ソードアート・オンライン ~戦い続けるは誰が為に~   作:アルタナ

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第9話:銃の世界で / Sinon

その頃。

 

 

「えぇと…武器は本当にそれでいいの?」

「はい、ALOでは剣が得意だったのでっ」

「ならALOの方に行けばよかったのに」

 

 

水色の髪の女性―シノンが、紺色の長髪の女性―ユウキに確認するように尋ねていた。

今二人がいるのは、どこか近未来的な雰囲気漂う武器屋。

そこは、GGOの中だった。

 

 

(なんでこうなったのかしら…)

 

 

GGOでは使用者が殆どいない武器、光剣を手に喜ぶユウキに見えないように、シノンは少しだけ溜息を吐いた。

別にユウキが嫌いだとか、嫌悪感を抱いているわけではない。

ただ、人付き合いがそこまで得意ではないシノンにとっては、誰かと行動するのは想定外だった、ともいえる。

途中参加で実力が劣っていたSAOならいざ知らず。

 

 

「……剣が得意とはいっても、ハンドガンの一つくらいは持ってたほうがいいと思うけど、どうする?」

「えぇと…何かおすすめとか…あったりします?」

「そうね…」

 

 

そうして、シノンは成り行きとはいえ、ユウキの面倒を見るようになっていた。

それほど社交的でなくともそうしようと思ったのは、女性プレイヤーが少ないと思っていたこともある。

現実側で知り合ったこともある。

とはいえ、半分はシノンにとっては気紛れだった部分もある。

それでも、偶にはいいかと、そう思わされる何かがあった。

 

 

 

そんなこんなで。

 

 

「…どう?」

「うん、いい感じかも」

 

 

シノンが見繕ったハンドガンを手に答えるユウキ。

実際、撃ってみないと、という部分はあるだろうが、手には馴染んでいるらしく、片手で構える様子がそれなりに様になっていた。

 

 

「…じゃ、会計しましょうか」

「え?お金ならボクが自分で…」

「貴女、コンバートしたばかりでしょ」

 

 

ALOにいたことは聞いているが、コンバートとはいえ所持金を引き継いでいるわけではない。

ユウキはメニューを確認し。

 

 

「…あ、あはは」

 

 

乾いた笑いしか出なかった。

それにシノンは一つ溜息。

 

 

「お世話になります…」

「…いいわよ。この借りは、きっちり返してもらうから」

 

 

前衛はよろしくね、と笑顔で言うシノン。

ユウキは笑顔が若干引き攣っていた。

 

 

「まぁ冗談はさておいて。一回試し撃ちしてみた方がいいんじゃない?」

「フィールドに出るんですか!?」

「え?あ、えぇ……」

 

 

シノンとしては、射撃練習場を勧めようとしたのだが、ユウキがあまりに楽しそうに言うので。

 

 

「…そうね。出てみましょうか」

 

 

どこかやれやれ、といった感じでそう答え、ユウキが先導する形でフィールドへと向かうことにした。

そうして、転移門に近づいたところで。

 

 

「…じゃ、行きましょうか」

「はい!」

 

 

二人はフィールドに転移する。

 

 

 

…その直後、誰が落としたのか、近くに一枚のビラが落ちた。

ひどく痛んでおり、それでも辛うじて読めた表題には。

 

 

『賞金首討伐依頼:謎のニュービー「Sigure」の討伐』

 

 

そう、書かれていた。

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