火拳の消防隊 作:人達
「”焔ビト”だ!!人体発火だよ!!いいからはやく降りろ!!」
「どけぇ!!」
「落ち着いて!みなさん、落ち着いてください!」
大炎上する車両が駅に停止するとドアが開き次々と乗客達が降りてきた。そんな中乗客の1人が”焔ビト”が出たと叫んだ。
「ぎゃあああああああああぁぁあぁぁ!!ぐぐぐぐぐぐ!!」
「君たち!何やってるの!?早く逃げなさい!!」
「
「死にたくなかったら、下がっててください」
「え?」
車両からは苦しい悲鳴をあげながら焔ビトが降りてきた。直ぐに駅員が消化器を片手に持ち駆け付けた。駅員は未だにホームに居るシンラと龍時に逃げるように言った。だが2人は逃げるようともせず逆に駅員に逃げるように言った。
「龍時、俺たちの手であの人を楽にしてやろう」
「あぁ、そうだな」
「特殊消防隊だ!!道を開けなさい!!ほらっ!!どけどけ!!民間人は下がって!!ここは危険だから!!」
シンラと龍時が何かしらの行動を取ろうとした時ホームの階段から特殊消防隊第8隊が現れた。
「道をあけて!シスターが通ります!!」
「すみません・・・すみません・・・」
「がぁぁぁあぁぁぁ!!」
「”焔ビト"を確認!!各員、戦闘・鎮火体制!!」
「「「了解!!!」」」
「あ・・・」
「お・・・」
「君たち!!こんな所にいないで早くさがって!」
中隊長がシスターが通る為の道を作った。シスターは謝りながら中隊長が作った道を通って行った。隊長が3人に焔ビトの戦闘・鎮火体制をとるように指示を出した。そしてシンラと龍時に下がるように注意した。
「あれ?君たちは・・・」
「中隊長!!何をやっている!!」
「はッ、すいません!!」
中隊長がシンラと龍時を見て何かを言いかけた時隊長に注意された。
「シスター祈りを始めてください」
「はい!!」
「炎ハ魂ノ息吹・・・・・・黒鉛ハ魂ノ解放・・・・・・」
隊長に指示を出されシスターが隊員達の横で祈りを唱え始めた。
「特殊消火弾発射!!」
「コア殲滅用バイルバンカー用意!!」
シスターが祈りを唱え始め中隊長が援護をするかのように焔ビトに向かって狙撃した。そして隊長は焔ビトの弱点であるコアを殲滅する武器"バイルバンカ"を装着した。
「がぁぁぁあぁぁぁ!!」
「「危なっ」」
「炎をかき消した!?」
「すげぇな・・・・・・」
焔ビトは隊長に向かって炎を飛ばした。シンラと龍時が助けに入ろうとした時女の隊員が隊長の前出て炎を消してしまった。その行動に2人は驚愕した。
「灰ハ灰トシテ・・・」
「其ノ魂ヨ・・・」
「炎炎ノ炎ニ帰セ」
「「「「ラートム・・・」」」」
隊長は祈りを唱えながら焔ビトの懐に飛び込みコアを装着している武器"バイルバンカ"で貫いた。コアを貫かれた焔ビトはそのまま灰となり消滅した。
「すげぇな、龍時・・・・・・」
「あぁ、これが・・・俺達がやりたかったのは」
「「!!」」
シンラと龍時はあっという間に焔ビトを鎮火させてしまった第8隊に尊敬の眼差しを向けていると突如シスターの頭上にあった機械が炎により吊るされていた紐が焼かれ落下した。だがシスターは頭上から落下している機械に気づいていなかった。
「龍時頼む!!」
「分かったよ、お前もしっかりやれよ」
「火弾!!」
シンラは龍時に一言"頼む"と言い飛び出した。龍時は右手の指を銃のように構え指先から火の弾丸を機械に向かって連射した。そしてその隙にシンラが足から炎を出しシスターを救った。
「おい、シンラ、シスターに怪我は無いのか?」
「あっ、そうだ。シスターお怪我はありませんか?」
「あっ!はい!!」
「あぁ!また靴がおしゃかだ」
「俺も右手の袖が燃えちまったよ」
「すみません・・・・・・」
機械を狙撃した龍時はシンラの元に向かいシスターに怪我はないかと聞いた。シンラは思い出しようにお姫様抱っこのままシスターに怪我はないかと聞いた。幸いシスターは無傷ですんだ。シスターを降ろしたあとシンラは両足の靴が燃えたこと、龍時は右手の袖が燃えたことを互いにボヤいた。
「君たちは?」
「「はい、申し遅れました」」
「本日から第8特殊消防隊に配属されました。第三世代消防官森羅 日下部です!!!」
「同じく。第三世代消防官龍時 坂田です!!」
すると中隊長が近寄り2人に話し掛けた。2人は中隊長に敬礼に名前を述べた。
「あの子たちが噂の悪魔と火拳か・・・・・・」
隊長はシンラと龍時を見てそう呟いた。