闘気魔法の使い手……魔法が全ての世界に武の達人が降り立つ。   作:ハッタリピエロ

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破壊の権化の暴走。そして……ミモザの涙

「はああああぁぁ……!!!」

 

「カイ……?」

 

アスタが呟くが今のカイにはその声は届かない。それはただ憎しみのままに暴れ回る破壊の権化だからだ。そしてこの魔法は……

 

"闘気魔法伝説のスーパーサイヤ人(レジェンドスーパーソウル)"

 

神が与えたサイヤ人の肉体に眠る力が怒りによって抑えられていた魔力とともに解放された姿。

 

そしてゆっくりと主犯格のヒースを睨むカイ。

 

ヒースの横にいた一人が霧魔法で惑わせようとする。だが……

 

バァン!

 

途轍もない魔力の波動によって霧は残らず吹き飛ばされると

 

「ヒィィイ……!!ば、バケモノ……!!」

 

そして逃げ出そうとした一人だったが……

 

グチャ!!!

 

ソルで追いつかれたカイによって蹴り飛ばされた頭は宙を舞って地面に落ちた。

 

「う、うわあああああああぁぁ!!!!」

 

ヒースの横にいたもう一人が氷魔法でカイを貫こうとしたが

 

ー流水岩砕拳

 

氷塊は軌道を晒される。

 

それを見たもう一人は弾丸のように氷魔法を魔力のことなど気にせずに打ちまくるが……

 

カイはそれを人間とは思えないほどのスピードで捌いて全ての弾丸の軌道をずらす。

 

そしてとうとう魔力の尽きたソイツにできることなどなく……

 

「うわあああああああ!!!」

 

逃げ出したが

 

ピゥン!

 

カイの指から放たれた光の光線によって心臓を貫かれた。

 

残ったヒースも穏やかに見えたがその体は恐怖で震えていた。

 

最後の一人に至っては恐怖で動けなかった。

 

「ぐっ!天撃氷牙!」

 

ヒースは恐怖で震える体を起き上がらせて氷魔法を放つが

 

ー魚人空手七千枚瓦正拳

 

腰を構えて突き出したカイの正拳によって氷は粉々に砕け散った。

 

そしてカイは一瞬でヒースに近づくと頭を蹴り飛ばそうと足を振り抜こうとするがヒースは一瞬で氷の壁を作って防御しようとするもー

 

氷の壁は防御壁にすらならずに無残に砕け散りヒースの辿った末路はー

 

最初に殺された奴と同じだった……

 

・・・・

 

マグナは震えていた。それはカイに対する恐怖だった。

 

カイの強さは充分と言えるほどに理解していた。

 

ラックを軽くあしらいヤミ団長に勝つほどの実力。

 

それはわかっていた。そして同時に穏やかで優しい人物であることも理解していた。

 

だが今のカイは別人に見えた。

 

躊躇することなく殺し、その目に見えるのは憎しみのみ。

 

マグナは恐怖に支配されていた。

 

だがそんな彼を奮い立たせたのは

 

「マグナ先輩!カイをなんとかしねえと!あれは俺たちの知っているカイじゃない!」

 

「わかっているんだよ!!!でもなあ!!あれは俺たちでどーにかなるレベルじゃねぇ!!!」

 

恐怖によるストレスのせいかマグナもらしくないことを口にしてしまった。

 

「じゃあ!俺たちが諦めたら!誰がアイツを救うんですか!!」

 

アスタの言葉にハッとさせられたマグナ。確かにこの場にいるカイを抑えるのに自分たちが諦めたら誰がやるんだ?

 

(情けねぇ……俺も男だ!やってやらぁぁ!!)

 

そしてカイの前に立つと

 

「カイィィィィィイイ!!!テメェの相手は俺だああぁぁ!!」

 

「何やってんの!今のアイツは憎しみに支配されてるわ!アンタの言葉でも……!」

 

ノエルはマグナの説得が無駄だと豪語する。

 

そして……

 

「うあああああああ!!!」

 

予想通りマグナに向かって突進してきたがマグナは棍棒でカイの攻撃を受け止めるも棍棒はすぐに砕け散りモロに一撃を喰らうが

 

「目ェ覚ませェ……!カイ……!」

 

後ろからアスタが断魔の剣を構えて振り抜いた。普段のカイならすぐに気づけただろう。だが今のカイは憎しみに支配され冷静ではないーだからこそアスタはその隙をつけたのだ。

 

「目を覚ませ!カイ!」

 

振り抜かれた断魔の剣によってカイを覆っていた暴走の魔力は霧散しようとしていたが

 

「うああああああ!!!」

 

「「なっ!?」」

 

反魔力すらも上回る憎しみの魔力そしてアスタに向かってスピリッツソードが振り下ろされようとしていたが

 

「カイさん……!」

 

「……ミモザ……?」

 

ミモザが飛び出してカイに抱きついた。

 

「カイさん……!もう憎しみに囚われないでください……!アナタには大事な皆さまがいるのです……!それを失っていいのですか……!アナタには……優しい心というものがあるじゃないですか……!それを忘れないでください……!」

 

ミモザが泣きながらそう言うと

 

「ううううううううっ…………!!!うわあああああああああ!!!」

 

カイを覆っていた魔力は消え去り、緑色の髪は元の黒色へと戻った。

 

・・・・

 

俺は……何を……やっていたんだ……?

 

俺は薄れていく記憶の中覚醒した。

 

「カイ!」

 

「ミモザ……?皆……?」

 

目を覚ますとそこには皆がいた。

 

なにやら心配そうな顔をしているが……

 

「カイ!大丈夫だった!?」

 

「ノエル、なんのことだ?」

 

「え〜!?あれだけ大暴れしておいて……!?」

 

ふと目についたものを見ると無残な姿となった死体だった。

 

まさか……!?あれを……俺が……!?

 

「なんとなく状況を飲み込めたようだな」

 

そしてマグナ先輩が俺に説明した内容を聞くと俺は……

 

「そんな……」

 

申し訳なさでいっぱいだった。皆を守るための力が皆を危険に晒していたなんて……そう思っていたら

 

「いつまで落ち込んだんだよ!」

 

「え……?」

 

「俺たちに申し訳ないとでも思ってんのか!?バカやろー!!俺は先輩だぞ!テメェが暴れたぐらい面倒見てやるってんだよ!!」

 

「マグナ先輩……!!!」

 

やっぱり……この団に入って……本当によかった……

 

「マグナ先輩……すみませんでした」

 

「バカやろー!気にすんな」

 

「アスタ……ありがとう」

 

「おお!俺ももう気にしてねえぞ!」

 

「ミモザ……ごめん」

 

「全く……カイさんは世話が焼けますわ」

 

この後アンチドリがアスタに魔石を持ってきて離そうとしなかったが村人はそれをくれるようだった。

 

それにしても伝説のスーパーサイヤ人か……制御できるようにするか使わないべきだな……

 

こうして俺たちの初任務は色々な波乱がありながらも終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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