ソードアート・オンライン ~戦い続けるは誰が為に~ 作:アルタナ
翌日。
キリト、シグレ、アスナ、サチ、ストレア、ユイは全員で74層の迷宮区に来ていた。
目的はボス攻略、および75層の開通だった。
「…ここだ」
シグレとストレアは二人、一度ここまで来ていたこともありマッピングが済んでいたため、迷うことなく扉の前に辿り着く。
「ボス攻略もだけど、カーディナルが何を仕掛けてくるかわからない…注意していくぞ」
キリトの言葉に皆が頷き。
「…開けるぞ、シグレ」
「あぁ」
キリトとシグレは二人、扉の左側と右側をそれぞれ押して開く。
すると、部屋の中は暗かった。
「……」
全員が武器を構え、中に入る。
「…シグレ」
ストレアが両手剣を構えながら、シグレの隣に出る。
アスナとサチは後ろを守るように。
そうして、ある程度まで中に入り。
「…?」
シグレが違和感を感じる。
以前来たときは、松明に灯がついて、ボスが姿を現したはず。
それを知っていたからこそ、少しだけ、歩を進める。
しかし。
「っ…上か!?」
キリトが叫ぶと同時に、何かが落下するような音が響く。
とはいえ、暗い中では互いがどう動くかの視認はできない。
だからこそ、その落下に対し、どう対応するかは個人によってしまう。
「ちっ…!」
だからこそ、避けるために皆は動く。
気配を後ろに感じたシグレは、前に。
気配を前に感じたストレアと、ボスのことを詳しく知らない皆は、後ろに。
戦う力を持たないユイは、キリトに手を引かれて共に、後ろに。
そうして、シグレが他の皆と、分断された瞬間。
「な…」
シグレとストレアが見た、松明に灯る青い炎。
それと同時に、警報音とともに部屋が赤く染まり。
「なんだ、これ…!?」
シグレと、相手のボスを取り囲むように、透明なシールドのようなオブジェクトが展開された。
それにキリトが触れ、突然のそれに、驚いたように言う。
「ストレアさん!これは一体…!」
「分からない…分からないよこんなの!」
以前来ていたストレアなら何か知っているのかと思いアスナが尋ねるが、ストレアは必死に否定する。
「…シグレ!」
サチが必死に呼びかける。
だがシグレは聞こえていないのか、ただ部屋の奥から現れるボスに目を向ける。
「はあぁぁぁっ!!」
ストレアが、持っていた大剣を思い切り、シールドに対し振り下ろす。
しかし、それは傷一つつくことがなく、それどころか。
「破壊不能…オブジェクト…だと」
キリトが表示されたメッセージに、絶望するかのように呟く。
つまり、このシールドを破ることが出来なければ、シグレはボスと1対1で戦うことを強いられることになる。
その突然の事にシグレは怯む様子もなく、ただ相手に視線を向ける。