【忘れ去られた艦娘の過去】   作:艦本式

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※注意※
この作品は一話完結ものです。
暗い要素が七割ほど含まれております。
そしてこの話は艦娘になる前を勝手に想像して書きました。
それに、独自思考九割なので、そこはご了承下さい。
決して艦娘を侮辱するつもりはありませんので、ご理解とご了承お願いします。


第九話 (吹雪型駆逐艦五番艦 叢雲)

 

私は叢雲

 

こんな見た目だけど一応吹雪型よ

 

 

なんでこんな見た目をしてるのかだって?

 

 

 

……知らないわ

 

 

私は普通の人間に産まれたかった

 

いや、元々は普通の女の子だったわね

 

 

この先は君じゃ信じられないかもしれない

 

だけどあのリンガの老人は信じてくれたわ

 

おかげで自分に自信が持てた

 

 

 

私は小さい頃から無口だった

 

親にも口を利かないほどにね

 

それに加えて何に対しても興味を示さない、まるでロボットみたいな存在だった

 

 

親は心配してたわ

 

大人になったら社会でやっていけない

 

それどころか中学や高校に上がって虐められないかとかね

 

 

でも、もう心配する必要は無くなった

 

何故かって?

 

 

 

死ぬまで艦娘を続けるつもりだからだ

 

 

いや言い換えるわ

 

死ぬまで艦娘を続ける運命だからだ

 

 

まぁ、意味分かんないわよね

 

詳しい事は軍事機密だから言えないけど、私は一生戦い続ける体なのよ

 

簡単に説明するわ

 

 

 

私は艦娘になる前、交通事故に遭った

 

それが原因で、いわゆる植物人間となってしまったの

 

もう自力で動くことも考える事も出来なくなったわ

 

ただ呼吸するだけのまさに植物ね

 

 

だけど、脳に対するダメージは何故か比較的少なかった

 

そこに目を付けた海軍省は、私を実験に使う事を親に提案したみたいよ

 

 

多額のお金が積まれて、高圧的な態度で迫られた親は泣く泣く私の体を渡したみたい

 

まぁ、渡したって言うより奪われたって言った方が正しいわね

 

 

 

私の体は慎重に横須賀鎮守府に運ばれたわ

 

そこで実験してたのは、艦娘関係の実験だった

 

 

そして、そこで私は奇跡的に意識を取り戻したわ

 

 

 

だけど、体は全く知らないものに変わってた

 

最初の感覚は全身に針が突き刺さってるような痛みだった

 

 

それが三日間続いたわ

 

やっと、痛みが引き始めて自分のじゃ無い体で動く事が出来た

 

髪の毛は元の黒髪とは正反対の白髪になってたし、髪の長さもかなり伸びていた

 

 

 

挙げ句の果てには、頭の上に変なのが浮いてたわ

 

何がなんだか分からなかった

 

 

 

すると、近くにいた海軍艦娘特殊研究部署の研究員が色々と教えてくれた

 

私が艦娘として新たに生まれ変わった事、私の体が極秘技術によって建造されたこともね

 

 

 

最初は理解出来なかったわ

 

いきなり人とは違うなんて言われて受け入れられる人なんて居るわけ無いでしょ?

 

あぁ、私はもう人なんかじゃ無いけどね

 

 

治癒能力、防御力に攻撃力が人間とは比べ物にならない程上昇してるし、艤装との共鳴具合が生身の人間とは違った

 

艤装のアームも難なく操作出来たし、いくら無茶をしたって人間みたいにすぐ倒れない

 

ただ、無限大の力を秘めた体には途轍もない負荷が掛かるからと、頭の上に浮遊する謎の物体が付けられた

 

 

いわゆる制御装置らしい

 

私の力が暴走しないように、力を抑えてくれる代物だ

 

この制御装置は、極秘建造された艦娘には基本的に装備されているとの事だった

 

だから見ただけでどの艦娘が建造されたのか分かるわよ

 

 

 

 

"あなたは人間と違う"

 

この言葉が頭から離れなかったわ

 

それと同時に艦娘として死ぬまで戦い続ける事に恐怖を抱いた

 

もちろん死にたく無いし、普通の生活を過ごしたかった

 

 

だけど、そんな生活はもう出来ない

 

人工的に作られた私の体は深海棲艦との戦いで必要とされていたからだ

 

 

知ってる?

 

私がリンガ泊地に転属になったとき、どうして上層部はあきつ丸と私の二人だけしか転属させなかったのか

 

 

 

答えは簡単、私の体が普通の人間とは違うからよ

 

仮にリンガ泊地が攻撃を受けても、私一人いれば大丈夫だと思ったのね

 

 

まぁ、結局は駄目だったけど

 

陽炎達が居なかったら、今頃私は海の底よ

 

 

 

とは言っても、私だって食事はするし睡眠だって取る

 

もちろん排せ……コホン、これは機密事項ね

 

 

 

ちなみにリンガ泊地には元々コンクリートで出来た頑丈な泊地庁舎があったのよ

 

でも、私の制御装置が何かのはずみで外れて暴走したの

 

 

結局、泊地庁舎を全壊させて木造に変わったって訳よ

 

この出来事は流石に内緒ね

 

 

 

まぁ、色々あって今の私が居る訳なんだけど、リンガのお爺ちゃんには感謝してるわよ

 

休暇のたびにボケて無いか確認しに行く程ね

 

私が艦娘になって、初めて人間として見てくれた人だから

 

 

 

どうだった?私の話は?

 

とは言っても、あんまり参考にはならないわよね

 

とりあえずこれだけ分かってくれれば良いわよ

 

艦娘の全員が人間では無い事をね




遅くなって申し訳なかったです…
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