂れており、左が不機嫌そうなへの字の口をしたビスが打ち込まれた黒いレザー生地のような皮膚。鳥の様なステンドグラスで作られたベルトを身に着けており、左太腿にはDOUBLEの文字、右太腿には2007の年号が刻まれている。
それが名乗ったのは、愛する風の街を泣かせないために戦い、罪を数え続けた二人で一人の仮面ライダーの名。しかしその実態はたった一人のアナザーライダー「アナザーW」だった。
「仮面ライダーは正義の味方です。子供たちの希望なんです。それの力を持つというのに、悪事を働き、人を襲い、あまつさえ私の愛する幻想郷を絶望の底に落とした。私が止めます、私が正します。私こそが仮面ライダーを真の意味で受け継いだ者。その志を受け継ぎ、貴方達を倒す者です」
「………そうかよ。アンタが一番性質が悪いな」
不気味な姿で少女の声で意気揚々と得意げに話すアナザーWに、何とか言葉を絞り出したアナザーファイズ。正義に酔いしれる狂気程恐ろしい物はない。元貴族階級で、今は蓬莱人の自分はそれをよく知っている。正義のためなら、人間はどこまでも残酷になれるのだと。
「さあ、お前の罪を数えろ!…なんて、言っちゃいました!」
「生憎と罪はもう数えた。背負うことを決めたんだ…お前なんかに邪魔されてたまるか!」
金色に輝く光弾の弾幕を飛ばしながら取り出した鉄の棍棒を振りかぶるアナザーWに突撃するアナザーファイズ。アナザーライダー同士の対決の火蓋が切って落とされる。勝つのは歪んだ正義か、それとも歪んだ信念か。
ーーto be next another time
メズールやらのグリードを元にしたら霊夢がメンヘラっぽくなった…巧を悪い方向にしてみたら妹紅がヤンデレっぽくなってしまった…(草加よりはマシ)悪い早苗のイメージを考えたら初期753みたく性質の悪い正義の味方になってしまった…なお、イカレ具合はまだマシな方だったり。
今回の題名は二人とも罪に関係する者ということでW風に/で。
死んでも無理やり蘇らせられるアナザー響鬼の少女。蓬莱人と同じく死にたくても死ねなくなりました。人間態で死んでも逃げられないという「契約」です。ちなみにさとりが逃げ出した際の霊夢の叫びは人形を弄ばれるドクターの絶叫です。アレとは別ベクトルにぶっ壊れてますが。
第一話で変貌したアナザーファイズこと妹紅。慧音が自分を庇って死んだことにより生き返らせようと奔走しています。敵の手を借りてでも、なのは原作ファイズのスマートブレインに頼って真理を蘇生してもらったシーンから。人間→妖怪→怪人→蓬莱人と生体エナジーの量は変わるので、狙うべきはやはり彼女だったりします
原作では見せなかったアクセルフォームの高速移動やクリムゾンスマッシュの様な蹴りの他、オリジナル能力であるファイズショットの様な手甲を装備する能力(オルフェノクの武装と同じ原理)、そしてパルスィと同じく変身者の力を用いた強化形態…便宜上とりあえずアナザーファイズ・フェネクスへのパワーアップ持ち。元ネタは過去作「novel大戦」の暴走慧音。あっさり敗れてますがサイガの様な飛行能力や圧倒的火力の制圧攻撃など結構強いです。
対してさとりはディケイドお馴染み説教で撃破。まんまファイズの世界の奴です。何気に原作のアルティメットクウガ戦で見せたライダーパンチを使ってます。
そして登場、アナザーW。原作通り正体不明ですがまあ正体は分かるかと。一応正義感からアナザーライダーを狩るアナザーライダーやってます。仮面ライダーが大好きだからこそ他のアナザーライダーが許せない、とそんな感じ。アナザーライダーVSアナザーライダーは書きたかったことの一つだったり。正義のためなら、人間はどこまでも残酷になれるというのはオーズのバッタヤミー回からです。
それから、一話から全部修正して書き忘れていたライダーの名前と、「とある」年号をアナザーライダーの描写に追加しました。全部何の年号か分かった人は東方をよく知っている人かうちの過去作を知っている人ぐらいでしょうか。
次回は人里に訪れたさとりの話。次回も楽しみにしていただけたら幸いです。よければ評価や感想、誤字報告などをいただけたら嬉しいです。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。むしろ感想くださいお願いします。