悪の復讐劇   作:カオル06

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いやぁ……前回の話をみていたら、何のことか分かりますよね?
……え?期間があきすぎて忘れたって?……ごめんよっ!!


哉恵の嫌いなものは和風の好きなもの

〔薫の家〕

『ただいま』

「あ、おかえり……って」

『ん? どうしたの?』

「……」

黙ったまま薫を見ている和。

和は苦笑を浮かべている。

「おかえり」

苦笑している和を見ていると、星がやってくる。

『あ、ただいま』

「……また、拾ってきたのね」

薫が抱っこしている、子犬をみて言う星。

『また』ということは、以前も動物を連れて帰ることがあったのだろう。

『あ……うん……駄目、かな?』

少し、申し訳なさそうな顔をしてそう聞く。

「私よりも――」

「うっ」

星が言葉を続けようとしたその時。

どこからか、嫌なものを見た、と言うような声が聞こえてくる。

『哉恵姉……』

声のしたほうを見ながらそこにいた人物の名を呼ぶ薫。

さきほどの和と同じように苦笑を浮かべている。

「また、拾って……」

少し、青ざめて言う哉恵。

『アハ、ハ……ごめん』

哉恵が動物が嫌いということは前々から分かっていたこと。

なので、薫は素直に謝った。

もし、あの時哉恵のことを思い浮かべたとしても、薫は犬を連れ帰っただろうが……

「もぅ……早く、捨ててきなさい……」

『でも、可哀想だし……』

悲しげな顔をしてそう言う薫。

「……ハァ、分かった……じゃぁ、あの部屋で飼いなさい」

頭を抑えながらそう言う。

『本当!? ありがとう!』

その瞬間、一気に表情が明るくなり、ある部屋に連れて行った。

 

「……ハァ」

「今回は認めるの、早かったな」

薫が見えなくなると、そう言う和。

「だって、認めるまで、粘るでしょ? あの子は……それに、一応ボスだしね」

ため息混じりにそう言う。

「……哉恵は、薫の事信じてないのか?」

それでは、ボスではなかったら……?

〝ボスだから〟という言葉を口に出した哉恵に少し不安そうに聞く和。

「そんなわけ無いでしょ? 信じているよ。

 まぁ、薫のほうはどうか、分からないけどね……」

そう即答する哉恵。その後に続いた言葉は、不安げだ。

哉恵の言葉に和も少し悲しそうな顔をする。

「それでも、俺は薫に付いていく……」

悲しそうな表情の中に、そんな確かな決意をにじませながらそう言う。

「当然よ……今のあの子は……少し、壊れちゃっただけ……」

呟くようにそう言う。

優しい茜を思いながら。

「……大丈夫。名前は変わっても、本当は……」

「そうね」

 

 

〔同時刻、薫は〕

〔ガチャッ〕

和風(わふう)君♪』

「何回言わせるんだよ! 和風(なごみかぜ)だ!

 俺の名前は和風 駿二(なごみかぜ しゅんじ)だ!!」

急に入ってきたことよりも、名前に突っ込む和風。

このやりとりは、二人の間ではいつものことだった。

薫はいつも和風(なごみかぜ)のことを和風(わふう)と呼ぶ。

その度に彼は、こうして突っ込むのだ。

彼は守護者ではないが、この家に住んでいる。

『アハハッ、ごめん、ごめん』

「ったく……で、どうかしたのか?」

『あ、そうだった。この子だけど……』

「……子犬?(か、かわいい……)」

『うん! また……ここで育ててくれると嬉しいんだけど……』

駄目かな? と、言うような顔をして言う。

「えっ……分かった……仕方ないな」

仕方ない、そう言いつつも、嬉しそうな顔をしている。

『(動物、好きなんだな)……アリガト!』

そう言い、和風に子犬を預けた。

『じゃぁ、お願いね』

少し、周りをみて、出て行く。

〔ガチャ バタンッ〕

『……』

部屋の前で少しの間だけ、考える。

(……増えていた? 動物用の、ケージとかが増えていた……いつの間に……)

まぁ、いいか……と、思いつつ、リビングに戻る。

 

 

〔リビング〕

『あ、そういえば……』

晩御飯を食べている途中、薫が口を開く。

『明日、僕、イタリア行くから』

「……は?」

和の動きが止まる。

他の人も同じだった。

驚いたような表情で薫を見る。

『だから、イタリア行く』

二回目も平然とそう答える薫。

「え? ……あ、何で?」

『んー……なんとなく? 明日、休みだし♪』

「……」

『いいよね?』

 

「あのさ……一人で大丈夫なのか?」

と、言ってきたのは、

錐鎖芽 奈津(きりさめ なつ)――ガルムーンファミリー、雲の守護者。

心配そうな声色だ。奈津はファミリー内の誰よりも心配症なところがある。

少し大きめな目で、薫を見る。

性格を見るならば、あまり雲らしくはない。

『大丈夫だよ……僕が人間如きに、負けると思う?』

不敵な笑みを浮かべそう言う。

だが、奈津は心配を隠しきれていない。

「いや……でも……」

「だったら、俺が一緒に行く」

何か言おうとした奈津の言葉を遮り、そう声を上げたのは和。

その声は、反対しても聞かない……という確かな意志が感じ取れた。

和の言葉を聞き、奈津は小さく頷く。

『え? ま、いっか……じゃぁ、明日ね……ごちそうさまでした』

一瞬だけ考えるような間があったが、そう言い、自分の部屋に戻った。

 

 

〔薫の部屋〕

『……イタリア、か』

少し、笑いながら、それでいて、どこか悲しそうに言う。

そして、すぐ横にある、写真を手に取る。

そこには、笑顔で真ん中に居る〝茜〟と、その周りにヴァリアーの人たちが写っている。

その中の1人を特に、辛く、悔しそうな表情で見る。

『……ハァ』

ため息を吐き、写真を元の場所に立てる。

彼も……いや、彼が一番憎むべき相手だ……

そう思い、少し、苦しげな表情をしたまま、ベッドに倒れ込む。

 

〔コン、コン〕

『……誰?』

<俺だけど……ちょっと、いいか?>

『和か……どうぞ』

〔ガチャ〕

『どうしたの?』

先ほどの写真を見ていた時の表情はどこにもなく、いつもの薫がそこにいた。

「いや、何で、急にイタリアなんか……」

『敵の様子を見に行くんだよ♪』

アヤシイ笑みで言う。

「敵?」

『ボンゴレ最強だっけ? ヴァリアーのとこだよ♪』

「!! 大丈夫なのか?」

そこでやっと分かった、というような表情をする和。

『うん……新しい霧の守護者が来たらしいしね……』

「新しい?」

『まぁ、ちゃんと準備しときなよ♪明日は朝、早いし♪』

半ば無理やり話を切るような形で薫は笑いながらそう言う。

「……分かった」

『じゃ、オヤスミ』

笑いながら言う。

「あぁ、オヤスミ」

そう言い、和は部屋から出て行った。

『……さて、もう寝るか』

そう言い、薫は寝た。

山本と会ったことは話していないのだ。

当然、山本に言われた〝ヴァリアーは真実を知っている〟ことも告げていない。

それを、確かめに行こうとしているのだ。

不確かな情報を与えようとは思わなかった薫は、何も言わなかった。

もしも、山本の情報が嘘だった場合……

和がファミリーのみんながとる行動が目に見えている気がした。

 

 

〔次の日〕

『……ん……朝、か』

珍しく、自分で起きる。

そして、色々と準備をしてから、リビングに向かう。

『……おはよう』

「おはよう」

「今から、起しに行こうと思っていたが……」

和が驚いた表情で言う。

『僕だって、たまには早く起きるよ』

「そうだな……」

『とくに……こんな楽しそうな日には、ね』

「……じゃぁ、行くか」

『うん、じゃぁ、行ってきます!』

元気に声を上げて言う。

「き、気をつけろよ?」

『うん』

やはり心配そうな奈津に向かって微笑みながら言う。

そして、二人は家から出た。

 

 

〔イタリア〕(一気に飛ばします)

『着いたね』

「あぁ」

『懐かしいな……』

目を閉じて言う。

「……」

そんな薫を横目に和は何も言わなかった。

これからヴァリアーに会いに行くため、気合を入れようと、集中していることもあったが、

薫にとってのココは、最悪の場所だと思っていたこともある。

『さて、じゃぁ、行こうか♪』

目を開き、そう言い、歩き出す。

その後ろに付いていく和。

行こうか、といつも通り言ったつもりであろう薫の表情に、悲しげな雰囲気が混じっていたことには、何も言わなかった。

 

 

 

『着いたね。ヴァリアー……』

「……どうする?」

『とりあえず……〔ガチャ〕!!』

突然扉が開いたことに驚き、思わず隠れる二人。

『あれは……』

 

 




さてさて、最後にみたのは誰だったのでしょうね?
まぁ、次回分かりますけど………
で、哉恵さんは動物嫌いで、和風くんは動物大好きですw
家に同じものとかが好きな人と嫌いな人がいると何かと大変ですよね;
和風君の私物は、日々、いつのまにか増えています(`・ω・´)キリッ
日本からイタリア行ったのに、時間軸が…と、いうツッコミはなしだよ。

最終編集日 2017/12/14
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