オーバーロード~死の支配者と始祖の吸血鬼~   作:魔女っ子アルト姫

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至高の御方の会話&謎のNPC

「なあモモンガさん、思いついたか」

「全然駄目です。一体何を思ったんでしょうか、デミウルゴスとアルベドは……」

 

ザイトルクワエを<傾城傾国>にて洗脳してから数日、モモンガとアーカードは冒険者業を終えてナザリックに帰ってきてから円卓に入りあの時、デミウルゴスとアルベドが何を思って自分達の深い考えと思ったのかを解明するべく頭を回転させていた。ザイトルクワエの洗脳は本当に素材目的でそれ以上の考えなどなかった。それなのに何故か感動し、やる気になってしまったナザリックの参謀ともいえる二人の考えを何とか読み解こうと必死になるが頭を絞ったとしても何も思いつかずにお手上げな状況になっていた。

 

「簡単なのはパンドラに振ってみるのが楽だと思うぞ、あいつもあいつで確かナザリックトップクラスの頭脳持ちって設定の筈だろ」

「そうなんですけど……なんか癪というかどんな顔して会いに行ったらいいのかまだ分からなくて……」

「お前は長い海外出張で子供に会えなかった親か何かか、普通に接すればいいんだよ。なんだかんだでアンタだってパンドラの事は嫌ってるわけじゃないだろ」

「そ、そうなんですけど……」

 

モモンガが創造したNPCのパンドラズ・アクター。彼も設定で頭脳面はナザリックトップクラスという物が与えられているのでアルベドとデミウルゴスに匹敵するほどに頭が回る。ザイトルクワエの事を話しながら、お前ならこの後に私が何を思っている、と聞けば普通に答えを返すだろう。それがモモンガからの物ならば猶更張り切って更に頭を使い、あの二人の思考と同じ答えを出す事だろう。だが肝心の生みの親であるモモンガの決心がつかないのかそれは取りやめる事にした。

 

「何時までも避けるのはやめとけよ、アルベド達を見てれば分かるだろうけど自分を創造してくれたメンバーに対して深い思いを抱いてる。それはパンドラも同じだ、あいつだってアンタの役に立ちたいと思ってる筈だぞモモンガさん。それにあいつの能力を考えたら何れ表に出す事も視野に入れた方がいい、なら慣れる方が楽だぞ色々と」

「……頑張ります」

「おう」

 

アーカードはそれ以上何も言わなかった。モモンガもパンドラズ・アクターの事が嫌いではない、当時の自分がカッコいいと思っていた物を全てつぎ込んだ生きる黒歴史。それを見ると当時の自分を思い出して嫌になる。だがそれはパンドラではないとアーカードは言っている、自分の息子自身と向き合ってやれと言っている。モモンガもそれは理解しているのか、少しだが一歩を踏み出そうと努力はしている。

 

「そういうアーカードさんはどうなんですか玉藻との関係は」

「……痛い所を突いてくるなぁ」

 

自分ばかりは卑怯だと言わんばかりにカードを切る、それは苦手意識を確実に持っているであろう玉藻の前の事だった。冒険者としての供にも真っ先にセラスを選んでいる、社交性などを考えれば確かにその選択は正しいだろうがそれでも明らかに避けているのは明らかだ。

 

「……一応適度に話はしているさ。セラスを挟んでな、それでもあいつの視線が時々鋭くなるから気が気じゃない……あいつ、魔法使って俺を拘束しようとする仕草も見せるからなぁ……」

「なんか、すいません……」

 

思っていた以上に深刻だった。愛が重い設定がある玉藻、彼女の愛はアーカードへと真っすぐに向かっている。本人もそれを自覚しているが避けているばかりでは娘が可哀そうだと思って、何とか接触はしている。だがその度に貞操の危機を感じているらしく、安易に聞いたモモンガは軽く後悔した。なんとか空気を変えようと別の話題を出す。

 

「そっそう言えば王国の方に情報収集に出しているセバスの方は如何ですかね」

「定期的な報告は入ってきてるけど順調らしい。この世界の魔法を調べる為にスクロールの購入もしてるらしい」

 

セバスはプレアデスの一人、ソリュシャンと共にリ・エスティーゼ王国の魔術師組合にて販売されているスクロールの購入による魔法調査と王都における有名人物や噂レベルの話、冒険者組合での冒険者への依頼内容などを報告書に起こして報告させている。今のところ目立った妨害などもなく順調に進んでいるらしい。

 

「基本的にはユグドラシルと同じような魔法ばかりらしいですもんね……やっぱり昔にプレイヤーが来て広めたという認識でいいんでしょうね」

「この世界特有の魔法があったら俺達でオリジナルの魔法が作れるという可能性もあるから、知っておきたいけど難しいのかもな……」

 

的が外れたことに少しため息が漏れる。基本的にセバス達の活動資金は自分達が冒険者として稼いだ資金から出ている。一応ユグドラシル製の財宝などを加工し、出所が分からないようにしてから売って資金にもしているがそれでも慎重に行わなければならないので報酬金が主な所がまだまだ多い。貧乏性な所がある二人からすれば出費が続く事にため息が出てしまう。

 

「まあ何かあっても大丈夫だろ、あいつも付けてるんだから」

「いやその場合周囲とか大丈夫ですかね……半径1キロが消し飛んだってなったら洒落にならないんですけど……」

「流石に大丈夫だよ……たぶん」

「何でアーカードさんが作ったNPCって何処かしら何か抱えてるんですか!!?」

「セラスはちげぇだろセラスはぁ!!あの子は純粋無垢な天使だぞ!!」

「何処の世界にあんな砲を担ぐスナイパー吸血鬼がいるんですか!!」

 

と喧嘩になる二人、その原因となっているのはセバス達にあった。セバス達は設定として富裕な大商人の我儘な令嬢とその執事という形をもって潜入を行っている。もしもの為の護衛……というか暴力担当としてアーカードが創造したセラスや玉藻とは全く別のNPCを同行させている。アーカード曰く会心の出来のNPC、ナイスなダンディと語るNPC。が、一部問題を抱えているというべきなのか……モモンガはそこを心配している。

 

 

「祈りの時間だ。今日も今日とて我らが神、至高の御方への祈りを捧げるとしよう―――AMEN」




この作者、隠す気が一切0である。
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