黒い龍は幻想で笑う   作:青い灰

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  宿題終わんねぇ……
  
  31話ですね。

  バジリスクがキモい。
  あれは最下層でも会いましたが
  もうホントキモいです。



31話

  「捕まえた」

 

  「そこのお二方、お助け下さいぃぃ!」

 

 

  迷いの竹林を進む朧、瑠璃、妹紅は

  竹林で因幡兎の妖怪に出会い、

  妹紅は見つけた途端に足を掴み上げた。

 

 

  「……妹紅、可哀想だから

    放してやってくれないか?」

 

  「分かった」

 

  「あ、ありがとうごぜーます、黒い旦那」

 

  「妹紅はん、急に捕まえてどうしたん?」

 

  「コイツは因幡 てゐ。この竹林の兎だ。

   ついでに悪戯好きでな、

   竹林の中の仕掛けられた罠を抜けるなら

   コイツが案内した方が安全だから」  

 

  「永遠亭まで案内すりゃ良いの?」

 

  「あぁ、頼む」

  

  「了解~」

 

 

  てゐに連れられ、三人は竹林の奥へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

  十分ほど歩くと竹林の奥、

  永遠亭と呼ばれた場所へとたどり着いた。

 

 

  「ここから先はあたしは行けない、

    って言うか行きたくないよー」

 

  「私もここまでだな」

 

  「分かった、ありがとう二人共」

 

 

  二人は竹林へ消えて行った。

 

 

  「しかし……」

 

  「主はん?」

 

 

  朧が刀を抜き、家の入口へ向ける。

 

 

  「見つかりましたか」

 

 

  永遠亭から黒服を着た兎の少女が出てくる。

  目を細め、既に警戒体勢に入っている。

 

  それを見て、瑠璃も刀に手を添える。

  

  

  「月の兎、名乗れ」

 

  「鈴仙・優曇華院・イナバと申します」

 

  「鈴仙、この家の中に月の姫と

   白髪の医者がいた筈だ、二人は無事か?」

 

  「!! 貴方は月の者ですか?」

 

  「違う、

 

    ………俺は無事かと聞いたんだが?」

 

 

  朧から強い殺気が放たれる。

  鈴仙は足を震わせ、殺気の対象でもない

  瑠璃ですら体が動かなくなる。

 

 

  「……っ」

 

  「どけ」

 

  「出来、ません!

   今度は、私が守る番です!!」

 

  

  その言葉で、朧の殺気が止まる。

  そして、何者かが家から飛び出して来る。

 

 

  「待ちなさい!!!」 

 

  「し、師匠……」

 

  「……永琳?」

 

  「良かった、速すぎると思ったのよ」

 

 

  白髪の女性が安堵する。

 

 

  「とりあえず、久しぶりね、朧」

 

  「あぁ」

 

  「……上がって、まだ

   異変解決者が来るまで時間はあるから」

 

  

  朧は完全に殺気を無くし、

  瑠璃、鈴仙と共に永遠亭へと入った。

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「先ほどはすみませんでした……」

 

  「いや、誤解していたのは俺もだ。悪かった」

 

 

  現在、居間で茶を出された朧と鈴仙は、

  お互いに誤解していたことを知り、

  なんとか仲直りした。

 

 

  「まさか二人共、

   月の使者だと勘違いするなんてなぁ」

 

  「はぁ……ウドンゲはともかく、朧、

    貴方の殺気はどうかと思うわよ」

 

  「………悪かったよ」

 

  「まぁ心配してくれたのは嬉しかったわ」

  

  「さいですか」 

 

 

  八意 永琳と蓬莱山 輝夜の二人が

  ため息をつく。

  

 

  「だいたい、人が気絶する殺気

    ってだけで頭おかしいのに」

 

  「き、気絶!?」

 

  「そうよ、無事で良かったわね」

 

  「それは忘れてくれ……」

 

  「500年前私を追ってきた

    月の兵を全滅させてるし」

 

  「姫様、その辺で辞めてあげて下さい。あと、

    全滅はしましたが死んでなかった筈です」

 

  「…………」

 

  「主はんが撃沈されとる」

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

  

 

  立ち直った朧は、二人きりで永琳に

  月の異変について聞く。

 

 

  「永琳、月の事だが……」

 

  「あぁ、確かに私よ」

 

  「何故だ?」

 

  「ウドンゲが逃げて来たからね、

   私達の居場所も気付かれたのよ」

 

  「それで月との道を偽物の月で遮ったのか」

 

  「ええ。追っ手が来るらしかったから。

   でも、満月の度にやらないといけないわ」

 

  

  確かに、それは面倒な上に大変だろう。

  偽物とはいえ、毎回月を作るには

  人間である永琳には辛すぎる。

 

 

  「あ」

 

  「どうしたの朧?」

 

  「俺がツクヨミの名前

   出して追い払えばよくないか?」

 

  「………そうだった、貴方、

   ツクヨミ様とも知り合いだったわね」

 

  

  永琳は頭を抱える。

 

  

  「まぁ、お前が起こした異変だ。

    霊夢たちにしばかれるんだな」

 

  「易々とやられはしないわ」

 

  「まぁ、無理をしない程度にな」

 




  はい。永遠亭組登場ですね。

  次回、「朧vs月軍」

  サブタイトル通り、結局戦闘になります。

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