黒い龍は幻想で笑う   作:青い灰

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  後編です。


  絵画世界から出れない。 
  閉じ込められました。
  カラス人と猛毒に殺されまくってます。

  ※誤字修正しました。
   報告ありがとうございました。


番外編 外の世界へ行こう!後編

  

  「はぁー、美味しかったですー!」

 

  「あぁ、作り方も聞けたからな、

   今度、あっちで作ったら食べようか」

 

  「やったー!」

 

 

  朧とリアは店から出る。美味しそうに食べる

  二人の様子を見て、女性店主がケーキと

  パフェのレシピを教えてくれた。

 

  思わぬ収穫ができた二人は満足だ。

 

  時間は夕刻、日が沈み始める時間帯、

  朧とリアは横断歩道に差し掛かった。

  信号が変わり、進もうとした時、

  そこでリアが、何かを拾う。

 

 

  「あれ、何でしょうかこれ?カエル?」

 

 

  カエルの髪飾りの様に見えるそれは、

  微かに神力を纏っていた。

 

 

  「それ、確か何処かで……」

 

 

  朧は既見感を覚え、それを手に取ろうと

  した時、緑色の長髪が視界の隅に入る。

  

  学生服の姿の少女は、

  慌てて何かを探しているようだ。

  下を焦りながら見回している。

  そして、朧は気付く。

 

 

 

 

 

 

  明らかにおかしい速度のトラックが、

  彼女に迫っていた。

 

 

  「………ッ!」

 

  「ちょっ!?朧さん!?」

 

 

  朧はリアを置いて、

  おそろしい速さで走り出す。

  黙視できるのもやっとな速度だ。

 

  その場から消える様に走り出した朧は、

  緑色の髪をした少女を左手で抱えると、

  右手で小さな石を拾い上げ、トラックの

  タイヤ目掛けて投げる。

 

  トラックのタイヤに命中した石は

  ゴムを突き破り、トラックを

  大きく減速させ、車体が止まる。

 

  朧は横断歩道を走り抜け、少女を確認する。

 

 

  「ぇ、あ」

 

  「大丈夫か!?」

 

  「あ、は、はい………」

 

  「良かった、間に合ったか………」

 

 

  何とか少女に怪我は無かったようだ。

  するとリアが走ってくる。

 

 

  「朧さーん!大丈夫ですかー!?」

 

  「あぁ、この子を見ていてくれ。

   俺は運転手の確認をしてくる」

 

  「分かりました」

 

 

  朧は運転手を確認に行く。

  運転手は無事ではあったが、

  ブレーキが壊れていることが分かった。

 

  周囲の人が警察への連絡を

  入れてくれたようで、

  警察に事情を聞かれることになった。

 

  結果、「誰にも怪我は無かったので」

  と言って朧と少女が押し切り、

  裁判沙汰にならずに済んだのだった。

 

  運転手の男性にお礼を言われ、

  朧には表彰が行われるとの事だったが、

  面倒な朧は、「要らん」と言って

  逃げる様に解放されたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「あぁ、疲れたな……」

 

  「そうですねぇ……」

 

  「あはは……、改めて、

   助けてくれてありがとうございます」

 

  「いい、やりたくてやったことだ」

 

  「こっちは命助けて貰ってますから……」

 

  「そうだ、リア。

   あの髪飾りまだ持ってるか?」  

 

  「え?はい、持ってますが」

 

  

  リアがカエルの髪飾りを取り出す。

  すると、少女は目を丸くする。

 

  

  「あぁっ!」

 

  「お前の物だろう?」

 

  「はい!……え?何で知っているんですか?」

 

  「東風谷一族の守矢の巫女よ、

   諏訪子と神奈子は元気にしているか?」

 

  「なっ!?あなた、一体……」

 

  「私ついてけないんですが」

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「あの二人を見えるって、

   あなた本当に何者なんですか……」

 

  「クハハ、さぁな」

 

  「お腹空きましたぁー」

 

 

  拾った髪飾りを返し、

  2人は、東風谷 早苗と言う少女に

  連れられ、守矢神社へと向かっている。

 

  リアが腹を空かせているが、

  もう既に暗くなってきている。

  腹が空くのも当然である。

 

  神社に到着すると、

  早苗が案内を始める。

 

  早苗が神社の裏手の家へと入ると、

  蛙を模した帽子を被っている幼女が

  出迎える。

 

 

  「戻りましたー」

 

  「あ、お帰りさなぇっ!?」

 

  「うわっ、どうなさったんですか!?」

 

  

  おかしな声を上げる幼女。

  その目は朧を見ていた。

 

 

  「久しぶりだな?覚えてるか?」

 

  「なっ、何故こんな所に!?」

 

  「早苗に偶然あってな、

     元気だったか?諏訪子」

 

  「は、はい、朧様こそ、です」

 

  「……そんなに気を使わないで良いぞ

   昔より少し立場が変わっただけだしな」

 

  「あぁ、うん。分かったよ。

   改めて、久しぶりだね。朧」

 

 

  朧と諏訪子と呼ばれた神は

  握手を交わす。

  そして諏訪子は、早苗を見つめる。

 

 

  「えーと、諏訪子様?朧さんは……」

 

  「早苗、この人に失礼は無かった?」

 

  「え、あ、はい。多分」

 

  「早苗、龍神は知ってるよね」

 

  「はい、一応」

 

  「今この人はね、

   龍神よりさらに高い立場の方だよ」

 

  「………へ?」

 

  「龍神の兄様だよ。この人」

 

  「……えぇぇぇぇぇっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「お、朧様、何故こちらに……?」

 

  「………お前もか、神奈子」

 

  「え?」

 

  「楽にしてくれ、昔のままで頼む」

 

  「わ、分かった。これでいいか?」

 

  「あぁ」

 

 

  朧は守矢の2柱の神(諏訪子と神奈子)

  と再会し、話し始める。

 

 

  「いやー、朧さんの凄さを再確認しましたよ」

 

  「わ、私大丈夫でしょうか」

 

  「大丈夫、大丈夫。朧さんは優しいから」

 

  「ほっ、そうですか。

   ……あなたも実は凄い人だったり……」

 

  「いえいえ、ただの魔法使いですよー」

 

  「十分凄いです」

 

  「幻想郷では何人かいますよー?」

 

  「幻想郷っていうのは?」

 

  「幻想郷はねー……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「それですっ!!!」

 

  「うわっ!?」

 

  「どうしたの早苗?」

 

  「幻想郷ですよ、諏訪子様、神奈子様!」

 

  「何がだい?」

 

  「幻想郷に行けばお二人の信仰が稼げます!

     行きましょう!!いざ、幻想郷へ!」

 

  「いや、学校は?」

 

  「辞めます!」

 

  「えぇぇ……」

 

  「クハハハハッ!さっぱりしているな!

   良いんじゃないか二人共!」 

 

 

  朧まで乗ってしまうと、

  もう止められないだろう。

 

  

  「そうだねぇ、これは真剣に考えないとね」

 

  「そうだな、二人もこう言ってるしな」

 

  「やった!」

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  朧とリアは、もう遅い時間だったので

  神社に泊めてもらうことにした。

 

  リア、早苗が寝静まった頃~

 

 

  「どうするかねぇ………」

 

  「あぁ………」

 

  「クハハハ、悩んでるな二人共」

 

 

  二人の神が

  神社の鳥居に座り、月を眺めていると、

  朧が後ろから話しかけた。

 

 

  「なんだ、朧か。びっくりさせないでよ」

 

  「悪いな、だが、俺は幻想郷に

   お前たちを引き摺ってでも連れて行くぞ」

 

  「……でもね」

 

  「早苗がいるからな、私たちは……」

 

  「……良い訳がないだろう」

 

  

  朧は、二人を威圧する。

  その言葉には、凄まじい怒気が

  込められていた。 

 

  

  「……でもね」

 

  「………そこまで行きたくないか」

 

  「早苗の将来を奪う訳にはいかないからな」

 

  「……」

 

  「此処は安定しているからね、

   あの楽園は、どうしても縛られる」

 

  「………そうか」

 

  「たとえ朧でも私たちは……っ!?」

 

  

  朧から、表情が消え、霊力が迸る。

 

 

  「ならば、選べ。2柱の神よ。

   

   ---------此処で死ぬか、このまま朽ちるか…」

 

  「「……っ!」」

 

 

  二人は、背筋が凍り

  体が粟立つのを感じる。

 

  

  「私たちは……」

 

  

 

 

 

 

  「待って下さい!!!」

 

  

  朧の後方から早苗が、そう叫んだ。

 

 

  「早苗……!?」

 

  「何で此処に……!?」

 

  「私は……」

 

 

  「私は、二人の荷物には

   なりたくなんてありません!!」

 

  「荷物なんかじゃ……」

 

  「私が、守矢の巫女である限り、

   絶対に二人を消させはしません!」

 

  「早苗……」

 

  「だから、もっと私を頼って下さい!」

 

  「……分かった」

 

  「……そうだね、ここまで言われればね」

 

  「早苗、私たちは幻想郷に行く、

   一緒に、来てくれるか?」

 

  「当たり前です!」

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「盗み聞きしてしまい、

   すいませんでした。お休みなさい」

 

  「「お休み」」

 

  「……良い巫女じゃないか」

 

  「うちの自慢だな」

 

  「そうだね、あと朧が本気になったときは

   肝が冷えたよ。冗談でも辞めてね」 

 

  「クハハハ、お前たちを心配しているのは

   なにも早苗だけじゃないということだよ」

 

  「死ぬかと思ったぞ……」

 

 




  守矢組が本編に出るのは、
  もう少し後ですね。

  次回、「紅魔館、再び」


  宿題終わらねぇ…………
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