Parallel Worid of ZI-O -仮面ライダーピリオド- 作:楓/雪那
A:ガルパにハマり始めちゃいました、本当に申し訳ないと思ってます。
カチカチと何かがすり合わされる音が聞こえる。
音の発生源は階段を上っているらしく、一段一段昇るたびにコツンコツンという音と重なる。
音の主一一一一アトラはいつにもなく不機嫌そうな顔で超高層マンションの非常階段を昇っていた。
先日のアナザー鎧武の件は別にそこまで痛手ではなかった。
その実彼の目的はタイムジャッカー達とは異なっている。
故に来たるべきオーマの日にアナザーライダーを新たな王として擁立する必要は全く無い。
彼にとってアナザーライダーを生み出す理由とはライドウォッチの生成にある。
彼の宿敵はその事には気付いていないようで、彼自身「いつもより」上手くいっているから今までは機嫌は良かった。
しかし先程、オーマジオウの臣下であるウォズが協力を自分たちに求めてきた。
理由は明光院ゲイツの存在。
彼の持っている書によれば明光院ゲイツという人物は常磐ソウゴの覇道とやらにはいないはずだった。
だがアナザー鎧武との戦いの後に、その書にゲイツの名前が載るようになった。
その為、ウォズはタイムジャッカー達に協力者を紹介してゲイツの介入による未来を妨害してほしいと頼んできた。
「……ぶっちゃけゲイツは現在の目的には必要なんだよな。簡単に消えてもらっちゃ困るんだが…」
何度も挫折を繰り返した自身の計画をこんな所で頓挫させるか。
その気持ちを抱えて、件の協力者がいるマンションの最上階に着いた。
最上階唯一の部屋のドアを開けて、待ち構えていたのは
「一一一一なるほど、だいたい分かった。」
「……最悪だな。」
よりによって、とアトラは舌打ちした。
「あれ、ソウゴ君じゃん」
お仕事に向かう前に軽く散歩中の私、高倉エミですが近場の公園でソウゴ君を見つけました。
なんか珍しく1人ね。
『ゲイツとかツクヨミがいるのが最近常だもんな。』
そうそう、だけど彼らが来るまであの光景が普通だったと思うと……うっ、泣ける…。
『じゃあ仮にお前のところに王様になるとかほざいたヤツが来たら?』
無視する。
『おい。』
いやぁー、そんな変なヤツとは出来る限り関わりたく無いですよー。
「なんか悪口言われている気がする…ってエミさん!」
「ん、ヤッホー。1人なんて珍しいね。」
「いやさ、家にいるとゲイツが襲いかかってきて落ち着かないからさ。」
「あー…なるほどね。」
「今朝も起きてきたと思ったら飛び込みパンチ仕掛けてきてね…そう!ちょうどあのゴリラみたいに!」
「ゲホッ」
やばい容易に想像できてツボる。
私が息を整えようとしてると唐突に悲鳴が聞こえてきた。
その方向を見ると自転車に乗った人が二体のアナザーライダーに生気?のようなものを吸われていた。
「アナザーライダー!」
「あの外見…ゴーストとスペクターね!」
「「変身!」」
『『RIDER TIME!』』
『KAMEN RIDER ZI-O!』
『KAMEN RIDER PERIOD!』
変身してすぐにアナザーゴースト目掛けてパンチをかますジオウ。
しかし受ける前にアナザーゴーストもスペクターもその場から消えてしまう。
「消えた…?」
「ソウゴ君!あいつらはゴースト、幽霊のように姿を自在に消せるの!」
「じゃあどうすれば…うわっ!」
困惑してるジオウの背後にアナザーゴーストが現れ、攻撃をしかける。
すかさず反撃しようとするジオウだが、やはり姿を消して撹乱してくる。
対抗できるならダークゴーストかネクロムあたりかしら…
「ソウゴ君、これを…うっ!?」
ジオウにウォッチを手渡そうとしたその時、私の首を見えない何かが締め上げる。
その何かは軽々私を空中へと上げる。
何処にいるのかもわからないから抵抗もできない。
「エミさん!これ使わせてもらうよ!」
『NECROM!』
『ARMOR TIME!テンガン!NECROM!』
「心の叫びを、聞いてみて?」
いや、そんな気が抜けたような決め台詞言う暇あったらこの状況どうにかしてくれませんかね?
声に出したかった文句に気づいたのかどうかは知らないが、やるべきことを理解したジオウの複眼が光る。
「そこだ!」
ジカンギレード・ジュウモードから放たれた光弾が何もないところへ当たる。
続け様に両肩からパーカーゴーストを2体呼び出し、虚空目掛けて体当たりをする。
するとパーカーゴーストのぶつかった場所からうっすらとアナザースペクターが姿を現す。
予想は当たったってわけね。
けどさっきの首絞め攻撃はいったい…
『推測だがあれもアナザースペクターだ。きっとスペクターのガンガンハンドを真似た能力だな。見えない手を操っているんじゃないか?』
なーるほど。
ていうことはさっきみたいに生気を吸い取ってるのはアナザーゴーストの方かしら?
能力の数合わせ的に。
『メタいぞ、その推理』
まーこれは転生者の特権てことで。
私もダークゴーストウォッチを使おうとするが、アナザースペクターはまたもや姿を消す。
ネクロムアーマーを装着したジオウでも視認できないのなら、これは逃げられたわね。
『ああ…!エミ!後ろから何か来るぞ!』
「捕まえたーー!!」
「うぉぉ!?何々!?」
エボルトの警告で私はすぐに避けれたが、ソウゴ君は網でぐるぐる巻きに捕まってしまう。
「ようやく捕まえたぞ、仮面ライダー!」
「だから何!?どういうわけ!?」
「タケル君にナリタ君!?」
「その声…エミさん!?エミさんが邪魔してたの!?」
ソウゴ君を捕まえたのはかつての仮面ライダーゴースト・天空寺タケル君とそのお仲間のナリタ君。
けど邪魔してたって…
「タケル君、どういうこと?何で仮面ライダーを捕まえようとしてたの?」
「俺たちは不可思議研究所の依頼としてさっきの怪人を探してたんだ。けど前にアイツを追い詰めたら邪魔をされたんだ、『仮面ライダー』って名乗った何者かにね。」
「…それは別人ね。あの怪人に会ったのは私達は初めてだもの。そういうわけだから彼を離して上げて。」
「分かった。俺は天空寺タケル。君は?」
「俺は常磐ソウゴ、王様になる男!」
(『こいつ…』)
(『喋ると五分五分の確率でろくなことにならないな!』)
そのままソウゴ君は解放されず大天空寺に連行された。
タケル君から聞いた話をまとめてみよう。
まずアナザーゴーストとアナザースペクターの発生は3年前。
不可思議研究所に依頼してきた女性の兄であるお巡りさんが鉄骨に潰される事故が起こった直後にアナザーゴーストが出現。
その後タケル君達が遭遇した時、アナザースペクターもいた、と。
『ここまで聞くと、十中八九その兄がアナザーゴーストの契約者だろうな。』
ええ、そして鉄骨の落ちた場所から現れたってことは正式な契約ではないと思うの。
『つまり…死人に契約させてるのか?できるのか?』
タイムジャッカーしゃない私に聞かないでよ。
ただ邪魔をしてきた仮面ライダーがいるってことはアトラ絡みじゃん?アイツならやりかねないよ。
そして今私とタケル君、依頼人の女性はとある薬品工場に向かっている。
ツクヨミちゃんからアナザーライダーが出現したとの情報を得たのだ。
『FINISH TIME!GHOST!ザックリカッティング!』
ちょうどゲイツ君がアナザーゴーストを倒したらしい。
近くにはアナザースペクターの姿は見えないから、単独行動かしら。
「お兄ちゃん!」
アナザーゴーストのいた場所に代わりに現れたのは予想通りの人。
私とタケル君が容態を確認しようと近づいた時、時間が止まる。
現れたのはタイムジャッカーのウール君。
こっちもまた推測通り、死人を無理矢理アナザーライダーにしてるらしい。
一つだけ解釈違いがあったとすれば、生み出したのはウール君だったということ。
私とゲイツ君は再び動き出したアナザーゴーストを追おうとする。
けど…
「ようエミ、ここからは俺たちが相手だ。」
「アトラ…それにあなたは…!」
「貴様は…仮面ライダーアギト!」
そう、私達の前に立ちはだかっているのはアトラと仮面ライダーアギト。
けど私には分かる。
あのアギトのベルトは中央に宝玉が込められた『オルタリング』ではなく、20のライダーズクレストが描かれたマゼンタのベルト『ネオディケイドライバー』。
そのベルトが意味することはつまり…
「ゲイツ君、あの2人はどっちも今の君にとっては強敵よ。それでも片方は任せていいかしら?」
「構わん。」
「じゃあ私がアトラの方ね、敵の数増やされる方がキツイだろうし。」
「俺も構わないぜ。なんだったら場所移すか?」
例えこいつらを突破できてももうアナザーゴーストに追いつけないだろうと思う。
しかたなく灰色のオーロラを出してアトラごと移動する。
移動先は湾岸公園。
「随分広々とした場所に移ったな。」
「開けてる方が何来ても対応しやすいしね。御託はいいから始まるわよ。」
私はジクウドライバー…ではなくトランスチームガンを構える。
そしてアトラはその手に何処からともなく飛来してきた黒いカブトムシを収める。
『コブラ!』
「『蒸血』」
「変身」
『ミストマッチ…!コ・コッ・コブラ…!コブラ…!Fire!』
『HENSHIN』
「キャストオフ」
『CAST OFF CHANGE BEETLE』
私の姿はワインレッドのボディに青色のバイザー、全身の至る所にコードが接続されたコブラのような擬似ライダー、ブラッドスタークに。
アトラは黒のボディの上に深紅の装甲が重ねられた黄色い複眼のカブトムシのライダー、ダークカブトへと変わる。
私達は一言も話すことなくぶつかり合う。
私のスチームブレードとアトラのカブトクナイガンが火花を散らす。
スピードはほぼ互角。
だがしなり具合ではスタークを越せるライダーなんて数える程しかいない。
迫るクナイガンをスチームブレードで抑えるのではなく、身体をのけぞらせて躱す。
そしてすかさず顎へとサマーソルトキック。
そのふらつきを見過ごさずにスライディングで下に潜り込み、トランスチームガンで至近距離射撃。
「あー、やっぱ久しぶりにスタークに変身すると、自分の身体の訛り具合を実感するわね。もう身体がコキコキ行ってくる。」
圧倒的な戦闘力で攻め立てるのがピリオドだとすれば、スタークは『ビルド』でも言ってたように技術と経験値がキーである。
ピリオドでは出来ない様な動き方をする時、特に顕著にそれが出るから、時々これを使うと自分に足りない部分が感じられる。
「…やっぱお前のスタークは嫌いだわ。舐めプに感じるし、何よりその変声機能使って女の喋り方は純粋にキモい。」
「えーひどーい。女性にそんなこと言っちゃいますぅ?」
「金尾○夫ボイスでそんな話し方すんな!身震いするわ!」
そう言いつつアトラはディエンドライバーにカードを装填する。
『カイジンライド キャマラスワーム ホッパー・ドーパント』
劇中唯一マスクドライダーを殺したキャマラスワームにミュージアムの刺客ことホッパー・ドーパント。
いずれも厄介ね。
「クロックアップ」
『CLOCK UP』
その音声と共にダークカブトとキャマラスワームの姿が消えた。
と思ったら私の身体が宙を浮いている。
クロックアップによる超高速移動。
仕込みなしでこれと渡り合うには無謀。
ならばダイヤモンドフルボトルの効果を使えば…
「ッ!!」
打ち上げられた私の身体を踏み落としたのは、驚異的な脚力でさらに上へと飛んでいたホッパー・ドーパント。
下からクロックアップ組が打ち上げて、上からホッパーが叩き落としてくるってそんなハメ技あります?
「それなら…!」
『エレキスチーム!』
トランスチームガンのバルブを捻り、周囲にガスを撒き散らす。
ダークカブトは即距離を取って回避するが、私を中心に円のように撒かれたガスに2体の怪人はまんまと引っかかり感電する。
『ウルフ!』
『フルボトル!スチームアタック!』
素早くウルフフルボトルをトランスチームガンに装填し、引き金を引く。
2体の怪人はトランスチームガンから放たれた狼の牙状のエネルギーに噛みちぎられ、消滅した。
「あと1人…!」
ガスが消える前に左手でダイヤモンドフルボトルを取り出して、トランスチームガンに入れ替えようとするが、それより早くガスを掻い潜ってきたダークカブトのクナイガンが左手を斬る。
その痛みでフルボトルを落としてしまい、攻撃を許してしまう。
「とどめといこうか。」
『1 2 3 RIDER KICK』
「ライダーキック」
ダークカブトゼクターのボタンを三度押し、ゼクターホーンを倒すダークカブト。
その角から右脚へエネルギーが流れていき、クロックアップ下での目に追えない回し蹴りが放たれる。
私に防ぐ術はない。
「ぐぅぅ!!」
「存外呆気ないんじゃないか…ん?」
しかしアトラは蹴り飛ばされた私に違和感を覚えてる。
その感覚は間違いではない。
「だって分身だもの。」
『コブラ!スチームブレイク!』
「何!?しまっ…!」
「チャオ♪」
背後からの強烈な一撃を受けて吹き飛ばされるダークカブト。
それでも変身解除にギリギリ至ってないあたり、流石に強すぎる。
私がやった手は簡単なもの。
実はダイヤモンドフルボトルはブラフであの時には既に忍者フルボトルを入れていた、というだけ。
「中々やるじゃないか……だが、時間稼ぎには十分たった…じゃあな。」
再びクロックアップで姿を消したダークカブト。
別に追う必要もないので見送る。
「ゲイツ君は流石に無理だよね…」
『あのマゼンタじゃあ当然だろうな。』
そして予想通りゲイツ君は負けた。
未だに彼はあれをアギトだと思ってる。
氷川さんかって。
後アナザーゴーストの行動原理が分かった。
ツクヨミちゃんの調査によると未来で事故が起こる現場に出現し、未然に防ぐ為に発生源となる人を襲ってるんだと。
そして今も予測される現場に向かってるんだけど、
「あーあ、やっぱ邪魔してくるよね〜。」
「仮面ライダーアギト…!」
だからアギトじゃねぇって言ってんでしょ。
『まだ言ってないぞ。』
はて、そうだっけ?
「その姿でさ、アギトの株を落とさないでよ。ねぇ、仮面ライダーディケイド、門矢士。」
「ディケイドだと…?」
「ほう、流石にお前は気付いていたか。」
「ベルトでバレバレだって。2人とも、アナザーライダーをよろしく。こっちは私が相手するわ。」
ソウゴ君はもちろん、一度負けたゲイツ君も渋々任せてくれる。
正直なところ、私も微妙なんだけど。
「お前と戦うのは久しぶりだな。」
「そうね、『3号』の一件以来じゃないかしら?」
「どうだ、俺と張り合えるくらいには強くなってるか?」
「あんま舐めてると痛い目見るよ?変身!」
『RIDER TIME!KAMEN RIDER PERIOD!』
『KAMEN RIDE W』
『CYCLONE!JOKER!』
私がピリオドに変身するのに合わせて、士も緑と黒のハーフハーフのライダー、Wへと変身する。
勢いよく私が駆け出しジカンサーベルで斬りかかるが、それをライドブッカーで防がれる。
すぐに下がろうとするが、それよりも先に風を纏った蹴りを受ける。
息つく暇もなく繰り出される連続蹴りをなんとか腕で防ぎながら、私は次のカードを入れようとするのを見てこちらもウォッチを使おうとする。
『FORM RIDE W HEAT METAL』
『HEAT!METAL!』
『ZANKI!』
『ARMOR TIME!ZANKI!』
DWは棍棒型の武器、メタルシャフトを持ち、私は音撃弦・烈斬を構える。
メタルシャフトの炎を帯びた一撃は凄まじく、烈斬では受け止めるのが精一杯で反撃に転じられない。
「どうした?動きにキレが無いな。さっきのアトラとの戦いの疲労が抜けきってないんじゃないか?」
「余計なお世話だって!」
メタルシャフトを力強く押してきて距離が縮まるが、あえて烈斬を片手持ちにする。
これで空いた左手に雷のエネルギーを溜め、正拳突きを決める。
『SKULL!』
『ARMOR TIME!SKULL!SKULL!』
「さぁ、あなたの罪を数えなさい!」
「Wにスカルとは気がきいた演出じゃないか。」
『FORM RIDE W LUNA TRIGGER』
『LUNA!《color:#0000ff》TRIGGER!《/color》』
私はスカルアーマーを、DWはルナトリガーへと変化する。
近距離戦からジカンサーベル・ボウガンモードとトリガーマグナムでの遠距離戦に変わる。
しかし私は失念していた、前にアトラと戦った時に全く同じ武器を使われた事を。
トリガーマグナムから繰り出される不規則かつ多くの弾をジカンサーベルで捌き切れずダメージが蓄積していく。
つか本当にボウガンて銃より使いづらいな。
とっとと決めるしかない!
『FINISH TIME!SKULL!MAXIMUM TIME IMPACT!』
スカルアーマーの胸部からドクロ型のエネルギーが生成され、それを前方へ蹴り飛ばす。
これなら相手の弾をドクロで防ぐこともできる。
そう考えた私の認識は甘かった。
『FINAL ATTACK RIDE W W W W』
DWが撃ち出した金色の光弾、トリガーフルバーストはご丁寧にも全てがドクロエネルギーを避けていき、その裏で全弾私の目の前で収束して炸裂する。
「かはっ……」
何十弾とも言える射撃を受けて、私は変身解除に追い込まれる。
消える意識の中で最後に目にしたのは霧散していくドクロのエネルギーと金色のカードをベルトに装填してライドブッカーをジオウ達に向けているディケイドの姿だった。
アトラが変身できるネガライダーは以下の通り
リュウガ
ダークカブト
ネガ電王
ダークキバ
武神鎧武
アナザーパラドクス
オリジナルアーマータイムの詳細解説、いる?
-
いる
-
いらない