黒い龍は幻想で笑う   作:青い灰

62 / 105

  霊夢の番外編。

  やってみたんですが、
  首吊りって結構苦しかったですね。
  
  溜まってる宿題?
  ……人間諦めが肝心なんですよ。



番外編 博麗神社の巫女と龍の歌

 

  「~♪」

 

 

  朧は博麗神社の階段を上る。

 

 

  「あれ、朧じゃないか」 

  

  「ん?魔理沙か」

 

 

  その途中、空を飛んで博麗神社へ

  向かう魔理沙と会う。 

 

 

  「こんな長い階段上らないで飛べばどうだ?」

 

  「クハハハ、久しぶりに

    歩いて行こうと思ってな」

 

  「まさか、家から歩いて来たのか!?」

 

  「人里からだよ、霊花の所で

   団子を霊夢に届けてって言われたからな」

 

  

  朧は団子を魔理沙に見せる。

 

 

  「へぇー、んじゃ私も歩こうかな」

 

 

  魔理沙は朧の隣に降り、

  一緒に歩き始める。

 

 

  「~♪」

 

  「………?」

 

  「~♪」

 

  「なぁ朧、その歌よく歌ってるよな」

 

  

  朧の鼻歌が気になった魔理沙は聞く。

 

 

  「ん?あぁ、好きな歌でな。

   もう無意識だったよ、癖だな」

 

  「良い歌だよな、でも聞いたことないぜ」

 

  「そりゃあ、元は竜の国の歌だからな」

 

  「へぇ、歌詞とかあるのか?」

 

  「あるが、少し長いぞ、聞きたいか?」

 

  「それじゃ、後で霊夢の所で頼むぜ」

 

 

  二人は話をしながら階段を上り、

  博麗神社へたどり着く。

 

  霊夢は箒を持って掃除をしていた。

 

 

  「あら、朧に魔理沙じゃない。

   素敵な素敵なお賽銭箱ならあっちよ」

 

  「残念だが賽銭は持って来てないぜ」

 

  「俺もだが」

 

  「魔理沙は帰っていいわよ」

 

  「私だけ!?」

 

  

  流石、年中金欠の巫女。辛辣である。

 

 

  「クハハ、そんなこと言わずにな、

   霊花の所で団子をもらってきたぞ」

 

  「あ、流石朧ね。

    魔理沙も朧に感謝なさい」

 

  「私の扱いが酷いぜ………」

 

  「クハハ……」

 

 

  朧は可哀想だったのでとりあえず

  魔理沙の頭を撫でる。

 

 

  「んぅ~、恥ずかしいけど、

   なんか安心するし気持ちいいぜ~」

 

  「………朧」

 

  「どうした霊夢」

 

  「私は?」

 

  「撫でるのか?」

 

  

  霊夢は頬を膨らませ、頷く。

 

 

  「んっ、ありがと」

 

  「…………クハハ」

 

 

  この二人、中々しっかりしている

  様に思えたが、やはりまだ少女なのだ。

 

  朧は両手を使って撫でる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「あー、やっぱり

   霊花師匠の団子は最高だな~」

 

  「本当に美味しいわよね~」

 

  「しかし、アイツは何時から

   こんな物を作れる様になっていたんだ?」

 

 

  300年前は不味い飯を

  量産していた筈だったが。

 

 

  「あ、朧、あの歌の歌詞教えてくれよ」

 

  「あの歌?」

 

  「朧が良く歌ってるヤツだよ」

 

  「あぁあれね、朧は歌も上手よね」

 

  「そうか?まぁ今から全部歌うぞ」

 

 

  朧は歌い始める。

 

 

  「~~~~~♪

 

   ただ、わけもなく、

   消えてしまうのだろう

 

   見えているのに、手を伸ばしても

   届くことはない

  

   あぁ、あなたは私が見えてますか

 

   私はあなただけを見ているのです

 

   あぁ、命を燃やして歌うよ

 

   あなたの、ために

 

 

   あぁ、消えることはない

 

   あぁ、この思いは

 

   あなただけを想って歌おう

 

 

   あぁ、消えぬ事のない

 

   この愛を

 

  

   ~~~~~~~~~♪」

 

 

  

  朧は歌い終わり、二人を見てみる。

 

 

  「……良い歌ね」

 

  「……そうだな、でも何だか悲しい歌だぜ」

 

  「……歌ってから言うのはあれだが、

   かなり恥ずかしいな、これは」

 

 

  朧が苦い顔をする。

 

 

  「……よし、良い歌も聞けたし、

    私はそろそろ行くとするぜ」 

 

  「じゃあね」

 

  「気を付けてな」

 

  「それじゃあなー」

 

  

  魔理沙は遊びに来ただけのようだ。

  それだけ言って帰ってしまう。

 

 

  「そう言えば朧、この歌詞だけど、

   少しおかしくないかしら」

 

  「そうだな、霊夢は

   どこがおかしいと思ったんだ?」

 

  「いきなり最初よ、

   『消えてしまう』って言ってるのに

   『消えることはない』っておかしい」

 

  

  もっともである。

  この歌を聞いて皆は疑問に思うだろう。

 

  

  「最初と最後の『消える』は

   それぞれ別々のものを

   指してるんじゃないか?」 

 

  「どういう事?」

 

  「俺がこの歌を作った訳じゃないから

   詳しくは分からないが、

   

   最後の『消えぬ』は想いだが、

   最初の『消えてしまう』は別の何か」

 

  「何か、って?」

 

  「さぁな、

   見えているのに手が届かない………ね」

 

  「分からないわね………」

 

 

  朧は思うことがあったようだが、

  霊夢は深く考え込んで気が付かない。

 

 

  「まぁ、気にすることはないだろう

   所詮、大昔の歌だ。誰も分かりゃしないよ」

 

  「うーん、もやもやするわね……」

 

 

  霊夢は背伸びして朧の膝に頭を乗せる。

 

 

  「膝、良いかしら?」

 

  「もう使われてるんだが」

 

  「良いじゃない」

 

 

  霊夢はニコリと笑い、

  朧の顔をじっと見つめる。

 

 

  「……何だ?」

 

  「何かしら、なんか朧の顔を

   見てると懐かしい感じがするわ」

 

  「そうか?」

 

  「ええ、何て言うのかな、

   久しぶりに会ったみたいな」

 

 

  ここ最近は良く会っていた筈だが。

 

 

  「歌を聞いてから、なんか、不思議なのよね

   朧の顔が、どうしても懐かしく感じるわ」

 

  「歌を聞いたことがあったんじゃないか?

   大分昔から歌ってるからな、

   聞いたことがあっても不思議ではない」

 

  「うーん、初めて聞く音程だったんだけど」

 

 

  と言うか、何時もよりも霊夢が

  甘えてくるのは何故だろうか。

 

 

  「うーん、何か、忘れてるような?」

 

  「らしくないな、霊夢が」

 

  「私も物忘れくらいあるわよ」

 

  「クハハ、そうか」

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  龍の歌。

  今はもう滅んだ国でも、歌は残っていた。

  それは、とある黒い龍の歌。

 

  竜を滅ぼした、黒い龍の歌。

 





  ばりばり伏線回でした。

  夏休みは短かった………
  学校行きたくないなぁ。

  次回、「封戦の爪跡」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。