プリンセスコネクト!Re:Dive エピソードファントム -夜空の記憶-   作:ツルギ@プリコネ

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第2話 夜空の支配者

トワイライトキャラバン」の定例会が終わったその後...

 

メンバーの1人、『壊し屋<デストロイヤー>』の異名を持つ少女エリコは、

 

帰路についていた。

 

エリコ(結局、先週とあまり変わりませんでしたね…

    黄昏の都の情報は、何1つ集まりませんでしたし…)

 

そうため息をついていた彼女の顔は…すごくつまらなそうで、

 

 

 

エリコ(しかも、得られた情報は…どうでもいい男の情報ですし… 

    本当に皆さんやる気があるんでしょうか…)

 

そして、ものすごく険悪な顔をしていた。

 

 

 

普通なら、誰もが気になる、正義の怪盗の話。

 

しかし、エリコは興味を持たなかった。

 

 

エリコ(ハァ、、、あのお方に会いたいですわ...)

 

 

 

そう、エリコは、別の男の子に、

 

恋をしていたのだった。

 

 

エリコ(あのお方に会いたい…。あのお方の周りのゴミ虫女共を

    全て焼き払って、あのお方を独り占めしたいですわ…。

    あのお方は、私と運命の赤い糸で結ばれた伴侶…

    クスクス……、これは……運命……

    あのお方と生涯を添い遂げるのは……私…クスクス…)

 

しかも、かなり重たい恋である。

 

エリコ(そして最後には……二人は結ばれ……クスクス///)

 

エリコはそんなあれこれを笑顔で、夜空を見上げて想像していた。

 

 

 

しかし、乙女の恋路は行く手を阻むものも多い。

 

そのとき恋路に棘が現れるかのごとく、

 

盗賊1「よぉ、探したぜぇ、『壊し屋<デストロイヤー>』。」

 

約20人ほど、柄の悪い男たちが、エリコの前に現れた。

 

 

エリコ「何ですの、あなたたちは?」

 

 

盗賊2「忘れたとは言わさないぜぇ、俺たちの「黄金の燭台」を盗んでおいてよぉ‼」

 

「黄金の燭台」、エリコはその言葉を聞いて彼らを思いだした。

 

 

エリコ(あぁ、昼間の悪漢たちですね...)

 

そう、エリコは「黄金の燭台」を盗賊から盗んでいたのだ。

 

恋する男の子への、貢物として。

 

 

エリコ「ふんっ、「黄金の燭台」は、あなた方のようなゴミクズに

 

    ふさわしくありませんわ。」

 

盗賊3「なんだとぉ、この女なめやがってぇ、、」

 

妖魔団4「俺たちを「妖魔団」だって知らないんじゃないか?」

 

「妖魔団」。彼らは彼らで

 

人知れた悪党ギルドだったが、

 

エリコ「ゴミ虫共に興味なんてありませんわ。」

 

エリコはそんなものに興味はなかった。

 

 

妖魔団5「こいつ、言わせておけば‼」

 

妖魔団6「早くやっちまおうぜお頭!」

 

妖魔団はそんなエリコの態度にしびれを切らし、

 

妖魔団1「あぁ。…いけぇ!お前たち‼」

 

妖魔団「「「うぉおおおおおおおおおおおおお‼‼‼」」」

 

エリコに襲いかかった。

 

 

しかし彼女は臆することなく、ただただ無表情だった。

 

エリコ「...邪魔ですわよ。」

 

そう呟き、彼女は巨大な斧を振り上げ、大地を震わせた。

 

エリコ「デッドリーパ二ッシュ‼‼‼」

 

 

ドゴォォォォオオオオオオオオオオオ!

 

 

妖魔団「ぐわあああああああああああああああ‼‼‼」

 

妖魔団たちの半分はエリコの斧の一振りで倒れた。

 

しかし妖魔団ボスは笑みを浮かべていた。

 

妖魔団1「ふっ。なかなかやるな。

 

     しかしこいつはどうだぁ、カーペットフリーズ‼‼」

 

そしてエリコが着地した瞬間を狙って、

 

周りの地面ごと、エリコの足と手を凍らせた。

 

エリコ(くっ、体が動きませんわ。)

 

 

動けないエリコに妖魔団たちが、続々と近づいてきた。

 

 

妖魔団1「これではただのサンドバッグだな。」

 

妖魔団2「たっぷりお返しさせてもらうぜぇ。」

 

妖魔団「ヒッヒッヒッヒッヒ‼‼‼」

 

 

エリコ(チッ、このままでは...)

 

そんなときだった。

 

 

ドゴォォォォオオオオオオオオオオオ!

 

妖魔団を、何かが襲った。

 

 

妖魔団1「ぐぅう、何だ!?これは!?」

 

妖魔団2「うぎゃあああああ!!!」

 

妖魔団3「あっちいいいいいいいいい!!!」

 

 

その光景に、エリコは驚きを隠せなかった。

 

エリコ(な、なんですの?これは?)

 

エリコは見逃していなかった。

 

エリコ(黒い、炎?)

 

黒い炎が、彼女の周りに降り注いだ瞬間を。

 

 

 

そしてそのときだった。

 

 

 

 

 

 

 

???「ハァー、ダメだろ。いい大人が女性に手荒くするなんて。」

 

 

エリコたちがいた、建物の屋根上から

 

彼が姿を現したのは。

 

 

妖魔団2「あいつか!今の炎を放った奴は!」

 

妖魔団3「上からなんて、卑怯だぞ!!」

 

 

???「いやいやいや、集団で女の子相手にしてる奴に

 

    言われたくないから。」

 

突然おきた状況に、妖魔団は困惑していた。

 

 

エリコ「な、なんなんですの…あの不思議な格好を

    しているチャラ男は。」

 

エリコも困惑していたが、そのとき彼女は気がついた。

氷が溶けていることに。

 

エリコ(しかし、今がチャンスですわ!)

 

彼女は思い切って、妖魔団にとどめの一撃を与えた。

 

 

エリコ「デッドリーパ二ッシュ‼‼‼」

 

 

ドゴォォォォオオオオオオオオオオオ!

 

 

妖魔団「ぐわあああああああああああああああ‼‼‼」

 

少年に気を取られていた妖魔団は、

 

炎で氷が溶けていることに気付かず、

 

エリコの一撃をくらい、倒れてしまった。

 

 

エリコ「ふぅ、危ないところでしたわ。」

 

???「大丈夫?綺麗なお嬢さん?」

 

屋根上から降りてきた少年が、

 

安心していたエリコのもとへ駆け寄ってきた。

 

エリコ「ええ、おかげで助かりましたわ。」

 

エリコ(くっ、あの方以外の男の手を借りてしまうなんて。)

 

???「よかった。ケガはなさそうだな。」

 

???(なんで機嫌悪そうなんだこの人?)

 

 

妖魔団1「くっ、、、貴様っ、、、何者だ!」

 

ボロボロの妖魔団のボスは、少年に問いかけた。

 

???「ああ、そういえば、まだ名乗ってなかったな。」

 

銀髪で、黒いマントを羽織い、

 

赤色のシルクハットを被った少年は、

 

その問いに、こう答えた。

 

ハギト「俺はハギト。ハギト・ジョーカー。

 

    世間を賑わす怪盗さ。」

 

 

妖魔団1「そうか、、、お前が、、、「夜空の支配者」、、、

 

     く、、、そ、、、」

 

 

 

妖魔団のボスが放ったその一言に、

 

 

 

エリコ(「夜空の支配者」……?この男が…?)

 

 

 

エリコは驚きを、隠せなかった。

 

 


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