王のヒーローアカデミア   作:ピーシャラ

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やっと書き終えた〜結構長くなったけど詰め込みすぎました。
いや〜昨日の9時から朝までぶっちで書いたから変な文章なっている所もありますがあんまり気にせず読んでください。

緑谷「それではプロローグ④お楽しみください!!」

主「普通だね」

緑谷「悪い?」

主「殴られて始まるよりかはマシ」


12/6 再編済み


プロローグ④

〜〜9年後〜〜

 

 

 よぉ、お前ら。世界最強だ。

 さて…なんやかんやあって、とうとう俺たちも中学生になったわけだが…今日みたいな休日の日はいつも通り拠点に入り浸っている。

 

 ん?あの後どうなったのか、だって?

 あ〜確か。あの後は、いつまでも泣き止まない出久を待っていた勝己が

 

 「いつまで泣いとんじゃ!お前は!!やっぱり!デクはデクだな!!」

 

 と、いつものようにキレ始めたことにより、先程までの熱い感動ムーブから一転。

 いつもの様に、デク呼ばわりされショックを受けた出久をそのまま置いて帰ろうとした勝己を泣いたせいで不細工な面になっていた出久が追いかけ、その後ろを俺は笑って先を歩く二人についてって。いつものように家路に帰ったことを覚えている。

 

 確か…。

 その日から出久と勝己はさらに仲良くなり親友と呼べる間柄になった。

 吹っ切れた出久は『しょうらいのためのヒーローぶんせき』なるものを書き始めた。

 この前、新しいのを覗いてみたが、どこのヒーローかも分からないような奴が書かれていたので、多分、全国のヒーローを分析しているのだろう。

 

 さらに自作でサポートアイテムを作り始め、今では、電流の流れる刑事棒を作り出すレベルになり、それを見た勝己は普通に引いていた。

 そりゃそうだ。小学生でスタンガン作り出す奴なんて俺も嫌だわ。

 

 勝己も出久がヒーロー分析を書き始めた同時期に、俺に手合わせを何十回、何百回も挑んで来るようになり。

 戦っている時の勝己の癖や、効率のいい鍛え方。あと、ほんのちょっぴり武術を教えたら自分の個性に合わせた型に改善し、個性なしの俺といい勝負をするまでになった。

 戦いの中で新しい事をバンバンやって来るのでとても闘ってて楽しい。

 

 そして最近の決まり文句は

 

 「個性使えや!!クソヤロー!!死ね !!!」

 

 だ。

 最近、勝己の口調が年齢を重ねるごとに悪くなってきたことを本人に伝えてみれば「お前が舐めプするからだ、死ね」と中指を突き立てられた。

 ふっ…、俺は仲間に愛されているな。

 まぁ、根は優しいのでヴィランに落ちぶれることは心配はしていない。

 

 出久にも、色々教え込んでみるとサポートアイテムと組み合わせた戦術を身につけ、勝己や俺と戦うたび改善して繰り返した結果。

 今じゃあ、個性ありの勝己に2割ぐらいの勝率を納めるようになった。

 褒めてみると

 

 「こうちゃんに褒められると嫌味にしか聞こえない…」

 

 と怒った顔で言われた。

 やはり、愛されてるな、俺。

 

 二人してなんだよ、この扱いは。最近は勝己と共同でなんか作り始めている。時たま、すごい悪い顔になる。気にしないでおこう。

 

 だが…周りと二人を比べてみると、二人は天才だということが、よく分かる。

 

 勝己は持ち前の反射神経で攻撃を回避し、戦いの中で思いついた戦術を繰り出してくる。しかも、その思いついた技は必ずと言って良いほど成功し、自分のものにしている。まぁ、殆ど実験相手は出久なんだけど。

 ……西耶のダチと同タイプなのだろう。戦闘に関してはセンスの塊みたいなもんだ。もしこのまま強くなれば、素であの暴威の塊みたいな男以上になれるかもな。

 

 一方、出久は、あらかじめ考えていた技や戦法を試し、失敗したら改善してまた試してくる。それでもダメなら別の方法をとり着実に強くなっていく学習して発展していくタイプだ。

 この方法を繰り返してきたお陰で、経験による戦い方を身につけかなり強くなっている。

 

 今の二人なら単体でもそこら辺ヒーローには勝てるだろうと俺は確信を持っている。

 

 そんなことを考えながら、俺は眼前に迫ってくる拳をすんでのとこで、顔だけズラすだけで避ける。

 伸びてきた腕と胸倉を掴み取り、出久を地面に投げつけた。

 

 叩きつけられた出久は悔しそうな顔をしながら、一瞬で起き上がると、俺を見上げる。

 すると、俺の後ろの存在に気づいたようで、すぐに回避行動を取り始めた。

 そんなことを俺が許すはずもなく、出久を掴み上げると、両手を体の後ろで抵抗できないように組み、頭上から響いてくる方向に盾にするように構えると、黒のタンクトップを着た勝己が、出久諸共、俺を爆破させようとしてくる。

 

 それを見た出久は攻撃をやめるように慌てて叫ぶが、勝己は止めるそぶり全くを見せずに、突進してくる。

 出久は仕方なしと言った感じで、残った足で俺の腹に蹴りを入れようともがくが、普通に足でガードしてやった。

 

 眼前まで迫ってきた勝己は掌を此方に向け、爆破しようと火花を散らすが、その手を右に向け、的外れの方向に爆破。横に空中移動し、今度は左手を上空に向けると同時に爆破し、未だ出久を持ち上げている俺の横に稲妻を描くような形で、急接近した。両手を向けて俺だけを爆破させようとする。

 

 とっさの判断にしては上出来だ……しかし、まだ甘い。

 俺は、出久を地面に叩きつけ上に飛び上がった。下を見てみれば、叩きつけられ悶えていた出久が勝己が爆破をモロに喰らって、転がっていく様が見えた。

 

 ドンマイ出久。

 しかし、勝己は気にせずに一瞬で、上に跳んでいる俺目掛けて爆破してくるが……遅い。

 俺は体をよじらせなんなく回避する。

 そのまま着地すると再度、爆破をしようと手を向けてくる勝己よりも早く、サッカーボールを蹴るように勝己の顔を蹴り抜いた。

 

 蹴られた勝己は吹っ飛び、一度は起きあがろうと手をついたが、そのまま気絶して倒れてしまった。

 出久の方を見てみると出久も爆破により気絶してしまっている。

 戦った後がはっきりわかる地面は抉れ、焦げ跡が付いていた。

 

 気絶した二人を木陰まで運び、万象儀で二人の状態を確認した。

 頭を蹴られた勝己も内出血はしておらず、鼻血や所々に痣がある程度、出久は最後の爆発で服が所々焦げて結構大きめの穴が開いていたことや俺に殴られたところと叩きつけられた所に痣や打撲が所々にあったので二人には怪我した部分を万象儀で覆い治癒をした。

 万象儀を解除し二人の容態を確認すれば傷や痣は完治していた。

 出久の服も万象儀で覆い分解し、再構築した。少し小さくなったが問題ないだろう。

 

 ……ん?二人の成長ぶりは分かったからお前はどうなのかって?

 そうだな…今の俺は全盛期の〜2分の1程度か?自分でも覚えてねえーな。

 予想だがこのままいけば俺は前世の俺を越えることが出来るだろうだろう。その証に出来ることは増えたしなざっとまとめるとこんな感じだ。

 

・万象儀で体を覆うことでの身体強化・治癒(他人にも可)

・覆った物質の分子レベルで強化・分解・構築・温度変化

・空間を支配することでのワープ

・相手の脳を支配することでテレパス(相手との通信も可)

・簡単な洗脳

・相手の記憶を見ることや、自分の記憶を見せれる

・相手との視覚共有や万象儀をつけた相手の位置が分かるようになった。

・他etc…

 

 昔ダルモンの言った通り本当になんでも出来る個性になったな。

 なんでこんなに出来るようになったのかと言えば、単に熟練度を上げたからだ。

 

 前世では才能の衝動を抑えるために精神統一をしていたが今世で個性になったお陰なのか衝動は一切無くなり精神統一したら万象儀が極数量増え、熟練度が上がる事がわかった………いやもしかしたら“目標”が出来たからか?

 

 技が増えたのは、ほとんど前世が前世で使っていた技の応用だ。

 

 なんか出来ると思ったから勝己あたりを洗脳し、オカマになれと洗脳したところ出久にオネェ言葉を使い始め、出久に抱きついていた。少ししたら洗脳が解けたのか我に返った途端、出久に顔面パンチし、言葉にはならない怒号を叫びながら、俺に最大火力の火力の爆破をぶっ放してきた。後ろは森なのでやばいと思った俺は個性を使い爆破を防いだがまだ勝己が吠えながら撃って来ようとするので洗脳と同じ要領で眠らした。

 

 流石に悪いと思ったので、飯を二人に奢るとバカみたいに食い、財布が空になり俺がうなだれていると勝己は満足したように帰ってった。

 今度からこいつらに飯奢るのはやめようと思った。

 

「さっきからずっとどこに話しかけてんの?こうちゃん」

 

「おお、起きたか出久、なんで俺の心の中が読めるんだよ。…まさか個性が発現したのk「いや普通に声に出てたから…」

 

 いつの間にか目が覚めていた出久にまさかと思い、個性の発現有無を聞いてみたが単に俺の口から漏れ出ていただけらしい。

 

「……ちなみにどこまで出てた?」

 

「さぁ…なんか自分のできる事喋っていたよ」

 

「そこまで喋っていたのか…こえーな俺」

 

「自分で言わないでよ」

 

「ああそうだ服、穴が開いていたから直しておいたぞ。それでちょっと小さくなったけど大丈夫か?」

 

「え?…本当だ。大丈夫だよありがとう」

 

「はいよ。どういたしまして」

 

「あ、そうださっき喋っていた個性でできる事教えてよ、ノートに書きたい」

 

「おいおい、とうとう俺のノートまで書くのか?」

 

「いやもう何冊もあるし、かっちゃんのもあるから」

 

 マジか。出久の分析ノートって一人のヒーロー大体2〜4ページなのに俺と勝己用のノート丸々一冊もあるのか…それも数冊。どんだけ書いてんだよ。

 

「マジか……あとでそのノート見せろよ見てみたい」

 

「うん、いいよ。なんなら今から家来る?」

 

「おお、いいぜ勝己はどうする?」

 

 先程からずっと狸寝入りをこいている勝己に声をかけてみると、むくりと起き上がった勝己は苦虫を噛んだみたいな顔をしていた。

 

「あ、かっちゃん起きてたんだ。どうかっちゃんも来る?」

 

「………ケッ!おいデク、俺にもそれ見せろや」

 

「よしそれじゃあ僕ん家行こうか。こうちゃん万象儀お願いできる?」

 

「いやパトロールがてら街を回りながらいくぞ」

 

「了解、かっちゃんもいいよね」

 

「……………」

 

 のっそりと立ち上がった勝己は無言で歩いて行く。歩いて行く方向は山から下りるための道を進んでいる。

 それを見た俺と出久は意図を察し急いで帰る準備をすると個性を使いほら穴前の広場を整地し、随分、先にいた勝己を殴るために走った。

 

「無言で歩いて行くな片してから行けよ」

 

「いってーな!お前だけでもすぐ終わるだろが!」

 

「はいはいかっちゃん。どうどう」

 

「うるせっーぞデク!あとテメッ、簡単にやられんな!!せめて一撃ぐらい入れろや!」

 

「な!トドメ刺したのかっちゃんじゃん!そういうかっちゃんだって一撃も入れてないじゃないか!」

 

「うるせー!!俺はお前より長く残っていたんだから俺の勝ちだ!!」

 

 親指を自分の指にたて何故か誇っている勝己を見て此方も何故か悔しがっている様子の出久を見ていや何の勝負だよと思った。

 

「ガキかお前ら」

 

「「うっさい!!!!」」

 

 二人が息ピッタリで俺に怒鳴り返し勝己が俺に中指を立ててくる。

 

「次は絶対、個性使わしてやるからな!覚悟しとけ!!」

 

「僕も次は入れてやる!!」

 

「そこは、個性だろーが!レベル下げんな!!デク!」

 

「はっ!今のお前達がこの世界最強に一撃入れるなんざまず無理な話だよ!」

 

「ざけんな!あと、くねくねすんな気色悪りぃ!」

 

 そんないつも通りの会話をしていると商店街についた。

 休日の昼間なので商店街は子連れの親子や、買い物に来たであろう主婦や、遊びに来た若者やら、活気に満ち溢れた声で客を呼び込んでいる昔ながらの店の声たちで大いに賑わっていた。

 

「あら三人ともパトロール?いつもありがとうね〜」

 

「あ、お兄ちゃん達だ!こんにちはー!」

 

「おぉ。もう迷子なんるなよー」

 

「うん!」

 

「お!お前らパトロールか?コロッケやるよ!」

 

 この前、迷子になっていた子供やら顔馴染みらに手を振る。肉屋の前を通り過ぎようとしたら快活男児で昔から有名なおっちゃんに声をかけられた。

 

「いつも言ってるが俺たち見返りが欲しくてこれやってんじゃねぇんだぜおっちゃん」

 

「いいんだよ!お前らのお陰でこの街もだいぶ平和になったんだ。こんくらいじゃ割安な方だよヒーロー!それにちゃっかり貰ってんじゃねぇか!!」

 

「貰えるもんは貰っとけって言われてるからな。…やりたくてやってんだよ別にいいだろ?」

 

「それじゃあ、俺もやりたくてやってんだからいいよな!」

 

「なんですかそれ」 

 

「わーはっはっはー!」

 

 快活に笑うおっちゃんからコロッケを貰い、別れの挨拶を告げた俺たちはコロッケを食べながらパトロールを続ける。勝己もう食い終わってる。はやこいつ…。

 

 ああ、そういえばピースサインとしての活動を言ってなかったな、

 そうだな…確か名前を決めたその次の日からゴミ拾いを始めたんだったかな。その時、勝己の母さんから流石に3歳の子供三人だけでゴミ拾いは危ないと言われてことで、それぞれの母親の誰かと一緒にゴミ拾いや家族でゴミ拾いとかしてたな。

 そんなことを続けているからいつの間にか近所からは『小さなヒーロー』と呼ばれ始めてて出久と勝己は喜んでいたな。

 

 でも、そんなことをやり続け何年か過ぎた頃に周りから見る俺たちの目が変わる事があった。

 確か小学中学年ぐらいの頃、いつも通りパトロールをしていると俺たちの前から引ったくり犯が走ってきたので個性を使わずに捕まえたんだ。この後に来た母さんからものすげぇ泣きながら怒られた。恥ずかしかったけど、すげぇ嬉しかったのを今でも覚えている。

 

 前世は輪廻の枝の能力により、廻り者になる前の記憶は消えていたから自分や家族のことも忘れてしまっていた。だから今では忘れしまった家族の愛情というのを感じてとても嬉しかった。まず前世の俺に家族がいたのかは知らないが。

 うん……嬉しかったよ。

 

 …話が逸れたな。引ったくりを捕まえてから周りの俺たちを見る目が確実に変わった。俺たちを褒める者、俺たちを非難する者。

 実際に無個性である出久をバカにしてくる奴らがいた。

 喧嘩の強い勝己と俺が睨みを利かせていたが出久自身が気にしていなかったので、そういう輩は徐々に消えていった。

 

 喧嘩を買い続け、高学年になると近所の悪ガキ中学生や高校生は俺らに頭を下げてくるようになった。

 まぁ、カツアゲしている奴らをしばいていたからな。

 たまに弱そうな出久に目を付けて人質にしようなんて考えた奴らがいたが、そいつらは全員、出久お手製のスタンガンの餌食になり。年下に負けた悔しさからか更生していった者が続出した。

 

 中には一番強い俺を倒して名を上げようとした奴らもいた。

 来る奴ら、全員フルボッコにし、くる奴くる奴全員倒していたらいつのまにかこの街全体の不良を締めており俺に喧嘩売ってくる奴は誰もいなくなった。偶に県外から遠出してでも俺に喧嘩ふっかけてくる奴がいるので心底、面倒くさい。

 

 ああ、あとここまでくると地元のヒーローや警察とも流れで仲良くなり、この辺の権力者とも弱みを握る形で仲良くなった。俺らが本物のヴィラン捕まえても何も言われなくなったけど、それはそれで良いのだろうか?

 

 ここまで来ると俺たちの色んな名前が出来始めた。

 俺たちの名前がピースサインと知る奴は親ぐらいしか覚えて無かった。言わなかったこっちも悪いが、流石に不良達が付けた黒魔神ってのはどうだ?

 勝己なんか死ね死ね言ってるから爆殺マンだ……まぁこれは仕方ないか…。

 唯一まともなのが笑顔が可愛いと評判の出久だが戦い方はエグいので不良達からは裏腹と呼ばれている。ネーミングセンスねーな、哀れ出久。

 

まぁこんなところか…。

 

 ……ん?裏路地でなんか見えた。あれは昔、しばいた事のある不良達だな。誰か囲んでいる…懲りん連中だな。俺は出久達にちょっと出ると言い、返事を待たずに、裏路地へ向かい馬鹿どもにに声を掛ける。

「おい、てめーらそこで何してる…」

 

「あ?っち!誰だよ殺すぞ早くd!!……こ、項羽さん!!」

 

 俺の声に反応し振り返った不良達は俺の顔を見た瞬間、時が止まったかのように固まった。辛うじてリーダー格の男が声を出せていた。馬鹿どもが取り囲んでいたのはどうやら女の人らしく、声に反応して顔を上げたがよく見えない。

 

「ほぉ…誰が誰を殺すって?冗談よせよ」

 

「おーい、こうちゃん突然どうしたのさ」

 

 後ろから俺の後を追ってきた出久と勝己が来た。やってきた二人を見た不良達は更に驚き、怯えたような顔をし始めた。

 

「こ、これは皆さんお揃いでパ、パトロールですか?」

 

「……お前も懲りないやつだよなー。早くどっか行け、次してるとこみたら警察に突き出すからな?」

 

「すすす、すみませんでしたぁー!!」

 

 明らかに動揺を隠せないリーダー格の男が雑魚キャラのような台詞を吐き残しながら逃げる。その姿を見た残りの不良も我先にと後を追いかけながら逃げって行った。

 まぁ小物の中の小物だから悪いことと言ってもナンパぐらいしかないから別にいいんだけど。

 

「おいあんた、大丈夫…か……」

 

 その顔を見た瞬間、今度は俺は固まった。だって、その顔はかつて俺と最後を共にした……。

 

「こ、項羽…?」

 

 共にした…。

 

「ダ、ダルモン…か?」

 

「項羽!!!」

 

 マリー=アンヌ・シャルロット・コルデー・ダルモン。

 前世と変わらない姿をしたそいつが俺の名前を叫びながら抱き着いてくる。

 

「ほ、本当にダルモンか!?」

 

「うん!…そうだよ…わたしだよ…!」

 

 マジでダルモンだ。しかし何故だ…まさかダルモンも転生を…?

 姿や身長はあまり変わったないように見える。当たり前だが服は今どき風のお洒落な服に変わっている。

 

 ……視線を感じる。…ハッ、やべっ二人共なんか呆然としてるし、デケー声出しすぎたから通行人が大通りから覗いている。

 ここにいても余計な混乱が起きそうだからここは一旦退散したほうがいいか?

 

「おいお前ら!一旦飛ぶぞ!」

 

 急いで万象儀を展開し三人を取り込み万象儀で……どこに行こう?……俺んちだー!!

 

 万象儀が晴れるとそこには俺の部屋の風景が広がっていた。急いで自分の頬に傷をつけるとこれからどうしようか思案する。

 さて、ここからどうする。

 落ち着け俺、冷静になれ世界最強だろ。

 

「項羽!項羽!項羽!」

 

「へ?ええと…女の人がこうちゃんに抱きついてそのあと……あれここ、こうちゃんの…ちょっと!かっちゃん起きて!」

 

「……………(未だ放心状態)」

 

 あ。うん、落ち着いたわ。

 

〜〜落ち着き中〜〜

 

 色々あった末に四人とも落ち着きを取り戻し始め今は俺とダルモンが二人とお互い対面するように座っている。

 

「えーっと、こいつの名前は…」

 

「マリー・ダルモン…」

 

「み、緑谷出久です」

 

「……爆豪勝己」

 

 …………おいなんだこの微妙な空気。まずい。ダルモンのことどうやって説明しよう……俺コイツのこと知らなかったしなんて言えば…。

 

「えっと、私は……項羽の幼馴染で…小さい頃イギリスに引っ越して…今日、日本に帰って来たの…」

 

「へ〜そうなんだ…そうなのこうちゃん?」

 

「お、おう小さい頃は結構仲良かったよな俺たち」

 

「うん…」

 

 ダルモンが俺の雰囲気を察したのか何とか俺との関係をそれっぽく嘘をついてくれた。だが何だが勝己から睨まれ続けているので多分こいつにはバレてるんだと思うんだけど。

 

「おい、項羽お前嘘ついてないか?」

 

 やっぱりバレた。よくもまぁこんな少ない会話の中で俺が嘘ついてるってわかるんだよこいつは……。

 

「嘘がバレたまずいって顔してるな〜項羽」

 

 本当すごいなコイツ……はぁ。もうどうせならここで全部見せちまうか?いずれにせよいつかコイツらには全部見せちまうつもりだったしダルモンもいるから説明もしやすい。

 でもやっぱあれだ今なら西耶の気持ちがわかる気がする。初めて胃が痛いという感覚だ。

 

「はぁ、お前相手に隠し事は無理か……すまんお前らのこと騙して」

 

「どういうことか説明してもらおうか?」

 

「そうだな…話すより見たほうがいいだろう」

 

「見たほうがいい?どういう事?こうち」

 

「黙ってろデク…」

 

「……うん」

 

「ありがとう勝己、出久今から見せるのは全部俺が経験したこと…

前の人生だ結構長いが、しっかり見てくれ」

 

「「…………」」

 

「行くぞ…」

 

 二人からの返事はなくても了承ととった俺は腕に万象儀を纏い二つに分け二人の腹を貫いた。瞬間二人は放心した顔になり俺が今まで歩んできた人生を二人に見した。

 

…………輪廻の枝で自らの首を切り、輪廻返りした事。

 

…………全世界を旅し、様々な廻り者と出会った事。

 

…………ダルモンと出会い、西耶と出会い、仲間達と出会った事。

 

…………西耶と偉人の杜を作った事。

 

…………一時の感情で西耶を殺してしまい後悔した事。

 

…………偉人の杜を嗾しかけ戦いを起こした事。

 

…………ダルモンと最後を迎えた事。

 

…………転生し二人に出会って今までの事。

 

  全て包み隠さず見した所で腕を抜き、未だ放心状態の二人の肩を掴み起こした。

 

「…以上、これが俺が前世と今世に体験した事全てだ。

………隠していた事は謝る。罵詈雑言だろうがなんだって受けよう」

 

「「……………」」

 

 二人はしばらくの間、何も言わなかったが勝己が口を開いた。

 

「項羽、一つ聞きたい、なんで今まで黙っていた」

 

「言ったらお前らが幻滅すると、言わばずるして手に入れた力だからな。そして俺は廻り者になる事で人生を捨てた弱い人間だから」

 

 そして俺が仲間を手にかけたヴィランだから。俺がそう答えると勝己が黙りこくり始め今度は出久が聞いてきた。

 

「こうちゃん、僕もいい?こうちゃんは僕たちの事、信頼してる?」

 

「してるに決まっているだろう、そうでなかったらあの時、お前らに夢を話さなかったよ」

 

「そうか…じゃあこうちゃん」

 

「「君(お前)はバカだ」」

 

「………は?」

 

 二人に何言われても覚悟しておこうと考えていた身だが一拍間を開けた二人がとても呆れたような顔をしながら二人して同じ事を言ってきた。

呆然とする俺に二人は続きざまに語りかけてくる。

 

「いいかお前がどう言った理由で首を切ったのはどうでもいいが、

この事をもっと早く言うべきだったな、そんな事で俺たちがお前を見放すかよ」

 

「そうだよ、それにこうちゃんが居なかったらこんなに強くなれなかった。もしかしたらヒーローになる事を諦めていたかもしれないんだよ。だから大切な仲間だと思っているし尊敬もしている」

 

「デクの言う通りだ、確かに隠されていた事はムカつくが見してくれたんだから今はどうでもいい、とりあえずだ項羽…」

 

「「俺たちは仲間だ」」

 

 二人が微笑みながら俺にそう伝えてくれる。

 ………俺はバカだったなこんなに信用してくれる仲間が居たのに。自分の保身のために今まで話さなかったなんてな。

 

「……ごめんなお前ら…そうだなこんな俺でも許してくれるのならこれからも仲間でいてくれるか?」

 

「許すも何も少しムカついただけだ怒ることじゃねぇ」

 

「そうだね…あんな葛藤見せられたら怒るものも怒らないよ」

 

 本当にコイツらはお人好しだな。

 

「……ねぇ三人とも……お願いがあるんだけど……私も…仲間になっていいかな?……こんな項羽見るの初めてで…羨ましくなっちゃった」

 

「大丈夫だよ、あれを見せられたら信用するしかないよ…ね、かっちゃん?」

 

「俺も問題はないが…暗殺女、今度はお前のことを聞かせろ…こっちに来てからどんな人生を歩んで来たのかあの会話見た感じお前、前世では周りに恵まれなかったらしいからな…」

 

「……!いいよ…話してあげる」

 

  今度はダルモンが話す番となりみんな耳を傾けた。ぶっちゃけ俺も気になっていた。話によると今世ではちゃんとした両親に恵まれ、友達にも恵まれたらしい。よかった。

 

 昨日父親の仕事の都合で日本に家族で引っ越したらしい。今日は初めての日本だから近所を散歩していた所、あの不良達に囲まれ俺たちと出会ったらしい、このことを偶然と言うべきか運命と言うかわからないが運命だと俺は信じた。

 

「私からもいい…?」

 

「二人はヒーローになりたいの?…」

 

「うん」 「おお」

 

「…どういうヒーロー」

 

 ダルモンが珍しく他人に質問している。どうやらこの十数年で他人には対する免疫がかなり強くなったらしい。

 二人は顔を見合わすと笑顔で答えた。

 

「どんな敵でも最後には必ず倒すカッケェヒーローに……」

「どんなに困っている人でも笑顔で助けるヒーローに……」

 

「「なりてぇ(なりたい)」」

 

 二人の返事がまた揃った本当仲良いなコイツら。

 

「ふふ…そっか……項羽は?」

 

 こんな笑い方するダルモンは久々に見たなそれほどこいつらの事、

気に入ったか。そして今度は俺に振ってきた。

 

「俺か?俺は……」

 

 俺は三人を見た。三人共俺の答えに興味津々なのかソワソワしながら答えを待っている。

 

「出会った奴らを失わないヒーローになりたい……お前らとこれから出会う仲間達、すれ違う街を歩く人達だろうと、もう失わないそんな

ヒーローになる事がオレの目標だ」

 

 俺がそう言うとダルモンがとても嬉しそうな顔をし抱きついてきた。嬉しそうな顔した理由は分からないが俺は十数年ぶりなコイツの頭を撫でた。そういえばもう一つあった」

 

「ああ、もう一つ大事な目標もあった。ダルモン……俺たちの最終目標はあの時為し得なかった世界平和だ。今はその二歩目。オールマイト以上の平和の象徴になることだ!」

 

「「「おう!!!」」」

 

 

 

 




ああ、そうだ今まで項羽の名字なかったから作りました。
調べて見たところ項籍と言うのがあったのでそこから取り
黒籍 項羽(くろぜき こうう)にしました。安直すぎたかな?

あと項羽はダルモン差し置いて他のヒロインとイチャイチャする絵が浮かばなかったので転生させました。

次回から○ドロまで行きます。
後々、番外編とか書いていこうと思います。
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