この素晴らしい世界に祝福を!アナザー・ユニバース・アイアンマン   作:Tony.Stank

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※少し前にSS速報VIP様で「アイアンマン「この魔法の世界に鉄人を!」【このすば×アイアンマン】」というタイトルで投稿した台本式の作品を本格的に連載しようと、設定、ストーリー等を改変した作品となります。
以前連載していたものに大幅に変更を加えるつもりですが、もしネタバレを少しでも回避したいという方がいらっしゃれば、見ないようにすることをお勧めいたします。


また、時系列で「この素晴らしい世界に爆焔を!」からのスタートになるので、カズマが登場するのは少し先になりますが、他のメンバーはすぐに出す予定です。


※もし「アイアンマンは知ってるけど、このすばは知らないよ」という方や、その逆の方のためにあとがきでキャラクターの紹介をしていこうと思います。


PROLOGUE
異世界転生アイアンマン


 目の眩むような閃光、頭上から雨のように降り注ぐ、空で砕けた国の一部たち……。

 

 全ては一瞬だった。死力を尽くして、世界を救おうとした。

 ウルトロンと言う邪悪なロボットの策略によって宙に浮かび、高高度から隕石の如く飛来してくるソコヴィアを、地上スレスレで粉砕したが、救えたかどうかは分からない。

 一つ分かってるのは……僕は、死んだかもしれないって事。

 何故そんな事を考えているのかと言うと……。

 

「トニー・スタークさん、ようこそ死後の世界へ。あなたはつい先ほど、不幸にも亡くなりました。四十五年という短い人生でしたが、あなたの生は終わってしまったのです」

 

 ついさっきまで視界に映っていた、この世の終わりのような光景……いや、実際終わりかけていたんだが……。

 そんな光景とは打って変わり、白を基調とした、どこか応対室を思わせるような部屋で、人間離れした美貌を持つ水色の髪の美女が、椅子にゆったりと座りながら、僕の事を、髪と同じ水色の目で見つめ、真剣な声色でそう告げてきたからだ。

 

 だが、完璧に自分の死を確信した訳ではなく、僕は訝しむような口調で聞き返した。

 

「……僕が……死んだって?」

「はい、なぜ亡くなったか覚えていませんか?」

 

 彼女は、僕の言葉に対して、真剣そうな表情を一つも変えることなくそんな質問を投げかけてくる。

 僕は、その質問に答えるために過去の記憶を振り返え……ようとして。

 

「ウルトロンと戦って……空から落ちるソコヴィアを破壊して……それから……」

 

 ……駄目だ。ソコヴィアを粉砕した先を全く思い出すことができない。

 

「それから……僕はどうなったんだ?」

「あなたは落ちるソコヴィアを、地球に激突する前に見事破壊しました。ですが……あなたは降ってきた大量の瓦礫に飲み込まれ……」

 

 そこから先は告げにくいのか、顔を伏せて言いよどむ。

 ソコヴィア撃破の先を思い出せない事、突如目の前に現れたこの空間、そして彼女との会話の内容から、疑問が確信へと変わっていく。

 

 そうか……僕は……死んだのか……。

 やれあの世だ、やれ神だなんだなんて非科学的な話は信じないタイプだったが、自分の死だけはなぜか確信してしまっていた。

 そんな僕の口から、最初に出た言葉は。

 

「なるほど、さすがにヴィブラニウムがシェイクされた瓦礫に潰されるのには耐えられなかったか」

 

 フッと鼻での笑いを交えた軽口だった。

 

「あれっ……ずいぶんと落ち着いてますね?」

「あー……まぁ、死を覚悟でやった訳だしな?」

 

 この返しは予想外だったのか、目の前の女性も真剣そうな表情を崩し、素っ頓狂な声を上げて目をぱちくりさせている。

 ……何故だろうか、今ほんの一瞬彼女に違和感を覚えたが……いや、そんなことを考えている場合じゃ無い。

 自分が死んだってことは正直残念だ。でも、ヒーローなんてやっている以上、死ぬ覚悟はできていた。心残りは……。

 いや、沢山あるな。やりたかったこと、残しておきたかったもの、いろんな心残りが次々浮かぶ。

 そんな中でも、どうしても聞いておかなくてはいけないことがあった。

 

「なぁ、あの後地球はどうなったんだ? 救えたのか?」

 

 ソコヴィアの落下は防いだみたいだが、ウルトロン自体との決着は付いていない。

 もし奴が逃げて、ネットにコピーでも作っていようものなら……。

 

「ウルトロンは、ヴィジョンさんによって完全に破壊されました。あなた方の勝利です」

 

 それを聞いて安心する。あんだけやって地球は滅んでましたじゃ悔しすぎる。

 

「めでたいね、ハッピーエンドだ」

 

 安堵と自分が死んだことによる不貞腐れが混じった言葉が、ついうっかり出てしまう。

 心残りはあるが、地球が救えたのならよかった。とりあえず背もたれに体を預け、ため息を吐く。

 だが、そこからまた新たな疑問が生まれた。

 

「で、僕はこの先どうなるんだ? この部屋と言い、羽衣をまとった君と言い……」

 

 そこまで言ったところで、声にいたずらっぽさをまぜながら。

 

「昔見て鼻で笑った聖書みたく、天国か地獄かってやつ? 正直、今目の前にいる君という知的生命体に興味と懐疑心を抱いてるところなんだが」

 

 なんて、軽口を言う。それを聞いた彼女は、少し笑って。

 

「フフッ、絶好調ですね」

 

 なるほど、いい返しだ。

 

「死んだ人間に対して『絶好調ですね』か、中々面白い皮肉だな」

「う、うぐっ……そ、そんなつもりで言ったんじゃ……」

 

 少し困った顔を浮かべる青髪の女性。よく見るとかなり若々しい。僕の歳の半分も行ってないんじゃないだろうか。

 そして、今の困った顔の方がさっきの笑顔や真剣みを帯びた顔よりも人間味を感じるのはなぜだろうか。

 ひとまず話を進めるべく、話を本題に戻す。

 

「天使のコスプレをした女性をからかうのはこれくらいにし」

「て、天使じゃなくて女神よ! わたっ……コホン、失礼しました。これは女神の正装です。コスプレと言うのであれば、トニー・スタークさんの今のお姿の方がコスプレっぽいかと……」

「もう素で接してくれた方が気が楽なんだが」

 

 どうやら今までの彼女はビジネスの顔だったみたいだ。時折素が出てるのに、今だ隠し通せてると思っているのか、真剣そうな目でこちらを見てくる。というか、真剣にしようとしすぎて顔が濃くなっている。ひと昔前の僕の国のコミックみたいだ。笑ってしまいそうだからやめてほしい。

 そして、そんな彼女のコスプレ云々の言葉を聞いて、視線を下におろす。

 ……()()()()()()()()()()()()()()()

 ソコヴィアの戦いで負った傷もすべて直っている。どういう技術なんだ……? 

 

「しかし、女神と来たか……僕の知り合いの神様モドキを思い出すな。良かったら名前を聞いてもいいか?」

「私は、死者に新たな道を案内す」

「あー……失礼、スーツのマスクを閉めっぱなしだった。今から自己紹介をするって言うのに、顔を見せてないなんて失礼だよな」

 

 そう言って、僕は閉めっぱなしだったヘルメットのマスクを開け、アーマー越しではなく直接顔を見る。

 ……顔を少し引くつかせた、女神の顔を。

 ……しまった。

 

「……続けてよろしいでしょうか?」

「すまない、悪気があった訳じゃないんだ。ちょっとタイミングが悪かっただけ。続けてくれ」

 

 ちょっと不機嫌そうだ。女神っぽく名乗りたかったんだろうか。

 

「では……私はアクア。日本において、若くして死んだ人間を導く女神です。日本といっても、あなたの知ってる日本とはまた違いますが」

「日本で若くして……? その条件に、僕はあってないようなんだが」

「えぇ、あなたはちょっと特殊な例なんです。これから……説明いたします」

 

 アクアと名乗った彼女は、そういってバッと仰々しく手を広げ語りだした──

 

 

 ▽

 

 

 アクアの話を要約するとこうだった。

 魔王のせいで滅びかけている世界があると。そこは魔法があってモンスターもいる、いわゆるファンタジー世界ってやつらしい。

 正直ものすごく胡散臭く、そんな世界は映画や漫画の中だけだろうと思って話を聞いていたが、NYの空に穴を開けて襲ってきたエイリアンや、七十年間氷漬けで眠っていた超人兵士、雷神、怒ると緑の巨人に変身する仲間たちを思い出し、僕の世界も十二分にファンタジーだったなと、アクアの話を疑うことをやめた。

 で、魔王がいる世界では、死んだ人間にもう一度生まれ変わって人生やり直すか、天国に行くかを、アクアとはまた違う女神が死んだ本人に選択させてるらしい。

 だが、魔王軍に殺された人間たちは、またその恐ろしい世界に生まれ変わることを拒否してしまうようだ。

 おかげで人口は増えず、このままでは世界が滅びてしまう。そこで神々は別の世界の人間を送り込めばいいじゃないかという移民政策を考えたらしい。

 ここだけ聞くと酷い話に思えてくるが……。

 

「もちろん、普通に送りはしません。送っても死んでしまうだけですから……そこで、日本で若くして死んだ人に、モンスターとも戦えるような、特別な武器や力を与えて送るようにしています。これ、意外と人気なんですよ」

「納得だ。日本の若者なら、そういうの好きそうだしな」

「そうでしょう、そうでしょう。そして、ここからが本題です」

 

 一度咳ばらいをした後、さっきまでの仰々しさはどこへやら、すこし気まずそうな顔をして。

 

「……そんな日本人たちも、かなり死んでしまっています」

「意味ないじゃないか」

 

 僕のツッコミを受けて、さらに気まずそうに眼をそらすアクアだが、それでも話を続ける。

 

「いえいえ、日本人を送っていなかったらとっくの昔に世界は滅んでいました。でも、いくら強い力を持っているとはいえ、中身は戦闘経験ゼロの若者です。数々の魔王軍幹部を倒し、魔王を討ち取るとまではいかないのか、なかなか世界は平和になりません。さすがにこのままではマズイと思った私たちは、新しい策を考えました。その策とは、他の世界で勇者クラスの能力、実績を持った人間が死亡した場合、その魂を魔王がいる世界に転生させるという策です!」

「つまり、戦って死んだ英雄を、また死地に送り込んでもう一回戦わせるってことだよな?」

「も、もちろん、本人の許可を取って送ることになっていますよ?」

「……なぁ、他の選択肢はどんなのなんだ?」 

「他には、記憶も何もかもリセットして、元の世界で生まれ変わる事、もしくは娯楽も何もない天国的なところで、永遠に世間話をし続けるかです。もう実質一択でしょう?」

 

 アクアは多分、僕を送り込まないとマズイ状況にあるんじゃないだろうか。それくらいの必死さを彼女から感じる。

 それにしても、天国は随分と酷い場所みたいだ。永遠に世間話をするだけ……地獄の話は聞いてないが、ひょっとしたら地獄よりひどいんじゃないだろうか。聖職者じゃなくてよかった。神を信仰してたらその実態に相当落胆していただろう。

 天国へ行くのは却下だ。もう一つの選択肢は……。

 

「なぁ、その生まれ変わるってやつは……生まれる先は選べるのか? 例えば……愛した女性とまた再会できるような環き」

「無理です」

 

 即答だった。

 

「選ぶことはできません、完全にランダムです。もしかしたらまたアメリカに生まれることができるかもしれませんし、紛争地域の貧民街かもしれません。ですがまぁ、前世で多くの徳を積んだ人間は、基本的に裕福な場所で生まれることができます。なので、あなたの場合は……場合は……えっと……多分裕福なところに生まれることができると……思います。きっと」

「不安げになってる理由をきかせてもらえないかな?」

 

 そうツッコミはしたが、自分が徳の高い人間かと聞かれたら微妙なところだ。もちろん多くの人間を救いはしたが、ヒーローになる前は武器商人をやっていて、多くの殺人兵器を作っては、それを軍に売って儲けていた。

 ……ヒーローになってもいろんな過ちを犯してしまったが。

 

「生まれ変わりと言うのも、言い換えれば今のあなたという存在が消えてなくなってしまうようなもの……異世界転生、しませんか?」

 

 ……僕は、今の自分自身に誇りを持っている。確かに数々の過ちを犯しはしたが、それでも僕にしかできないことはまだたくさん残っているはずだ。生まれ変わった僕が元の世界で何かを成し遂げられるかどうかは分からない。

 それに賭けるには危険すぎる。

 

 世界は違えど、もう前の世界の人達に会えないとしても、自分がすべきことがある世界に行けると言うのであれば、また人を救えると言うのであれば。

 

「魔法の世界を科学者が救う……か。なんとも皮肉が効いてるな……わかった」

 

 僕のその言葉に、女神は顔をぱあっと明るくさせ。

 

「そうよね! そうよね! やっぱりそれが一番よね!」

 

 と、椅子のひじ掛けにバンッと手を乗せて前のめりに身を乗り出して来た。

 彼女がキャラを作ってるのはなんとなくわかっていたが、こうまで豹変されると面食らう。

 そんな僕の表情を見てか、アクアはハッとした顔を浮かべ。

 

「え、えっと……今のは……」

「君がさっきからキャラを作っているのはバレバレだからな? 正直僕としては、堅っ苦しいのは嫌いなんで普段通りに接してくれたほうがありがたいんだが」

 

 僕のその言葉を聞いて、アクアはうつむいて唸りだす。

 

「うーん、でも……いや、そうした方がむしろ失礼が無いというなら……というか、そもそももう交渉成立したから……」

 

 そのまましばらくぶつぶつと呟いていたが、やがて顔を上げて……。

 

「うん。あなたがそう言うならそうするわね。あらためて、私はアクア。よろしくね、トニー・スタークさん」

「トニーで良い。それにしたって、なんであんな変な演技してたんだ?」

「いやー、それがね? この策って、相手が『いいよ』って言わないと異世界に送ることができないじゃない? だから、快く引き受けてもらえるように、絶対に無礼なことは言わないようにって上から言われていたのよ」

 

 普段通りと言った途端に足を組み、手を広げて肩をすくめ、やれやれといった顔をするアクア。

 いいね、そう来なくちゃ。僕も足を組んで、背もたれにぐっと寄りかかって楽な姿勢を取る。

 

 しかし、()()()()()()……か。

 

「神の世界もルールでがんじがらめで、縦社会か? 大変だな」

「そう! そーなのよ! 人間はみんな神々が住む天界は美しくて、壮大みたいな感じに考えているみたいだけど、とんでもないわ!」

「気持ちは分かる、僕だってルールは大っ嫌いだ。まぁ、最近は考えを改めつつあるが……」

「でしょでしょ! トニーならわかってくれるって思ってたわよ! あっ! それでね、それでね? 実はエリスって子がいてね? 私の後輩なんだけど、この子がすっごい頭の固い子でー、規則規則ってうるさいのよー」

 

 なんか重要な話をしてた気がするが、いったん頭の隅に置き、僕はアクアの愚痴を聞く。

 そんなアクアの、エリスという名の女神に対する愚痴に、僕もある堅物君を思い出した。

 

「あー……僕の世界にもロジャースって男が居るんだが、こいつがまたひどく頑固なんだ。おまけに無自覚」

「キャプテン? イケメンだけど、一緒にいたら気疲れしちゃいそう。頭があのシールドより堅そうよね」

「HAHA! なかなかいいジョークセンスしてるな! 空の上から見てたのか? 僕の知り合いは変なのばっかりでね」

「重要な立場にいるとお互い大変ねー。あ、ポテチあるわよ? 食べる?」

「もらうよ。天界にもジャンクフードはあるんだな、面白い発見だ」

 

 僕はアクアとすっかり意気投合し、話がどんどん盛り上がっていく。天界がどんなところなのかという世間話、僕の世界で起きた騒動、お互いの仕事内容やその上手いサボり方、不満を持つ部下への対処法など、どんどん話題が切り替わり、気が付けば‥‥。

 

 

 

 

 

 

「それで、僕は獲物をかっさらっていった自称雷神を吹き飛ばしてこう言ったんだ『引っ込んでろ、観光客』」

「あははははは!! 観光客! 観光客って! 噂の雷神ソーも大したことないのね!」

「言っておくが、僕のスーツがすごいんだからな? で、哀れサーファー君はハンマーを投げるも、僕に避けられ、カウンターで吹っ飛ばされたのさ」

「あはははは! あはははは! サーファー君! サーファー君なんて呼ばれているの? トニーったらセンスあるわね!」

「だろ? 君の話も面白かった。エリスの……」

「ああ! あれね!」

 

「「エリスの胸はパッド入り!」」

 

「HAHAHAHAHAHA!! 女神がパッドするのか!? 冗談だろ?」

「いや、ほんとなのよ! しかも胸に違和感が出るレベルの……ブフッ!」

「HAHAHAHA!!」

 

 ……気が付けば、三時間以上も二人で話をしていた。三時間以上も。

 お互いもはや椅子にすら座らず、前に出て床に胡坐をかきながら。

 話の途中で何度か本題に戻そうと思ったが、ついつい話し込んでしまう。

 だが、さすがに話題が尽きていき、エリスの胸パッドの話を最後に、少しずつ沈黙する時間が増えていった。

 そろそろ本題に……。

 

「ふぅ、いっぱい話したら喉乾いてきちゃったわね。ねえトニー、天界のお酒に興味はない?」

「詳しくきこうか」

 

 やっぱりまだ少しお話していよう。

 親睦を深めるのは大切だもんな。

 

「ふふっ、そう来ると思ったわ。きっと気に入るわよ?」

「そりゃ楽しみだ。言っておくが、僕はお酒にはうるさいぞ?」

 

 アクアはそう聞くとにっこりと笑って、掌を自分の耳元までもって行くと、映画や漫画に出てくる魔法陣のようなものが手と耳の間に浮かび上がり……。

 

「エリスー、エリス聞こえるー? ちょっとお酒をいくらかこっちに持って来てほしいんですけどー!」

 

 そのまま、まるで電話をするかのように自分の後輩に連絡し始めた。

 サイバネティクスの類だろうか? 興味を惹かれるが、アクアが見せびらかすように通話している方と反対側の顔をこちらに向け、ドヤ顔してるのが地味にウザい。

 僕もマスクを開けたり閉めたり、ボディのあらゆるパーツをガチャガチャ動かしたりして対抗する。

 

「え? 交渉? まだ終わったわけじゃないけど……はぁ!? 何固い事言ってんのよ! 必要なものなの! いいから持ってきて! ほら早く持ってきて!」

 

 もめてるみたいだが大丈夫なんだろうか。

 しばらく大声で怒鳴り散らした後、『ったく、エリスはまったく……』とぶつぶつ言いながら頬を膨らませ、アクアは手を下におろす。それと同時に手のひらに浮かんでいた魔法陣が消えた。どうやら通話が終了したみたいだ。

 

「ちょっと待っててね? 今来るみたいだから」

 

 アクアがそう言ってから、ほんの数十秒後……。

 

「ア、アクア先輩ーっ!」

 

 何もない空間が白く輝き、その光の中から長く美しい白銀の髪をした美少女が叫びながら飛び出してきた。

 息を荒げながら出てきたその子は、膝に手を置いて少し呼吸を整えると、バッとアクアがいる方に顔を上げ。

 

「アクア先輩! 大事なお話してるときにお酒注文するなんて、一体どう……いう……」

 

 そのまま、地べたに胡坐をかいてる僕とアクアを見て固まる。

 

「えっ…………えっ……? あの……何してるんですか? そこにいるのは、トニー・スタークさん……ですよね?」

 

 状況が理解できていないのか、光の中から現れた銀髪の美少女は僕とアクアを交互に見て、不安げに聞いてくる。

 

 とりあえず僕は胡坐をかいたまま、やぁ、と彼女に気さくに手を振っておく。

 さっきの電話の内容からして、彼女がエリスなのだろうか。

 

「ちょっとエリス、お酒はどうしたの? まさか手ぶらで来たって訳じゃないでしょうね」

 

 どうやらエリスで正解みたいだ。

 そんなエリスを、アクアは不機嫌そうに見るが、エリスはそれ以上に焦った表情で。

 

「い、いやいやいや! アクア先輩! わかってるんですか!? 今は交渉中でしょう! 全然そんな空気に見えないし、お酒が必要っていったい何に使うんで」

「うるっさいわね! 早くしないとその胸のパッドとり」

「ああああああああああああああああああああ!!! いきなり何言ってるんですかあああああああああああああああああああああ!!!!!!」

 

 僕の前で胸のパッドの話をされ、すさまじい剣幕でアクアのセリフをかき消そうとするエリス。

 しかし、すぐに我に返り、僕の方に顔をむけると。

 

「あっ……いきなり大声出してすいません……。あの、どういう状況か説明をいただ」

「これは多くの女性を見てきた僕からのアドバイスだが、胸にパッドを入れて盛るときは、せいぜい自分の胸より二回り上程度までにしておいた方がいいぞ。そんなにデカいの入れると違和か」

「ああああああああああああああああああああ!!!!! なんであなたまでしってるんですかああああああああああああああああああああ!!!!」

 

 なんだこの反応が面白い子は。

 さっき以上に息を荒げてるエリスは、顔を真っ赤にして胸を隠す。

 僕は彼女が落ち着くように、軽く笑いながらエリスに声をかけた。

 

「冗談だよ、交渉なら今現在進行形でしてる途中さ。アクアが天界のお酒をご馳走してくれるって言ってくれてね。安心しろよ、彼女はとても交渉上手だ」

 

 困惑していた様子のエリスは、僕の言葉を聞いてだんだん状況を理解し始めたのか、自分の胸を守るように回していた腕を解いて、頬をポリポリと掻きながら苦笑いする。

 

「あ、あはは……なるほど……交渉は上手く行っているようですね……」

「ああ、はっきり言って成立したようなもんだ。君も飲んでいくか?」

「い、いや……私は今の仕事を投げ出してここまで飛んできたので……すぐに戻らないといけません」

「それで、お酒は持ってきたの?」

 

 まったく空気を読まないアクアがお酒の催促をする。

 エリスは何かあきらめたようにため息をつくと、自分の背後の足元に置いてあった瓶を取って差し出した。

 

「はい、一応持ってきていますよ。ですが、飲みすぎないでくださいね? 一種の交渉術だと言うのは分かってますが……」

「エリスも飲んでいきなさいな」

「いやいや! ダメですってば! 今も自分の仕事を部下に任せてここに来てるんですよ!?」

「部下ってのはこういう時のためにいるんじゃないのか?」

「そーよ。ここは部下に任せてパーッとやりましょ? トニーの話面白いわよ?」

「もう酔ってるんですか!? 私は今すぐ戻らないと……! い、いや……そんな『なんだコイツ、ノリわりーな』みたいな顔されても……! とにかく、私は飲みませんからね!?」

 

 

 三十分後。

 

 

 

 

「「トニーのちょっといいとこ見てみたい! それイッキ! イッキ! イッキ!」」

 

 僕は酒がなみなみ注がれたグラス片手に、アルコールが入って顔をほんのりと赤くしたアクアとエリスからイッキコールを受けていた。

 美少女二人からコールを受けて飲めなきゃ男が廃る。

 僕は注がれた酒を一気に呷り、グラスを一瞬で空にした。

 

「「おおー!」」

 

 アクアとエリスから歓声が上がる。

 エリスに飲んでいけよと言ったのはほとんど冗談だったのだが、まさかこんなにノリがいいとは思っていなかった。

 女神というのは、酒を飲むとテンションが上がってノリが良くなるんだろうか。

 まぁ、アクアが強引に酒を飲ませたせいで大分ヤケクソになってるというのもあるのかもしれないが。

 

 そんなことを思いつつ、コップを上に掲げてピースサインしてると、アクアが僕の方に掌を向け、何かを撃つようなジェスチャーをしてくる。なるほど、そういう事か。

 僕は空にしたグラスを遠くに放り投げ、掌を向け目視で照準を合わせると、そのままグラスをリパルサー光線で盛大に粉砕した! 

 

 飛び散るグラスの破片が、光を反射してキラキラと光っていて美しい。

 僕は二人がいる方向を見てガッツポーズを取り──

 

「YEEAAAAAAAAAAHHHH!!!!」

 

 ──盛大に雄叫びを上げた。

 エリスは若干引いた顔をしているが、アクアは笑って『イエーイ』と歓声を上げている。

 女神二人に囲まれて酒を飲むのも悪くない。もちろんペッパーが一番だが。

 

 

 女神…………あれ? 

 僕はここで何しているんだ? 

 たしか僕は死んで……そこで女神から案内され……あっ。

 

 そこまで考えて、ようやくこの部屋に来てからのことを全て思い出す。

 ……羽目を外しすぎたな。何でもないかのように振舞っていたが、案外自分が死んだことにショックを受けてヤケになっていたのかもしれない。

 

 そんな風に頭の中を整理しているときだった。

 アクアの手の甲に小さな魔法陣がホログラムのように浮かび上がった。それはつい先ほど、アクアがエリスに連絡するときに掌に浮かんでいたものによく似ている。

 誰かから連絡がきたのだろうか? 

 アクアは少し面倒くさそうな顔をしながらも、すぐに自分の耳元まで手を持っていく。

 

「はいもしもし、アクアですけど。今忙しいのでまた後で……えっ? 説明? あの、今やってるこれはトニー・スタークの説得に必要なことでして……ま、待ってください! 確かに交渉はだいぶ前に成立しましたが、気持ちよく異世界に行ってもらえば評価も上がってこの先の計画の候補者達も……あ、ちょっ、そんな!? どうして私だけ!? せめてエリスも……お願い待っ……」

 

 そこまで言ったところで、手に浮かんでた魔法陣がフッと消えた。

 耳元まで持ち上がっていたアクアの手が、プツリと糸の切れた人形のようにブランと腰まで下がり、酔いが回ってほんのりと赤くなっていた顔が一気に青ざめていく。

 そしてぶわっと目に涙を浮かべ……。

 

「ぐすっ……エリス、私減給されちゃった……不要な宴会したからって……私、良かれと思ってやったのに……おもてなししようと思っただけなのに……ぐすっ……こんなのあんまりよおぉぉ……」

「アクア先輩は何も悪くないですよ……あ、あの、気のせいだといいんですが……私も道連れにしようとしてませんでしたか?」

「えぐっ……してない……」

 

 突如告げられた理不尽に泣き喚いて右往左往するアクア。

 そんなアクアを不憫に思った僕は、アクアの肩に手を置いて慰める。

 

「まぁ……君の気持ちは嬉しかったし、実際酒はとても美味しかった。楽しかったよ、アクア」

「ありがどう……皮肉と嫌味しか言わないとか思っててごめんね……ちょっとだけ報われたわ……」

「不憫に思った僕の気持ちを返してくれ」

 

 それからしばらく泣き続けるアクアだったが、僕のアイアンマンスーツ変形ショーやエリスの慈愛溢れる必死の慰めもあって何とか復活した。

 死後の世界を案内する女神が地べたで泣きじゃくり、それを案内される側の死んだ人間が慰める光景はとても頭の悪い光景だった。

 女神とは何なのか、二日酔いを起こしたわけでもないのに頭痛がしてくる。

 全員の酔いも冷めたころ、気を取り直したアクアが説明を数時間ぶりに再開する。

 エリスはアクアが不安なのか、補佐としてつくみたいだ。

 

「それじゃ、最後の説明をするわね。若くして死んだ日本人にチート能力を与えて送ってるって話をしたけれど、もちろんあなたみたいな既にチートアイテムや能力を持っている人も例外じゃないわ。あなたとの組み合わせによってはいくつか渡せない物もあるけどね。例えば、性質を理解して強く念じれば何でも作れちゃう能力とか。バランスが崩壊して世界が滅んじゃうわ」

 

 さらっととんでもない事を言うアクア。だが納得だ。そんなもの僕が使ったらミサイルを大量に作って魔王軍を好きなだけ爆撃できるし、スーツが破損しても瞬時に修復なんてこともできるかもしれない。まぁ、原理もわからない非科学的な魔法なんて使う気はないが。

 

「こちらで与えられる能力や武器のカタログを今渡しますね」

 

 エリスが指をパチンと鳴らすと、僕の目の前に紙の束が光とともに出現した。

 その紙の束を手に取ると、流れるような動作で自分の横に置く。

 

 そんな僕を見て、エリスはきょとんとしながら。

 

「えっ……あの……見ないんですか?」

「用意してもらって悪いが、得体の知れない武器やらパワーを使う気にはなれなくてね。それに、さっきアクアも言ってただろ? 僕は既にスーパーパワーを持っている。それは……」

 

 そう、僕が僕である理由にして、僕だけが持つ最強の力。僕のもう1つの名前。

 

 きょとんとしたままのエリスに、僕が誰なのかを教えようと──

 

 

「それは……I AM IRON MAN(私はアイアンマンだ)……でしょ?」

「‥‥‥‥‥‥」

 

 ──した所で、僕の最大の決め台詞を奪い、満足げにドヤ顔をするアクア。

 

 この女、やってくれるじゃないか。

 

「正解だ。僕のセリフを奪ってまで紹介してくれて感謝するよ。僕のサインいるか?」

「うーん、どちらかと言うとソーのサインの方が欲しいわね。あの雷神、天界じゃ結構人気でファンが多いのよ。その子たちに高く売れそうだわ」

 

 な、なんて俗物的な女なんだ……。皮肉も通じない。女神らしく名乗ろうとした時に邪魔してしまった仕返しのつもりなんだろうか。というか、僕のサインよりソーのサインの方が売れることが何気にショックだ。

 

 僕が渋い顔をしていると、アクアの隣にいたエリスが気まずそうに頬をポリポリと掻いて。

 

「あ、あの……アクア先輩、そろそろ本題に戻らないとまた怒られてしまいますよ……?」

「うっ……そ、そうだったわね……ねぇ、トニー、それじゃどうするの?」

「それなんだが……元の世界にあったものをこっちに持ってくるっていうのはできるのか?」

「えっ? できるけど……本当にいいの? 言っとくけど、そのスーツなら私が服として処理して、持って行かせてあげるわよ?」

「いいのか? それだと僕が今考えてる計画がよりスムーズになる。助かるよ」

「新しい飲み仲間へのサービスよ!」

 

 そう言って、ウィンクしながらサムズアップするアクア。

 飲み仲間……飲み仲間か。そんなのができたのは何年ぶりだろうか。

 まぁ、悪い気はしない。

 

「さっ、なに持ってくの? なんでも言ってちょうだい!」

「それじゃ遠慮なく。僕が欲しいものは──」

 

 僕が欲しいものはただ一つ。

 アクアの目をしっかり見据えて、それを告げた──! 

 

 

 ▽

 

 

「は、はぁーっ!? いくら何でも無茶よ!」

「ま、まぁそういわずに……私も手伝いますから」

 

 僕の要求に目を見開いて拒絶するアクアと、なだめるエリス。

 だが、どうしても持っていきたいものだ。速攻片をつけるつもりではあるが、念には念をだ。

 今度は僕がアクアに交渉してみよう。交渉は昔からやってきた、きっと上手く行くはずだ。

 

「何でも言ってくれっていうのは冗談だったのか?」

「うぐぐ……ね、ねぇエリス! 無効でしょ!? こんなの無効よね!」

「えっと……一応不可能ではないので無効というわけには……」

「何でよーっ! こんなのめちゃくちゃ面倒じゃない!」

 

 不可能って訳ではないみたいだ。

 だったら説得できる。

 

「アクア、よく考えてみろ。僕に必要なものを与えてその異世界に飛ばした方が後々楽になるかもしれないぞ?」

「ふぇっ?」

 

 僕のその一言に頭を振り回して喚いていたアクアが動きを止めた。

 

「いいか? 今頼んだものを用意してくれれば魔王討伐とやらが一気に楽になる。そうなったら? 君の仕事が楽になる。もう日本人を異世界に送る必要がなくなるんだからな。今面倒だとしても、後から一気に楽になるんだ。投資ってやつだよ。簡単だろ?」

「な……なるほど……」

 

 アクアが顎に指を置いて唸る。食いついたな。

 僕の見立てだと、アクアは間違いなく楽して生きていきたいと考えてるタイプだ。

 だったら、そいつをちらつかせてやればいい。

 交渉において大事なのは、相手にどれだけ自分に利益があるかと思わせることだ。

 

「おぉ……」

 

 エリスが感心したように見てくる。僕にかかればこんなもんだ。

 

 ……なんて心の中でほくそえんではいるが……。まぁ、実際これはお互い悪い話じゃないだろう。

 別に騙そうとしているわけじゃないんだ。本当にメリットのある話をしている。

 

「はぁ……まったく、しょうがないわねぇ……わかったわ。それ用意してあげるから、楽させてよね?」

「もちろんだ。約束するよ」

 

 そういってニヒルな笑みを浮かべてみせる。

 期待を裏切るわけにはいかない。

 

 

 ▽

 

 ──それからしばらく、アクアの様子を見ていると。

 

 

「ふぅ……や、やっと終わったわ……ちゃんとやったわよ私……ご要望通り……」

 

 若干やつれた感じのアクアが額の汗をぬぐって息を吐く。

 

「お疲れ様。はたから見てるとちょっとしたイルミネーションのショーみたいで楽しかったよ。また見たいね」

「またそうやって軽口たたいて! もう二度とごめんよ!」

「あ、あはは……」

 

 アクアとエリスは手や自分の周囲にきれいな魔法陣を浮かべて、それこそ僕がホログラムを浮かべて設計する時のような動きで、なにやらいろいろと操作していた。

 本人はまじめにやってるみたいだったが、きれいで見ていて楽しかったのは事実だ。

 

「ほら、準備できたからそこに立ってーほら早く立ってー」

 

 けだるげに床にできた魔法陣に指をさすアクア。別世界への転送という緊張的な瞬間なのだが、彼女は何とも思わないんだろうか。

 言われた通りにそこまで移動して、魔法陣の上に立つと。

 

「ふぅ……コホン、それでは……トニー・スタークさん。あなたをこれから、異世界へと送ります」

 

 息を整え、最初に会った時のような真剣な顔になるアクア。

 さっきまでくだけた雰囲気だったため、急に真面目になられると少しむずがゆい。

『君は誰だ』と突っ込んで雰囲気を崩したいが、そうするとうるさそうなので、ぐっとこらえて我慢する。

 

「魔王討伐のための勇者候補として、魔王を倒した暁には神々からの贈り物として、どんな願いでもかなえて差し上げます」

「へぇ、どんな願いでもか……」

 

 アクアの話を聞く限りじゃ、その異世界はレンガの家々が立ち並び、道路には馬車が走るような中世レベルの時代らしい。

 楽勝だ、すぐに終わるだろう。そして、その願いとやらで元の世界にサッと返してもらおうか。

 

 そんな風に思っていると、エリスが少しだけ心配そうな顔をしながら。

 

「頑張ってくださいね、トニー・スタークさん。魔法を侮ってはいけませんよ? おそらく、あなたが思っている以上にあの世界は強力です。中には、その無敵のスーツでさえ歯が立たないような魔法も」

「エリス、僕の世界にはこんな言葉がある──」

 

 僕はエリスの言葉を遮り。

 

「──僕の科学技術は、魔法と見分けがつかない」

 

 そういって、スーツのマスクをカンッと甲高い音を立てて閉じる。

 キマッた。

 

「ちょっとー。私まだそういうカッコイイ事を言うターンの途中なんですけどー」

「す、すいません!」

「悪かったからそう拗ねるなよ。ところでアクア、一つ聞きたいことがあるんだが、魔王を倒したらまたここに戻ってくるのか?」

「……へ? そーねぇ、倒した時に、いったんこの場所に呼んで願い事を聞くことになると思うわ。それがどうかしたの?早くしてほしいんですけどー」

 

 突然の質問を受けて、拗ねた顔から不思議そうな顔にして僕の質問に答えるが、すぐにまた拗ねた顔に戻る。

 そんな、少し不貞腐れ気味のアクアに、僕はまたマスクを開けて。

 

「すぐに倒して戻ってくるから、さっきまで飲んでた酒、栓占めて保管しといてくれ。また飲みながら話でもしようじゃないか、飲み仲間君」

 

 そう言ってまたニヒルな笑みを浮かべる。

 それを聞くとアクアもニヒルな顔を浮かべて。

 ちょっと声を低くしながら。

 

「ふふんっ……任せておきなさい。次に栓を開けるときは……あなたがここに来たときよ」

 

 僕のノリに付き合ってくれた新しい飲み仲間は、手をばっと挙げると。

 

「さぁ勇者よ! 願わくば、数多の勇者候補からあなたが魔王を打ち倒すことを祈っています! ……さあ、旅立ちなさい! あっ、お酒のお預けはつらいから、早く魔王倒して帰ってきてね?」

 

 そう言って、ニヒルな笑みからニヘラな笑みを浮かべた。そんなアクアと、僕たちのやり取りを微笑んで見ていたエリスの顔を見ながら。

 

 

 僕は、明るい光に包まれた……! 

 

 




▽アイアンマン

▽本名 アンソニー・エドワード・スターク
▽通称 トニー・スターク

▽性格 典型的ナルシスト。切羽詰った状況でもジョークを飛ばすような男だが、決して精神が強い訳では無い。精神が追い詰められた時は自暴自棄になってしまうこともある 。

▽天才的頭脳を持ち、4才で回路基盤を組み立て、6才でエンジンを制作、17才でマサチューセッツ工科大学を首席で卒業した。
若いうちに両親が他界した為、莫大な遺産と経営権を継承しスターク・インダストリーズのCEO兼エンジニアとして就任した。
就任後は辣腕を振るい、次々と破壊兵器を作り軍に提供。会社は最盛を迎え、トニーは酒や女、欲しいものはなんでも手に入った。
ある時、自分が作った武器を使うテロ組織に拉致され、命辛々生還した経験から過去を振り返り改心。軍事産業から撤退してアイアンマンスーツを着て平和の為に戦うスーパーヒーローとなった。
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