ウイングダイバーでも艦娘になれますか? 作:魚介(改)貧弱卿
鎮守府に帰ってきた私は
「おせーぞ提督っ!オラァッ!」
当たり散らされていた
「はぁ…天龍…」
反抗的なのは良いが
態度に実力が伴わないと惨めだね
「うふふ〜〜」
天龍が首を引っ張られていった
(誰にとは言わない)
「…お疲れ様でした!」
「春雨ちゃんか、どうしたの?」
「いえ、なんでも…ただ、私が出撃を見送りしましたから、お帰りなさいも
私が言いたかったんです」
春雨ちゃんが良い子すぎる
かわえぇ。この子アレか?
一昔前のギャルゲーで出てくる幼妻系か?
「可愛い可愛い」
撫でる手が止まらない…
はっ!
私は春雨の頭を撫でようとしていた
瞬間に既に撫でていた!
撫でるという行動が抜け落ち
撫でたという結果だけが残るこれが
「King Crimson!」
はっちがう、何を言っているんだ私は
「…あう、あう」
「ほにゃあ、かわえぇ」
もう撫でる、
いいや限界だ!撫でるね!
散々に撫で回して
好きなだけ弄ったあと
「もうやめてくださいよぉ」
振り払われてしまった
「あっごめんごめん、嫌だった?」
「…撫ですぎです」
「嫌だったのね」
提督になって、正式に提督が変わったことが告知されてからずいぶんと艦娘が好意的になった気がする
前の提督に私を被せてるのかね?
まぁ、今はそれでもいいけど
[私]と[彼]が違う人間であることをちゃんと知ってもらわないとあとあとで面倒なことになるな
「…と言うわけで響だよ」
「響だよ、会いに来てくれたはいいけど、展開に愛を感じられないよ」
「クズ!っていって欲しいよ
霞ちゃんだよ」
「何いってんのよこのクズ提督!死になさいよ!」
「バ艦娘が何か言ってるよ、文脈が足りなくてまるで理解できないよ」
「こんのぉ!」
銀髪駆逐艦と水色髪駆逐艦(語呂悪い)ロビーで見つけた私はそのまま
お話タイム!凄い!時代!未来!に突入して、、お叱りを受けていた
「だいたいなんなのよあの演説!
あんなんじゃ反感を煽るだけじゃない!
全くこのクズは!心配事増やさないでよ!」
「心配してくれてて地味に嬉しい」
「心配されて喜ぶなんて何考えてるの
周りに迷惑かけてるって実感があるならさっさと改善しなさいよ!だからクズなんて呼ばれるのよこのクズ!」
罵声すらも心地よい…
はっ!これがMの境地!
新しい扉を…開かずに済んでよかった
「ガチロリコンのドMなんて業の深い存在を量産する自動工場(人類滅亡後感)は放置して、
兎にも角にも響だよ、可愛いよ」
「自己紹介の時の口調を真似しないでくれるかな?すこし恥ずかしいよ」
帽子を被って表情を隠す響
「くーっ!King Crimson!」
再び結果だけが残り
「…はっ!いつ撫でられたのかまるでわからないのに撫でられたという結果だけはわかる」
「はぁ?アンタ何いってんの?
結果には行動と現象が付随するでしょ」
「その行動が抜け落ちているからこうなってるんだよ…あぁもう、言い争うよりまずは現象の究明を…」
二人が混乱している
「はぁ、ぐうかわかよ」
今日の私はEDF装備を脱いだ私服であり
衣摺れ音が出てしまうため
完全無音移動はできないが
それでもゆっくり忍びよって
「ぎゅーっ!」
あーでもないこーでもないと言い合っている二人をまとめて抱きしめる
あぁ、幸せ…私レズ系じゃなかったはずだけど、まぁ可愛いものは好きだしいいかな
「さっさと離しなさいよこのクズ!」
「ちょっと苦しいからそろそろ」
二人からの抗議を受けて腕を引いて
「駆逐艦を独り占めとはいい身分ではないか」
ゴゴゴゴ!とつきそうなオーラを放つ
長門が私の首を掴んだ
「少し私と決闘しないか?何、勝負は一瞬だ」
「良いよ?約束通り24時間365日いつだって受け入れちゃう、めだかちゃんじゃないよ?」
「ならば今ここで!その傲慢を叩き直してやる!」
ふーん、マズイなぁ
今の私にパワーアシストはないし
アブソリュートディフェンサーもない
クローサーさん
ダメかな?
いや、なんてことはない
ビルから落ちるとき、私はどうやって着地していた?そう、
体ごと振り回されて地面に叩きつけられる私は、しかし手が離されてから地面につくまでの僅かな時間で体位を変え
背中から地面に着き、同時に衝撃を体内に通さず、骨に伝達させて
脊椎→骨盤→脚→靴と流して
両足の靴が弾けて砕けるだけの被害ですませる
あぁ¥7800…
「っ!」
会心の手応えがあったはず、地面に間違いなく叩きつけられたはずの相手が笑いながら立ち上がって来た、その現象を理解できずに一瞬固まる長門
「これが出来なきゃEDFは非常勤要員の予備役候補にも上がらないよ?」
はっきりいって所属していないと同義である
「さて、反撃といこう」
地面を踏みしめて、足から手に『経』を通して…同時に呼吸と神経を制御、全身の因子を統制し
生体電気を一方向に集約、
一瞬だけ電圧を跳ね上げる!
「電磁発勁・紫電掌!」
「なにいっ!」
内臓に直接響く浸透経、
同時に電流が流れて神経を侵す
自身の腕を焼きながらそれでも左手を握り…
「速吸流星拳!」
流星ガン積みの速吸が大和型をワンパンし得る火力を出す謎の拳法、…な訳はなく
ただの人体制御術に過ぎない
足裏、特に踵の加速を生かし
地面を蹴り、加速した体を前に出して、さらに揃えて体をひねり、筋肉を連鎖させて左手の拳を突き出す
いわゆる
それだけ
同方向の速度は単純な加法計算式で求めることが可能であるからして、代入式を記すと
『腕〜拳の速度』+『体の速度』=『全体速度』
かつ、重力を生かした下方への振り下ろしとなるため、さらに『重力(体重)』が乗算され
『
これを損失なく相手にぶつければ
私の体重52kg(重いかな?)
全体速度(時速)約140km
運動量は
140キロを×1000でメートルに直して
時速を秒速に変換する
140000÷3600=38.88(無限小数)
これに対して運動エネルギーは
k(
19.44×19.44=は378.9
約380キロのパンチなわけですね
なお、
人間の私でこれなんだから
正式に使用できる速吸ならもっと強いのは当然、大和だってワンパン大破ですよハハハ
0.38トンのパンチなんて
ゾウも一撃じゃ殺せませんよまったく
仮面ライダーのパンチはエグゼイド
アクションゲーマーレベル2で5.7トン
私の15倍だ、
しかもこれでエナジーアイテムなし
最底辺レベルでこれなんだから
まったく不平等な話だ
そんな仮面ライダー世界じゃ弱パンにもならない一撃は、見事に長門の顎に命中、その衝撃を脳に叩き込んで
一撃で昏倒せしめた
「………あれ?」
「ハラショー…」
「長門さん?…あら?」
その後、『提督は長門を装備なしで
一撃のもとに撃破する怪物』
という噂が広まってしまうのだった…