時刻は、午後8時
夕食を終え、各々自由時間となるこの時間
艦娘達は、一つの楽しみの為に、大広間に集まっていた。
その集まる理由とは、今まさに、呉鎮守府では、海上自衛隊のイージス護衛艦ブーム到来の
真っ只中であり、イージス艦に関する映画であったり、自衛隊を取り上げた特集DVDの上映会が定期的に行われるのである。
その背景には、自分たちの名前が使われている事が大きい。
そして、映画を見終えると、各々いつものメンバーと、映画に関する感想や、イージス艦の魅力について
談笑したりと艦娘達の、癒しの時間となっている。
そんな中、重巡洋艦摩耶(改二)は、映画のパッケージに載っているイージス護衛艦をじっと見つめ、
目を輝かせていた。
時雨「ん?、、摩耶どうしたんだい?」
鼻歌まで歌いだした摩耶に、白露型駆逐艦2番艦の時雨(改二)は声をかけた。
摩耶「あ?、、いやぁ~やっぱイージス艦かっこいいって思ってな♪、あたしも、
最近イージス護衛艦になったんだぜ♪、、まだ、艤装中だけどな♪、、どうだ?凄いだろう♪」
摩耶は、満面な笑みを浮かべた。
当たり前だが、あくまでも、イージス護衛艦まやとして、復活したのは事実だが、
ここにいる摩耶本人ではないというのは言うまでもない、そう、摩耶にとっては、
名前が使われた事に、大きな喜びを感じているのだ。
それも、流行真っ只中であるため、なおさらだ。
時雨「あはは汗、でも、それは凄いよね、、金剛たちや愛宕たちに続いて摩耶も、イージス艦に、
きっと強い艦になるよ♪」
摩耶「そう思うだろう?、、あぁ~、、あたしの艤装も、イージス艦にしてくれねぇかな♪」
時雨「そ、、それは、どうなんだろうね汗、、」
摩耶の言葉に時雨は思わず苦笑いを浮かべた。
時雨「うーん、でも、そういう事なら、夕張にお願いしてみたらどう?」
鎮守府の物づくり屋と言われる軽巡洋艦夕張に依頼するという案など頭になかった、
摩耶は、盲点だったと言わんばかりな表情を浮かべた。
摩耶「そうか!その手があんじゃん♪、よし、そうとなったら、時雨いくぞ!抜錨だ!」
時雨「え?、、、えぇぇぇ汗」
時雨の右手を掴み工廠に向けて摩耶は走り出した。
ーーーーーーー工廠ーーーーーーーーーーーーーーーー
夕張「え?、、、摩耶にイージス艦艤装を作ってほしい?」
摩耶からの突然の依頼に、目を丸くした夕張は、少し考え込むように、頭を掻いた。
いくら物づくり屋とは言っても限界があるのも当たり前だ。
だが、物づくりが好きな夕張にとって、できないと言うのも、プライドが
許さなかった。
摩耶「あぁ、、なんとかなんねぇか?」
夕張「うーん、、イージス艦の艤装を作るとは言っても、あのイージスシステムは、普通の電探とは全く違うし、、、主砲も1門、その他対艦、対空、迎撃用ミサイルに武装の変更もしないと適応できるか分からないし開発も難しいかも知れない、、でもまぁ、やってみるわ、、楽しそうだし♪」
夕張は、溶接用のお面を手に持つと、設計図を作り始めた。
作っては確かめ、気に入らなければ破棄し、また作っていく。
そんな夕張の姿を、摩耶と時雨は呆然と見つめていた。
時雨「でも、提督に一言添えなくて良かったの?」
時雨は、首を傾げ、不安げに言った。
摩耶「心配いらねぇよ、、後で何とでも言って、納得させればいいし♪」
摩耶は、そう言うが、時雨の不安が解消される訳もなく苦笑いを浮かべ、
夕張を見つめた。
夕張は、ようやく納得のいく設計図ができたらしく、いよいよ開発に取り掛かっていた。
薄暗い工廠内に、溶接の火花が散り、金属を叩く甲高い打撃音が鳴り響いた。
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翌日
時刻は午前9時を回った頃。
摩耶と時雨は、提督に話夕張が来るのを待っていた。
海崎「摩耶、、本当に扱えるのか?、、イージス艦艤装って汗、、、」
海崎は、期待というより、不安ばかりを抱いていた。
強くなる事に対して不安を抱いている訳ではない、重巡洋艦からいきなりイージス艦への転生という事になる訳で
本当に扱えるかどうか、海上自衛官である海崎にとっては、不安要素満載だったのだ。
摩耶「あぁ♪、、、大丈夫大丈夫♪、、今のあたしには、しっかりと扱えて強く戦える未来しか見えないよ♪」
時雨「なんだか、そのセリフを聞くと余計不安になるね汗」
時雨と海崎は、同意見だった。
さて、そうこうしている内に目の下に隈の出来た夕張が、完成したイージス艦まやの艤装を牽引し、提督室に入ってきた。
海崎「ゆ、夕張、大丈夫か?汗」
夕張「は、、はい、、なんとか、、想像以上にいい艤装が出来たわ、、、とりあえず、、私は寝る、、、っがく」
夕張は、朽ち果てそうな声で、言うとソファーに倒れ込み眠ってしまった。
海崎「相当徹夜で頑張ったんだな汗、、、」
海崎は、やれやれと嘆息の息を吐きながらも、上着を寝ている夕張の上に被せた。
やっと、念願だったイージス艦の艤装を入手した摩耶は、早速装着しようとしていた。
摩耶「いやぁ、、ついにこの時が♪、、さぁ、行くぞ!抜錨だ!」
普段と同じように艤装を装着した。
すると、いきなり艤装から部屋全体を飲み込むような強力な光が溢れ出てきた。
海崎「目が、、、目がぁ!?、、、」
時雨「っう、、、、!?」
閃光弾でも喰らったかのような、痛みが海崎や時雨を襲った。
痛みや眩しさから開放されると、目の前の光景に、言葉を失った。
摩耶「っへ?、、、」
さっきの閃光で状況を読み込めていないようだが、イージス艦の艤装を装着した摩耶は
下着姿になっており、その上艤装を装着していた。
また、摩耶が着用していた下着というのが大人なパンツ、、、ではなく、可愛らしい熊の、
顔が描かれたパンツで、そのギャップに海崎や、時雨はただ呆然と見つめるしかできなかった。
摩耶「、、、っは!?、、、ち、ちが、これは、と、ととととにかく、見んじゃ ねぇ!!、、、」
やっと状況を理解した摩耶は、咄嗟にしゃがみパンツを両手で隠した。
が時はすでに遅し、海崎、時雨は暖かい目で見つめていた。
摩耶「どうなってんだよ、、、くそが!」
摩耶は、顔を、真っ赤にし、夕張が作っていた説明書を読むと、そこには、
艤装のデザインが、詳細に書かれており、服が消失する旨記載されていた。
つまり、設計上艤装を装着すれば、服は消失し、下着が露になる事は正常だという事だ。
後日、夕張はその件に対し、個人的興味と供述している。
さて、海崎の目の前でそんな醜態を曝け出してしまった摩耶は、
1週間海崎に呼ばれようと、顔を出す事もなく、イージス艦になりたい願望もさっぱり消えてしまった。
摩耶「イージス艦になるのはこりごり汗イージス艦は見るに限るな、、、」
第2話終わり
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ご視聴ありがとうございます。
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それでは、次回の話でお会いしましょう!