悪の復讐劇   作:カオル06

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招待状というより、果たし状?決闘?え?


招待状

「……え?」

薫の言葉に戸惑いを隠せない様子の和。

だが、首を絞められているので、息ができず、苦しくなる一方でそんな戸惑いはすぐに消え去る。

『勝てるんだよね?』

微笑みながらそう言う。

いつもの優しい表情ではない。

ツナたちに向けるような、全てを隠すようなほほえみだ。

「ちょっと、待っ……て、よ……そん、なこと」

だんだん視界がぼやけてくる中、ほとんどかすれた声でそう言う和。

『……出来ないの?』

そう言うと、少し力を強める。

微笑んでいた薫の表情はだんだん悲しそうな表情へと変わる。

「ッ……くっ」

薫の手の上に和は自分の手を置く。

『……?』

「勝て、るよ……大丈夫」

そう言い、微笑む和。

『!!……そう』

和がそう言うと、薫はソッと手を離す。

何で?と、言うように薫を見る和。

息を整えたいので、声には出さない。

『分かった……ありがと』

薫は理由を言わず、微笑みながらそう言うと、部屋から出て行く。

「?」

不思議そうな顔をしてから、絞められた首にソッと触れる和だった。

 

 

〔薫の部屋〕

『……』

部屋に戻ってから、薫は和の首を絞めた手を見ていた。

和に大丈夫だと言われただけで、ひどく安心した。

それだけ和を信頼している証拠でもあるのだ。

――これじゃダメ。こんなんじゃ、この世界に未練を残してしまう。

薫は自身が甘くなったなと、少し自嘲気味に笑った。

 

 

 

 

〔数日後〕

『……やぁ、皆さん♪』

学校に来た薫はいつもと同じ口調でそう言う。

「……」

「何のようだ」

みんな警戒している様子を見せる。

『……今日は、渡したいものがあるんだよ♪』

そう笑顔でそう言うと、ツナと獄寺と桃に一枚の紙を渡していく。

「なぁに? これぇ?」

『明日は休みということで、僕の家に招待するよ♪』

「ふざけんじゃねぇ……誰が行くと思っt――」

『そこですべてを終わらそうか』

獄寺の言葉を遮り、言う。

その言葉に少し反応するツナ。

「終わらす?」

『うん、決着……つけようよ』

「……分かった」

「10代目! 本気ですか!?」

驚きながらそう言う。

もしかすると罠かもしれない。

いや、獄寺から見ると、絶対罠だと思っているのだ。

その上での、ツナからの了承の返事はありえないものだった。

ツナも、そのことがわからないほど、幼くはない。

だが、ツナは獄寺に向かって少し微笑む。

「大丈夫だよ」

その一言で、獄寺は「おれも行きます」と決める。

もしものときは、自分が守ればいい。返り討ちにしてやればいい、そう思いながら。

「ツナが行くならぁ……桃も行こうかなぁ?」

「うん、桃たんは俺が守るよ」

『じゃぁ、ちゃんと来てよね?』

アヤシク笑いそう言った。

その後に、時間を見つけ、山本、了平、クロームにもそれを渡した。

 

 

〔放課後〕

「薫、どこ向かってるんだ?」

『屋上だよ♪ あと、一人にも渡さないとね♪』

そう言いながら、楽しそうに階段を上がっていく。

〔ガチャ〕

「……」

そこには予想通り雲雀がいた。

『どうも♪ 今日は渡したいものがあって来ました』

「渡したいもの? 僕にかい?」

『そうですよ…………これです、どうぞ』

そう言い、招待状を渡す。

「……?」

『明日、僕の家で待っているよ♪』

「わぉ、君の家に招待かい? 珍しいね」

少し驚いているような顔をしながら言う。

すぐに、戦えるのだろうと、期待を含んでいるような笑みも浮かべた。

『……今日はそれを渡すためにココに来たんで、さようなら♪』

そう言い、薫たちは帰っていく。

 

 

「……本当に、やるんだな」

帰り道、和がポツリと言う。

『当然だよ……準備も整ったしね♪』

「準備?」

『そう、準備』

「そうなんだ……?」

正直、和には何の準備か分からずにいた。

だが、教えてくれそうな感じでもなかったので、和は何も聞かなかった。

 

 

〔薫たちの家〕

もう、みんなが眠った頃、薫だけは起きていた。

そして、あるところに向かう。

 

 

『……』

〔パチッ〕

その場所についてから、まず電気を点ける。

今、薫が居るところは、地下室。

明日、決着をつけようとしている場所だ。

『……』

黙ったまま、周りを見渡す。

そして、携帯を取り出し、あるところに電話を掛ける。

 

 

「……ん? ……何で明かりが……」

そこにたまたま起きた和が降りてくる。

「!?」

薫が見えたので、思わず隠れる。

運良く、薫は後ろを向いていて気づいていない。

(薫? 何やってんだろう? こんな時間に、こんなところで……)

 

『……』

<プルルル プルルル プルル――もしもし、藤咲です。ただいま、留守になっています。

 ピーという発信音の後に、ご用件をお伝えください 〔ピー〕>

『……お母さん』

 




とりま、安心がほしかった薫。なので、和を試してみましたw
招待なんてのんきなものじゃないよねー。
で、最後の電話は……うん。


最終編集日 2018/01/06
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