空母水鬼とやらになったらしい......はい? 作:嘘つき魔神
第4話、どうぞ!
「うーん、ねぇなぁ。」
目玉の化け物を倒してから、ずーっと島を探してるが、なにも見つからない。そうこうしてたら、もう夜になってしまった。なんか、早くしないと死にそうな、そんな嫌な感じが付きまとっている。もう海に立ててるんだから、海で寝ようかとアホな考えが頭をよぎったとき。
「ん?なんだ。明かり?明かりってことは、人工物か!」
明かりが見えた。このままあそこに向かって、かくまってもらうなりしよう。しかし、もちろん懸念要素もある。あそこにいるのがこっちに敵対している、あの目玉の化け物みたいなのがいる可能性がある。だが、せっかく見つけたのだ。それに、化け物がいても、倒せるのは分かっている。ふ、勝ったな。(慢心)
そして、あと10mぐらい近づくと。
「うるさっ!何、何だ!?」
けたたましいサイレンの音が鳴り響く。うるさい、ひたすらうるさい。いったいなんなのやら分からない。何だ、もしかして、目玉の化け物みたいなのを探知するようの何かにかかったのか。目玉の化け物と同じものと見られているのか。
「まぁ、いいか。サイレンなんて怖かねぇ!ってね。」
--------------------------------------------
「はぁ、ここに救援はもう来ないんじゃないですか。」
「いや、きっと来るさ。」
例の明かりがついた建物。そこにある、機械やらが散乱した一角。そこで話しているのは、人間ではなかった。小さい、ぬいぐるみを思わせる点のような目をした生物(?)だった。
「でも、みんな、もう救援は来ないっていってます。もう、避難艇でも、何でもつくって、さっさと避難するべきだと思います。」
「...確かに、もう潮時か。よし、みんなを集め...」
そこまで言いかけた時。あのけたたましいサイレンが鳴り響いた。そして、集めろと指示するまでもなく、皆がこの場に集合した。
「お、親方ぁ!?こここ、これはどういうことで!?」
「いや、忘れるなよ。これは深海棲艦の...」
深海棲艦。そこまで言って、親方と呼ばれた生物は思い出す。これは、もともと深海棲艦の接近を知らせるもの。それすなわち、今まで深海棲艦の来なかったこの島に、深海棲艦が現れたことを意味する。そして、それを理解した後の指示は迅速だった。
「よし、見てこいカルロ。」
「いやいや、それ死亡フラグですよ!?やだぁ、死にたくないよぉ...」
カルロと呼ばれた生物は、思わず泣いてしまった。死にたくない。しかし、親方に逆らうことはできない。結局、なくなく行かざるを得なかった。
「おのれ親方ぁ!」
--------------------------------------------
「さて、例の明かりはあそこか。でかいなぁ。」
レンガ造りで、でかい。館みたいだ。目の前の門に書いてあるのは。
「えーと、なんたら鎮守府?かすれて読みづらい。」
結構放置されているのか、かすれている。何でこの状況で電気が生きてるんだと疑問に思ったが、放置されている割にはきれいなので、誰かはいるだろうという証明になる。まぁ、くどいが、それが敵対してないとは限らないのだが。
「さーて、突撃となりのとしゃれこむか。」
さっそく門を開き、その先にある木製の扉をまた開き、突入すると。
「扉を開くとそこは魔境でした、ってほどじゃぁないな。結構きれいな感じだ。放置されているとは思わないなぁ。」
きれいだ。開いた瞬間埃がまうなんてこともない。やっぱりなにかはいる。最悪、敵対するなら叩きのめす。
「方針は決定...?」
ふと、横の通路を見ると、ちっちゃい何かがいた。それはこちらを見ると、さっさと逃げてしまった。が、遅い。ちっちゃいので、進むのが遅い。この分なら歩いてついていける。
「ふふふ、逃がしはしない、お前が第一村人なんだ。いろいろ教えてもらいますよっと。」
そして、追跡を開始する。
--------------------------------------------
「フフフ、逃ガシハシナイ、オ前ガ第一村人ナンダ。色々教エテモライマスヨット。」
聞こえる。恐怖を駆り立てる片言の言葉が。捕まったら拷問でもされるに違いない。冗談じゃない。幸い、向こうはこっちを追ってきてはない。このままあそこに避難するのだ。
「オーイ、大丈夫か!?」
必死で走っていると、親方の声が聞こえた。それに大丈夫じゃないと返し、ドアに滑り込む。
「た、大変です!と、とにかくかんぬきとかしないと!?」
「落ち着け。何がいたんだ。」
「く、空母水鬼です!空母水鬼がいました!」
そういった瞬間、空気が凍りついた。水鬼といえば、現時点で、深海棲艦の中で一番危険視されているのだ。そんな化け物が、今ここにいる。
「「「「かんぬきでもなんでもいいからドアふさげぇーっ!」」」」
満場一致というやつだった。すぐに木で蓋がされ、そこら辺に置いてあったドラム缶を積み重ね、臨時のバリケードが張られる。さて避難の準備だという時。
「オォー、ココニ逃ゲタラシイケド、工場?ミタイナ?ワッカンネ。」
あの声が聞こえる。早く準備して避難しなきゃ。
「アレ、開カナイナァ...フフ、ナラ、試シテミマスカ。」
試す?何を。そう思った時。
「オラァ!」
声と共に、缶をへこませたような音が聞こえる。一体、何を。
「結構イケルジャナイ。サーテ、イキマスカッ!」
ヤバイ、来るっ!
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ......オラァ!」
蝶番が弾けとび、ドアがドラム缶ごと吹っ飛び、暗闇に赤い瞳が浮かぶ。
「ゴ開帳~♪」
楽しげに笑う、恐ろしい悪魔が、この工廠に踏み込む。
「サテト、情報収集とシマスヨット。エェ、手間掛ケサセテクレタ、ヌイグルミタチヨォ?」
悪役の発言。完璧に悪役の発言。どうしてこうなった。
次回もお楽しみに。