かき集めた部員が超次元な奴ばかりだった件について   作:低次元領域

21 / 82
 メルカリでポイントを貰い、300pでファイアのソフト手に入れた後、よく考えたら円堂守伝説あったやんと思ってニンテンドーカード買いに行きました。

低次元領域です。

 シリアスはコメディへの落差を考えていれていたりもするのですが……なるべく食傷起こさないレベルで抑えたい。ただイナイレを書いてると暗い過去ばかり製造しそうになるのはなんでなんだろう。

 つまり、今回は散々におわせてた部長過去回。
 今回人間は部長以外でない。


部長、雷門に殴り込んだってよ編
騒がしくなる日


 家で一人、お留守番をしていた時の事だった。

 サプライズがあるから、いい子で待っててねとママは俺に優しく言い聞かせてくれたのを覚えている。

 何のことはない、今日は俺の誕生日だ。正直バレバレの見え見えだったが、そこはまあ子供として甘んじて受け入れた。

 

 ……ま、あっちもバレバレなの分かってて楽しんでたし、どっちでもよかったんだろうけど。

 飾り付けされた居間で、テレビを見ながら楽しみに待っていると、電話が鳴る。

 

──……長、ひさ……げんきか?

 

 電話を取れば、どこか歯切れの悪いパパの言葉。ママに叱られている時よりも声は弱弱しく、思わず不安になる。

 

 パパ、どうしたのさ……?

 元気だけど……あ、さてはゲーム買えなかったとか!? だから予約しといてって言ったじゃん!

 

──……ごめんな、実はケーキも、だ……めに、なってな……

 

 まさかの誕生日にプレゼントもケーキもなしである。おいおい最悪の誕生日確定だよ。

 ……まぁいいよ、しゃーないしゃーない。どうせこういう時は後々に埋め合わせしてくれるし。

 もうお腹減っちゃったからさ、早く帰って来てよ。

 

──……ごめん、な……

 

 いいからさ、今どこ?

 ……なんか周りうるさいけど、交差点とか? 運転中は駄目だっていつも言ってたじゃん。ママに代われば?

 

──……

 

 パパ、……パパ?

 切れちゃったよ……まったく、いっつもおっちょこちょいなんだから……。

 まっしゃーない。夜になる前には帰ってくるでしょ。なんなら隣町とかに遠征してたりして。

 

 

 

 

 

 

 

 ──早く、帰ってこないかな。

 

 ……寂しいよ、お腹減ったよ……どこ行ったんだよ……ゲームもケーキも、埋め合わせもなんもいらないから……帰って来てよ。

 なんか近所の犬もうるさいし……この辺に犬なんていたっけ?

 

 いいよもう……自分でなんか食べるから。

 

「──!」

 

 何、また電話? はぁ、どうせパンクしたとか道に迷ったとかでしょ。

 まったく二人とも……パパは楽観的だし、ママは気配りが利くのに大事な時にずれてるし。

 

 俺がしっかりしないとか。

 ……さてさてさっさと電話を取らないと。

 あれ、知らない番号だ。なんだろ……セールスとかかな。

 はいもしも──はい? すいませんよく聞き取れなくて……犬の声がどんどん大きくなって来てて……え、なに病い──

 

 

 

──起きろ、ナガヒサ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝、相変わらずカラスがうるさい。いくら来ても俺の死肉は食えんぞ。多分死んだときは必殺技で灰すら残らない気がする。

 メアのシュートどんどんやばくなってきてるからな……あれ天に召す、というか救う気あるんだろうか。死は救済とかそっちに目覚めていないことを祈る。

 

 ……寝汗がすっごい、一瞬おねしょでもしたかと思ったわ。いや小学生になってからは一度もしたことないけどね。

 

「……ねむ」

──オッハーナガヒサ、そして朝ごはんは卵かけご飯がいい

 

 ……あれ、フェルタンいつのまに普通の言葉で語りかけてくるようになったのさ。まぁフィーリングで読み解く必要がなくなったのはありがたいけども。

 卵かけご飯……うん手軽だしそれでいいか。

 

 ……あー、久々の悪夢だったな。中学入ってからは一度も見てなかったのに。疲れすぎてて死ぬように寝てたからな。夢見る隙も無かったか。

 まったく、こちとらすっかり乗り越えた気分なのにいちいち掘り起こすなよ俺の体。

 

──……長久よ、ようやく目覚めたな貴様……こちらが命の危機に瀕している時に心の闇に浸ってくれおって……まぁいい。

 さぁ今度こそ契約の時間だ、貴様の心の闇を我に渡す代わりに強大な力を──まぁその、メアのアレとかは無理だが日常生活においては便利な力を渡してやろう。

 

 そこはもっと誇示してくれよ……新興宗教の勧誘とかの方がもっといい事ばっかり羅列してたぞ。怨念名乗るお前がそれでどうする。

 ところで命の危機ってどうした、寝サクリファイスでもしかけていたの俺? 右手は健在だけど……。

 

 ……あれ、なんか体の中がやたらスッキリしているというか……モヤモヤしてる感じが減ったというか。

 

──よくぞ聞いてくれた! そこのフェルがお前が起きず腹が減ったなどと抜かし、体の中に隠れていた他の者どもを食らい始めたのだ!

 

 え、まって何それ色々と聞いていない。何、俺の体の中まだまだ人格いたの?

 もはやシェアハウスってレベルじゃないだろそれ。どんだけ分裂しているんだ俺。

 

──違う、あの女がお前に送り付けた曰く付きの品々があっただろうが!? グローブの方には我がいたが……他のシューズやらすね当てやらにも色々と潜んでいたのだ!

 まぁ全員我には到底及ばない小物、名前すらないような低級の悪霊だったがな……我がいたからこそ、表に出ては来ず潜んでいたのだろう。

 

 何それ怖い。というか俺の装備全て呪われてたの……? 後で神社とか行ってお祓いしてもらおうかしら。

 ……そういえば、たまたま道端にいた占い師さんに運勢見てもらおうとしたら腰抜かして這いずりながら逃げられたっけ。

 

──低級の奴らがみな食われたせいで危うく我まで標的になる所だったわ!

 

 そ、そうか……食べられる危機ってのは味わったことないからよく分かんないけど大変だったな。

 フェルタン、お腹空いたとはいえ問答無用で食べちゃダメだぞ。

 

──美味しそうだけど、流石にダメかなとは迷ったよ

 

 だってよ。

 

──迷うな!?

──いただきます

──そっちに行けという意味ではない!

 

 ほんと騒がしいな朝から……まぁいいか。

 さっさとご飯食べちゃうか。予約炊飯で既に炊き上がっているはず……うん……うん? なんかテーブルにもう料理が……シャケなんて冷蔵庫にあったっけ。

 ……なんか左目が痒い気が。ついでに視界に知らない人が、女の人が居る気がするし。

 

「──おはようございます兄さん! 既にご飯の準備は出来ていますよ」

 

──……そういえばお前が起きる一時間ほど前に扉が開く音がしていたな

──お~エマだ~ 

 

 ……ああ、顔を洗い忘れたからか。いかんいかん、鏡見て……やっぱり知らない人が手ぬぐい用意して後ろにいるんですけど。

 実体あるのかなこれ。なんか一瞬姿ブレた気がするし人間じゃないだろコイツ。

 

 ──まぁいいか。害無さそうだし。

 エマちゃんね、俺と同年代か、1,2個上かな? 見た目年齢。当たってるみたい、にこっと口元だけ笑ってくれたよ。

 

──いいのか……前の契約者は半狂乱したんだがな……

 

 第三の俺の話か……うん、まあアイツ多分俺じゃなかったんだろうな。なんか女の子に対して口笛吹いてたし。多分その辺のナンパ師とかだよ。

 ノートに宿ってたのかな。まあ今じゃ欠片も気配がないけど。

 

──もともとエマから逃げる為にサクリファイスし、砕け散った人格の残滓だったからな。時間かけて悪霊擬きになりかけていた所を更にサクリファイスすれば消えるのは当たり前だな

 

 そっか……ん、左目の違和感が……うん?

 なんか目の色がおかしい気が……あれ、人間の目って白目に黒い瞳孔があるんだよね。いや橙色とか緑色とか色々いるけど、基本はそれだし白目は皆共通だよね。

 

 ……なんか白目があったはずのところが黒くなってて、瞳孔白くなってるんですけど。なんだっけこれ、黒白目とかいうんだっけ。

 なにこれ、フェルタンの仕業?

 

──や、それは知らない

──どうせまたその辺で変なの拾って来たんだろ……貴様もう見た目だけは完全な人外だな

 

 嘘でしょ……左目がもう化け物みたいに。ちょっと格好いいから許すけど。というかお二人が知らないってことはこれまた別の何か目覚めようとしてるの……?

 この間の帝国の佐久間くんみたいな眼帯を買っておこうかな……いや、見えづらくなるのは嫌だな。

 

「……兄さん、ご飯冷めちゃいますよ」

 

「……わかった」

 

 ああごめんごめん……無視してたわけじゃないんですよ……てっきり座敷童的なサムシングかと思いました。

 すごいなぁ……どんぶり一杯のご飯に味噌汁、塩鮭、漬物……ザ・和食みたいな朝ごはん。

 おいしい、これは手慣れてます。

 

──普通見知らぬものが家に忍び込み、当然のように作った飯を口に入れるか……?

──ちとしょっぱい

 

 味は……普通だ。

 美味しいんだけど、なんか違うというか……家庭料理感が強いな。完ぺきではない、わざと崩している感じがする。

 

「兄さん、今日は祝日ですが予定は……?」

 

「……部室の工事が始まったらしい、その確認をしに行く」

 

 電話でワタリが「溜め込んでいた私財をたらふく投じさせました」と言っていた。

 多分やばいぐらい大きなものになるのかもしれない。そしてグラさん、バングの家の協力も取り付けたらしい。

 

「ごちそうさま」

 

「お粗末様です……ふふ、やはり今度の兄さんは完璧ですね……」

 

 ……何作る気なんだろほんと、部室だよね? 工期やたら短く設定していた気がするし、下手するとFF本戦に間に合わせてくるぞ。

 違法建築とかだけはやめてね……?

 でもなあ……なんかグラさん張り切ってたし、確実に変な設備とか追加されてそう。蛇口からリンゴジュースでてくるとかそっちの方向性に行かないかな。

 

「……ではお弁当を作っておきましたのでそちらを」

 

 え、うん……やたらでかいね弁当箱。何キロあるんだろこれ……俺がフェルタンの影響で大食いになったの気にしてくれてるのかな。

 

──メガ盛り

──いや、こいつは元々こんな量渡してくるぞ。前の契約者がご機嫌取りの為に料理の腕を褒めたせいでこうなった。

 

 そうか……というか詳しいね第二の俺。……お前もやっぱり俺じゃないのか、息が合うから少しだけ第二の俺説信じてたのに。

 ということはこいつも自称怨念どころか本物の怨念か。

 ……犬の怨念?

 

──苦痛と怨嗟の……というか我は狼だ。今でこそ翼も尻尾の蛇も失ってはいるが

 

 そっちの名前長いし呼びにくいんだよね。フェルタン的な呼び名ないのか。

 ……尻尾の蛇? まさかフェルタンってお前の……。

 

──違うわ! こんな食い意地の張った尻尾など持った覚えがない!

……個人名としてなら、コルシアがある

 

 コルシアか、よろしくよろしく。

 ……フェルタンの監視役として、これ以上俺の体が作り替えられないように……頼むよ。成功報酬として訓練による地獄の苦しみあげるから。

 怨嗟の方は……まぁその辺から集めておいて。

 

──……ある意味契約かこれ?

「……兄さん、そろそろ出た方がいいのでは? なんなら私もついて行ったりしちゃいますけれど」

──寄り道してアイス買おうナガヒサ。しょっぱいものの後は甘味だよ

 

 コルシア、フェルタン、エマちゃん……増えたなぁ。

 ……せめて一人ぐらいは人間が欲しいけど、まあ……いいか。

 

 いいよね?

 




オッドアイズ・ダークネス部長


~オリキャラ紹介~

・織部 長久 1番 GK
 寂しがり屋

・コルシア
 狼の体、グリフォンの翼、蛇の尻尾を兼ね備えているらしい。
 部長も蛇の尻尾とか生えてるので実質第二の俺。

・フェルタン
 喋れるようになった。これで一々コピペで確認しないで済む。
名前もないような悪霊たちを食らい少しだけパワーアップ。

・エマちゃん
 勝手に家に住み始めた。まだ影が薄い。
 メルカリとか駆使して理想の兄を探してるデジタル派悪魔
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。