Parallel Worid of ZI-O -仮面ライダーピリオド-   作:楓/雪那

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今回は批判覚悟


宇・宙・友・情/2003

まんまと二体のアナザーライダーに逃げられてしまった私達。

仕方ないから現代に戻ってクジゴジ堂で作戦会議をしようと思ったら珍客がいた。

 

「…巧さん、何で…いや、『555』だからか。」

 

かつての仮面ライダーファイズ、乾巧さんが差し出されたお茶をひたすらフーフーしていた。

向かいにはツクヨミちゃんが座っている。

私達を見ても何も言わず、少しこっちを見てからまたフーフーしだした。

 

「はぁ…何があって巧さんがここにいるのよ?」

「山吹カリンを追っていたの。」

 

答えたのは巧さんではなくツクヨミちゃん。

山吹カリンを追いかけていた彼女を突如1人の男が襲ってきた。

そこを巧さんに助けられたのだと。

そして巧さんはその人のことを「草加」と呼んでいた。

 

「草加さんまでかぁ…けどあの人、殺『人』まではやらないはずだけど…」

「その草加って人、山吹カリンと面識があるみたいなの。」

「…いよいよ分からないな。巧さん、何か知ってる?」

「さっぱりだ。草加が何企んでんのか知らねえ。」

「…そういえばさ、ウォズが言ってたんだ。『流れ星が鍵』って。エミさん、意味分かる?」

 

…流れ星?

フォーゼは直ぐに分かる。というかまんまだよね。

じゃあ555は?星が名前にある人っていた?それとも星モチーフのオルフェノク…はいないな。じゃあ何か?

 

「『…流星塾』」

 

私とエボルトの声がハモった。(もっとも皆には聞こえてないけど。)

 

 


 

 

あの後、ゲイツ君とツクヨミちゃんには山吹カリンについて再調査、更にはこの時間軸での流星塾について調べてもらった。

 

その間、私、ソウゴ君、巧さんの3人で山吹カリンの護衛に着く事にした。

卒業生の私はともかく、部外者の巧さんが校内に入るのは厳しかったが私が頑張って弦ちゃんと大杉先生と交渉して、私と弦ちゃんの監視下なら可という事になった。

 

そして程なくして調査組の2人から報告が上がった。

まず山吹カリンについてだが、彼女は2003年に18歳という若さで交通事故で他界していた。しかしどういうわけか18歳の姿のまま色々な高校を転々としていた。

そして同時期に彼女や草加さんと同じ孤児院『流星塾』の出身である佐久間龍一と沖島皐月の2名が失踪している。

 

そして弦ちゃんから今日で18歳となる天秤座の女子がいる事を聞き、その子のもとに向かった。

 

 

現場にはアナザーメテオとアナザーフォーゼが既にいた。ターゲットとなっているはずの少女はいない。手遅れか、あるいは逃げ切ったか。

しかし代わりに草加さんがいたぶられていた。

それを見て、恐らく咄嗟に、巧さんがアナザーフォーゼに殴りかかった。

当然、ライダーでもない、そしてオルフェノクでもない巧さんの拳などアナザーライダーに効くわけが無く、逆に殴り飛ばされてしまう。

 

「乾!これはお前には関係ないことだ!」

「関係あるんだよ!お前が気に食わなくても、お前は俺の仲間だからな!」

 

ボロボロになりながらそう言い捨てる巧さん。普通中々見ない仲間関係だけど、それに気を引かれる訳もなく邪魔者を排除しようとするアナザーライダー達だが、私達がベルトを構えたのを見て撤退する。

 

巧さんと草加さんの手当てをしながら、草加さんとカリンさんに事件について聞き出すことに成功した。

ツクヨミちゃん達の調査通り、草加さんとカリンさん、そしてアナザーフォーゼもといアナザーファイズの佐久間龍一さんとアナザーメテオもといアナザーカイザの沖島皐月さんは流星塾の同級生だった。

2003年、佐久間さんと沖島さんと流星群を見に行く約束をしていたカリンさんは交通事故にあってしまい死去。

しかし何故か生き返り、友人2人が怪物になっているのを見て逃げ出した。

2人が天秤座18歳の少女を襲っているのは彼女らの命を使ってカリンさんを延命させるためだった。

それを知ったカリンさんは2人の凶行を止めるために、草加さんに頼んで自分のことを殺してもらうよう頼んだのだった。

 

全てを終わらせる為には2003年に行ってアナザーファイズ&カイザを倒さなければいけない。

しかし2つのライダーの力を持っている以上、別の時代でアナザーフォーゼ&メテオも倒す必要がある。

しかしまぁ人員が足りない。なんとかならない訳ではないけど、正直同じ時代に4体より厳しい。

というのもソウゴ君がファイズのウォッチをゲイツ君に託したの。

2人とも2つの時代でそれぞれ伝えたいことがあるみたい。

けど私としては私が一人で二人を相手取る方が良かったので、チーム分けをどうするか今一度考え直さないといけない。

 

『あ…良いこと思いついた。』

 

しょうもない事じゃないよね?

 

『舐めんな、妙案だ。あのな………って作戦だ。』

 

…なるほど。確かにライドウォッチならそれが出来るね。

やってみる価値はあるね。

 

「弦ちゃん、頼みがあるの。」

「お、何スカ先輩?俺に出来ることなら任せて下さい。」

「ありがとう。そして驚かないで聞いてほしいの。----」

 

 


 

 

2003年

佐久間と沖島の二人はタイムジャッカーの紅一点、オーラに取引を持ちかけられていた。

二人は親友を生き返らせる為にその取引に乗り、アナザーファイズとアナザーカイザになる。

 

またエミ達は知らなかったが2010年にてアナザーライダーの力が消えかけていた2人の前にタイムジャッカーのスウォルツが現れ、半ば強制的にフォーゼとメテオの力を与えていた。

 

 


 

「成る程な、そうやって山吹カリンを生かしていた訳か。」

 

ゲイツ君が声をかけて、二体のアナザーライダーがこっちに振り返る。

表情は分からないけど、仮面の下から見えるクラッシャーが憤怒か焦燥かそんなあたりの感情を表しているように見える。

 

「1つ言っておく。お前たちのやっていることは彼女を救っていない、苦しめているだけだ。」

 

残酷な事実、激昂しないわけがなくすぐに襲いかかってきた。

 

GEIZ!

FAIZ!

PERIOD!

KAIXA!

 

「「変身」」

 

Rider Time!KAMEN RIDER GEIZ!Armor Time!Complete FAIZ!

Rider Time!KAMEN RIDER PERIOD!Armor Time!Complete KAIXA!

 

ファイズアーマーを纏ったゲイツは軽く左手をスナップし、カイザアーマーを纏った私は顎に手を当ててクキリと音を鳴らす。

 

アナザーカイザの身体を流れる黄色い血液の様なものが右腕に収束して光波の剣を形成し、ジカンサーベルとぶつかり合う。

荒々しい剣技を避ける為に私は距離を取り、私専用のデバイス、デルタフォンXを取り出す。

 

「Fire」

 

デルタフォンXはツクヨミちゃんのファイズフォンXと違って音声入力型、『Fire』のコードで先端から光弾を連射する。

 

「Shot Gear 913(ナイン・ワン・スリー) set」

 

続けての入力で左手にデジカメ型アイテム、ショットギア913を装着する。

これは元となったカイザショット同様にパンチ力を向上させるアイテム。

デルタフォンXで牽制しつつ、懐に潜り込み強烈な一撃。毎度おなじみ私の1番安定した必勝パターンでございます。

 

地面に転がったアナザーカイザはベルトと思わしきパーツのボタンを押す。

すると地響きがしてアナザーカイザの手前の地面が盛り上がる。そこから巨大な鉤爪が現れて地面から這い上がってくる。

やがて全身が露わになる。出現したのはタイムマジーンより一回り小さい、しかし一般人の3倍以上の体躯を持つであろうロボット。全身にはアナザーライダー共通とも言える特徴のひび割れというか丸みのないボディ。顔にあたる部分はやはりむき出しになったクラッシャー。名付けるならアナザーサイドバッシャー。

アナザーサイドバッシャーはその巨大に似合わない俊敏な動きで禍々しい両腕を無茶苦茶に振り回す。

が、私は臆することなくそれを躱して対抗コードを打ち込む。

 

「9826 SB-913V come on」

 

その音声と共に何処からか本来は仮面ライダーカイザの専用マシンであるサイドバッシャーが現れ、私目がけて巨碗を振り下ろそうとしたアナザーサイドバッシャーを突き飛ばす。

 

その後は街中にも関わらず滅茶苦茶な混戦になった。

私とアナザーカイザが剣で斬り合っている一方、二体のサイドバッシャーは殴ったりぶつかったり機銃乱射したりと荒れ放題。

 

しかしやがてトドメをさす隙を作る。

 

「Pointer Gear 913 set ready」

 

音声入力で右足に二門の射出機がついたポインターギア913を装着する。

そしてその右足でアナザーカイザの腹部に蹴りを当て、蹴飛ばさずにベルトを回す。

 

Finish Time!Exceed Time Impact!

 

ポインターから黄色いドリルの様なエネルギーが放たれアナザーカイザの身体を拘束する。

そこ目がけて私は両足飛び蹴りを放つ。

キックが命中する直前になんとアナザーサイドバッシャーが間に割って入って盾になろうとする。見上げた主従精神(あるか知らないけど)だが、無常にも私のサイドバッシャーが放った多弾頭ミサイル、『エグザップバスター』が私の横を通り過ぎてアナザーサイドバッシャーを破壊する。

障壁がなくなって私の蹴りは当然アナザーカイザに命中し、アナザーカイザの肉体を貫く。

 

心臓を中心に黄色いΧのマークが現れ、断末魔をあげながらアナザーカイザは爆発した。

 

脇を見ると同じようにアナザーファイズの体にΦのマークが浮き上がり爆発していた。

 

「後は任せたよ、二人とも。」

 

 


 

 

取り逃がした女子高生を追って廃工場に来たアナザーフォーゼとアナザーメテオ。

そこにはソウゴ、ツクヨミ、弦太郎、巧、草加、カリンが待ち伏せていた。

 

「佐久間君、皐月ちゃん!もうやめて!私は誰かの命を犠牲にしてまで生きたくない!何より二人の人生まで犠牲にしたくない!」

「…嫌だ…!私達は…カリンちゃんを…生かすんだ!」

 

カリンからの頼みすら聞き入れないアナザーメテオ。二人とももう引き返すことのできない所まで来ていた。

今度はソウゴと弦太郎がカリンを後ろに下げて、並び立つ。

 

「なあ…アンタ達カリンのダチなんだろ。だったらどうしてカリンの願いを分かってやらねーんだ‼︎」

「黙れ…!お前に何が分かる‼︎」

「分かるさ。俺もダチを目の前で失ったことがあるから、その悲しみは分かる。けど俺はダチに殺されたこともある‼︎」

 

ドンと胸を張って言う弦太郎に皆目が点になる。

 

「アイツは自分のダチを救う為に俺を殺した。何だかんだで俺は生き返れたけど俺のダチは皆ソイツに怒ってた。ソイツは後悔してた。けど俺は全く恨んでない!それがソイツの、俺のダチのやらなきゃならねー事だったからだ!けどアンタ達のやってることは、ただの自己満足だ!カリンの気持ちなんか考えちゃいねー!」

「アンタ達はカリンさんを救ってなんかない、苦しめてるだけだ!だから俺達がアンタを救う!」

「カリンは天高の生徒だから俺のダチだ。ダチのダチは俺が救ってやる!いくぜ、後輩‼︎」

 

ソウゴはジクウドライバーを、そして弦太郎はフォーゼドライバー(・・・・・・・・・)をセットする。

 

『ZI-O!』

METEOR!

『3・2・1』

 

「「変身‼︎」」

 

『Rider Time!KAMEN RIDER ZI-O!Armor Time!Meteor ready? METEOR!

 

「「宇宙、キターーー(イクーーー)‼︎」」

「仮面ライダーフォーゼ、2人でタイマン張らせてもらうぜ‼︎」

「アンタの定めは俺が決めてやる!」

 

「タイマンは一対一だから…」

 

裏でツクヨミが小さく呟くが2人とも気づいていない。

 

ジオウメテオアーマーはアナザーメテオと拳で殴り合う。

今まではジカンギレードなりドリルクラッシャークラッシャーなり武器があった為、素手の格闘戦はあまり慣れていなかったが前回のエミの戦い方を思い出しながら戦う。

まずはサターンソーサリーを起動させて飛ばしアナザーメテオを切り裂く。そこから抜け出そうともがいている間に続けてマーズブレイカーを起動、サターンソーサリーが消えると同時に胸部に炎のラッシュを叩き込む。

 

一方でフォーゼはかなり優位にたっていた。

多少のブランクはあれど喧華が得意なだけあってパンチ、エルボー、頭突きとまんまヤンキーのような戦い方で攻める。

対してアナザーフォーゼはチェーンアレイのモジュールを使い、多少距離を置こうとするがフォーゼはシザーズモジュールを使って鎖を切り裂き、クローモジュールで引っ掻きかえす。

ランチャーとガトリングでアナザーフォーゼが応戦してきても、ホイール、ジャイアントフット、ウインチ&ボードとアナザーフォーゼより多彩な組み合わせを次々と駆使して攻め立てる。

 

「こいつで一気に行くぜ!」

COSMIC ON

「皆の絆で、宇宙を掴む!」

 

フォーゼコズミックステイツ。

フォーゼの最強形態であるこのステイツは同じ部位に当てはまるスイッチの力を混ぜ合わせることができる。

冷却効果を纏ったランチャーと水圧の弾丸を飛ばすガトリングでアナザーフォーゼを凍らせて、すかさず冷却と多振動を起こす巨大な足型の衝撃波を飛ばす。さらにロケットのブースターの勢いでアナザーフォーゼの懐に潜り込み火炎と電撃を纏った『バリズンソード』で何度も切り裂く。

 

アナザーフォーゼもメテオもただカリンへの執念で立ち上がっているだけで、もう戦う力は残っていない。

 

「トドメだ、合わせるぜ、後輩。」

「うん!」

 

Finish Time!Limit Time Break!

COSMIC Limit Break

 

ジオウとフォーゼは同時に飛び立つ。

 

「「ライダーダブルキーック‼︎」」

 

青色のオーラを放った2人の蹴りは二体のアナザーライダーに炸裂し、アナザーウォッチを破壊した。

 

 


 

はぁー、なんとか上手くいってよかったよ。

エボルトの立てた作戦が3人の元ライダーの内1人にライドウォッチを渡してライダーに『戻す』というもの。

正直ウォッチにそんな効果があるかどうかは分からなかったから賭けに近かったけど、どうにか上手くいった。

弦ちゃんを選んだのは555組を過去に連れてく方がリスクが高かったから。

結局フォーゼのウォッチを弦ちゃんから再び返してもらったら、ライダーとして戦った記憶は消えちゃったけど、『ダチを救う為になんかしてた』ってのはぼんやり覚えてるっぽい。

 

巧さんと草加さんはどっか行っちゃった。巧さんはまだ、というかこの時間軸でも西洋クリーニング店菊池にいるみたい。きっと草加さんもその辺りにいるんだろう。

 

佐久間さんと沖島さんは消えかけのカリンさんとお別れをした後、2人で幼稚園の先生になったらしい。まあ万事解決ってことでこの件は終わり!




カイザアーマー/2003

仮面ライダーカイザの力を宿したアーマー。
大体本編で説明した通り。
デルタフォンXかファイズフォンXにコードを打ち込んで、各種ギアを取り出す。
カイザアーマーの場合はパンチ増強のショットギア913、拘束、必殺技用のポインターギア913、本編未使用の銃剣一体のブレードギア913の3種類に加えて、サイドバッシャーとジェットスライガーを呼び出せる。
別に使ったからといって灰にはならない。

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