闇の魔術に対する防衛術は僕の好きな授業の一つだ
去年までの先生とは違いルーピン先生はとても面白い授業をしてくれる
ただ一点、スリザリンと合同であることだけが残念だけどそれ以上に楽しみにしている
今日も楽しみにしながら教室に入る
「ねえ、あの人は誰かな?」
「私も知らないわ」
「ルーピン先生ではないってことしかわからないや」
「さて、席に着いているかな?今日はルーピン先生は体調が優れないので僕が代理を務める。トールトマホークだ。よろしく」
「優しそうな先生だな」
ロンがつぶやいているのを聞きながら拍手をしていると横からハーマイオニーが小声で、しかし興奮した様子で話しかけてくる
「トール トマホークっていう名前聞いたことがあるわ。ついこの間図書室で彼の本を読んだの。すっごく面白い本だったわ。結界術士として書いたみたいだったけど魔法使いなら一度は読むべきだわ」
「ロックハートみたいに口だけじゃないといいね」
「授業を始めよう。ルーピン先生からは魔法生物に関しては自分の授業ですすめるから特別授業では自由に教えてくれとのことなので今日は結界術を教える」
スリザリン生のほとんどさらにはグリフィンドール生の一部から嘲笑が起こる
「何でこんな反応なの?」
「結界を軽視している魔法使いが多いんだって。周辺警戒の呪文とか結界以外で代用できるものが多いからさ。パパが言ってたよ」
「さて君たちは結界とは何だと思う?」
多くの生徒が手を上げる
「ヒントは…外からの攻撃を防ぐものではない」
この一言でみんなの手が下がる
「バリアみたいなものじゃないの?」
隣のロンに聞いても不思議そうな顔をするだけだ
「ハーマイオニーグレンジャー嬢、どうぞ」
横で手を上げ続けていたハーマイオニーが指名される
「結界の内部の世界を自分の好きなように変化させることです」
「その通りだ。グリフィンドールに2点。結界の本質は中を自らの自由にすることだ。外からの攻撃を防ぐのは中の法則を守るために過ぎない。理解したところで今日の実習だ」
「先生!まだ結界の作り方を習っていません!」
「うん。ルール説明と一緒に教えるよ。まあ、今から教える結界はあくまで練習にしか使えないような結界としての使い道がない呪文だ。利点は簡単なことだけだ」
結界とはそういうものなのかと少しだけ理解した先生は僕らの方を見渡すと微笑みながら言う
「さあ、始めようか」
彼が杖を振り、教室の両脇に水槽が出てきた
「授業はここまで。ちょっと遅くなってしまったね。次の授業の先生へ連絡しておくね。片付けも僕がやっておく。また会えることを祈っているよ。…後忘れてた。宿題代わりにルーピン先生へ今日やったことのレポートを出すんだ。文字数とかは指定しないからね。1行でもかまわないよ」
次の授業は変身術の授業
教室へ急ぎながら話す
「今日の授業は面白かったわね。男子と女子で水結界合戦なんて」
「うん。僕毎日あの授業がいいな…でもルーピン先生の授業も面白いし…」
トール先生が教えてくれたのは丸い密閉空間を作る術
結界術の練習に使われるらしい
簡単な呪文だったのですぐにみんな覚えた後水合戦をする
水槽の中にその呪文を唱えることで水風船みたいなのを作りこれを浮遊呪文で飛ばし戦うのだ
ハーマイオニーとロンだけでなく僕や他のグリフィンドール生、スリザリン生も楽しんでいた
あらかじめ生徒全員に防水呪文をかけてくれた先生は途中から不利だからと劣勢だった女子チームに加わっていた
変身術の教室に着くともう授業が始まっている時間だった
グリフィンドール生みんなで入ると一緒に受けるはずのレイブンクロー生がすでに着席している
マクゴガナル先生が話そうとしたその瞬間
黒板をすり抜けてゴーストのような青い光が飛び込んでくる
「…ペンギン?」
ペンギンの形をしたその光は先生の前を八の字を描いて飛んだ後もやになる
声が聞こえてきた
「トールです。グリフィンドール生は前の時間僕の授業を受けていましたが僕の失念で終了が遅れてしまいました。私が放課後に教授の元へ説明に伺いますのでグリフィンドール生への減点や罰則はなさらないようにお願い致します」
もやもなくなった
「事情はわかりました。席についてください。トール先生の授業は楽しかったですか?」
皆口々に賞賛しながら席へ向かう
レイブンクロー生も興味があるようだ
「彼はまだ若いですが優秀な魔法使いにして結界術士です。学ぶことも多いでしょう。質問したいことがある人は積極的に質問に行ってらっしゃいなさい」
そう話すと変身術の授業が始まった