「何で、って聞いたよね?」
「ああ、お前は確かにあの時……」
朧が思い出すのは苦い過去。
とある邪悪な大妖怪を、彼女の命を使い
封印した、300年前。
「実はね……」
「……」
「私にもわかんない!」
「はぁっ!?」
今、彼女はなんと言ったのか。
わからないって……
「何か、あったのかと
心配した俺が馬鹿だった……」
「あっるぇ~?
私のこと心配してくれてたんだ?」
「……当たり前だろうが………」
朧は頭を抱える。
霊花の方は煽ったつもりがその反応に驚く。
「ぇ、本気で、心配してくれてたの……?」
「……くそっ」
朧は、泣いていた。
「ちょっ、え?泣いてるの?朧」
「俺が…どれだけ後悔したと……」
「ご、ごめん!ごめんって!」
「また会えて…良かった……!」
「!!」
霊花は、初めて朧が涙を流すのを見た。
そして、自分も……
涙を流していることにに気付いた。
「うん……私も…っ!」
涙を流して抱きしめ合う二人は
300年の時を経て、再開したのだった。
「全く……人が見てんのに
イチャつくのはどうかと思うで?」
「そりゃお前、300年前に死んだと
思ってた友人が生きてたら泣くだろう?
あとイチャついてないだろ」
「……///」
泣きながら抱き合っていた二人を
ずっと見ていた瑠璃は苛立ちを覚えていた。
対して朧はあれでイチャついていない
(本当に思ってない)と言うが説得力が無く、
霊花に至っては見られたことによる羞恥心で
顔を真っ赤にしてしおらしくなっていた。
「じゃあ主はん、今うちが抱きしめて
って言うたら抱きしめてくれるんか?」
「別にいいぞ、そのくらい」
朧は瑠璃を抱きしめる。
「うぇっ!?
やっ、恥ずかしいから辞めてーな!///」
「あ、結構モフモフで気持ちいいな」
「うひぃっ!///み、耳はだめや!///
くすぐった、ひゃん!///」
「はっ!!……ちょっ!なにやってんの!?」
我に帰った霊花に朧は引き剥がされる。
「知らなかった……
まさかあんなに気持ちいい物だとは…」
「あ、危な…発情するとこやった……」
「はぁ、はぁ、
なにやってんのあんたら!?」
朧がため息をつく。
「もう少し堪能したかったな……」
「……瑠璃、少し毛皮ちょうだ」「絶対に嫌や」
「しかし、何でお前
団子屋なんてやってるんだ?」
「ああ、譲って貰ったのよ。
あの美味しいお団子も完璧に作れるわ」
「へぇ、そういえば今代の
博麗の巫女には会ったのか?」
霊花は博麗の巫女だ。それなら何か
思うこともあるのではないか。
「無いわね、興味もないわ」
「まぁ、そうだよな」
「霊花らしいわぁ」
結果、夜遅くまで色々と話に花を咲かせ
貸し切りの団子屋に泊まる朧と瑠璃だった。
次回、久しぶりの番外編!
なんと瑠璃の話です。
霊花のは本編でざっくり、
詳しくは番外編でやる予定です。