闘気魔法の使い手……魔法が全ての世界に武の達人が降り立つ。 作:ハッタリピエロ
「借りは返したぞ……アスタ……!」
「ユノ……!」
へぇ〜……アイツは確か入団試験で全団挙手され(カイもされました)金色の夜明けに入った期待のルーキーじゃないか。
聞くところによるとアイツとアスタは幼馴染らしい。
「久しぶりだな。カイ、ミモザ」
「あっ、クラウスさん……」
クラウスさんは俺がミモザを助けた時に一緒にいた魔法騎士だ。
金色の夜明け団に所属している鋼魔法の使い手だ。
「貴様らが黒の暴牛に入ると言った時は驚いたぞ。我々金色の夜明け団に入るものだと思っていたばかりにな」
「まあ思ったより悪い団じゃないっすよ」
「そうか……てっきりいいように使われるかと思っていたが」
う〜む……なんとも否定できない……だって時々パシリみたいなお使いさせられるし……
「そういえば貴様らは五人で来ているとの話だったがー……ここには居ないのか?」
クラウスの言葉にアスタとノエル、ミモザは
(俺(私)たち置いてどっかいったなんて言えねー(ない)!)
「あーラックならこの魔宮のどっかにいるダイヤモンドの魔道士たちを邪魔していますよ」
「そうか……我々のために時間稼ぎを……」
(いい方向に思ってくれたー!)
カイの話を上手いように勘違いしたクラウスにアスタたちは微妙な顔をする。
「ここはクローバー王国同士協力して魔宮攻略に挑みません?」
「いいだろう……確かに争っても無意味なだけだな」
「ミモザ頼むよ」
「ハイ!お任せください!」
"植物創成魔法魔花の道標"
「これで魔宮の大体の構造は分かりましたわ」
「ユノ!」
「はい……」
"風創成魔法天つ風の方舟"
よし!行くか!
と魔宮を進んでいたら
「不味いな……」
「どうかしたのか!?カイ!」
「ラックの魔力が弱まっている……このままだと……」
「なら助けに行かねえと!」
「俺の瞬間移動で移動する。ミモザはクラウスさんたちと先に魔宮攻略をしてくれ」
「ええ!わかりましたわ!」
「クラウスさん……ミモザをお願いします」
「……いいだろう。仲間を救ってこい」
「よしアスタ、ノエル俺の手を握れ」
「わかった!」
「ちょっ!?えええええ!?」
「……嫌ならアスタの手でもいいぞ」
「いやそういうわけじゃ!」
「……早くしてくれ」
「わかったわよ!」
そしてラックの元に瞬間移動するとアスタが飛び出してラックを拘束している煙を斬る。
「なんだい〜?君たちは」
「仲間だ!」
「オレたちが相手だ!オッサン!」
アスタが敵の大将に吠える中で
「アイツは…僕の獲物だ……!僕が……一人で……ヤる……!」
寂しそうに笑っていた。
・・・・
「急にポックリ逝っちまったってさ」
「一人残されて…子供も可哀想に……」
「いや…どうだろうな…変な子だよ……母親が死んでも……
ラックはいつも笑っていた。
彼には表情の変化というものがなかった。
泣いたり……怒ったり……そんな当たり前のことができなかったのだ……
そしてそのせいで母親からいつも殴られていた。
だが……
「平民が……貴族に勝った……!?」
ラックの魔力は増大していき貴族に勝つまでになった。
「貴族に勝つなんて普通じゃねえぞ……!」
「ずっと笑ってるし……怖えよ……」
周囲はそんなラックを恐れた。
だが母親は……
「これからも勝つのよ…!勝って勝って…勝ち続けなさいー……!」
歪んだ勝利への執念を植え付けてしまった。
そして今ー
(勝って……勝って……勝ち続けないとー……!)
勝利への渇望を捨てきれないラック。
そんな彼を……
「「勝手にしろ……」」
そしてダイヤモンドの魔道士ロータスに向かっていく。
そして避けられ後ろからの攻撃をされそうになった時
「「俺も勝手に!アンタ(おまえ)を助ける!」」
アスタとカイが割り込んで攻撃を防ぐ。
「「一人なんかにさせるかあ!」」
そしてラックは気づく。
気づかないふりをしていたモノに……
(そうだ……僕にも……頼っていい……仲間が出来たんだって……ゴメン母さん、僕は…一人じゃない)
「確かに……皆でヤった方が楽しそうだしね!」
再び笑顔となったラックだったがその目には光が宿っていた。
一方その頃ユノたちは
「辿り着きましたね……」
「ふん魔宮とはこんなものか」
と宝物殿に入ろうとした時
「うっ……!」
ミモザが後ろからの攻撃を喰らってしまった。
それは鉱石による罠とは思えない攻撃だった。
「何者だー!」
「誰だ……俺の道の邪魔をするのは……どけ」
突然後ろから攻撃をしたと思われる男。その目にはかつてのラックと同じく光が宿っていないように見えた。