黒い龍は幻想で笑う   作:青い灰

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んー、どうにも難しいんですよね。
設定としては出来てても、どうしても
繋がないといけない場面とかありますし。

とかいって遅くなった言い訳はいりますか?
いりませんか、はい。




幻想黒龍伝
終章 第1話「異変、始動」


 

この夜、再び異変が起こる。

 

それは、この幻想郷全土すらも巻き込む、

最悪、世界全てを滅ぼすことになる異変。

 

それは、幾億の時を越えた、

何者にもなり得ることも叶わなかった愚者の物語。

 

 

 

 

───────幻想黒龍伝───────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えぇ、準備は終わったわ」

 

 

無縁塚付近の家。

破壊されたその家の庭で、傷だらけで地に伏せる

蒼い妖狐と大太刀を手にした女。

 

 

「戦闘不能にまでは追い込んだわ。

  それで、殺す必要はあるかしら?」

 

 

金髪の少女は式神に言葉を告げ、返答を待つ。

数秒の間が空き、式神から返事が返される。

 

 

「…………そう。今は……丁度、夜の正午って所よ」

 

 

少女は天上の月を見上げる。

今宵は三日月、美しい月だが、

もうすぐ隠れることになる。

 

 

「いえ、特に不覚を取ることもなかったわ。

 まさか、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 だなんて、思いもしないでしょう?」

 

 

滑稽だ、というように

血を流す2人を嘲笑する少女。

 

罠、とは家の周囲に

張り巡らされた対妖の札だろう。

 

 

「………えぇ、そろそろ。

  始めさせてもらいましょうか」

 

 

夜の闇に紛れ、漆黒の雲が空を覆い、月を隠す。

 

 

「全て、主の御心のままに」

 

 

少女は闇に溶けるようにその場から消え失せる。

雨が、降りだした。

 

泥のような、真っ黒い雨が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

異変の始動に、気づく者たちもいた。

 

明らかに普通の雲ではない、黒すぎる雲。

降りだす黒い雨。

 

何かが起こっている、と気づく者たちも、

それぞれに動き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~妖怪の山~

 

 

 

 

天狗たちが慌ただしく動き回る。

ある者は来るべきモノに備えて、

ある者は黒い雨に怯えて、

 

そして、それらを指揮する者は。

 

 

「次の天魔がどうこう言っている場合ですか!!

 急ぎ、戦闘が可能な者は備えなさい!

 以外の者は備蓄に不備がないか確認なさい!」

 

 

気温が急激に下がっていることに

いち早く気づき、天津は天狗の里に指示を飛ばす。

森からは妖獣たちの妖気が増し、

何が起こるか分からない状況である。

 

と、そこに1人の天狗がやって来る。

 

 

「おちおち新聞も書かせてくれないんですかねぇ」

 

「新聞を切り上げて来てくれて感謝します、文。

 あなたの力があれば指揮は容易いでしょう」

「ちょっと待って下さい、今なんて?」

 

 

「文、あなたに天狗たちへの指示を頼みます。

  私は急ぎ、アレをどうにかせねばなりません」

 

 

天津は文の肩を掴み、空を見上げる。

その言葉に文は驚く。

 

 

「え、あんなの異変解決組が動くのでは?」

 

「アレは異変解決の巫女たちだけで

 どうにかなる事態ではありません。

 既に幻想郷全土を巻き込んでいるでしょうから」

 

「げ、幻想郷全土!?」

 

「おそらく地底にも影響が出ているでしょう。

  そこはレンが行っているので大丈夫ですが」

 

 

天津は文に指示を出し、

凄まじい速度で空へ飛翔する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~地底~

 

 

 

 

 

「おら、きびきび動きな!!

  旧地獄の獣どもが来るぞ!!」

 

「戦えない奴らは地霊殿へ避難しな!!

  覚りがどうとか言ってる暇あるかい!!?」

 

 

2人の鬼………伊吹 萃香と星熊 勇儀だ。

正確には彼女らが避難等の指示を行っていた。

 

 

「チッ、参ったねこりゃあ……!」

 

「あぁ、地獄の封印はどうなってんだい!?

 妖獣だけなら兎も角、怨霊まで湧き出すか!」

 

 

と、そこにレンが走ってくる。

その手は血に濡れ、

体の傷が戦闘の後だと思わせる。

彼女は誰かを連れて………小脇に抱えていた。

 

 

「蓮鬼!?…………そいつは………?」

 

「途中で捕まえたの、

 こいつにも手伝わせて妖獣たちを頼むよ」

 

「うぅ………戻ってくるつもりはなかったんですが」

 

「茨木じゃないか!?どこ行ってたんだい!?」

 

 

茨華仙だった。

山の四天王と呼ばれた者の1人、茨木華仙。

レンは話を続ける。

 

 

「話は全部終わってから!

 私は地上に向かうから頼んだよ!!」

 

 

レンはそれだけ行って地上への道へ走り出す。

取り残された三人は目を合わせる。

 

 

「これで山の四天王は三人。

  アイツいないけど、まぁ大丈夫かな」

 

「………私、いります?」

 

「いるだろ。さて、地霊殿を守り抜くよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~人里~

 

 

人里でも被害が出ている。

慧音や妹紅たちが里の地下の

地下壕に避難を誘導している。

 

永遠亭の者たち、紅魔館の者たち、

白玉楼の管理者もここへ来て

人里の防衛を行っていた。

 

 

「鈴仙、怪我人は?」

 

「いません、良かった………

  慧音さんたちのお陰ですね」

 

「問題はここからだがな。

  今は落ち着いたようだが」

 

 

話をしているのは、鈴仙・優曇華院・イナバ、

八意 永琳、レミリア・スカーレット。

蓬莱山 輝夜もその場にいるが、

黙って黒い空を見上げている。

 

 

「輝夜様、どうか致しましたか」

 

「………ねぇ、永琳。

 これ起こせるのは、アイツしかいないわよね?」

 

「…………えぇ、考えたくありませんが」

 

「………私たちが月に移る前、

 この星にいた期間はどれくらいだったかしら」

 

「は…………確か、

 あの都市にいた期間は1000年程かと」

 

「1000年………」

 

 

永琳は輝夜の聞きたいことが

理解出来ず、顔を傾ける。

 

 

「彼に会ったのは、確かその530年?」

 

「はい。その通りかと………」

 

 

輝夜は、朧の正体に疑問を抱いている。

そして輝夜は今、朧の中核の謎に迫っている。

 

 

「朧は………その時()()()姿()()()()()()()

  あなたは覚えている?」

 

「人の姿を………っ!?確か、あの時は!?」

 

「そう、そうなるわよね。

 ─────貴方は一体、誰なの………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………やっと、終われる。

  この時をどれだけ待ち望んだか」

 

 

花の咲き誇る地で、墓前に彼は立っていた。

嬉しそうで、悲しそうな声で、言った。

 

 

「最初の邪魔者はお前か」

 

 

彼の背後に立つのは、幻想郷最強の1人。

普段は短い緑の髪は今は長く、

決して枯れることのない花の傘を差している。

 

 

「立ち入ってはいけない場所に来たか。

  ─────覚悟するがいい、風見 幽香」

 

 

風見 幽香。

地上で最強の地位を持つ女は、

息を吐き、傘を閉じる。

 

 

「私は自然の化身よ?

 どこにだっているの。勿論、ここにだってね」

 

「龍の縄張りに立ち入り、

  戯言を抜かすか、大妖精」

 

「あら、バレていたのね」

 

 

大妖精………いつも、

あの氷の妖精と共にいる妖精のこと。

 

その大妖精こそ、

ここにいる風見幽香の正体であり、

司るものは自然の全てだ。

 

 

「これからは弾幕ごっこなど

  というぬるいものではないぞ」

 

「重々承知よ、貴方の作戦を

   始めさせる訳にはいかない」

 

 

朧は幽香を睨みつけ、大気すら震える気迫を放つ。

 

 

「止められるか、妖精如きに………!

 俺の悲願は今、達成される。

 ──────邪魔を、するなッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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