地球人で転生!!~でも人間じゃないよ~   作:ねむ鯛

19 / 26
前話でたくさんのご意見をいただき、一部に追記をしました。
追記内容はピッコロ大魔王対策についてです。
影分身ネットワーク:各街の料理店に修行に行った際のマーキングを利用したもの。飛雷神で飛ばした影分身を各街に配置して分身体が感知を行い分身を解くことで、本体に情報が届くようにしていた。
本体がいる街に来たので意味がなかった。

感知結界:自分がいない時、寝ている時の為に故郷に張っていたもの。
通り抜けが出来なくなるので防御能力は無い。主人公自身の感知範囲よりは狭い。
寝ていた夜に襲撃されたうえに、結界の外から爆撃されたので意味がなかった。

申し訳ありませんでした。


第十九話 ピッコロ大魔王

神と分離してすぐさま下界に降りてきた。

封印されることはわかっていた。何せ相手は自分自身だ。

だからこそすぐさま逃げ出したのだ。とは言えかなり危ない所だった。邪魔が入らなければそのまま封印されていただろう。あの変な奴には感謝しておいてやろう。

 

そうしてやって来た下界は実に楽しい場所だった。

 

人間という弱小種族がはびこっている。我ら魔族とは大違いの弱さ。

武闘家などと名乗る連中も返り討ちにするのは容易かった。生み出した子供達は倒されることも多かったがこのまま行けばたいしたことなく地上がオレ様好みの環境にできる。その――筈だった。

 

突如として自らが生み出した魔族の反応がみるみる消えていく。

なんだ、何が起こっている。

一体、この地上に何がいる(・・・・)

 

そして魔族の反応がものの数時間でほぼ消え去るとそれは遂に目の前に現れた。

圧倒的な殺意。強烈な圧力を伴った眼光が大魔王を射貫く。

 

「殺しに来たぞ。ピッコロ大魔王」

 

この日ピッコロ大魔王は初めて恐怖という感情を身に刻むことになる。

 

 

 

 

消えた分身の記憶からピッコロ大魔王が見つかったことを悟ったイナリ。

すぐさま、その場所に跳ぶ。飛雷神の術なら一秒もかからない。

姿を現したときピッコロ大魔王は目に見えてうろたえていた。

 

「な、何なのだお前は!!お前が我が子達を殺したのか!!」

 

「だったらどうだって言うの。お前もすぐ一緒になるのに」

 

「ふざけるなァ!!」

 

開戦はピッコロ大魔王からだった。

 

「魔光線!!」

 

「百雷」

 

両者がともに指先から放った技は、ピッコロ大魔王の魔光線が易々と霧散させられ、そのままピッコロ大魔王を貫いたことで決着した。

 

「グッ!?ば、ばかな……!?」

 

それに応えることなくイナリはゆっくりと、だが確実に歩を進める。

それがピッコロ大魔王には死神の足音に聞こえた。まさに死神だったわけだが。

 

「く、来るな……。来るなァァ!!」

 

恐怖のあまり次々と気弾を放っていく大魔王。だがその全てが弾かれ、いなされ、消し飛ばされる。

こんな、こんな化け物が地上に存在していたのか……!!?

 

「――沈め」

 

「!!?!?」

 

それだけでピッコロ大魔王の体は地に沈むことになる。

このオレ様が言葉1つで!!?あまりの屈辱。それに対する怒りが巻き起こる。

 

「ふざけるな!!」

 

全力を振り絞り、体を押さえつけてくる場所から抜け出す。

このまま一旦体勢を立て直して……。

しかしその思惑は上手く行くことはなかった。

 

――破道の六十三:雷吼炮……!!

 

放たれた雷のエネルギー弾がピッコロ大魔王の体を飲み込んでいく。

多大なるダメージを受け、技が霧散した後、それでもピッコロ大魔王はまだ生きていた。生命力は段違いなのだ。

しかし戦力差は歴然。あまりの恐怖に這々の体で逃げ出そうとする。

しかし――

 

「縛道の六十一:六杖光牢」

 

6つの光の板がピッコロ大魔王の胴体を囲うように突き刺さり、体の自由を奪った。身じろぎすらできない。

 

「これで終わらせてやる」

 

――ヒイィィィィイン

 

イナリの掌に現れたのは蒼い球体。高周波の音を鳴らしているそれは一目で危険なものだとわかった。

きれいにまとまった球体の中で、あり得ないほどの力が荒れ狂い、完全に制御されている。

あんなものがぶつけられたら、死ぬ。

 

恐怖のあまり声すら出せずに硬直し、絶望を味わっていたとき――

不意に、球体の形が崩れ、そして消え去った。同時にイナリの黒衣が徐々に薄れていき、その下からボロボロの体が現れ、力尽きるように崩れ落ちた。

 

「た、助かったのか?」

 

そこでピッコロ大魔王が感じたのは、安堵と、そしてそれを凌駕する怒りだった。

 

 

 

「ハアッ……!!ハアッ……!!」

 

限界だった。ここに来た時点で既にもう走るほどの体力は残されてもいなかった。

ピッコロ大魔王に向けてゆっくりと歩いていたのは余裕の表れでも何でもなく、ただ単に走る事すらできなかったからなのだ。

 

霊力は卍解の維持でで精一杯。回道は使えない。

かといって卍解を解除して回道を使っても、今の霊力ではまともに戦えるようになるまでにはならない。

医療忍術も今の状態で卍解との併用は制御が難しすぎて無理だ。いつも回道に頼っていたのがここで災いした。

 

『だから言ったでしょう!!死にかけの癖に、卍解の上に瞬閧なんて使ってさらに三百以上の影分身を出すなんて無理だって!!もう始解する体力もないでしょう!?このままだとホントに死ぬわよ!?』

 

「うる……さい……!!」

 

綺羅星(きら)からの叱責をはねつける。

無理だろうと……こいつは……!!

私のせいなんだ!私が……もっとちゃんとしていれば!こんな……こんな犠牲なんか出るはずがなかったんだ!

八つ当たりだなんてわかってる。それでもどうしてもこいつが許せない……!!

 

「よくもやってくれたな、この小娘がぁッ!!!!」

 

「ガフッ!!?」

 

『イナリ!!?』

 

腹部に感じる鈍痛、そして浮遊感。蹴られた。気づけば地面。一瞬意識が飛んでいたらしい。

 

「ぐ……あ……」

 

喉元に圧迫感。息が苦しい。吊り上げられたのか?

もう目もあまり見えない。

 

体が跳ねる。殴られているのかな?

本格的に不味い。体が全く反応しない。ピッコロ大魔王が何か叫んでいるみたいだけどそれすらも聞こえない。

 

『イナリ!!イナリ!!?しっかりして!!』

 

ごめんね綺羅星(きら)。こんな持ち主で。

 

『そんなのいいから!!気をしっかり持って!寝ちゃダメ!!』

 

せっかく転生して、修行もして。それなのに――――――

ここまでか。

心がゆっくりと絶望に塗りつぶされていく。

 

原作の知識も持ってて、忘れることもなくて。それなのに生かせず仕舞。

失敗してその後始末すらできない。

私はなんて――――――役に立たないんだろう。

 

「――かめはめ波アァァァ!!」

 

その絶望を一条の光が切り裂いた。

 




問題だらけでしたがこれからも稚作をよろしくお願いします。

ピッコロ大魔王編を書き直すかどうか。【1、2】と【3.4】は同じ票として計算する。なお、5を選んでもやめることはありません。皆さんの忌避のない意見を聞かせてください。(書き直す場合は何事もなく封印するルート。)

  • 1.この展開は嫌。書き直す
  • 2.もっとしっかり案は練るべき。書き直す
  • 3.別に問題はない。そのまま
  • 4.展開自体は嫌いじゃない。そのまま
  • 5.へたくそ。書くのをやめるべき
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。