見返して今更ですが凄い痛々しいですね………
というかよく思い出したな私。
「やった………!」
矢が、龍を穿った。
その光景に誰もが息を呑み………
『やはり、無駄だったな』
絶望が、広がる。
傷1つ付いていないその漆黒の鱗は
闇を拡散させ、空を更に黒く染め上げる。
『どうせ全て終わる。
───諦め、地へ堕ちろ。羽虫ども』
翼爪の攻撃により、ヘカーティア、天津、
蓮鬼の3人が地面に叩きつけられる。
更に鱗から滲み出す闇が槍となり3人へ
降り注ぐ。
「…………メイド、いくわよ!」
「っ!」
咲夜と輝夜が再び時を止める。
だがそれも。
『時間を操る力……学習するのは人の特権だが、
生憎、己も人としての力は得ている』
止まった筈の時間の中で、龍が動き出す。
時間停止が解除され、
再び闇の槍が形成される───
『!』
巨大な白と赤の閃光が、龍の翼を貫いた。
それは空を貫き、暗い空から光が差す。
龍を含めた全員が、閃光の元を見た。
『最後の最後まで………死んだ身で、
人の身でまだ足掻くか、霊花、リアァ!!』
「当然。貴方の目的も、その理由も。
私は知ったことじゃないんだから」
「私もですけどねー。
契約破棄ですねこれは、ねぇ?バカ朧さーん」
龍が咆哮し、再び口からブレスを放つ。
閃光の主、霊花は札を投げつけ術式を展開。
片方からは巨大な結界が出現し、闇の熱線を防ぐ。
もう片方は違う色をした光の結界が龍を縛る。
リアは杖を地面に突き刺し、魔法陣を発生。
魔法陣から光の鎖が発現、龍を縛り、拘束する。
「まんまと引っ掛かったわね。
私は貴方が実は意地悪なの覚えてるけど、
私が用心深い性格なのは忘れたのかしら?」
『護法善神の結界、グレイプニル……!!
どこまでも………小賢しい………ッ!!』
龍が光の鎖を破壊しようと暴れるが、
鎖は擦れる音が響くだけで破壊されるような
様子は全くと言っていいほどない。
「1週間、ゆっくりと考えることね。
自己犠牲はいいけど、その後は?
残された者の考えなんて貴方が一番解る筈よ」
霊花は言葉と共に2枚目の札を、
リアも杖を構える。
龍を中心に金色の巨大な魔法陣が展開する。
『ぐ………が、ァ……!!
たかが人間如きに……ッ!!』
「流石のアンタでもこれはキツいでしょう?」
「魔法と巫女の封印術。
異次元の果てまでブッ飛ばしますので、
………出来れば、考え直してくださいねー?」
「〝冥府女神・黄泉送り〟」
「〝光束魔法・魔狼の鎖〟」
『───────!!!』
凄まじい光量が龍を包む。
龍も身体から闇を噴き出して対抗しようとするも
その光に押し潰されて消し去られる。
しばらくして、誰もが眼を開ける。
そこにあったのは、真っ黒な空だけだった。