黒い龍は幻想で笑う   作:青い灰

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  42話ですね。

  
  ダークソウル進まないです。
  今度は幽霊に殺されてます。


  あ、今回は妖夢メインです。




42話

  

  「朧らしいわね」

 

  「そうですね、頑張りましょう」

 

 

  妖夢は式神を懐に入れ、

  咲夜と妖夢は、一旦森に降り、

  姿を消したキメラを探していた。

 

 

  「……一体何処へ行ったのでしょうか」

 

  「分からないわ、逃げた訳ではない筈よ」

 

 

  二人は辺りを警戒する。

 

 

  ───ガサッ

 

 

  「「ッ!!」」

 

 

  音に反応し、咲夜がナイフを、

  妖夢が斬撃を飛ばす。

          . .

  そして、二人の背後から、

  それは飛び出して来た。

 

 

  振り下ろされる爪を、咲夜がナイフで防ぐ。

  そして、妖夢がそれを斬りつける。

 

 

  「グルルルッ!!」

 

  

  飛び出して来たキメラは妖夢の刀を避ける。

 

 

  「……随分と頭が良いみたいですね」

 

  「ええ、朧に言われた通りよ」

 

  「シャァァァッ!」

 

  

  尻尾の蛇が鳴く。

  それに合わせ獅子の頭部が大きく息を吸う。

  火を吐く動作だ。

 

 

  「ガァァァッ」

 

  「させないわ!」

 

  「させません!」

 

 

  咲夜と妖夢は当然飛び出し、

  阻止しようとする。

  だが………

 

 

  「グルルゥッ!」

 

  「なっ!?」

 

  「妖夢!?ぐっ!」

 

 

  なんとキメラは口を閉じ、

  体を回転させ、尻尾で薙ぎ払った。

 

  妖夢は腹に尻尾を直接食らい、

  咲夜も巻き込まれ吹き飛ばされる。

 

 

  「ぐっ………すいません、咲夜さん」

 

  「いえ、大丈夫よ。

   だけど、完全に予想外の動きだったわ」

 

  「グルルゥッ」

 

 

  二人は体勢を立て直し、

  キメラは再び姿を隠す。

 

 

  「………また、隠れた」

 

  「………………そこッ!!」

 

  

  咲夜が目を閉じ、自身の背後へ

  回し蹴りを放つ。

 

 

  「ガァァァッ!!?」

 

  「妖夢!」

 

  「はァッ!」

 

 

  咲夜の蹴りはキメラの横腹に命中し、

  妖夢が追撃をかける。

 

 

  「グルルルッ!!」

 

  「くそっ!」

 

  「ふぅ、惜しかったわよ、妖夢」

 

 

  妖夢の刀を回避したキメラは

  再び隠れる。

 

 

  「お影師匠の修行みたいに

   集中すれば何処から来るか分かるわ」

 

  「分かりました……………っ!!」

 

 

  その時だった。

  火玉が妖夢を狙い、妖夢は斬り落としたが、

  そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

  

  咲夜の横腹が抉られた。

 

 

  「………え?」

 

  「が、ふっ」

 

 

  咲夜がふらつき、そして膝から崩れ落ちる。

 

 

  「咲夜……さん?」

 

  「よう……む、前っ……!!」 

 

  「グルアッ!!」

 

  「くっ!?」

 

 

  キメラが妖夢へ爪を振り下ろす。

  なんとか妖夢は刀で受け止めるが、

  咲夜は動けなくなってしまう。

 

 

  「はぁぁぁっ!!」

 

  「グルルルッ!」

 

 

  妖夢は何とか押し返す。

  そしてキメラはまた隠れる。

 

  

  「咲夜さん!咲夜さんっ!!」

 

  「妖夢……大丈夫、だからっ、奴を!」

 

  「………っ分かり、ました」 

 

 

  ここは、戦場だ。

  油断は許されない。

 

  妖夢は立ち上がり、

  そして走り出す。

 

  キメラも、咲夜が戦闘不能に

  なったことに気付き、妖夢を追う。

  

 

  妖夢は、少し走ってから

  立ち止まり、目を閉じる。

 

 

  『妖夢さん、貴女の集中力は

   おそらく霊夢さんを越えていますよ。

   戦闘でもその集中力が活かされる筈です』

 

  『どんなに堅牢な敵でも、妖夢の

   集中力なら弱点を的確につけると思うで』

 

 

  お影や、瑠璃の言葉は、

  紛れもなく事実。

 

  妖夢は、今までで極限まで集中する。

 

  風の気配に、木々の音に、

  

  そして、値踏みするような、

  仲間をやられた妖夢を嘲笑うような、

  そんな視線を見つける。

 

  怒りが込み上げて来る。

  静かに、一年前、朧が西行妖に

  挑んだ時のように、静かに怒る。

 

 

  刀に手を添え、そして、重心を落とす。

  火玉が放たれるが、妖夢は動かない。

 

  あの時、咲夜がやられたときも、

  実は当てる気は無かった。

 

  ただの気をそらす為の物。

 

  そして、飛び掛かって来る

  キメラを見つける。

  

  牙をむき出しにしている。

  頭を狙っていることから、

  噛み砕く気だろう。

 

 

  両手の刀を握り、

  そして、抜刀する。

 

  朧が直接教えた、天剣の剣術。

 

 

  「"天剣・時雨"」

 

 

  妖夢の楼観剣と白楼剣が

  淡い水色の光を帯びる。

 

  次の瞬間、キメラの体が十字に斬られる。

 

 

  「ガァァァッ!?」

 

  

  だが、キメラは獲物を逃がさない

  執念によってか、体を大きく捻り、

  集中力の切れて崩れ落ちる妖夢を襲う。

 

  そして、声が、響いた。

 

 

  「"秘術・エクリプスエッジ"!!」

  

 

  咲夜は時を操り、自身の出血を止め、

  自身のナイフを両手で操作し、

  切り刻んだ。

 

  珍しい咲夜の近距離用の技だった。

  

 

  血の斬撃がキメラを切り刻み、

  生命活動を停止させた。

 

 

  「咲夜、さん。ありがとう、ございます」

 

  「ええ、ごめんなさい、私、もう……」

 

  「直ぐに、里に戻りましょう……」

 

 

  咲夜は、意識を失ったが、

  妖夢は立ち上がり、ふらつく足取りで

  咲夜を連れて人里へ向かった。

 




  41話でした。

  次回、「レミリア、フランの戦い」
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