「いやー突然部屋の中にあったテレビがつき始めたと思ったらなんだか項羽は面白い事になってるね」
「そうだなダヴィンチ。いやしかし世界最強ともあろうお方がおしめ如きで泣きそうになっているところを見ると…面白いシーンだね」
「あぁ我が王よ何という………」
「お前も笑ってんじゃん」
「しかし項羽はいい仲間に巡り合えたようだな!」
「………………」コク
「いい加減喋らないかポルポド…。まぁ確かにまだまだ未熟で幼いが強い信念を持っている子供達だね……」
「しっかしおかしな世界だ廻り者みたいな奴がいっぱいいやがる。悪だな!」
「意味わかんないよ」
「ちょっリモコン貸して!今の顔もう一回見たい!めっちゃ面白かった!」
「ちょちょ…ダメですよ姉様!リアルタイムで見ましょうよ」
「はいそこライト姉妹喧嘩しないでこのカエサルと一発しっぽりと……」
「「やらないし汚らわしい」」
「はぅっ!」
「もっと殴って転がしとけおい船坂。手伝ってやれ」
「え?」
以上。本当に雑なとある部屋の一幕一旦終了。
あけましておめでとうございます。
それでは年始一発目の本編どうぞ。
合否発表から時は流れ俺たちは卒業を迎えた。クラスメイト達も各々の進路先を合格したらしくすげぇ喜んでいた。そんでもって今は堅苦しい学生服ではなく雄英の世間一般で言うお洒落なブレザーに身を包みあいつらと待ち合わせをしている駅まで歩いている最中だがちょうど今長年見知ったツラを見つけた。
「よっお前ら」
「ん…おはよ項羽……」
「おはようこうちゃん」
いつぞやの事件が起きた駅の入り口付近で立ち話をしていたいつも通りでっけぇバック背負っている出久とダルモンに声をかける。此方も学生服ではなく真新しいブレザーを着ていた。うん。この前も見たが二人とも似合ってる。
「ん?勝己はまだかよ」
「かっちゃんなら『誰が落ちた奴なんかと一緒に行かなわきゃなんねーだよ!』ってさっき電話で先に行くって言ってたよ」
「…あいからわずだね」
「やっぱ出久の声真似はうまいな」
「ありがと」
そんな平凡な会話を電車に乗りながらも続けて受験の時と同じ道を歩く登校するルートを今度みんなで散策しようなんて言う約束もし気付いたらパンフレットと共に付属されていた地図を見てデケェデケェ言いながらそれぞれの教室を探し歩いていた。
「そういや飯田も麗日もお前らとおんなじクラスだよな?」
「うん!でも拳藤さんだけB組になっちゃてさ、すごく落ち込んでたよ」
「あちゃー…まぁ知り合った奴全員が同じクラスなんてこともそうそうねぇしな」
「……後で慰めてあげよ…」
あぁそうだあの後ダルモンも俺たち経由で女子二人とも仲良くなったけな初めて会った時二人のコミュ力が異常に高くてダルモンがすげぇあたふたしてたのを覚えている。まぁそのおかげで普段引っ込み思案のダルモンが二人と仲良くなったから万事全然OKなんだけども。
そうこうしているうちにドデカイ扉にドデカク1のAと書かれた教室にたどり着く
「あ。僕ここだ!二人は?」
「俺らは……ここをもうちょい行ったところだなあんま遠くねぇよ」
「分かった。じゃあ終わったら校門でかっちゃんと待ってるから!」
「またね……」
放課後に落ち合う話をした後出久が教室の中に入っていくのを見送ると俺たちも再び歩き始め自分たちの教室を探し始める。……と思ったらダルモンが俺の腕に抱きついてきた。
「どうした?いきなり…」
「……今日はまだ項羽に抱きついてなかったな〜って」
「人前でこんなに触れ合うのは俺はあんまり好きじゃないぜ」
「大丈夫…今は誰もいないから……」
「はぁ……甘えん坊が…」
まぁ別に可愛いらしいから良いんだけれども…そんなうつつを抜かしながら頭を撫でていると目の前から出てきた出久に負けないぐらいのモジャモジャした紫色の髪をした隈の目立つ同学年ぐらいのやつに見られてしまった。見られた事に恥ずかしさを感じたダルマンは急いで俺の腕を離すと思いの外恥ずかしかったのか赤面しながらこっちだからと急ぎ足で自分の教室へ向かってしまった。残されたのは呆けた顔をしている男と俺だけだった。
「あー…すまん見苦しいとこ見せたな」
「お、おう大丈夫だ…」
そう普段見なかった光景に驚いたのかシドロモドロ話す様子にこいつウブか?と思った。
「見たとこお前も一年生か?俺もだよ黒籍項羽だよろしく」
「ん、おう
差し伸べた手に自己紹介をしながら握手に応じてくれる心操の目は何故だが一種の諦めの様な目をしていた。そこまで呆れられることしたか俺?
「お。お前も普通科か俺C組。」
「そうか…ならよろしく頼む」
「おう!」
心操も同じ組らしく一緒になって教室を探し始めその間お互いのことを話し合っていた。
「さっきの人はお前の彼女か?」
「そんなとこだな〜」
「はぐらかしたな…」
「ははっそれで…そうだな、お前の個性はどんなのだ?」
「………人のことを教えてもらうにはまず自分の事を話せよ」
個性の話を振った途端薄くだが心操の表情が何かに怯える様な顔をなり始めた。ここからは注意深く話を進めなきゃ行けないかもしれん。
「…そいつもそうだな……俺の個性は『万象儀』この世のありとあらゆる万物を司る個性だ」
「は?」
「率直な感想をありがとう。まぁ簡単に言ったら何でもできる個性だ。なんだってな」
俺がそう付け足すと心操から発せられる雰囲気が先程とは違う。怒りや羨望が混じった歪なものになり始め先程まで怯えを含んでいた筈の目は明らかに敵対する目つきになっていた。
「そんな個性を持っているヤローがなんで普通科に居るんだよっ…」
叫ぶのを我慢する様に静かに激情を露わにしながら俺を見る心操。俺はそれを静かに見返した。コイツはきっと出久と同じように個性で苦しんで来たんだろうがはたまた別の何かなのか今は分からんが…今分かるのはコイツが何か企んでいる事だ。俺はそれに乗らなければいけなない。
「おおそれがな……」
ここまで言いかけたところで言葉が途切れてしまった。ただ途切れただけじゃねぇ。頭の中にモヤが掛かったみたいに体が上手く動かせないくせに思考だけはハッキリしている。変な感覚だ。
「ハッ!何でも出来る個性でもこうなっちまえば肩なしだなザマァねえよ……」
吐き捨てながら肩にバックをかけ直しながら歩き始める心操はこのまま俺に付いて来いと命令してくる。その言葉に応えるかのように俺の体はゆっくりと動き始め心操の後をついて行く。
でも何故だろう前を歩く心操の横顔が勢いでやってしまった。やべぇみたいな顔になっている。考え無しかよ。
「はぁ…お前この位で俺を操れると思ってんのか馬鹿者め」
「っ!!?お前ぇ!なんで動ける!?」
俺が普通に喋り始めたことにより前を歩いていた心操はありえないと言わんばかりに明らかに狼狽する。だがそんな騒がないでくれねぇか。一応ここ廊下だからな。
「お前バカっ…。そんな騒ぐな他の奴らに見られるぞ」
「……答えろ…どうして動ける……!」
俺の言葉にじりじりと警戒しているのか離れていく心操は声を鎮めて問いただす。時間にしては僅か数秒だが心操と俺のお互いの間に沈黙が流れ始める。ここまで慌てながら聞いてくるんだ。きっとコイツの個性は頭の中におかしなモヤがある内は何も出来ない状態になってしまうんだろう。その間はさっきの俺みたいに心操の言いなりになるんだろか。
「知らん。動けるから動いただけだ!」
「………はぁっ?!」
意気揚々としながら披露するように両手を広げながら答える俺に心操は目を開きながら先程よりも素っ頓狂な声を上げる。まぁ嘘なんだけれども。万象儀で頭ん中にあったモヤみたいなやつを無理やり剥ぎ取ったら元に戻っただけだ。
「しらねぇよたまたまお前の個性が俺には通じなかった。ただそんだけだろ?」
「…………化物かよお前………」
諦め観念したかのように微笑ながら俺を化け物呼ばわりする心操に笑いそうになった。そうかそうか化物か…。まぁ世界最強だからなあながち間違っちゃあねーな。
「安心しろ別に俺を攻撃したからって特になんかしようかなんて考えちゃねーよ!これから級友になるんだからな仲良くやろうぜ心操!」
そう言って心操の背中をバンバン叩くと奴は痛かったのか叩かれた背中を摩りながらこちらを訳わかんねと言わんばかりにこちらを見る。案外顔に出るなお前。
「頭おかしいのかよお前…。普通初対面の人間にいきなり洗脳した人間と仲良くしようだって…バカなのか?」
「順応が早いこった……洗脳って言うのかお前の個性。俺もお前とあんまり変わらんが同じことなら出来るぜ。ほら。」
(右手を上げろ)
「…なっ?!」
頭の中で念じた瞬間心操の右手がバッ…と勢いよく挙がる。自身の手が意思と関係なく動いたことにより面白い反応を示す心操。
(そのままリズムにノッて踊れ)
そのままおふざけでそう念じると心操の体が小刻みに動き始め最終的にベッドスピンまで行った。すげぇ。途中から俺も廊下の真ん中だというのに自分の意思とは関係なしに踊る自分に驚き1割。羞恥心9割な顔をしている心操と共に踊り始める。
踊り終えると息切れを起こして尻餅をついている心操とは対照的にいい汗をかいて少しスッキリした俺達だったが直後になった始業のチャイムでどれだけ道草食っていたことを知り初日から二人して猛烈ダッシュして初日から目を付けられるのは免れた。
=====
「ほぉ。つまりお前もヒーロー科の編入を目指してると」
「…あぁそうだなんか文句あるかよ」
なんとか教室に着き若干キレた心操に殴られた後。今は入学式のために整列してるんだが連番の俺達は静かにしなきゃいけないにも関わらず小声でお喋りしている。
「いんや文句も何も俺もお前と同じこと考えている身だからな否定しようがない」
「…そういやなんでお前は落ちたんだよ。なんでも出来る個性なんだろうなんでだ?」
「ん?あぁ単純だよ筆記で落ちた」
「………………お前には毎回驚かされるよ」
「褒めんなよ」
「こんな奴に操られていたのか……」そう小さく隣で小さくボヤきながら結構本気そうに項垂れる心操と俺に教師陣から注意が飛ぶがすぐに切り替えた心操が真顔で返しまた俺に話しかけてくる。やっぱコイツ肝が据わってんな。
「……そういやA組の姿が見えねぇな」
そう呟きながら本来A組が座る筈である誰も座ってない伽藍…とした空間を見る。
「確かにそうだなあとさっきから外で聞き慣れた爆発音がするのは俺だけか?」
「普通爆発音ってのは聞き慣れないよ俺は…」
「ちょっと見て来るわ」
横でさらに項垂れている心操を無視して教師達にバレないように傷をつけ、目のみに万象儀を展開させ外に繋ぐと何やらグラウンドで人だがりが出来ているのが見えた。その中には体操着を着た見知った顔も何人かおりそれがA組だということがすぐ分かった。そして人だがりから出久が何やらボールの様なものを手に持ち出て来ると。近くにある円の中に入るとそれを勢いよく投げるとボールはボールは空の彼方に消えてしまった。
「A組がなんか楽しい事してるな………」
「…?何してんだよ?」
此方には目を向けず壇上で話すお偉いさんの方を見て如何にも話を聞いてますよ感を出しながら此方に話しかけて来る心操。
「なんだろうな今俺の知人が遠投みたいな事してるな」
しかも個性使って。そう付け加えると神妙な顔をしながら黙り始めた心操を横目で見てみるとさっきみたいな羨望や怒りの他に今度は焦りが見え始める。
「心操はなんでヒーローになりたいんだ?」
「は……?」
突拍子も無く唐突に意味のわからない質問をされさっきみたいに素っ頓狂な声を上げながらこっちを見るが残念ながら真面目にお話を聞いているのでミエマセーン。心操も俺に習ったのか前に向き直り口を開いた。
「……こんな個性でも憧れちまったたんだ別にいいだろ」
ズボンを握りしめ吐き捨てるように呟く心操は溢れ出した間欠泉のように自分が秘めていた思いを打ち明け始めた。
「お前らみたいな良個性を持って。望んだ場所に簡単に行けるような恵まれた奴らに俺の何が分かるんだよ」
「どうせお前の言う知り合いだっていい個性なんだろ。だからヒーロー科にいるんだ…」
俯きながら嘆くように話す心操の頭を勝手だが覗かしてもらうことにしコイツの頭の中に集中しスッ…と目を閉じた。
『洗脳〜?!へっ〜すごいな悪い事し放題だいじゃん!』
『私ら操ったりしないでよ』
『ごめん心操君はちょっと……近づきたくないかな…』
『怖いよね〜〜〜』
『敵向きの個性だよな。心操って』
『裏でやばい事してるらしいぜ』
『将来の敵、有望株だよな』
『なんでいるんだろ?』
きっとコイツが関わり合ってきた人間達の姿と頭ん中に流れてくるよくもまぁ吐く事の出来る心ない言葉達。やっぱり世じゃあ俺たちみたいな個性なんざ関係ねぇみたいな考えしている奴がやはり極端に少ない。コイツの周りにはそういう人間がいなかったんだろう。
……それでも俺の
「………そいつは違うな心操。俺の知人は個性に関しては、はっきり言って恵まれていなかった」
「………あ?」
「あいつはな約一年前まで
「は………?」
「体がある程度成長しないと発現しない個性でよ。それまでずっと周りからは無個性呼ばわりにされて馬鹿にされていたな」
「…………………」
「お前と同じだよただ憧れた。たったそんだけで十数年間己を磨き続けた愚直な男だ」
「もしあいつが憧れるだけの愚者なら向こうには居ない…………精神論になっちまうが人は心だけでどうにでもなるって事だ」
話し終え。何を考えているか分からないが俯きながら黙り始めた心操にどうしようかと暫く思案していたがたった今いい事を思いついた。
「そうだな………なら心操俺のところで修行してみるか?」
「……は?」
俺の提案に驚きまた素っ頓狂な声をしながら顔を上げた心操の顔は何をしたら良いか分かんない辛そうなあの頃の出久みたいな顔になっていた。
「今から体育祭まで一ヶ月二ヶ月ちょい…その間にお前をヒーロー科と遜色無いくらいに強くしてやる」
「………何でそこまで俺を気にかける?」
「簡単だ俺の
「何?」
心操が今日一番の疑問だと言わんばかりに頭を傾けたと同時に長々と続いていた入学式が終わり伝統なのか知らんが拍手喝采が鳴り響き渡る中心操の疑問は後回しとなった。何故かって?おっかない狂犬らしき人間が俺たちの後ろいるからだ。
「ハッ…おい…貴様ら…式中に喋るとはなにごドオォア"ア"ア"ア"バゥバゥ!!!」
「なっ!」グッ!
「………………」チーン
この後本気で怒ったハウンドドックに心操共々みっちり…しばかれ結局初日から目をつけられた俺たちだった。
そういえば年末前にヒロアカの映画と仮面ライダー見てきたんですけど。どっちもクソ面白かったです。ネタバレしたらダメだからめっちゃ簡単に言ったら仮面ライダーはめっちゃ熱くなって心ん中でずっとカッケェカッケェ連呼していた気ガスる。
ヒロアカは何でだろうニヤニヤが止まらなかった。そのぐらいに面白かった。最後の方なんざマジか!って思った。
個人の語彙力ない感想だけど最高すぎた。是非見てくだせぇ。
あ、あと修正終わりました。自分なりに満足いったんでお騒がせしました。これからもよろしくお願いです。