ボクとカノジョと召喚獣   作:気分は少年

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病院までの移動は省きます。




第2話 病院にて

 明久と秀吉は病院まで無事に優子を運びこんだ。秀吉は、母親にこのことを連絡するため、一旦外へいき、明久は病院内の椅子に座り、秀吉を待ちつつ休憩していた。

 

 しばらくすると、母親との連絡を終えた秀吉が戻ってきた。

 

 

 

秀吉「すまん明久待たせたのう。母上とは連絡がついたのじゃ。急いで向かうと行っておった。ところで姉上の容体はわかるかのう?」

   

明久「お医者さんの話だと熱はかなり高いけど、とりあえずは大丈夫って言ってたよ。」

 

秀吉「それはよかったのじゃ。」

 

 明久から話を聞き、秀吉は少しほっとしたが、次の瞬間重大なことを思い出した。

 

秀吉「しまった!!明久、今は何時じゃ?振り分け試験が始まってしまう。」

 

明久「落ち着いて秀吉。残念だけどもう試験は始まってるよ。」

 

 それを聞き秀吉は明久に大きな罪悪感を抱いた。

 

 

 文月学園の振り分け試験はとても厳しい。試験時間までに教室に入れなければ、試験を受ける権利を失ってしまう。さらに、体調不良などによる途中退席でも、それまでの試験結果にかかわらず全教科0点となってしまう。体調管理も試験の内と言われているため、そこに反論の余地はない。

 つまり、現時点で木下姉妹(誤字ではありません)と明久の試験結果は0点、Fクラス入りが確定してしまったのである。

 

 

 

秀吉「なんと!!すまぬ明久。関係ないお主を巻き込み、試験をすっぽかせてしまった。」

 

明久「あの場合は仕方ないよ。あそこで秀吉とお姉さんを見捨てて、振り分け試験に行くなんて僕にはできないよ。それに秀吉だってもし僕と逆の立場だったら同じように助けてくれたでしょ。」

 

 

 明久は真剣な顔で、秀吉に自分が思ったことを伝える。そこに一切の迷いを感じさせない明久の言葉に秀吉も自分の気持ちを感謝の念をこめて伝えた。

 

秀吉「明久、お主が友達で本当に良かった。それと改めて、姉上を助けるのを手伝ってくれてありがとうなのじゃ。

 

 秀吉はとても嬉そうな顔で明久に笑い掛けた。その純真な笑顔を向けられた明久はたまらず吐血した。

 

明久「っっっっっっぐはっ!!!!!」

 

秀吉「なっ!!!いきなりどうしたんじゃ明久!!」

 

 

明久「(秀吉のこの笑顔、なんて破壊力だ!!危うく天に召されるところだったよ(-_-;)いや違うか、秀吉のこの笑顔を見ながら死んでいけるならむしろ本望じゃないか!!しかし、なんという可愛さなん

だ。損所そこらの核兵器より強力だよ。」

 

 

秀吉「???明久聞いておるか、明久。」

 

 

 秀吉は明久に呼びかけるが彼の意識は完全にトリップしていた。

 

秀吉「駄目じゃのう、まったく聞こえておらんようじゃ。」

 

 少々あきれながら明久の様子をうかがっていると、急に明久は秀吉の方を向き、手をつかんだ。

 

秀吉「なななんじゃ明久!!いきなり。」

 

明久「秀吉僕は決めたよ。学校を卒業したら君にプロポーズするよ。そして毎日味噌汁を作ってくれないかい?(秀吉の笑顔は僕が守る。)」

 

 その真剣な言い方に秀吉はやや気圧されたがすぐに、もはやテンプレと化した言葉をいう。

 

秀吉「だからわしは男じゃといっておるじゃろう。明久よ、何度言えばお主はわしを男として認知してくれるのじゃ・・・やはり明久は明久なんじゃな。」

 

 若干疲れたように秀吉は言った。

 

明久「僕は僕ってどういう意味???。」

 

秀吉「そのままの意味じゃよ。それよりまた1年間同じクラスじゃ。よろしく頼む。」

 

明久「うんそうだねまたよろしく。ところで雄二とムッツリー二はどうなるかな?まぁ2人ともバカだしFクラスで決まりだよね。また4人一緒になるね。」

 

秀吉「明久。お主も人のことが言えると思うておるのか。」

 

明久「何言ってるのさ秀吉。僕をあの2人と同じレベルにしてもっらちゃ困るよ。今回の振り分け試験も自信があったし、いざという時の秘密兵器もあったしね。」

 

 ドヤ顔で自信満々にしゃべる明久に秀吉は『秘密兵器』という単語が気になり聞いてみた。

 

秀吉「秘密兵器とはなんなんじゃ??」

 

 

明久「よくぞ聞いてくれたね。特別に見せてあげるよこれが秘密兵器さっっっ!!!」

 

 そう言って明久が取り出したのは3本の鉛筆だった。よく見ると上の方に番号が書かれていた。

 秀吉はまさかと思いつつも聞いてみる。

 

秀吉「ただの鉛筆に見えるが・・・どのあたりが秘密兵器なのじゃ?」

 

明久「まずはこれ!!数学はストライカーΣⅤ、次に現国のプロブレムブレイカ―、最後は歴史のシャイニングアンサーだ!!正解率高いんだよね。」

 

秀吉「・・・お主の人生はサイコロの性能に左右されてきたのか。呆れを通り越して頭が痛くなってきたのじゃ。」

 

 

 

 こんな会話をしていると、木下母が病院に到着した。

 

 

木下母「おまたせ秀吉。それと君が吉井君ね。優子を助けてくれたって聞いたわ。本当にありがとう。」

 

 木下母は明久に頭を下げる。

 

明久「!!頭をあげてください。僕は当然のことをしただけですから。」

 

木下母「わたしがきちんと娘を見ていれば、吉井君に迷惑もかからなかったし、そのせいで振り分け試験も受けられないんでしょ。」

 

明久「試験は受けられませんでしたけど、また仲のいい友達と同じクラスでバカをやれるので気にし  ないでください。」

 

木下母「でも」

 

秀吉「母上、明久は気にしておらんよ。先程の言葉が明久の偽らざる気持ちじゃ。」

 

 秀吉も母に諭すようにに話しかける。

 

木下母「うーーん。やっぱり私自身申し訳ないわ。今度必ずこのことに対するお詫びをさせて頂戴。」

 

明久「そそそんな別に僕は「明久、ここは母上の気持ちを汲んではくれんか。」・・・わかりました。この件はいずれまた、ということで。」

 

 

木下母「うん、ありがとう吉井君。それじゃ私はお医者さんに優子について話を聞いてくるわ。2人はどうする?」

 

秀吉「母上。会社の方はいかなくてもよいのか?行くのであれば仕事が終わるまで、わしが姉上に付き添うが?」

 

 

木下母「今朝にも言ったでしょ秀吉。仕事よりあなたたちが大事だって。あの後、私がいなくてもいいように同僚と部下に連絡して仕事の引き継ぎをさせたから大丈夫よ。上司が少しうるさかったけど、き

ちんとO☆HA☆NA☆SHIしたら快く休暇をくれたわ。」

 

 ニコニコと笑顔でそう答えた。

 秀吉は若干母から目をそらしつつ。

 

秀吉「そうじゃったか。それならどうするかのう。いまさら学校に行っても仕方がないし。」

 

明久「それなら僕の家の来てゲームでもしない?」

 

 

秀吉「明久の家か。せっかくじゃしお邪魔させてもらおうかの。というわけで母上、明久の家に行ってくるのじゃ。」

 

木下母「わかったわ。それじゃ吉井君また会いましょう。」

 

 

 そういって木下母は歩いて行き、明久と秀吉も病院をでた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




秀吉とのイベントばかりあげていますがあくまで明久×優子です。といってもくっつくのはまだ先で、いつにするかもまだ検討してます。次から学園生活に入ります。

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