かき集めた部員が超次元な奴ばかりだった件について   作:低次元領域

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 ようやくギャグ回
 
 また、現段階で名前が決まっている人は2人しかおりませんが、フォーメーション画像。こちらはアプリ「LINEUP」さんのを使用させていただいております。
 ユニフォームの色は襟以外こんな感じです。


【挿絵表示】


 また、実況にどうやって名前を呼ばせるか問題ですが部長視点の時は部長の耳に補正が掛かっているという体で、部長以外はあだ名を使わせていただきますご了承ください。
 オリキャラ多すぎて、漢字の名前とあだ名が混ざり合うとわけわかんなくなるんじゃ……

本来:『習合サッカー部キャプテン織部、ここは堅実な守りを見せました! そしてそのまま加賀にパス』
部長視点『習合サッカー部キャプテン織部、ここは堅実な守りを見せました! そしてそのままカガにパス』


※前話にて「メル●リって住所買った時点で伝わらない?」という指摘がありました。
 これも作者の知識不足であり、「らくらくメ●カリ便」なら匿名で出来るという事を知らず、メルカ●を使えば全部匿名で発想が出来ると思い込んでおりました。
 深く謝罪させていただきます。ので、部長くんはらくらくを使ったという認識でお願いします。



帝国がやって来ちまった日

「……」

 

「……」

 

 装甲車を思わせるかのような見た目をしたバスは、ずっと走っていた。

 都を出て、関東を越え、中部を越え関西へと。

 

「……そろそろ、か」

 

「えぇ……」

 

 車内は、その外見に相応しく静まりかえっている。今回は色々と()()()()()()が存在していることが、俺を含め他の者への緊張感につながっていた。

 

 近い地域ならば、或いは力を見せつけ他の者を威圧する目的ならば、二軍三軍も随伴させ数台は走らせるだろうが、今回は遠方ということもあり一台のみ。

 また「弱小校」というレッテルは本来、彼らにとって驕りを見せる要因になるが、事前の説明により不気味さを出すものへと変質している。

 

 そして今回は我ら()()が直々に見られるという事で持ち込まれた中継カメラ。まだ電源はついていないが、つまりはそれが「総帥の目」であることは誰もが理解できる。

 腑抜けた、ましてや失敗など、到底できはしない。

 

「……鬼道、今回は」

 

「……そこは普段通り、最初は撃たせ、ある程度動きを見る。

──だが、源田。分かってるな?」

 

「あぁ、最初から全力でいく……!」

 

 短く区切られた会話の中で、お互いがすべきことを再度確認する。

 決して点を入れさせてはならない。源田から感じられた覚悟は、決して「出来てひと月も経っていないサッカー部」に対して向けられるものではない。

 けれど、それでいい。

 

「鬼道さん、()()()は……?」

 

 佐久間が聞いてきたことも、ぼかされてはいるが何を指しているかは考えなくても分かる。

 

「……完成度の事もあるが、あれは雷門のゴッドハンドを相手に考えられたものだ。迂闊に漏らすような真似は出来ない」

 

 だがもし、もし……そこまで考えて、思考を止める。

 流石にそこまではいかないだろうという少しの余裕と、仮にそうなってしまったらと言う恐怖が自分を止めた。

 

 

 

 ……丁度良く、バスが止まった。プシューっという音と共に、監獄の様にも感じられる車内に、新鮮な空気が入り込んでくる。

 バスに長い間揺られた旅の末、俺達は辿り着いたのだ。

 

 運転手と最低限としてついてきたお供の人間がレッドカーペットを引くのを合図に、みな席を立つ。

 そして歩き出ていく。

 

 ──太陽が隠され、黒く染まった雲で埋め尽くされた空にはカラスが舞っている。

 

 ここが習合中学。

 芝生もない、急ピッチで作られたのであろう土のグラウンド。その真ん中に、奴らがいる。

 全員が一年と聞いていたが、あまりそう思わせない立ち姿だ。

 

 しかしそれ以外、ある違和感が俺にはあった。

 

「随分と観客が多いっすね。高天原中学まで居ますよ鬼道さん」

 

「……妙だな」

 

 そうだ。誰かが言った通り、あまりに観戦する人員が多い。

 習合中学の生徒ならともかく、これは……恐らくだが、この地区のサッカー部。そして地元であろう人々。

 それどころか、他地区の中学と思わしき制服の生徒まで来ている。

 

 当然、こちら側はこの日を部外者に教えたりはしていない。

 つまり、

 

「……鬼道さん、どうやら相手側が大々的にこの練習試合をアピールしたようですね」

 

 ……何故だ?

 

 そう一瞬俺は首を傾げそうになる。

 わざわざサッカーの練習試合をそうまで多くの人に見せようとする意味はなんだ。

 

 まるでそれは……自分たちが勝利すると確信しているようにも思えた。

 

 力の差を理解していない、そう一笑に付すのは簡単だが……。

 

「──今日は、よろしく」

 

 そう考えている内に、俺達もフィールドへと。そして習合サッカー部の前にまでやってきていた。

 こちらが黙っている内に、相手側の……今回の任務における重要人物が挨拶をしてくる。

 

 第一印象として、雰囲気が奇妙な人物。そう思った。

 まるで、そのうちにいくつものナニカを抑え込んでいる様なチグハグさ。左手の黒い包帯も目を引いた。

 

 ゴーグル越しの自分に視線を合わせて来て、ゆっくりと右手を差し出してきたが……無視をする。

 仲良くする意思はない。そう伝える為に。

 

「……帝国学園2年、キャプテンの鬼道 有人(きどう ゆうと)だ」

 

「……習合中学1年、部長──織部 長久(おりべ ながひさ)

ウォームアップはどうする?」

 

 織部はそれだけ言うと、こちらの意思をくみ取ったといわんばかりに質問をしてきた。

 確かに、初めてのグラウンドではそれをすべきだが……。

 

「いや、いい。雲行きも怪しいからな……さっさと始めよう」

 

 雨が降って来ては困ると理由をつけ、断った。

 しかし本当の所は……こいつらに少しでも自分たちの動きを見せるのはまずい。

 

 

 ──俺の勘がそう囁いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最近のバスってあんな頑丈そうになってるんだな……。

 何この人たち怖い……、写真や動画で見るよりもずっと迫力あるんですけど。本当に中学生かな。

 

 ドレッドヘアにゴーグル、マント。明らかに集団の中でも一人格好が浮いている男。

 キャプテンにして異名は「天才ゲームメーカー」、鬼道率いる帝国を前にしてそう思った。

 

 しかも隣に立ってる水色の髪の……確か佐久間だっけか。その子は眼帯してるし……他にもマフラーとかヘッドフォンしてるやつもいる。

 ありなのかヘッドフォン? 俺も耳怪我したら真似しようかな。 催眠音声とか流して痛み知らずとか……無理だな。

 

「……大丈夫かいリーダー? 作戦は聞いてはいるけど」

 

「大丈夫だってメアー。僕の必殺技もあるんだし!」

 

「過信は禁物だぜウリ坊……少なくとも、帝国は舐めていい相手じゃねぇ。例え練習試合だってな」

 

 俺の周りに立つのはおニューなユニフォームでばっちり決めた部員たち。

 ……こっちも大概か。俺は包帯してるし、グラさんはサングラスだし、メアはなんか最近チョーカーとか付けだしたし。おしゃれに目覚めたの?

 

「……」

 

「カガ、悪いがこの俺は感情の機微に疎いんだ。もう少しわかりやすくしてくれ」

 

「ふへへソニックってば言い方きつ~い。カガはぁ……ユニフォームが前後逆だって教えてくれてるんだよぉ~」

 

「──なっ!?」

 

 あっ、ソニックようやく気が付いたか。俺も言おうと思ってたけどすっごい今日キメてたから言いづらくて。

 カガナイスだ。そして君がこっそりと用意してくれた救護ボックスの中身大概俺が使うと思うけどごめんね。

 水分補給のポ●リ大量に用意したから許して。

 

「……クソッ、あと少しだってのに」

 

「だ、大丈夫ッスよトールさん! そうッスよねジミーさん!?」

 

「え、俺!? え、えーと……ファイト!」

 

 うーん、相変わらずトールは悩んでいる。

 俺も結局何が原因なのか分からずじまいだったし……一昨日なんて少し体に電気帯びてたし、本当にもう少しなんだけどな……。

 途中でどうも力が霧散しちゃってるんだけど、本人もなんでか分かってないし。

 

 だけど、お前の体使ったブロックは本当にありがたいから今日はファイトだトール。

 頼むから頑張ってくれ。じゃないと死ぬんだ、俺が。

 

 ……ン? ワタリはどこだ?

 着替えの時は一緒にいたのに……着替えと言えば、今回の報酬としてもらえるって言うけど、やっぱり部室欲しいよな。

 

 メアとかソニックなんて着替え見られたくないから水泳の巻き巻きタオル使ってるし。

 俺? ウチの学校は私服制だからその下に着て、練習の時は脱ぐだけで済むようにしてる。怪我の痕見られたくないんだよ。

 

 って思考がずれた。ワタリはどうした。

 

「──すいません部長さん……少し遅れました。呼ばれていて」

 

 あっ来た。最近呼ばれること多いね。俺なんて医者から相談受けた教師陣から一度呼び出し食らったことぐらいしかないのに。

 ワタリってかなり頭いいし、勉強の事かな。それとももしかして教師陣に部長はワタリだって誤解されてんのかな。

 

 哀しい。

 

「……部長さん。本当に勝てるとお思いですか?」

 

 一人悲哀に満ちていると、ワタリがこっそりと俺だけに聞こえるような声で問いかけてきた。

 ……やっぱりお前、かしこいよなぁ。普通出来てから一か月もしてない部活が勝てると思わないよな。

 

 けど場の流れを乱さずに、しっかりついてきてくれる。本当にジミーがいなけりゃ副部長任命してたよ。むしろ部長を譲りたいよ。

 ……でも練習量については何も言わないんだよね。

 

 なんで?? なんでそこはしっかり超次元なの?

 

 で、えーと、勝てるかどうかか。

 ワタリの雰囲気的に、励まして! って感じじゃないなこれ。

 現実を見て、俺に「部員の幻想打ち砕いといた方がいんじゃね」って感じに提案してるのか。

 

 

「……無理、だな」

 

 メイビーじゃない、確実に。

 なんならノーマルシュート五,六本でも死ぬ気がする。最近意識が飛ぶだけじゃなく変な声すら聞こえるようになった俺は、この試合で棺桶に入るのかもしれない。

 必殺技ノート届いて読んでみたけど、大体「こんな技出来たらいいなぁ」みたいな妄想ノートだったし……しかも原理殆ど考えてなかったし。返品したい。

 

「──俺だけ、なら」

 

 一個だけ、一個だけ出来そうなのあったけどさぁ……なんか血みたいな赤い字で書かれた奴。

 やたら怖かったし名前物騒だしリスク高いしのふざけた奴だったので没。結局俺はキャッチとパンチングしかできない。

 対する帝国学園は必殺技のオンパレード集団だ。うん、無理。

 

 けど、

 

「……皆の力があれば、やれる」

 

 無理だよってここで答える部長なんていない訳で、格好つけるしかなくて……ははは、こうして首は絞まっていくんだなぁ、おりべ。

 実際メアのシュートなら帝国のゴールキーパーにも通用しそうな気がする。メアを重点的にサポートして、ボールを徹底的に渡さないような塩試合狙いだ。

 

 クソだ? うるせぇ! 何が悲しくて帝国と試合なんてしなくちゃならないんだ、こちとら天国に召されるどころか地獄の底真っ盛りなんだよ!!

 しゃーないしゃーない。

 少しぐらい小汚く勝ち狙いに行ってもいいだろう!?

 

 あとちょっと部員に内緒で()()()()してるけど! まぁこれも問題ないだろ!

 バレても誤魔化せるしな!

 

「行くぞ、試合開始だ」

──オゥッ!

 

 ヤケだよこんちくしょう。

 

 ここで帝国と上手くやれば、相手した俺の株めっちゃ上がるよね!? ダークネス・部長の汚名も消えて「天才カリスマ部長」とか呼ばれるよね!?

 そしたらさ、可愛いマネージャーとか来ないかなぁ!!

 

 まぁ逆を言えば、ここで醜態晒したら一生笑いものなんだけど! 誰だよ試合の事ばらまいた奴!? 医者から「君本当にサッカーしてたんだね……」とか言われたぞ!?

 

 絶対に生き残ってやるからな!? 

 

 

 ……なんで練習試合の意気込みが生き残るなんだろうな俺。

 

 

 助けて。




 驚いたのは、あの後書きだけで何が違反なのか当てた人とか、妹ちゃんの行動理由とか完ぺきではないですけど当てたりする人と書いたってことですよね……ちなみに違反理由は「低次元サッカーを諦め超次元技に意識を傾けた」
 そのせいで更に彼の道のりはやばい事に……というネタでした。
 低次元のままだったら、ある時期で辞められたのに……

 アルゴ試作できましたので……イメージとしては淡い桃色とかやりたかった。
 これで陶器タイプの酒瓶に紐くくって持ち歩いている感じ。

【挿絵表示】




~オリキャラ紹介~
・織部 長久 GK 1番
 主役。思いっきり名前に部長を入れた。つまり部長になる運命を持った者。
 長久という名前は、両親から「末永く生きて欲しい」という願いの元付けられた。短命が許されなくなった瞬間である。

 助けて、と本人は心の中でよく言うけれど、纏う雰囲気と強キャラムーブのせいで1mmも伝わらない。
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