悪の復讐劇   作:カオル06

34 / 55
タイトルなげぇww今に始まったことじゃないけどね?


奈津を止める薫に和からの質問

「奈津!? 落ち着け!!」

急に叫び、突っ込んだ奈津を止めようとする裂。

「だまれぇぇぇ!!」

だが、いつもの奈津ではない。

そこに居た奈津は、暴走モードに入っている。

いつも黒い髪が、赤色になっているのだ。

それを見れば、本気になっているのは分かる。

怒りがピークに達すると、奈津の髪色は変化し、暴走するのだ。

「薫になにしやがるんだ!!」

〔バアンッ〕

銃声が部屋に響く。

「……ッ」

雲雀が腕を掠って血が出る。

「奈津! 落ち着け!!」

急いで和が止めに入る。

「うるさい!!」

いつもなら、暴走した奈津を止められるのは和と薫だった。

だが今回はさすがの和でも止められないほど、奈津は本気だった。

 

『やめろ、奈津……』

立ち上がり、ゆっくり奈津に近づいていく。

先ほどまで、雲雀に向かっていた薫の目ではない。

いつもの、仲間のために動くボスとしての薫がそこにいた。

「薫! 今、近づいたら危険だ!!」

『関係ない……奈津は僕が止める……奈津、落ち着け』

「うるせぇ!! 黙れ!!」

〔バアンッ  バアンッ バアンッ〕

何度も部屋の中に銃声が響く。

最初は雲雀だけに向かっていた銃弾は徐々に見境なく、薫にも向かう。

薫は銃弾をよけようとするものの、雲雀との戦いでのダメージのせいか避けきれず、所々かすり傷を増やしていく。

周りの仲間から、薫を心配する声が聞こえるが、薫は奈津へ向かっていくのをやめない。

『くっ……奈津!』

ギュッ――

奈津の前まで来て、奈津を抱きしめる。

「!! …………薫……?」

『大丈夫だから……落ち着けよ……仲間まで、殺す気か?』

「薫……」

奈津の髪の色が戻っていく。

『……戻ったね』

それを見て、少し笑ってそう言うと、奈津から離れる。

『さて……続きでも始めようか♪』

そう言い不敵な笑みを浮かべる。

完全にいつもの薫に戻ったようだ。

「いや……今日はここまでだよ。ココも、大変な事になったしね」

そこは奈津の銃の弾で、そこら辺に穴が開いていた。

それを見て、薫も納得したような表情になる。

『この家は、僕が責任を取るよ……たぶん、明日には直るだろう』

そう言うと、携帯を取り出し、どこかに電話する。

『うん……うん……じゃぁ、頼んだよ…………これでOK』

 

「どこに電話したんだ?」

『え?あぁ……和風(わふう)君だよ♪』

「……何気になんでも出来るからね」

「誰が何気にだよ」

不意に後ろから声が聞こえる。

みんな振り向くと、そこにはついさっき電話した和風が居た。

「……速いな」

「そうかな?」

これが当然、というように首を傾げる和風。

そして、家の状態を見て、少し眉をひそめる。

『まぁ、ココ、ヨロシク』

「ハァ……分かった」

『と、言うわけだから……今日は、僕の家に来いよ』

雲雀のほうを見て言う薫。

「はぁ!? ……コイツ、来るのか?」

真っ先に反抗したのは奈津だった。

明らかに嫌そうに声をあげる。

暴走は収まったものの、彼に対しての怒りが収まったわけではないのだ。

いつもは心配性で温和なほうな彼だが、今回ばかりは許せないという様子だ。

『仕方ないだろう……こいつの家がこんな状態なんだから』

少し呆れたように言う。

「……それ、は……まぁ……」

自分がやったことなので、文句は言えない様子の奈津。

それを見た薫は気にするな、というように奈津の頭を軽く撫でる。

そんなことをされ、何も言えなくなった奈津は諦めたように軽く頷く。

「そんなことより、怪我……」

まだ、少し血が出てきている。

それを心配そうに触れる裂。

『あぁ……大丈夫だよ。ありがとう』

「別に! ただ、俺は……俺は……ボスがやられたなんて、話にならねぇから……それだけだ!」

そう言い、顔を隠すように背ける裂。

それを見たみんな苦笑しつつ裂を見る。

『そうだな……まぁ、家に帰るか』

そう言うと、家に向かって歩き出す。

「あ、薫!!」

すぐに薫の横につく和。

その後ろにみんな付いてくる。

『……和には、迷惑かけたな』

小声で言う。

「え?」

『その……私を庇ったせいで……』

今までこのようなことがなかったから余計にだろう。

薫は少し気まずそうにそう言う。

「でも、傍に居てくれたんだろ? それだけで、十分だ……ありがとな……」

微笑みながらそう言う和。

『……あぁ』

「それに、あれは俺が勝手にとった行動なんだしさ……薫を守るために」

『じゃぁ、そういうことにしておくよ』

そう言い、薫も安心したように笑う。

悩んでいたのはなんだったのか、と思うほど簡単に。

「あとさ……お前の事、ちゃんと知りたいんだけど……」

『僕の事?』

「うん……好きな事、お気に入りの場所とか…………過去の事とか」

最後の『過去の事』は、言うのに少し戸惑った。

『……全部は答えられないな』

「え?」

『自分のことを語るのは、あまり好きじゃないしね』

そう言うと、薫は少し悲しげな笑みを浮かべた。

 

 

〔薫たちの家〕

『……まぁ、今日はこの部屋使ってよ』

「分かった」

そう言うと、雲雀は中へ入っていった。

「でも、本気なの? アイツ、裏切ったんでしょ?」

『うん……裏切ってないと思う。たぶん……わざとやったことだと思う』

「わざと?」

『まぁ、大丈夫ってことだよ……じゃぁ、僕も部屋に戻るから』

そう言い、部屋に戻っていった。

「あ、薫、待って……」

その後ろをついていく和。

 

 

〔薫の部屋〕

『……ついてきたんだね』

「さっきの話、まだ、終わってないから」

『……質問は、何だったかな?』

少し考えるような素振りを見せたあと、笑顔でそう聞く薫。

「まずは……お気に入りの場所。よく行く場所を教えてほしい」

『何で?』

少し首を傾げながら言う。

「昨日、薫を探そうとしたけど……行きそうな場所が、一つも思いつかなくて……」

『……』

「だから……悔しくて……昔と変わってないと思って」

『なるほどね……よく行く場所か…………学校の屋上とかかな?』

疑問系で答える。

「休みの日は?」

『同じ場所か……公園』

「公園?」

『そうだよ。近くにある公園……特に意味なんてないけどね』

なんとなく落ち着くんだ。そう付け足す薫。

「そっか……じゃぁ、好きな事と、物は?」

『ん……その質問はパスで』

「えっと……じゃぁ、過去、というか薫自身の話…………聞きたい」

目線を逸らし言う和。

それを見た薫は笑顔を崩し、静かに和を見る。

それに気づいた和は、真剣そうな目で薫を見つめ返す。

――この前あまり知らないほうが良いって忠告したんだけどな。

そう思いながらも、和の表情を見て、諦める様子はないことから、薫はため息を一つこぼし、口を開く。

『……全部は、まだ言えないけど……そうだね……簡単に言えるのは……

 親は車の事故で、幼い頃に僕の目の前で死んでいること。

 親の残したこのファミリーを当然、僕が継ぐことになって最初は大変だったこと。

 成長していくにつれ、和たちと出会って……ってこれは、まぁ良いか。

 それから……信じていた人に裏切られて今の僕がいること。

 そして、僕がこれからやろうとしていることは――』

そこまで言うと、言葉に詰まる薫。

少し、言い過ぎた、という顔をしている。

「……分かった……もういいよ……ありがと。教えてくれて」

そんな薫の表情を見て、少し不思議に思いつつもそう言う和。

そういった和を見て、薫は軽く頷き、口を開く。

『……じゃぁ、今度は僕が質問していいかな?』

 




荒ぶる奈津……だったねw
いやぁ、今回奈津が暴れたねぇ……そして、雲雀は前からキャラ崩壊しまくってるw
で、微妙に優しくなった薫。色々おかしくなってきてるw


最終編集日 2017/12/29
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。