王のヒーローアカデミア   作:ピーシャラ

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初めての投稿で緊張しています意見・感想等ありましたら遠慮なく言って下さい

あとなんか主のせいで項羽が子供ぽく、なってしまった。
…ま、いっか。

項羽「いい訳ないだろう」ガシッ

主「すいませんでしたああああああ!!」


12/2再編済み


プロローグ②

 あれから数日経ち、俺と出久と勝己の三人は例のほら穴に、やってきたんだが…………どういう偶然だ、これは。

 

 そこは山に入って、しばらく歩き。

 普通は気にも止めないような茂みの中をくぐり抜け。また歩いてゆくと辿り着く場所にある。

 開けているのに街からは死角となっていて、目立つようなことをしても見えないようになっている。横を見てみれば長方形のように広く所々に椅子ぐらいの岩や、よじ登れるぐらいの木がある。

 山の方を見てみれば6メートルはありそうな岩の壁があり、その下中央には勝己が言っていた、ほら穴があった。覗いてみると、まだまだ続いていそうな薄暗い道があった。

 

  …すごいな、ここまで似ることがあるのか。

 まるで、俺や西耶が訓練したり、たむろしていた俺の隠れ家そっくりじゃあねぇか。ほら穴の上にある重眼の掘り絵や、ピカソが書いた落書きこそないが…それ以外は、あの場所そっくりだ。

 

 周りを見渡せば、西耶と殴り合ったこと、ノイマンにからかわれたこと、ピカソとアインシュタインが絵を描きあって笑い合いながら西耶を誘っている光景が思い浮かんだ。

 

 …ほら穴の入り口を見てみれば、左肩の無い俺と、普通、心臓がある位置に腕一本分ぐらいの幅で、風穴を開けた西耶がいた。

 譫言のように謝罪の言葉を紡ぐ西耶の肩を掴みながら、俺は西耶を励ましていたところだった。

 

『すいません…傷つけて…傷つけさせて……すいません。』

 

 …だから甘いんだよ。おまえは…。あぁ、ちくしょう。

 馬鹿なことやっちまった…。頭冷やして話し合えばよかったんだ…。

 まずい。今、ここで俺と西耶がいなくなったら、罪人格と偉人格が殺し合いを始めちまう…。そんなのは俺たちは望んでいることじゃないよな……。

 

『項羽……さん…』

 

なんだよ…西耶。

 

『弟に…ごめんと……何も兄らしいこと…できなくて……ごめんな…さいと…つたえくだ…さい……』

 

 西耶が口から赤黒い血と涙をこぼしながら切実に頼み込んでくる。

 

 馬鹿やろう…。俺は、お前みたいに優しく無いんだ。伝えたきゃ、自分の口で言えよ…。

 

『そう…ですね……。ちゃんと……目を合わせて…向き合って……それで……。』

 

 あぁ…。許してくれるさ……。あとはそこから…挽回してけばいいさ…………。

 なぁ…西耶………。

 

 俺は花弁となって散っていく西耶の肩を掴んでいた手を見る。あの時の感触を思い出すとなんだか、とてもむず痒くなった…。

 俺は感触をかき消すように強く手を握った…。

 

「なに、ぼーっとつったてんだ?おまえ」

 

「はやく、こっちきてよ。こうちゃん!」

 

 後ろを振り向くと、なにやら自慢したげな笑みを浮かべて腕を組んでいる勝己と、こちらも、ちょっと自慢したげな出久がいた。

 もう一度、入り口を見たら俺と西耶の姿はなく、代わりに体全体が黒く、顔の大部分を占める程大きな重眼の目を付けている、男か女かもわからないような人型の何かが後ろで手を組んでいた。

 慌てて後ろを振り向くが、二人にはアレが見えていないようでキョトンとした顔をして俺を待っていた。

 

 そいつは何か、見定めるような目で俺を見ていた。

 

 俺は、こいつとは長く一緒にいたかもしれないし。

 案外、短い時間だったのかも知らない。

 

 でも、これだけは言わなければいけないと思った。

 

 

「(大丈夫だ、心配ない…。俺はもう、間違っても歩み寄ってみせる……今度はもう、失わない)」

 

 

 絶対に、俺がそう言い付けると、黒い人型の何かは、微笑むような目を浮かべて黒い霧となり、霧散してゆくと。俺の中へ入ってきた。

 黒い霧が全て俺の中へ入ると、胸の奥から何か暖かいものを感じた。

 あぁ、そうか。そういうことか。

 俺は振り向きながら後ろにいるあいつらに返事をして、二人の元へ歩いて行く。

 こいつのことをどう説明するか…。

 

「おせぇ、なにしてたんだ。おまえ」

 

「すまん、ちょっとな…」

 

「ふん、まっいいか。そうだな。まず、さいしょに」

 

「ああ、待ってくれ勝己。ちょっといいか?」

 

「どうしたの、こうちゃん?」

 

「実はな…お前らに紹介したいものがあるんだ。紹介するぜ。これが俺の個性《万象儀》だ」

 

 そう言って手を挙げた腕からは顔を覗かすように微量の万象儀が流れていた。

 

 

「えーーーーーーー!!!!!」

 

「なにーーーーーー!!!!!」

 

 二人共、驚いている。そりゃそうか、この歳で個性が発現するのは結構、珍しいからな。

 

「どっ!どどどういこと!こうちゃん!!こせい!!こせいができたっていったいま!!くろいもや!ということは、おとうさんみたいに、くろいきりをだすこせい!!すごいや!とてもヒーローにむいてるこせいだよ!いや、まてよこうちやんのおかあさんのこせいはさわったものをあやつるこせいだ!もしりょうほうのこせいがあったらどんなふうになるんだ!?ブツブツブツブツ………」

 

「だっーーー!もう、うるせーぞデク!!おいスカしやろー。どういうことだ!いままでかくしていたのか!せつめいしろ、このやろー」

 

 うおお。二人共すごい勢いで来るな。勝己はいつも通りだけど、出久なんかやべー具合にブツブツ言っていて怖いんだけど!

 

「隠していたつもりは無いんだ。今日の朝起きたら出てきな(嘘)。ちょうどいいから今、教えようと思ったんだよ」

 

「……っち!分かったよ!!」

 

 個性の事を隠されていたと思い込んでいた勝己は少し不服そうにしていたが納得してくれたらしい。

 すまん勝己。朝出たのは嘘なんだ。

 

「ブツブツブツブツ…っは!それでこうちゃんどういうこせいなの?」

 

「それは俺にもまだわからん。だから、これから試す」

 

 これは本当だ。

 子供に戻って、つい先ほど手に入れた万象儀が前世と同じように扱えるのかは分からない。予想でしかないが多分、前世ほど扱えないと思う。

 さっき腕から出した時、出そうとした4分の1程も出なかった。

 この調子だと、支配できる範囲も、どのくらい操れるかも、大方、予想できる。

 まぁその辺りは熟練度を高めれば強くなるだろう。

 

 それに今は、久しぶりに戻ったこいつで暴れたい気分だ。

 

「きょうはだめだかんな」

 

 …………………え?

 

「だってきょうは、ひみつきちになるここをたんけんしにきたんだから、とうぜんだろう!そんなじかんはないんだよ!」

 

 なんだと…?突然のカミングアウトだ…。

 出久は知っているのか?

 

「……そうなのか出久?」

 

「…うん、ぼくもいまおもいだしたよ。というか、こうちゃん、しらなかったの?」

 

「………知らなかった」

 

 俺は今日、ほら穴に行くとしか言われてない。

 あれもしかして、俺の知らないところで色々進んでいる?その場合、世界最強すげぇショックなんだけど…。

 

「デク!テメェまさかこううにいわなかったのか!?いっとけといっただろうが!!」

 

 勝己にそう言われた出久は一瞬ハッと思い出したかのような顔した後。

 大慌てで謝罪してきた。それを見た勝己は怒髪天を貫く勢いで正論と罵声の混じった説教から、普段の出久の愚痴を言い始め。

 ぐぅの音もでない正論を並べ始めた。出久が涙目になったところで俺が仲裁に入ったことで勝己は少しは収まったが、3歳とは思えないほどの正論と愚痴を捲し立てられた出久は泣き出してしまった。

 

 泣き止むまで俺が慰め、勝己にはやり過ぎだと注意したが、正しい事を言ったのに注意されたことにムカついたのか。

 普段の俺のことまで愚痴と説教を始め、勝己のぐぅの音も出ない正論に負けた俺は正座しながら3歳児のありがたい言葉を夕方まで聞かされる羽目になった。

 空がオレンジ色になるのを見た勝己は、息を切らしながら最後に「わかったか!バカ!」で説教を終わらせ、いつのまにか泣き止んでいた出久に痺れた足を支えられ、慰められながら俺たちは家路へ帰った。

 当然、出久に支えられながら帰ってきた俺に母さんはびっくりし、事情を説明された母さんはお腹を抱えて爆笑していた。

 

 そして、笑いながら出久にありがとうと言い。

 夜は危ないということで出久宅まで出久を送りその時に出久宅にいた出久母と偶然お茶していた勝己母に事情を説明し三人で笑いあってたらしい。

 それがきっかけで、人見知りだった母さんに友達が出来たのはいい事なのだが。

 その後からは勝己の家に行くと毎回と言っていいほど勝己母が笑いながら、いらっしゃいと言って、文句を垂れると笑いながらごめんねと言った後。お菓子をくれるのだが、違うそういう事じゃない、と思うのだがまた会っても言ってくるのだろうなと思いながら勝己の部屋に向かう。そんな姿を見て、勝己はいつも馬鹿にしてくるのでゲームでコテンパンにし叫び、悔しがらせている。

 そんな様子を見て笑うのは大人気ないだろうか。

=====

 

 

 勝己に説教された、その次の日。

 また俺たちは、ほら穴の前で集まっていた。

 

「いいか、きのうはバカどものせっきょうのせいでなにもできなかったけど、きょうはちゃんとしらべて、このあとのことについてきめていくぞ」

 

「「はい、すみませんでした」」

 

 俺と出久は昨日のことを思い出して勝己に謝っていた。

 

「わかればいいんだよ。じゃあいくぞ!」

 

 そう言って勝己は、ほら穴の奥へと家から持ってきた懐中電灯を携えて進んでいく。

 それに続くように俺が歩き出す。出久は俺の背中にくっつきたがら付いてきたが、怖いのか足が震えている。

 

 だいぶ進んでくると、日の光が入らなくなり、頼りになるのは先頭の勝己が持っているライトだけになった。

 道幅も狭くなり、ふと上を見上げてみたら蝙蝠と思わしき無数の赤い目玉が俺たちを見つめていた。

 俺の後ろ歩く出久は完全に怖がっており俺の両肩をがっしり掴み涙目で俺の背中しか見ておらず。先頭を歩く勝己は怖がっないように進んで行くが少し顔を強張らせており、心なしかびびっているように見えた。

 

 二人とも上で佇んでいる蝙蝠には気付いていないのだろう。黙っておこう。

 教えたら、きっとこいつは、パニックになるだろう。

 だが、しかし。どんなに虚勢張っていていても怖い物は怖いか。勝己よ。

 

「勝己、お前怖がってんのか」ニヤニヤ

 

 馬鹿にしたような口調で俺が言う。

 

「ば、バカにすんじゃねーよ!こんくらいらくしょうだわ!」

 

 強気に答えたその声は震えており、こちらに振り返った顔は完全に引きつっている。

 

「強がんな、仕方ねーから代わってやるよ」

 

 そう言って俺は、勝己の持っていた懐中電灯と奪い取り、前へ出た。

 何か言う前に懐中電灯を取られてしまった勝己は、悔しそうな顔をしながらも何も言わずに俺の後ろに付いてきた。

 怖かったのか。ニヤニヤ。

 

 俺の肩を掴んでいた出久は、俺が前に行った事により今度は勝己の肩を掴み始め。それを鬱陶しく思った勝己は、その手を振り払う。しかし、出久はそれでも諦めずに涙目で勝己の腕を掴むのだが、また振り払われ、それでも諦めずに自分の肩を勢い良く掴んでくる出久にキレたのか二人は言い争いを始めた。

それから掴み合いになった。

 狭い通路なので大きな動きはできず、勝己は出久の頰を片手でつまみ、出久は勝己の肩を必死に掴みながら歩いて行きその状態でまた二人は言い争いを始め、ヒートアップしていく会話をBGMにしながら、俺は目の前に広がる暗い通路を進んでいく。




〜4歳児に論破される大人の図〜

勝己「大々お前はいつもいつも人の話を聞かないよな〜この前だって顔を書けって言われたのに外の風景書いていたよな〜」

項羽「………(ちくしょう!思い当たることばっかり言いやがるノイマンかこいつは!)

ノイマン「どうした世界最強(笑)」

項羽「クソがあああああぁぁぁっっ!!!!」(かっちゃん風)
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