闘気魔法の使い手……魔法が全ての世界に武の達人が降り立つ。   作:ハッタリピエロ

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光を取り戻した悲しき戦士

アスタが煙に向かって反魔法の剣で斬りかかるもその煙はすぐに元どおりとなった。

 

「斬っても斬っても意味がねぇー!」

 

カイたちも煙に向かって攻撃して応戦するが煙はすぐに元どおりとなってしまう。

 

その様子を魔力感知で捕らえていたロータスは

 

「おおう?」

 

突然の攻撃をすぐに躱すとそこに向かって攻撃しようとした時ロータスは

 

「へ?」

 

アスタが横から剣を振り抜いていたのが薄れる意識の中で見えた。

 

・・・・

 

ふぅ……なんとか倒せたな。

 

煙の中で苦しめられている時、ラックが閃いた内容はこうだ。

 

ラックが攻撃魔法を使って敵を誘導して魔力感知されないアスタがソルで敵に近づいて剣を振るう。

 

大雑把でシンプルな内容だがこの場では一番効果的といったところだ。

 

アスタの攻撃を受けて飛ばされたダイヤモンドの魔道士はそのまま倒れるかと思いきや創成魔法をだしてその場から逃げ去った。

 

そして追うかどうか迷った時、ミモザの気が小さくなるのを感じた。

 

まさか……!

 

俺は咄嗟にアスタたちの手を掴んで瞬間移動した。

 

・・・・

 

ー少し前

 

ボロボロになりながらミモザとクラウスを守るために戦うユノ。それに対して相手はー

 

「消えろ」

 

巨大な鉱石の件を振るってユノを潰そうとしたがユノは避けて

 

"風魔法カマイタチの三日月"

 

風による斬撃を放つが

 

"鉱石創成魔法ネメアの鎧"

 

「お前の攻撃は……俺には効かない」

 

何度も攻撃が繰り返される。

 

「諦めろ」

 

「……諦めない!」

 

「諦めろ」

 

「……諦めない!」

 

そして……その鉱石の剣がユノに振り下ろされようとした時ー

 

突然現れた少年がその剣を黒い剣で真っ二つに斬った。

 

「オイそこの顔色悪いの…勝手に手ぇ出したんじゃねー……ユノは俺のライバルだ!」

 

そこからアスタとユノの見苦しい言い合いが始まったが

 

放っておいて向かってくる鉱石の弾を流水岩砕拳で防ぐ。

 

とそれより!

 

「ミモザ!」

 

夢癒の花籠を発動させているミモザの元へ向かう。

 

「大丈夫か!?」

 

「カイさんにお恥ずかしいところを……ノエルさんの言ってた通り……私まだまだトロいですわね……」

 

「そうね……あんたは昔からそうだったわ…だから…私がアンタを守ってあげるわ…!」

 

"水創成魔法海竜の巣"

 

この一週間鍛えていたのはアスタだけじゃない。ノエルに魔力コントロールを教えてその場だけだがコントロールできるようになった。

 

そしてこれはその場にいる者を守る防御魔法。

 

「俺も守るぜ……!」

 

「ノエルさん…!カイさん…!」

 

「ユノたちをやったのはオマエかァー!?」

 

「……だとしたらなんだ…?弱いヤツから消える…それだけだ」

 

"鉱石創成魔法タロスの人形群"

 

「な……!!なんという数を同時に…!!」

 

クラウスさんが驚愕する。

 

「戦場ではそんなヤツに…存在する価値などない…俺はそんなヤツらを…壊す為に生まれた」

 

「そーかよ……じゃあ俺を……壊してみろ!」

 

そう言ってアスタは鉱石の分身を斬り捨てる。

 

「そのつもりだ」

 

敵側の魔道士は飛び上がってその鉱石の大剣を振るうがアスタはそれを下段からの振り上げで斬り落としてそのままソルで敵まで一気に距離を詰めてその大剣を思いっきり振るう。

 

「ぐはっ……!」

 

そしてそのまま敵は壁まで吹き飛ばされた。

 

そして皆が思った

 

(強いー!)

 

その中でもクラウスは

 

(なんという強さだ……カイを知ってから下民の中にも努力して強くなる者がいるとはわかっていたが……まさかここまでとは……私も……努力しなければならないのかもしれない……)

 

「アスタのヤロー……あれを一週間でマスターしただけはあるな」

 

そしてそのまま敵が倒れると鉱石の人形も動きを止めた。

 

そしてクラウスさんが敵を鋼の拘束魔法で拘束すると

 

「これでよし……!」

 

「ミモザ大丈夫か?」

 

「はい!カイさんとノエルさんのおかげで!」

 

そして扉の前に突っ立ったが

 

(どうやって……入るんだろう)

 

「壊せばいいんじゃね!魚人空手奥義……九千枚瓦正拳!」

 

俺は魔力のこもった拳で扉を殴ると扉は粉々に砕け散った。

 

そして中を見渡すと

 

「スゲェェ〜〜〜〜!!!お宝の山だァァァァ!!!」

 

その後中に入ってアスタたちは勝手にいじくりまわっていた。

 

「オマエらァァァァ勝手にイジるなー!!国宝級の魔道具かもしれんのだぞォォォォォ!!!」

 

クラウスさんが怒鳴るも全く聞く耳を持たないアスタたち。

 

ん?

 

「皆逃げろォォ!!!」

 

俺が叫ぶと同時に鉱石が俺たちの周りを拘束するように現れた。

 

俺は咄嗟に後ろに跳んで避けたがミモザとノエル、アスタを除いた他の皆は鉱石にグリモワールごと拘束されてしまった。

 

どういうことだ!この短時間でどうやって復活を……!?

 

俺がその疑問に包まれているとその答えを表すかのように奴が現れた。

 

"炎回復魔法不死鳥の羽衣(フェニックスのはごろも)"

 

そしてそれを見たクラウスは

 

(炎魔法だと……!?バカなー……魔力の属性は一人一つのはず…………!!その法則を無視して奴は二つの属性を持っている……しかも攻撃魔法の使い手だったのに回復魔法だと!?ありえないー!!これが……ダイヤモンド王国の実験の成果……!?)

 

そして向かってくるダイヤモンドの魔道士。

 

「その炎…私が消すわ!!」

 

そして回復魔法の炎を消そうとするノエル。

 

ヤバい!

 

俺は咄嗟にノエルの前に立ち横に振りぬかれた敵の攻撃を受け止める。

 

「魚人空手!梅花皮(かいらぎ)!」

 

俺は魔力の鎧を纏った両腕をクロスして相手の攻撃を受け止めるが耐えきれずに吹き飛ばされた。

 

「カイさん!」

 

「カイー!オメェええええ!」

 

「オマエの能力はわかった…その剣があらゆる魔法を砕くなら…剣より速い魔法はどうだ?」

 

"鉱石創成魔法ハルパー"

 

そう言って先程より速い鉱石の剣をアスタに放つ敵。

 

速い!アスタは後ろに俺がいるせいかソルで躱そうとせずに剣で受け止めるがデカイ剣では振り遅れて一撃を喰らい壁を突き抜けて吹き飛ばされた。

 

俺はすぐに立ち上がってミモザたちの前に立つと

 

ー流水岩砕拳

 

鉱石の剣を晒して耐えているがこちらには攻撃の手段がない。

 

マズイな……!

 

とその時

 

壁からアスタが飛び出して鉱石の攻撃を先程よりも小さな黒い剣で全て捌く。

 

「オマエの相手は……俺だァァァァ!!」

 

そして敵に向かうアスタ。相手は応戦するも先程とは違いソルで躱して一撃ずつ攻撃を与えていくが回復魔法のせいで決定打が与えられない。

 

「なにやってんのよ、バカスタ…!アンタは王族の私が認めた下民よ…さっさとあんなやつ倒しちゃいなさい!」

 

「おう!任せとけ!」

 

そして敵がこちらに向かってくる

 

「どけ…そいつらを消してやる…!」

 

「そんなことさせるかぁああ!俺には魔力がない!だけど俺には…仲間がいる!」

 

そう言ってアスタが剣を振るうと水の斬撃が出て回復魔法ごと敵を吹き飛ばした。

 

アスタには魔力が無いはずだぞ……!?なんなんだ……?あの剣は……!?

 

そしてそのまま敵は壁まで吹き飛ばされた。

 

「へへ……やった…」

 

喜ぶアスタ。倒したか……?ヤベッ!フラグだ!

 

「…!!しくった……」

 

アスタ……!?よく見るとアスタの腹に鉱石の刃が刺さっていた。

 

「ダメだ……お前みたいな甘いヤツが……俺に勝ってはダメなんだ……!死ね……!」

 

アスタに向かって鉱石の大剣が振り下ろされようとしている

 

「させるか!闘気魔法!界王拳!」

 

ソルと界王拳で速度を上げてアスタの前まで

 

「八門遁甲…!驚門!」

 

そして腰を構えて両手で獣の顔の形を作り突き出すこの技は!

 

「昼虎!」

 

そして空圧正拳を繰り出すと大剣は粉々に砕け散り鉱石の鎧は剥がれ落ち敵は今度こそ倒れただろう。

 

よし!これで勝った!

 

と思っていたらゴゴゴと音を鳴らし魔宮全体が揺れ始めた。

 

「魔宮が……崩壊する……!っ!!!皆乗れ!脱出する!」

 

"風創成魔法天つ風の方舟"

 

ミモザがアスタの元へ行き治療してユノが皆を運んで、ラックとクラウスさん、俺で道を切り開く。

 

そしてー

 

「外だ!助かったー!!!」

 

アスタの方を見てみると治療が終わって回復したようだ。

 

ミモザの治癒力もあるがとんでもない回復力だな……

 

こうして俺たちの魔宮攻略は終わったのだった。

 

・・・・

 

一方

 

カイによって倒されたダイヤモンドの魔道士マルス。

 

彼はダイヤモンド王国の最終訓練で仲間たちとの殺し合いを強要された。

 

そして最愛の幼馴染を殺してしまったのだった。

 

「うわあああああああ!!なんで……!なんで……!」

 

手をかけた幼馴染の前で叫ぶマルス。

 

 

ボッ!

 

幼馴染が炎の回復魔法でマルスを癒す。

 

「ああでもしないと……マルス……私のこと殺せないから……私の分まで……外の世界を見てきてね……」

 

そして今ー

 

バッと立ち上がったマルス。

 

実はロータスによって外までこっそりと運ばれていたのだった。

 

(全て……思い出した……)

 

「ロータス……助かった、感謝する」

 

「なぁんだ。ちゃんとそういうこと言えるんじゃん」

 

空を見上げるマルス。その目にはかつてのような暗い目ではなく光が宿っていた。

 

 

 

 

 

 

 

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