悪の復讐劇   作:カオル06

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…良いタイトルが、思い浮かばなかった………


狂いの後に安心感

病室のあるほうから、何かが割れる音がした。

「「「!?」」」

みんな、いっせいに病室に向かう。

その中でも速かったのは、やはり、和とXANXUSだった。

 

 

 

〔病室〕

〔バンッ!〕

病室のドアを勢いよく開ける。

花瓶が割れている。

そこには、薫が立っていて、その破片で、手首辺りを切っている姿が見えた。

切れたところから、血が溢れ出す。

薫は入ってきた人達の方向を見ることなく、ただ流れ出す血を見つめている。

痛がるでもなく、ただただ黙って見つめていた。

少しの間、誰も動けずにいた。

だが、ハッと我に返り、急いで薫を止める和。

「薫! 落ち着け!」

『離せ!!』

和の言葉も聞かずに、ただ『離せ』と叫んでいる薫。

その目は普通ではない。気が狂っている。混乱している。

「何してるんだ?! せっかく、助かったのに!!」

『僕は死にたかった!! 助けてなんてほしくなかった!!』

「何言ってるんだよ?!」

『誰でも良いから、僕を殺せ!』

和を突き飛ばしながら叫ぶように言う。

悲痛そうな声だった。

誰もそんなことは望まない。もちろん薫自身も。

「そんなことできるわけないだろ!?」

『チッ』

舌打ちをすると、また、破片を手に持ち、また腕を切る。

「やめろ!!」

『止めるな!! 誰も殺したくないんだ……犠牲は僕一人で良いんだよ!!』

その言葉で、みんな何も言えなくなる。

茜の心理と薫が混ざっているような言葉と行動。

完全に混乱しているのだ。

こんなに取り乱した薫を見るのは皆初めてのことだった。

どうすれば良いのか、どれが正解なのか悩む。

そんな中――

「いい加減にしやがれ!!」

薫の持っていた破片を飛ばし、XANXUSが、そう叫び薫を抱きしめた。

『!!』

驚いたように目を見開く。

さきほどまで騒いでいたとは思えないほど静かになり、動きが止まった。

「てめぇが死ななくても……全員生きている……」

薫を離しながら言う。

そして、薫と向かい合う。

『……』

何も言わずに、黙ってXANXUSを見ている薫。

いままでボンゴレを前にしていた時の薫の表情はなかった。

泣き出しそうな、歳相応に見えるその表情は薫ではなく、茜のものだ。

「安心しやがれ……誰も死なねぇ」

『……うん』

頷きながらそう呟く。

そして、和に近づき、手を差し伸べる薫。

「……?」

『突き飛ばしてごめん……』

そう言いながら、和の手を引き、和を立ち上がらせる。

「いや、大丈夫だ」

『そっか……』

そう言うと、握っていた手を離す。

「……」

和は何も言えなかった。

本当は腕をつかんで止めたかったが出来なかった。

今薫をつなぎとめるのは自分ではない気がしたからだ。

そう思いうつむく。

『……和、後で僕の部屋に来てくれる? 話したいことがあるから』

「え? うん、分かった」

急に薫にそう言われ、不思議そうにしながらもそう返事した。

 

『……ところで、どうしてヴァリアーのみんながココに?』

和の返事を聞いて、少し微笑んでからヴァリアーを見て言う。

「姫が心配だったからだし♪」

『僕が?』

「そうですよー、自殺しようとした人を置いておくわけにもいかないですしー」

『……ごめん』

「謝るなぁ! 無事だっただけで、十分だぁ!!」

『ありがと』

そう言い、笑う薫。

その笑みに、みんな少し驚いた。

その笑みには、敵意を感じられなかったからだ。

先ほど同様、そこにはとても懐かしい茜がいたのだった。

 

 

 

〔薫の部屋〕

「薫? 話しって何?」

言われたとおり、薫の部屋に来た和。

『まぁ、そこに座りなよ…………眠っている間、また、あの場所に行った』

和が座ったのを見てから、話し出す。

「あの場所って……起きた……薫になった日に言ってた?」

『うん……それで、また会ったんだ。今度は二人』

「二人?」

不思議そうな顔をする。

『そう。男の人と、女の人……その人たち、誰だか分かったよ』

「誰?!」

思わず身を乗り出し聞く。

『僕の……お父さんと、お母さんだったよ』

「えっ? 死んだっていう……あの、スクリーンにも映ってた?」

『うん』

まっすぐ和を見て言う。

それを見れば、嘘ではないと分かる。

「そうか……それで、何か言ってたのか?」

『……人を殺めてはダメ……でも、あなたも生きるのよ。みんな幸せに……

 だから、復讐はもうやめなさい……って』

「ちょ、ちょっと待って」

話している途中で、和がとめる。

「確か、最初、君次第って言われたんだよな? 何でとめるんだ?」

『あの時、最初に会った人はお母さんだった。

 こんな事になるとは思わなかったって言ってた。

 二人ともとても悲しそうだった。仕方ないよね、僕がこんな風になったんだから』

「でも、それは!!」

和が反論しようと口を開くが、薫はそれを手で止める。

口を閉ざした和を見て、薫はもう一度口を開く。

『よく考えればわかることだった。

 お父さんもお母さんもそんなことをする人じゃない。とても優しい人だったのだから。

 でも、あの時は気が動転していて誰かもわからなくて、そのせいで変に解釈したんだ。

 でもね、ちゃんと許してくれたよ。ちゃんと謝ったんだ。

 すごく嬉しそうに二人とも笑ってくれた。僕も……嬉しかった。

 ……僕はもう、この力を無駄にはしたくない。二人の望んだとおり、守るためにつかうよ』

そこまで言って薫は綺麗に笑った。

その笑顔を見て和も安心したように笑った。

「なるほど……さっき、それを思い出したのか?」

『うん』

「そっか……よかったな」

納得したように頷く。

 

『……あと、和のこと、恨んだりしてないから』

「え?」

『あの時は、気が狂っていただけ……裏切られたとは思ってない……むしろ感謝してる』

あの時というのは、ツナに切りかかろうとしたとき止めに入ったことだろう。

「あ、ありがとう」

素直に薫に礼を言われ、和は少し照れくさそうにしながらもそう返す。

『まぁ、話はそれだけだから』

「分かった」

そう言い、出て行こうとする。

 

「あ、そうだ」

何かを思い出したようにドアの前で振り返る。

『?』

「この前……家に電話してなかった? お母さんって、呼んで……」

『聞いてたんだ……うん、留守電に向かってだけどね』

それを聞いた和は目を丸くした。

まさかあの会話しているように話していたのが留守電に向かってだったなんて思わなかった。

自分の勘違いで薫を疑ったことを和は後悔した。

「……あと、XANXUSだけど……ずっと、薫の傍に居てくれたから、お礼言っとけよ」

本当は言わないつもりだったが、和なりの罪滅ぼしのつもりでそう言い、部屋から出て行った。

『アイツが……?』

そう呟き、立ち上がる。

そして、部屋から出ると、小走りでXANXUSを探し出す。

 

 

 

『あ……ざ……XANXUS!』

見つけると、立ち止まり、少し遠くから思い切って名前を呼ぶ。

「……」

黙ったまま薫のほうを向く。

『えっと……ずっと、傍に居てくれて……ありがとう』

素直にお礼を言う薫。

顔が熱くなるのが自分でもわかった。

今まで、彼らの前でどうやって表情を作っていたのかさえ思い出せない。

だが、そんなことは気にせずしっかりと目線をあわせる。

「たいした事じゃねぇ……気にするな」

それだけ言い、背を向け歩き出す。

『あ……嬉しかった!!』

 




XANXUSキャラ崩壊…?でも今更だから気にしない!!
なんか……薫の言う〝あの場所〟の説明がゴチャゴチャwww
あの場所はこの小説の序章で薫がいた場所です。
でも、そこは文才がなさすぎる所為だから諦めた!!
とりま、XANXUSのおかげでハッと目覚めた(?)薫ですwww
今回の話、特に意味が分からなかった……皆様、すみません。
でも、きっと誰も見ていないだろうから気にしない!!


最終編集日 2018/01/28
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