黒い龍は幻想で笑う   作:青い灰

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  番外編、今回はアリスです。
  宴会前の話になります。

  センの古城難しい。
  


番外編 人形使いの願い

  「アリス~!遊びにきたぜ!」

 

  「あら、魔理沙じゃない、

    横の人は誰かしら?魔理沙の恋人?」

 

  「なっ!?ち、違うぜ!///」

 

  「クハハ、俺は朧。

   魔理沙の友人だよ、アリス、だったか?」

 

  

  アリスの第一印象は、黒い人。

  まぁ目と肌以外は真っ黒なのだから

  そう思うのが普通だろう。

  

 

  「ええ、私はアリス、

    アリス・マーガトロイドよ」

 

  「マーガトロイド……ああ、

    もしかして瑠璃の友達か?」

 

  「瑠璃を知ってるの?

    ああ、貴方が主さんなのね」

 

  「ああ、楽しい人形使いだと聞いたよ」

 

  「それは嬉しいわね、どうぞ上がって」

 

 

  魔理沙は既に入っていたが、

  朧が家に入ると小さな人形が現れる。

 

 

  「シャンハーイ?」

 

  「彼女は……?」

 

  「上海人形の上海よ、お客さんよ上海。

   人形だから彼女なんて

   つけなくて良いわよ」

 

  「いや、この人形…アリスの

   近くだけだが自ら考えて

   動くようになっている。

   自律式の人形か……考えた事もなかったな」

 

  「……ありがとう」

 

 

  アリスは今までこんなことを

  言われた事がなかった。

  だから気恥ずかしい。

 

  同時に、嬉しかった。

  自律式の人形を作りたいと思い、

  術式を構成した努力が報われた気分だった。

 

 

  「すごいな……少し触ってみてもいいか?」

 

  「シャンハーイ」

 

  「ありがとう」

 

  「ちょっと待って、貴方、

   この子の言っていることが分かるの?」

   

  「なんとなくだがな、入って

    来たときは、「誰?」って感じだったな」

 

  「すげーな朧、私はさっぱりだぜ」

 

  「確かにすごいわね、上海の

   気持ちが私以外に分かる人は初めてだわ」

 

 

  朧は完全に上海に懐かれたようで、

  3人が紅茶を飲みながら談笑していた時も

  ずっと肩の上に乗っていた。

 

 

  「へぇ……アリスは

    完全自律式の人形が作りたいと」

 

  「まぁ、未熟者だから

    全然上手くいかないのだけれどね」

 

  「でも私には絶対無理だぜ、

    術式構成なんて頭が痛くなってくる」

 

  「クハハ、操作魔法は細かい作業が多い。

   難しいもんだよな。しかも自律式ときた」

 

  

  その言葉を聞いて、アリスは顔を俯かせる。

  やはり、笑われているのだろうか。

 

 

  「その分、興味深いよな」

 

  「分かるぜ、面白いよな、魔法!」

 

  「なぁ、今度教えて貰えないか?」

 

  「え?」

 

  「駄目か?」

 

  「え?何で?操作魔法なんて……

     他の魔法の方が需要あるわ」

 

 

  分からない。操作魔法を好んで

  使う魔法使いなんていない。

 

  需要がないからだ。

  他の魔法を使えば人形なんて必要ないから。

  なのに、この人は、何故?

 

 

  「そんなことないだろ?

    現に、お前が楽しそうに使ってる」

 

  「そうだぜ?面白そうだよな」

 

  「え?で、でも……」

 

 

  ここで朧は気付く。

  

 

  「アリス、お前、怖いのか?」

 

  「わ、私は……」

 

  「怖がってるんだ、否定されるのを。

   夢と、自分の努力をな。

   

 

  ……二人とも、魔法って何か分かるか?」

 

  「魔法?力じゃないのか?」

 

  「力、ね。あながち間違いじゃない。

     アリス、何の為の力だと思う?」

 

  「何の、為?」

 

  

  考えたこともなかった。

  ごく自然に、使えたものだったから。

 

 

  「あぁ、答えを先に言うとな、

     "願いを叶える為の力"だよ」

 

  「願いを、叶える?」

 

  「魔法には色々な種類があるんだ、

   例えば、魔理沙の使ってる攻撃の魔法は

   誰かを守る、信念を貫くという願い」

 

  「……知らなかったぜ」

 

  「別に気にする必要はないからな、そして、

     使う人によってその願いも変化する」

 

  

  私の願い。それは……

 

 

  「アリスの願いは、多分、

    命と、心がある人形を作ること」

 

  「成る程な~」

 

  「願いは叶うものだ。怖がる必要なんてない。

   否定されるのならこう言ってやれ、

   「なら、やってみなさい」ってな」

 

  「!」

 

  「願いも魔法も人それぞれだ、お前にしか、

   出来ないことだからもっと誇れ」

 

 

  体が、スッと楽になった感じがした。

  

 

  「ありがとう、自信が出たわ」

 

  「なら良かった、

   ……そろそろ時間だし帰らせてもらうよ」

 

  「私も帰るぜ」

 

  「ええ、今日はありがとうね」

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「まさかアリスにあんな悩みがあった

   なんてな、朧を連れてきて正解だったぜ」

 

  「……見越してたのか?」

 

  「まあな、前に来たときなんか

   ため息が多かったからな。

   友達としてどうにかしたかったから」

 

  「……いい友達じゃないか、

      魔理沙も、アリスも」

 

  「また今度遊びに行こうぜ」

 

  「そうだな」

 




  はい、番外編三連は終わりですね。

  次回、「伊吹萃香の百鬼夜行」
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