見ている地獄です。
クラーグ倒しました。
番外編 地獄の修行
「霊夢、だらしないわよ?」
「はぁっ、はぁっ、このっ!」
速すぎる。
「魔理沙さーん、速度あげますよー」
「うぉぉあぁぁぁっ!?」
危なすぎる。
「どうしました咲夜?もう終わりですか?」
「くぅぅぅっ……」
重すぎる。
「どうしたん妖夢?ひびも入っとらんで」
「くっ、くそっ!」
堅すぎる。
現在、博麗神社は地獄と化していた。
霊夢は霊花に攻撃を当てられず唸り、
魔理沙はリアの魔法から逃げ回り、
咲夜はお影の能力により立ち上がれず、
妖夢は割れない結界に攻撃を数十分続ける。
一対一の特訓により4人は地獄を見ていた。
「……あの4人、死なないかしら」
「……さぁな」
博麗神社の縁側から地獄を眺める
レミリアと朧は、顔をしかめる。
宴会から数日後、異変の全容を知った
妖夢、咲夜の二人はなんと朧に弟子入りを
志願したのだ。
理由は主人を守るために強くなりたい。
だそうだ。
全く、頼もしい従者達である。
だが、朧が教えようとすると、
霊夢、魔理沙の二人は
「師匠変わって!」
と言い出し、流石にそれは大変なので
式の瑠璃、お影に任せることにしたのだ。
霊夢に見捨てられそうになった
霊花が泣きそうになっていたが。
「ね、ねぇ朧?今度一緒に
紅魔館で食事でもどうかしら?」
「そうだな、最近はあまり行っていない
からな……それじゃあ三日後でいいか?」
「! ええ、良いわよ!」
「お姉様お料理の練習してたもんねー!」
「ちょっ!フラン!?」
「へぇ…まさかご馳走してくれるのか?」
「そっ、そうよ」
「それは楽しみだ」
「……///」
異変を機に朧へ心奪われてしまった
レミリアは、同じく朧へと気を寄せる
咲夜に負けぬよう料理の練習をしていた。
「おーい、そろそろ休憩にしようか!」
「「「「や、やったぁぁ……!」」」」
朧の合図により、休憩に入る少女4人。
「あぁぁぁ、疲れたぜ……」
「クハハ、お疲れ魔理沙。
ほら、水。他の4人の分もな」
「助かるぜ」
「ありがとう朧ぉ~」
「あ、ありがとう///」
「ありがとうございます」
4人はかなり疲れているようだ。
師匠組4人にも持っていかなければ。
「4人共お疲れ、水持ってきたぞ」
「あら、気が利くわね」
「およ、あざーす朧さん」
「ありがとさん、主はん」
「感謝します」
師匠組は次の特訓について
話をしているようだった。
「うーん、どうしますかねぇ?」
「そろそろ試験でも
入れていきたいところよね」
「試験か?」
「そうなんよ、そろそろ頃合いかと思てな」
「主は何か良い案はありませんか?」
「そうだな……俺が直接腕を見たいんだが」
「「「「それだ」」」」
「「「「え?」」」」
修行組4人は冷や汗を流した。
「別に4人でも良いんだが、
折角だから二人ずつ掛かってこい」
「じゃあ、霊夢と魔理沙、咲夜と妖夢ね」
結果、朧と戦うことになった修行組。
咲夜と妖夢は今日が始めての特訓で
へばってしまったので今度になった。
「普通にやって勝てる筈ないぜ……」
「そうですねぇ……、なら朧さん
その場から動かないでください」
「分かった」
「朧さんは挑戦者の攻撃を迎擊、
挑戦者は朧さんを一歩でも
動かせれば勝ち、なんてどうですかね」
「成る程」
場所を移動し、ここはお影との戦闘が
あった冥界の平原。
そして、試験が始まる。
「うちが仕切るわ。制限時間は1分、
勝敗は主はんが一歩でも動くか、
挑戦者の先頭不能、または投降や」
「分かったわ」
「了解だぜ」
二人が構える。修行の成果だろうか。
かなり様になっている。
「それでは、
ーーーー始めッ!!」
「行くぜ!」
「はぁっ!」
「! ほう……」
開始と同時に魔理沙が八卦炉を
構えたまま空を飛び、霊夢がなんと
自ら蹴りかかってくる。
「せいッ!」
「成る程な、霊夢、
お前が蹴りかかってくるなんてな」
彼女の蹴りを腕で防ぐ。
彼女はその面倒くさがりな性格から
弾幕を大量に張って攻撃する事が多い。
さらに、スペルカードまであるとは。
「地獄の成果よ!まだ終わってないわ!」
「!? これはーーー」
「霊符・夢想封擊!!」
蹴りを繰り出し、
止められた霊夢の脚が光る。
瞬間、霊夢の脚から霊力が膨れ上がり
爆発する。
「ふふん!……うわっ!?」
「今のは中々よかったと思うぞ?
まさか霊花の技を使ってくるとはな」
夢想封擊……霊力を込めた打撃で攻撃し、
命中した瞬間に霊力を爆発させる、
元は霊花の技だ。
物にしているとは朧も驚きだったが、
霊夢の足を掴み、投げ飛ばす。
「魔理沙!!」
「準備完了だぜ!食らえっ!
恋符・マスタースパーク、改!!」
「!」
朧の真上から極太のレーザーが発射される。
「ぐっ!?」
「よし!」
魔理沙の修行によって強化された
マスタースパークが命中する。
「……ふぅ、結界が間に
合ってないと危なかったかもな」
「……おいおい、嘘だろ」
「でも、傷が入った」
「ああ、結構こたえたぞ」
朧の体に傷が入っている。
強化マスパでは龍の鱗にも
傷を入れられるほど強化されていた。
「だが、気を抜かないようにな魔理沙」
「ぐぇっ!?」
「魔方陣!?まさか……ぐぅっ!」
空の紫色の魔方陣が発動、
魔理沙が地面に落ちる。
「重力3倍だ、堪えられるか?」
「無駄よ!」
霊夢の能力、空を飛ぶ程度の能力が発動し、
霊夢と魔理沙が重力から逃れる。
「果たしてそうかな?」
魔方陣共に弾幕が空から降り注ぐ。
「うおっ!?」
「弾幕が早いっ!」
「さぁ、どうする?」
3倍の重力によって
高速の弾幕が放たれる。
霊夢と魔理沙は目を合わせ、
魔理沙が八卦炉を構え、
霊夢が陰陽玉を浮かべる。
「マスタースパークっ!!」
「魔方陣を狙ったか、
! 霊夢はどこへ行った?」
魔理沙のマスタースパークが
魔方陣を破壊する。
霊夢が周りにいない、ということは……
「霊符・夢想封印!!」
「抜刀・明鏡止水!」
空から虹色の弾幕が放たれる。
同時に朧もスペルを発動する。
朧は刀に手を添え、
虹色の弾幕を同時に切り捨てる。
「そこまで!!」
と、ここで決着がついたのだった。
「はぁっ、つ、疲れた……」
霊夢はその場にねころんでしまう。
「う、おっ……」
「おっと、魔理沙大丈夫か?」
「ああ、ちょっと、魔力が……」
「ほら」
倒れそうになった魔理沙を支え、
朧が魔力を流し込む。
「ああ、助かるぜ……」
「……眠ったか、お疲れ、二人共」
こうして、そのまま眠った二人には、
1週間の休みが与えられたのだった。
なんか長くなるなぁ……
次回、「人形使いの夢」
時は春雪異変の後すぐです。