A.茜と薫です。
どうしよう、もうすぐ冬休みが終わる((((;゚Д゚))))
〔並高校門前〕
『着いた……これから僕の……茜ちゃんの復讐が始まるよ♪』
門前に立って、怪しく口角をあげる薫。
少し早いこともあり、ほかの生徒は通っていない。
「そうだな」
『……あ! さっそく居たよ♪』
どこかに指を指しながら言う。
「ん? !! アイツは……」
薫が指した方を向き、言う。
『雲雀恭弥……僕らの敵だね♪』
雲雀 恭弥――ボンゴレ雲の守護者。
「どうするんだ?」
『行こう♪』
アヤシク笑いながら、歩き出す薫。
「あ! 待てよ!」
急いで追いかける和。
二人が校門を通ろうとしたその時――
「ちょっと君たち……待ちなよ」
二人を呼び止める雲雀。
「チッ」
よっぽど関わりたくなかったのか、小さく舌打ちする和。
『(計画通り♪)……なんですか?』
「帽子は取りなよ。あと、その髪の色……何とかならない?」
『……残念ながら、無理ですよ』
帽子を取る素振りは全く見せず、少し笑うだけでそう言う。
「ワォ……僕に逆らう気?」
注意しているのに笑っている薫に、少し怒りながら言う。
『クスッ……元に戻したら、変わった意味ないし♪』
そんな雲雀に臆することなく、笑みを崩さない薫。
〝変わった〟その言葉に、少し不思議そうな表情をする雲雀。
その違和感がなんなのか、当の本人はまだ気づかない。
「おい、もう行くぞ」
『そうだね♪ では、また会いましょう……雲雀恭弥さん♪』
和の言葉に、小さく頷き、そう言う。
「……まだ終わってないよ」
トンファーを構えながらそう言う雲雀。
雲雀自身、どうして名前を知られているのか――という部分にはあまり疑問を持つことはなかった。
生徒であれば、自分の名前を知らない人物のほうが珍しいからだ。
だが、名前を知っているにもかかわらず、怯んだ様子を見せない彼女に少しばかり警戒する。
『クスッ……行こうか、和♪』
「あぁ」
(和……?)
知った名のだろう。少し反応を見せる雲雀。
薫はそれを見逃さず、目を細める。帽子を被っているため、雲雀からはその表情の変化は見えない。
見えている部分――口元は、相変わらず、口角をあげたまま。
『では』
雲雀の制止を聞かず、そう言い歩き出す薫。
美しい青色の髪を揺らしながら……
薫と和が歩いていくのを背中で感じつつ、薫の言った『変わった』の意味を考える雲雀。
(…………まさか!)
なにか分かったように、驚いた顔をしながら二人の向かった学校のほうを見る。
……しかし、そこに二人の姿はすでになかった。
「……茜?」
雲雀はありえないと思いながらもその名前を呟いた。
〔学校内 廊下〕
『♪』
とても楽しそうに廊下を歩く薫。
その姿は、先程まで敵を目の前にしていたとは感じさせない。
と、言っても、彼女は敵の前でも、見事に笑みを絶やさなかったのだか。
「いいのか?」
『何が?』
「アイツと喋って……」
『……いいの、これも準備だから♪』
「どういうこ『あ! 着いたよ!』……ん?」
和の言葉を遮り、そう言う薫。その言葉につられ、薫が見ている方を見る。
二人の目の前には職員室があった。
「なんで、ココ?」
『まず、挨拶からでしょ♪』
「……そうだな」
納得したように言う。
『じゃぁ、入るよ?』
「あぁ」
〔コンコン ガチャ〕
『失礼します』
「ん? 誰だ?」
入ってきた見覚えのない生徒に先生は不思議そうに問いかける。
『今日、転入予定の藤咲 薫と……』
「刹那 和です」
「あぁ……こっちへ来い」
二人は呼ばれた先生のもとに行く。
「今日からお前達の担任だ……ヨロシク」
『……よろしくお願いします♪』
「……ところでお前、帽子は取れ」
当然、と言う様に、少し怪訝そうな表情をしながらそう言う。
『ハァ……仕方ないな』
そう言いながら、帽子を取る。
帽子をとった瞬間、ちゃんと見えなかった顔が見え、先生が驚きの表情を見せた。
『どうかしましたか? 先生♪』
笑いながらそう聞く。
「お前……茜じゃないか?」
『何、言っているんですか? 僕は、薫ですよ♪』
その質問を待っていたかのように、すぐにそう返す薫。
「……そうか」
驚きを隠せない先生を見て、薫は笑っていた。
全くの悪意を感じない、それはそれは綺麗な笑みで。
あくまでそれは表面上のものだ。彼女に本当に悪意がないかどうかは……わからない。
しばらく学校の説明を聞いていたが、説明も終わった頃――
『まだ、時間ありますよね?』
「あ、あぁ……」
まだ、受け止めきれていないのか、対応が少しぎこちない先生。
どうやら、茜が学校でどうなっていたのか、知っているようだ。
『じゃぁ、少し学校内を少し見てきますね♪』
「分かった……チャイムが鳴ったらココに戻って来い」
『はいっ……行こう、和♪』
「あぁ」
『では♪』
再び帽子を深く被って、職員室から出て行った。
「どこ行くんだ?」
『ん? 屋上だよ』
「……なんで?」
『それは、いつかのお楽しみ♪』
「?」
薫はとても楽しそうな顔をしていた。
〔屋上〕
屋上に着いてから、薫は何やら作業を始めた。
が、それは、すぐに終わった。
『……これでよし♪』
楽しそうに笑いながら、呟いた。
(……こうしていれば、昔と一緒なのに、な……でも……)
薫を見ながら、そう思う。
悪意なく、楽しそうに笑う薫の姿は、どうしても茜と重なるものだ。
同一人物なのだから、当然といえば当然なのだが、薫はそれを否定するのだろう。
『どうしたの?』
「……いや」
『そっか♪』
薫は楽しそうに笑う。
だけども、和は気づいていた。
薫は楽しそうに笑うが、どこか悲しそうに笑う。
昔のように、本当に心のそこから笑ってくれていないと……
「やっぱ俺……絶対薫の味方だから」
『……それ、今朝も言っていたよね? 答えは一緒だよ♪
でも、もし裏切ったときは……たとえ和でも……ね?』
「……あぁ」
和はそれだけ言った……いや、それしか言えなかった。
ほかの事を言うと、余計な事も言ってしまいそうだったから……
〝どうして、偽りの笑顔を繰り返す?〟
聞いてはいけないことを、聞いてしまいそうだったから……
『……』
俯いてしまった和を薫は静かに見つめていた。
何を言うでもなく、黙ったまま、じっくりと。
〔キーンコーン〕
『チャイム鳴ったね……行こうか♪』
いつものように笑ってそう言い、職員室に戻った。
〔職員室〕
「お、戻ってきたか……じゃぁ、教室に行くから着いて来い」
『「はい」』
〔教室前〕
「じゃぁ、呼んだら入ってこい」
『はーい♪』
先生は黙ったまま教室へ入っていった。
<今日は転入生が――――>
先生が教室の中で説明をしている。
薫と和はドアの前で黙ったまま待っている。
薫はすでに帽子を被っている。
「……薫、大丈夫か?」
『何が?』
和と薫は、小声で話す。
「この中には……アイツらが、居るんだろ?」
『……そうだね……ヤバイよ』
何がヤバイんだろうね?
まぁ、この言葉の意味(?)は次回分かるけどね…w
屋上での行動は……うん、あれだよ……ほら、よくあるパターン!!
最終編集日 2017/12/11