かき集めた部員が超次元な奴ばかりだった件について   作:低次元領域

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その……RPG買ったんです。
さぼってたわけじゃなくて、世界を救おうと……((


今回視点変更が多いため、やや読みづらさを感じるかもしれません。誠に申し訳ない。
そして路線変更した場所でもあるので……。


降ってきた日

「ア゛ア゛ア゛ァァァァァァァァァァア!」

 

 今にも降り出しそうな雨雲の下で、カラスが鳴いた。

 ……いや本当にカラスか? 人間の叫びっぽい気もするけど……まさかこんな声を出す人間がこの場にいるわけもないか。

 うん、声の方を見てもハイタッチをしてるウリ坊さんと部長さんしかいない。

 

 聞いたことのない声だったので、思わず意識がズレる。

 ……いや、元からズレてはいた。

 

 試合は、誰の予想も超えて順調な膠着状態。矛盾するような状態が続いていた。

 部長さんたちが敵のシュートを止め、僕たちに渡してくれて、決められず今度は帝国キーパー源田が止めて、味方のFWに渡す。

 

 如何に帝国が強力な必殺シュートを放とうとも、決してゴールネットが揺れることはない。

 帝国エースが放つ百烈ショット、司令塔と参謀がこの場で新たにお披露目したツインブースト。

 

 どちらも通用せず、部長とウリ坊によって止められた。その事実が、チーム内の活力になっている。

 僕たちは勝てるんだって、みんな夢を見ている、見続けることができる。

 だから、

 

『ここでボールは習合バングに、しかし後ろから鬼道が迫る!』

 

 ──見られている。どこから、恐らくはカーテンで覆われた理事長室の窓から。

 誰に……違う、今は無視だ。

 

「バングさん、後ろです!」

 

 ……チーム内で意識がズレているのは、僕とトールぐらいなものだ。

 勿論、トールは必殺技に固執しこの試合に焦りを覚えているってだけで、勝負をあきらめたりなんて決してない。

 

「おぉっと? ふふふ、ここはウリ坊に続いて俺の必殺技を見せつけちゃいまスか!」

 

 比べるのもなんだけど、頭に巻いている赤い方のバンダナを取って構えたバングなんて、不安の意識はどこにもない。

 必殺技を身につけたことからくる高揚感と、自分たちの動きが通用していること、部長さんが絶好調なのがきっと嬉しいんだろう。

 

「こうして大きくして、巻いて……回して──ドライブアウト!」

 

「──ぐっ!? こいつも必殺技を……!」

 

『ななな、なんと8番バング、小さな竜巻かと見間違うほどの回転で鬼道を吹き飛ばしました! それでもなお回転は収まらず……まさかこのままゴール前まで向かう気なのかっー!?』

 

 観客席からまた驚きの声があがる。大半は学校近くに住んでる一般の人とかだけど、中には地区予選で戦うはずだった他校のサッカー部も混ざっていた。

 他には……お医者さん? ややこの場に似つかわしくない人も見かける。

 

「……?」

 

 何故だろうか、観客席の方に伸びた視線が一度、僕の意思に反して止まった。

 誰か、知り合いに似た人でもいたのだろうか。

 

「ワタリさーん!あとお願いしまッス!」

 

 バングさんが回る勢いのまま出した短いパスボールが、僕の視線を呼び戻す。

 いけない、よそ見をしている場合ではなかった。勝てないとわかっていても手を抜くのは違う。

 落ち着いてトラップし、敵ゴールを見やる。

 

 その時、少し胸が痛んだのはボールの勢いを殺しきれなかったからか、はたまた罪悪感からか──。

 

「──ッ、くっ」

 

 また見られている。……父さんだろう。

 無視しろ、放っておけ。気にしたところで何も変わらない。父さんが望んでいる絶望はゆっくりと迫って来ている。

 だから、わざわざ今見なくてもいいだろう。試合終了のホイッスルでも目覚ましにして寝ていて欲しい。

 

『ボールは習合10番! ワタリがキープ。

このまま攻撃と行きたいところだが……他FWは帝国DFに囲まれていてやや厳しいか? 源田、全く気を緩めずボールを見つめている!』

 

 攻撃側の希望だったメアさんの一撃は源田さんには通用しなかった。ジミーさんのシュートも当然。

 きっとあのキーパーは僕のシュート力を知らないから警戒している。意味がないのに。

 

 十番を、エースと呼ばれる番号を背中につけている僕が、FWの中では一番劣っている。

 だから、無理にでもメアたちに渡した方がいい。けど渡せない、このままだとまたボールが取られる。

 僕にはシュートもドリブルもない。せいぜい相手の裏をかくような狡い真似ぐらいだ。

 

 それも源田さんには通用しない。ゴールを幅広くカバーできるパワーシールドの裏をつけるとは到底思えない。

 

「……なら、ワタリくん!」

 

「なっ、待て!」

 

 そんな僕の弱気を読み取ったのか、メアはいきなり姿勢を低くしてフィールドをさがり始めた。

 初動が遅れた帝国DFは少し距離を取られる。しかし、仮に下がった位置でボールを貰えても、ゴールに近づこうとすればまた囲まれるだけだ。

 この無駄な動きに果たして何の意味があるのだろうか。

 

 でも手を抜くのは……なんで?

 ──なんで手を抜くのはいけないことなんだろうか。

 

 違う、それは人として、せめて──見られ、違う。──手を抜いても、違う!

 集中しなくちゃ──

 

「──上だワタリっ!」

 

 グラさんの声が聞こえた。

 

 気が付けば、メアにもジミーにもついていなかった帝国DFの一人が僕に寄って来ていた。

 僕が視線を向けようと首を回せば、その巨体からは想像も出来ないほどの跳躍をして……落石かと見間違うほどの勢いで迫って来ていた。

 

「……あっ」

 

 けれど、どうしてだろうか?

 僕はそんなことより──一粒、たった一粒降ってきた雨粒と、そこに反射し映り飛んでいた一羽の烏に目を奪われた。

 

 濁った雲の海を気にせず、溶け込みながらも強く飛ぶ。

 

 ……やっぱり、カラスは好きだなって、そう思って。

 

 

 ただ運命を受け入れ、吹き飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──アースクエイク!」

 

 あの鬼道もどきのようにゴーグルをつけているDFの名前は大野伝助だったか。

 そうだ。その巨体から来る重さを武器に、地面に叩きつけ衝撃で相手を吹き飛ばす必殺技はアースクエイクだ。

 部長が作戦会議の時にそう言っていたのをよく覚えている。

 

 ……そんなことはどうでもよかった。

 

 重要なのは、ワタリが大きく飛ばされ、体を強く打ち付けた事。

 直ぐに起き上がれないほどのダメージを負っていた事。

 

 そして……決して被害はワタリだけではすまなかったことだ。

 

 試合は、そこから加速的に、進んだ。

 いつのまにか雨は降り出し、地面はぬかるみ始めている。

 

 雨は、今にもイライラで爆発しそうな俺の頭を少しだが冷やしてくれた。

 だから、まだ俺は自分を見失わずにいられる。

 

『帝国、ここにきてやや荒々しいプレイが目立つようになってまいりました。はたして習合イレブンは持ちこたえられるのか……』

 

 実況の声のトーンが下がっているのが分かる。

 観客席からどよめきの声が上がっているのが分かる。

 

 帝国は、ここに来てただのサッカーをする訳でもなく、ひたすらに俺達の体力を削る作戦に出た。

 

 ボールをパスするときは、フィールドから出てしまうほどに勢いを強くした。習合の誰かに当てるために。

 審判の死角に来れば、ボールをわざと敵に渡して胸でトラップさせ、ボールごと蹴りを叩き込んだ。

 

 そうして、

 

 ボールを取ろうとしたジミーもワタリと同じように飛ばされた。

 

 ドリブルでまた切り込もうとしたソニックはDFに挟まれ、ボールごと足を蹴られ倒れた。

 

 グラさんは、カガは、ウリ坊は……どんどんと、"仲間"が傷つけられていった。

 

 チームのみんなは強い、それこそ……並の奴ならもう立ってられないようなダメージを受けながらも、少しした後になんとか立ち上がってプレイを続けていく。

 だからまだ試合になっている。

 一人につき一人とつけていたマークを変えて、一人につき複数人で必ず当たる様に指示が飛び、少しでもラフプレーに対抗できるようにと陣形が変わっていく。

 

 でもそうするとフリーな奴が出て来て、増々帝国が試合の流れを握る。

 そうして、シュートを撃たれる回数が増えていく。

 

 あいつらは、コースも狙わずにわざと部長の顔を狙う。手が使えないように鋭く素早いシュートに切り替えた。

 部長はそれらに対して頭突きで対抗しているが……次第に動きが鈍くなっていっている気がした。

 

 ……本人は何も言わないが。

 

『激しいシュートをまたもやはじき返した織部! 転がったボールは……バングが拾った! このまま繋げられるか!』

 

「バング、ボールをあまり長く持つんじゃねぇ、狙われるぞ!」

 

「俺は必殺技もってますから、皆の分まで頑張りますッス!」

 

 俺の言葉に、バングは必死になって答えた。

 思わず固まる。

 

「──ドライブアウト!」

 

『再びバングの必殺技が炸裂、帝国DF陣これは近寄れない!』

 

 バングは、人一倍体力のあるバングはここに来て明らかに無理をし始めていた。

 誰よりも長く走り、誰よりもボールを長く持とうとする。いくら体力が多いからって、連発するのは無理があろう必殺技を続けて出す。

 

 ──羨ましかった。

 ガタイがでかくて、力もある俺が……そうすべきはずなのに、出来ない自分が嫌だった。

 

「けっ、近寄らなくてもやりようはあんだよ……──サイクロン!」

 

 おかっぱ頭の奴が回り続けているバングに向かい()()()()()()()()()()()()

 

 ただ、ただそれだけでバングを囲い閉じ込めるように風が巻き起こる。

 名前の通り、竜巻を操る技。

 

「くっ……うわ──」

 

 バングの回転と順風だった風は、回転の速度を更に速めさせた。そうして、バランスを失ったコマは傾き、飛ばされる。

 

 飛ばされ──落ちた。

 俺の目の前に。手を伸ばしたのに。

 

「──!」

 

 背中から落ちて、空気が肺から逃げ出して、苦しんだ顔を直に見た。

 練習中の顔と重なった。なんで、こいつらがこんな目に遭わなくちゃならない。

 せめて、俺がもう少し強ければ。

 

 俺は、どこまで弱いんだ。

 

「────!!」

 

 声にならない怒りが、俺を支配した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 帝国は、こちらを完全に潰しに来ていた。

 だから皆こんな目に合っている。少し遠くでシュートのチャンスが来たら無視し、近くのDFに近寄り取り合いを起こす。そうしてまた誰かを傷つける。

 

 ……ウリ坊が膝をついた。

 カガも息を切らしている。

 グラさんはサングラスにひびが入ったようで、上手く動けていない。

 

「ジャッジ──」

 

 トールは怒りに飲まれ、ボールを持っている相手に突進しようとしていた。

 ……一瞬焦ったけど、大丈夫。暴力を振るおうとしているわけではない。ただ、突っ込んでいっただけ。

 

「スルー!!」

 

 けどこの場は、暴力を振るってでもボールを奪い取ろうとする強さが合っていたのかもしれない。

 胸にボールを勢いよく蹴り押し付けられて、トールだけがこちらに転がってきた。

 

「だいじょうぶか──」

 

 そこまで言って、言葉が止まる。

 ゴールライン手前まで転がり、泥だらけになっていたトールは……泣いていた。

 

 …………悔しいよな、そりゃ。

 

 仲間が必殺技で耐えるのを眺めることしかできなくて、その後怒って全力でぶつかろうとしたのにそれが敵の必殺技に負けて、自分は少しも耐えられずにここまでやられた。

 悔しいに決まってる。

 

「……わりぃ部長、俺……役立た──」

 

「まだ、立てるな?」

 

 絞り出したように震えている小さな声を遮る。

 ごめんな。本当だったら、役立たずじゃないとかお前のいいところ十個いうとか、肩叩いて励ましたりとか……いろいろしたいよ。

 ここで慰めの言葉を言ったら、お前が壊れちゃう気がして……少し強く言った。

 

 

「──デスゾーン、開始」

 

 ()()がそう呟いて、ボールを高く上げた。

 それを合図に佐久間、寺門、洞面が動き出す。

 

『こ、この動きは……帝国学園が誇る必殺技、デスゾーンだぁー!!

キーパー織部、これに対しどうする!?』

 

 ……まあ、慰めてるような時間なんて、はなからあっちはくれないか。

 そうか、DF陣片付けたから心置きなく発動できますってことか。

 

 ということは、今からは俺を潰す時間って事か。そうかそうか。

 ならしゃーないな。一発くらったら多分もうダウンするだろうから、そこで試合終了。右腕もウリ坊にとどめ刺されて動かんし。

 0-1でうちの負けだ。仮に、奇跡的にゴールはいんなくてもこのままじゃうちが点を取ることなんてできないし。

 

 観衆とかはがっかりするだろうけど、こんなのが相手なんだから慰めてくれるよな。

 結構みんな頑張ったし。

 しゃーないしゃーない。

 

 視界がスローになる。最近はちょっと強いシュートを受ける時はいつもこうだ。多分体が限界過ぎて毎度臨死体験的なことが起きてるんだろう。

 頭の中で「力が欲しいか……」的な声とかするし。力より休日が欲しいっていったら「そっか……」とか同情の声になるんだぜ、笑ってくれ。

 

 ……宙にあるボールを中心として、平面的な三角形の点となり回る帝国の三人。

 それだけではなく、自分たち自身も回り……やがて三人の回るスピードは同一のものとなっていく。

 

 その奇妙な動きが、紫色の力を生み出し、ボールに纏わりたまっていく様子がよく分かる。

 もう少しでこちらに向かって打ち出されるのだろう。俺を殺すための一撃だ。

 

 

 ……観客も本当にいろんな人いるなぁ。思わず視線がずれるほどバリエーション豊かだよ。現実逃避したいとかじゃなくて。

 メンバーの親御さんかなって思う人もいる……今は顔が青褪めて天に祈る様に手を握ってるけど。あぁ、あれは……ワタリのお父さんかな? ワタリによく似てる。……どこかで見たことあるけど。学校の中とかだったかな。PTAの人とか?

 

 ん、別の所にもワタリとよく似た人が……あっ、あそこにはメアによく似た人もいるな。お姉さんかな。

 グラさんの家族と思わしき集団もいるな……ヤクザかと思ったわ最初。

 

 他にも何人か……みんな、自分の子供の雄姿を見に来てるんだよな。

 それが、試合続行不可能による棄権負けなんて結末になったら……悲しむかな。

 

 俺の両親だったらどう思うかな……シュート受ける前から諦めて、棄権の事なんて考えてる俺を見てどう思うかな。

 多分、怒ったりもせず……誤魔化しの褒め言葉とかもなしに、ただ頭をなでてくれるのかな。

 

「…………」 

 

 ……あ、観客の中にお医者さんいる。いつもお世話になっています。

 休みの日かな。すっごいラフな格好してますね。初めて見ましたよすっごいリアルな骨格標本みたいなシャツ着てる人。

 白衣の下で透けてるからレントゲン的な思惑あるんですかね。

 

 まぁ多分、この後お世話になると思うので……。

 

 

 

 

 

「──まだ、試合は終わってないぞトール」

 

 ──ちょっとだけ、もうちょっとだけ頑張っても罰は当たらんだろ。

 自分を奮い立たせるために、トールに呼び掛ける。

 

 視界のスピードが、ゆっくりと流れていた景色が元に戻る。

 丁度、デスゾーンが完成しようとしていた時だった。

 

「……部長」

 

「サッカー、するぞ」

 

 今この瞬間だけは、超次元なサッカーをしてやる。

 落ち着いて、自分の武器を確かめる。

 

 頭、何度もボールを受け止めたせいかくらくらする。けど骨とかに異常はない。石頭なのかもしれない。

 右腕、骨に異常はない感じだが筋肉とかがイカレてる。あと多分手の甲がボロボロ。

 左腕、金属入ってる。直りかけの腕。包帯だらけだから少し防御力ありそう。……包帯で防御力加算する人あんまりいないだろうな。

 足腰、()()()使ってるせいで何気に疲労困憊。だが怪我はない。

 

 必殺技……というかなんというか。多分使えるけど、これ使ったら本当にあとが……まぁいいか!

 部員がこんなに頑張ってるしぃ!? 腕の一本ぐらい賭けに使わないと部長っぽくないよなぁ!?

 

 使うのは……なんか曰くつきっぽい事にされている左腕ぇ!! 右腕折れたらご飯作れないからね、しゃーないね!

 

──そうだ長久よ、今こそ我と一つになり力を解放──

 

 うるせぇ勝手に住み着いた脳内のお前! なんか相棒面っぽい声で出てきたけど邪魔なんだよ!

 ちょうど最近読んだ本の最後にあった血文字と間違う様な赤色で書かれた禁断っぽい技に精神と手の骨を犠牲にするっぽいのあったからお前を犠牲にしてくれるわ!!

 

──えっ

 

デス──」

 

 今更謝ったって遅いからな。愚痴とか結構聞いてもらってやや友情が芽生え始めてたけど家賃代わりにお前犠牲にするわ。

 本気だよ。お前覚悟しろよお前。多分限界になった俺から生み出されたもう一人の僕とかそんなんだろ。

 お別れしなきゃねしっかりと。

 

「──ゾーン!!」

 

「……サクリファイス──」

 

──ま、待て話し合おうか長久。我がいなくなったら……晩御飯の時とか寂しいだろう?

 

 ちょっと考えて自分がいなくなった時のデメリットそれしか出てこないのかよ。

 ほら使うぞ、もう佐久間達がボールを蹴り出したぞ遺言考えとけ。

 あ、南無三は俺のだからパクるなよ。

 

 

 

──助けて!

 

 パクるな。

 

 




生 贄 の 手(サクリファイス・ハンド)


・難易度上昇要素
1.部長が必殺技を覚える(2ランクアップ)
2.ある者から合計3点以上呪いのアイテムをお買い上げする(1ランクアップ)


ギャグに振りたくてつい……。


~オリキャラ紹介~
・謎の声さん
 部長の相棒面をして、今回文面に出てこれるほど力を取り戻していたが犠牲になったのだ。
 犠牲の犠牲にな……。


~オリジナル技紹介~
・サクリファイス・ハンド
 見た目は普通に片手でキャッチしているようにしか見えない。
 あるノートの最後のページに描かれていたもの。
 手の骨が折れる衝撃でボールの威力を殺す自爆技。

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