聖杯乱舞「特命調査 聚楽第」   作:寺町朱穂

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 女の話をしよう。
 生まれた時から、天賦の才に恵まれていた。
 自分のため、この力を振るいましょう。
 憧れの人のため、この力を振るいましょう。
 しかし、大き過ぎる才とは禍をもたらすもの。
 
 行く手に待つのは、人の悪意か神罰か。
 どちらに転んでも、ろくなものではない。





第六節
安宅の関(1)


 夜。

 京の街は静まり返っていた。

 遡行軍も夜は眠るのだろうか。

 戦闘音は聞こえず、不気味なまでの静けさが漂っている。

 

 立香は冷たい床に寝転がっていた。

 鈴鹿御前が隣で寝ている。まだ身体が本調子ではないのか、ぐっすり深い眠りに落ちているようだった。立香は彼女を起こさないように、音を出さずに立ち上がる。隣室では、江雪斎や今剣たちが眠りについていることだろうから、そちらの眠りも妨げないように、慎重に足を運んだ。

 

 

 

 立香は肌寒い境内を歩きながら、数時間前の出来事に思いを馳せた。

 

 

 

『いやー、マスター! 無事で良かった!』

 

 信長はからっと明るい笑い声を上げ、清光は陸奥守たちを見て安堵の息をついた。

 

『というか、なにゆえ、ダーオカが味方側に!?』

 

 信長が尋ねてきたので、立香は正直に答えた。

 岡田以蔵が立香と山姥切を捕らえていたこと。そして、陸奥守が戦いを通じて、彼の洗脳を解いてくれたこと。そのすべてをかいつまんで説明する。

 

『あー……それは納得するわー。凄く洗脳とかされそうだわー』

『おいっ!』

『それはさておき、新たな刀が加わっておるようじゃ! まっ、わしのへし切の足元にも及ばぬようじゃがのう!』

『……その長谷部に口をきいてもらえないどころか、視界にすら入れさせてもらえてないじゃん。当然だけど』

 

 わっははと楽し気に笑う信長の隣で、清光が憐れむような目を向ける。

 

『なんか、わしに対して厳しくない!?』

『そりゃ、あの人のことを馬鹿にされたらね……』

 

 清光が目を逸らしながら答える。

 立香は信長が沖田総司のことを『弱小人斬りサークルの姫』と言い切ったことを思い起こした。元の主を慕う相手の前で、元の主の悪口を言ったら、それは嫌われるに決まっている。むしろ、よく2人で組んで探索を続けてこれたなと感心した。清光が心を広く持ったか、信長がまったく気にせず突っ走ったか。おそらく、その両方だろう。

 

『兼定たちも無事で良かったよ』

『おう、清光も無事で良かったぜよ!』

 

 陸奥守たちはそれぞれ勝栗を食べ、体力と疲労度を回復させていた。

 今剣にも栗を食べさせ、怪我と衣服を回復させたが、よほど疲れていたのだろう。そのまま、ぐっすりと眠りに落ちてしまった。

 立香が今剣を背負い、信長たちの拠点に向かいながら、これまでの情報を交換する。

 

『ふむ。呂布と巴御前を倒したのか……では、残すところ、敵対サーヴァントは天草四郎時貞だけじゃ』

『天草四郎ちゅーと、島原の乱の首謀者じゃな?』

『うん。純粋な攻撃力だとノッブや土方さんの方が遥かに強いけど、敵にしたときの厄介さは天草四郎の方が上かもしれない』 

 

 立香はこれまで培った経験をもとに答えると、兼定が心外そうな顔で腕を組んだ。

 

『なんだよ。土方さんの強さを見ただろ? あれより上だってのか?』

『土方さんも厄介だけど、天草四郎は相手の行動を強制的に停止させ、自身の火力を上げてくるの』

『おまけに、あやつはのう……洗礼を詠唱して魔力を急速に高め、短いスパンで宝具を撃ってくるのじゃ。しかも、マスターの援護や自分のスキルで回避や無敵状態を維持しようとしても、あやつの宝具はそれらを突破して直に刺さる』

『……本当、厄介だよね……』

『うむ、厄介じゃ……』

 

 立香と信長は同時にため息をついた。

 カルデアにも天草四郎がいる。だが、彼は聖杯が手に入ると分かると、迷うことなく敵対してくる。それを覚悟で契約を維持し続けているのだが、ついこの間も、聖杯を貯めている倉庫の鍵を手に入れようと暗躍しているところを発見し、近くにいた信長や沖田の手を借りて、彼を成敗したばかりだった。

 

『……1つ、いいか?』

 

 山姥切が疑問の声を上げる。

 

『天草なる男にしろ、先程の呂布や女武者にしろ、藤丸たちは敵のことを知っている。

 あいつらは、かるであから来た仲間なのか? それとも、藤丸から反逆した者たちなのか?』

『あー……えっと、説明してなかったっけ?』

 

 立香は頬を掻いた。

 

『巴御前も呂布も天草四郎も、カルデアにいるよ。私が召喚したから。

 でも、ここに召喚された天草たちは、私のことを知らないし、カルデアの天草たちも聚楽第で召喚された彼らを知らない』

『……どういうことだ?』

『そこは、わしが説明しよう!』

 

 信長が手近な木の枝を拾うと、ドヤ顔で地面に絵を描き始めた。

 

『わしらは死んでる。わしは本能寺でミッチーに殺されたし、そこの人斬りサークルの男も死んるし、ダーオカも死んでる。

 じゃが、わしらは死んでからも、それまでの功績が信仰を生んだ。ほら、わしを主役にした物語とか、たくさんあるじゃろう? あれも、信仰の証じゃ!』

『……確かに、主が信長が異世界に飛ばされて、エルフと協力して世界を救う話を読んでいたっけ……』

『よく分からないが、そういうことじゃ。

 わしらは、その信仰をもって人間の守護者として、英霊の座に魂が登録されておる』

 

 信長は円を描く。

 中央に大きく自身の名を書き記しながら、言葉を続けた。

 

『細かい説明は省くが……簡単にいえば、つまり人間の世界に危機が訪れた時、ここに登録された英霊を召喚される。わしらは、そうして立香に召喚された』

 

 円の中から、外側へ矢印を書く。矢印の先に同じく丸を描き、名前を印した。

 

『じゃが、これはわしの本体ではない。魂自体は、英霊の座にあり続ける。

 わしが死ねばこの世から消失する。再度、マスターがわしを召喚しようとしても……』

 

 信長は書いたばかりの丸にバツを付け、また中央の大きな丸から矢印を引いた。

 

『それは名前も容姿も趣味趣向考え方も一から十まですべてが同じ織田信長でも、別の織田信長じゃ。記憶まで引き継ぐことはできん』

『ふむ……のう、信長公。つまりじゃな……』

 

 陸奥守が口元に指を添え、考えながら話し始めた。

 

『龍馬を何人も召喚しても、その龍馬はそれぞれ同じじゃが、まったく別の存在でもあるっちゅーことか?

 召喚されちゅーてから重ねた経験で、同じ龍馬でも違う選択をすることもあるってことじゃか?』

『そういうことよ。分かったか、山姥切?』

 

 信長は再度、山姥切に目を戻す。

 彼の表情は白い布のせいで、立香からよく見えない。だけど、声色が堅く強張っていることだけは分かった。

 

『……写しなのか?』

『ん?』

『お前たちは、英霊の座とやらにいる本体の写しだというのか?』

 

 山姥切が尋ねると、信長はきょとんとした顔になった。

 

『うむ、言われてみればそうじゃのう。わしらは本体の写しじゃ。

 ま、それでも、わしは第六天魔王波旬織田信長その人よ。お主もそうよのう、土方?』

『あん? 俺は新撰組だ』

『……』

 

 山姥切は黙り込んだ。

 わずかに歩みが遅くなる。立香が彼に声をかける前に、信長が話しかけてきた。

 

『……すっかり暗くなってきたのう。マスター、今日はここでしまいじゃ』

『うん、そうだね。今日は休んで、明日、聚楽第に乗り込む方法を考えよう』

 

 

 ……こんな具合で、信長の拠点まで辿り着いた。

 

 江雪斎側も一人もかけることなく、これでサーヴァントは信長、土方、鈴鹿、以蔵と疑似サーヴァントの風魔小太郎の五人。刀剣男士は清光、岩融、山姥切、陸奥守、兼定、そして今剣の六振り。かなりの戦力が揃ってきた。

 江雪斎は英霊と付喪神が増えたことに驚いたが、特に際立っての反応は見せなかった。以蔵たちが未来の存在だったからだろう。

 とにもかくにも、まだ合流できていない刀剣男士や牛若丸の行方も気になる。

 ただ、ひとまずは、安心して身を休めることが出来る。

 

 

 だけど、その前に、立香はある人物に呼び出されていた。

 

「えっと、確かこの辺だったっけ……?」

 

 月灯りを頼りに、指定された場所へ赴く。

 境内の角を曲がると、縁側に腰を下ろす白い影が見えた。立香が話しかける前に、その人物が口を開く。

 

「……呼び出してすまない」

「別に構わないよ」

 

 立香は山姥切国広の横に腰を下ろした。

 

「……お前は、英雄の写しと契約している。写しに何を求めている?」

「何をって……特に考えたこともなかったな」

 

 立香は悩みこんだ。

 

「求めているっていうか、協力してもらっているっていうのかな。私一人だと、聖杯を回収することもできないし……そもそも、信長たちを写しとか偽者とか、深く考えたこともないや」

「……そうか」

「でも、どうして?」

 

 白い布のせいで、山姥切の表情はよく分からない。 

 ただ、わずかに見える横顔は、なんだか寂しそうに見えた。しばらくして、山姥切は重たい口を開く。

 

「……俺は写しだ。そして、今回の部隊長を任されている」

「それって、山姥切さんの主から頼りにされてるってことじゃない?」

 

 彼は写しであることを影にしているようだが、そこを気にする主なら部隊長を任せない。

 立香はそう思ったが、彼の口元は自嘲気味に笑った。

 

「俺は……今回が部隊長三回目だ」

「三回も任されているなら……」

「たった三回だ。

 誰もが二度は部隊長を命じられる。

 一回目は単騎出陣だ。顕現されてすぐ、1人で難易度の低い戦場に降り立ち、まずは戦い方を学ぶ。

 二回目は、そのすぐあと、部隊長として安全な位置から、先に顕現された刀たちの立ち回りを見て学ぶ。

 ある程度学んで練度を高めたら、正式に第二から第四までの部隊に配属される。俺は……ずっと、第二部隊で戦ってきた」

「第一部隊は?」

「……第一部隊は精鋭ぞろいだ。練度が際立って高く、修行に出た経験のある刀が所属している。

 加州や長谷部、和泉守も第一部隊所属かその控えの精鋭だ。

 今回の出撃は異例でな……第二部隊の出撃が政府から命じられ、第二部隊を補強するために彼らが入った。俺は……その彼らをまとめる隊長になった」 

 

 山姥切はここで言葉を切った。

 

「つまり、そんな異例の事態なのに、どうして隊長を任せられたのか分からないってこと?」

 

 立香が尋ねると、わずかにこくりと頷いた。

 白い布が夜風に揺れ、悲し気に潤む青い瞳が見え隠れする。

 

「……最初は、第二部隊をよく知る俺が選ばれたのだと思った。

 だが、二度目の出撃で大幅に入れ替えがあったときも、俺が隊長に命じられた。……主は、写しの俺に、何を期待している? 実際、俺はここに来てから……ほとんど役に立っていない」

 

 山姥切は苦しそうに言葉を絞り出す。

 

「俺は……加州を残して帰還してしまった。大和守と今剣を止めることもできなかった。

 せめて、失態を挽回しようと出陣したが、こちらに来てすぐに部隊がばらばらになり、無様にも捕まった。

 陸奥守に助けられてからも、俺は……なにもできていない。遡行軍と戦ったが、梅雨払いにもならなかった」

「山姥切さん……」

「藤丸を助けたのは当然だ。俺でなくても、助けていただろう。

 ……主は、どうして写しの俺を……この隊で、誰よりも練度の低い俺を今回の部隊長にしたのか……英雄の写しを使役するお前と話せば、なにかつかめるかと思ったが……」

 

 山姥切は嘆息をつく。

 立香はすぐに答えることが出来なかった。

 なにしろ、彼の言う主を知らない。主の趣味趣向どころか、性別すらも教えてもらっていなかった。だから、彼の主が何を考えたのか、推測することも難しい。

 ただ一つだけ、ぼんやりと思ったことがあった。

 

「私は……自分に力を貸してくれる信長たちが、偽物でも……本物だと思っているよ」

 

 上手く言葉にするのは難しい。

 下手に言葉にすると、彼を傷つけてしまうかもしれない。悩みながら、少しずつ言葉を口にしていく。

 

「彼らは今、私の目の前にいるから。生きてるっていうのとは、少し違うかもしれないけど……私にはノッブはノッブだし、以蔵さんは以蔵さん。

 特異点で出会った巴御前とカルデアの巴御前、そして、今日会った巴御前がそれぞれ別人に思えるし、それぞれが偽者だなんて感じたことはないよ」

 

 下総の巴御前とカルデアに召喚された巴御前は違う。

 もちろん、今回であった巴御前もカルデアの巴御前と違う。だからといって、どちらかが偽者というわけでもなく、実際両方とも写し的な存在のわけだが、立香には両方とも今を生きている本物だと感じていた。

 

「山姥切さんも山姥切さんだよ。それは、主さんも同じなんじゃないかなって。

 たぶん、主さんが別の山姥切さんと出会っても、私と話している山姥切さんとは別の人だって感じると思う」

 

 そう口にしてから、なんだか前に話した内容と被っている気がした。

 もっと良い言い方があったのではないか。

 こういうとき、ホームズやダ・ヴィンチ、マシュならもっと気の利いたことが答えられただろう。

 

「俺は、俺……か」

 

 その言葉を最後に、静寂が周囲を包み込む。

 誰も何も言わず、ただ黙したまま縁側に座っていた。空に目を向ければ、幾億もの星が瞬いている。月のせいでかすんでしまっている星もあったが、それでも、夜空の大半を星が埋め尽くしていた。星を見ていると、自分がちっぽけな存在に思える。実際、ちっぽけな存在だ。1人では、サポートくらいしかできない。

 何光年も向こうから届く星の灯りは、立香をちっぽけで、他愛もない人間だと笑っている。

 

 それでも、星を眺めていると、ふと、思いついたことがあった。

 立香がその言葉を伝えようと口を開きかけた、その時だ。

 

『……い……先輩!』

 

 ノイズ音と共に、マシュの姿が投影された。

 

『ご無事でしたか、先輩!?』

「マシュ! 私は無事だよ。信長たちとも合流できた」

『良かった……安心しました』

『通信できる時間は少ないけど、随分感度が良くなってね。なにかした?』

 

 ダ・ヴィンチが問いかけてくる。

 

『特に何も……呂布と巴御前は倒せたけど、他には……』

『……呂布たちを倒したことが、鍵になったのかな。あるいは……』

 

 ダ・ヴィンチが考え込む。

 

『まあ、細かい話は後だ。今は新しいサポートについて話すとしよう』

「新しいサポート?」

『この忙しい時に、ミスター・ムニエルがね、こそこそとカルデアのサーヴァントが現地にレイシフトできるように調整していたんだ』

「ムニエルさんが!?」

 

 立香は驚愕のあまり、口を呆けたように開けてしまった。

 コフィンスタッフの彼には前科がある。アストルフォとデオンの頼みを断れず、アガルタに二人を密航させたのだ。結果としては、二人のおかげで特異点を解決できたわけだが、所長代行のダ・ヴィンチの許可もとらずに、サーヴァントを密航させた罪は重い。彼のボーナスは消え、月給も半額にされてしまったが、「二人の頼みなら悔いはない!」と開き直っていた。

 

 ……そんな彼は、今回も当初、沖田総司から「清光のところに行きたいから、レイシフトしたいから手伝って」と頼まれていたが、彼女を相手にせず、断っていた。

 当然である。

 なにせ、ムニエルの好みは男の娘。

 男性でありながら、女の子みたいな見た目の子。

 沖田総司は史実では男性として伝わっていたが、誰が見ても女性であり、実際に女性だ。ムニエルの好みではないし、よほどのことでないと、彼女の頼みは聞き入れないはずだ。

 

 立香の驚く顔を見て、マシュが申し訳なさそうに目を伏せた。

 

『……ミスター・ムニエルが、とあるサーヴァントを密航させる寸前に、こちらで察知しました』

『だが、こちらから新たなサーヴァントを送り込めるようになったのは僥倖だ。こうして、一度の通信につき一人のみレイシフトさせることができる』

「でも……また、はぐれちゃうんじゃ……?」

『その点は心配ご無用さ』

 

 ダ・ヴィンチが通信の向こうで、えへんと胸を張る。

 

『宇宙エレベーターを知ってるかい?

 カルデアから現地の立香ちゃんに向かって、レイラインを繋げる。そのラインを通じて、サーヴァントを送り込むってことさ。本来は極めて難しく実現できない方法だが、今回の特異点では可能になっている。これも謎だが……解明するには時間がかかりそうだ』

「それじゃあ、沖田さんが来れるってこと?」

 

 彼女が来れば戦力としては申し分ない。

 それに、清光も喜ぶことだろう。そう思ったのだが、ダ・ヴィンチは首を横に振った。

 

『うーん、最初は沖田君にお願いしようと思ったんだがね、彼女は病弱スキルで寝込んでるんだ』

「それじゃあ、龍馬さんは……」

『調べごとがあるみたいで、図書室から出てこない』

「……エミヤとか玉藻は?」

 

 赤い弓兵や狐耳のキャスターは、信長・土方・鈴鹿という濃い面々とも付き合うことが出来る。

 特に、エミヤは刀剣に眼がない。嬉々として刀剣男士たちともかかわり、共闘することができるだろう。そう思ったが、これも首を横に振られてしまう。

 

『どうやら、レイシフト適性があるサーヴァントが限られているようでね。

 エミヤも玉藻も適性がない。先ほど、こっそり乗り込もうとしていた清姫が弾かれていたよ』

「あー……それは……」

 

 よかったかもしれない。

 何も知らずに、後ろから這いよる清姫とか、SAN値チェックものだ。彼女の火力は頼りになるが、怖い。生命の危険や女として大事な何かを失ってしまう気がする。

 

『だから、いま捕まえた彼を試しに送ってみるよ。立香ちゃん、令呪に魔力を回してみて。それで、繋がりが強化されるから』

「は、はい」

 

 立香は右手を前に突き出すと、残り一画となった令呪に魔力を集中させた。

 令呪は赤く輝きを増し、それに呼応するかのように、立香の少し前に白い渦が巻き始める。地面にばちばちと稲妻のような閃光が白い渦を巻き込みながら円を描き、急速に回転する。

 

 

 そして、白い煙の中から現れたのは―――……。

 

 

 

 

 

 


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