『別に?』
「そっかぁ、じゃぁ、早速だけどぉ……」
ポケットの中から、カッターを取り出す。
『……やっぱり、方法は同じ……か』
ポケットに手を入れてからそう言う。
「当たり前よぉ……同じ手で、また、お前は嫌われるのよ」
笑いながら言う。
『へぇ……ツナたちは2度も、同じ手に引っかかるの?』
「えぇ、絶対桃の事を信じるワァ♪」
『絶対……ね』
「だってぇ、ツナたち、桃の事、すごく信じているしぃ……
本当にみんなバカよねぇ……茜ちゃんも、無実なのにねぇ?」
『……フッ、じゃぁ、お前は、ツナたちのこと……信じている?』
不敵な笑みを浮かべて、聞く。
「はぁ? あんな奴ら信じているわけ無いじゃない」
ありえない。そう言いたげな表情をしながら、かなり、笑いながら言う。
「ただ、桃の事、信じてくれるからぁ、利用しているだけぇ」
『……あっそ。じゃぁ、早くやれば? 信じるかどうか、試してよ』
挑発するように、そう言う。
あくまで笑顔で。
その瞳に、しっかりと目の前にいる桃をとらえて。
薫の言葉、表情に、顔を歪める桃。
「……チッ、相変わらず、うざいな……言われなくても、やるわよ……後悔しなさい」
そう言い、自分の腕を浅く切る。
(バカだ……さっきの話で、全部、自分で真実を言うんだからね)
内心あざ笑う薫。
そんな薫に桃は気づかない。
自分自身の勝ちでも確信しているかのように、醜く笑っている。
「これで、貴方もおしまいねぇ……」
そう言ってから――
「キャァァァァァァ!!」
思い切り叫んだ。
しばらく、すると――
〔バンッ〕
ドアが荒々しく開けられる。
「どうした!?」
真っ先に入ってきたのは、もちろんツナ。
「なにが、あった!?」
「大丈夫か!?」
その後に続いて、獄寺、山本と、クラスの人たちが、次々に入ってくる。
「ツナァ……」
桃は、ツナにしがみつく。
「なにが、あったんだ?」
「桃、茜ちゃんとは違うって言うからぁ……それ、信じたのに。
薫ちゃんと仲良くしたいなって握手しようとしたら、腕、切られたの……」
そう言って、腕をみせる。
「本当だ……血まで、出ているし……大丈夫か?」
血は本当に少ししか、出ていない。
(……目、大丈夫か? 眼科行けよ)
目の前で行なわれる茶番を見ながらそう思う薫。
「チッ……また、腕、切りやがったな!?」
一番はじめに、薫に向かって言ったのは、獄寺。
『さぁね……僕は何もしてないよ?』
こうなることが分かっていたのか、特に焦った様子を見せない薫。
ただただ、冷静に事実を受け止めているような、無表情。
「だったら、コレはどうやって、言い訳するんだ?」
『自分でやった……と、でも言っておこうか?』
「ふざけるな! 今すぐ、桃たんに謝れ!」
怒って、叫ぶツナ。
周りも、そうだそうだ、と叫ぶ生徒たち。
『僕に関係ないし』
興味なさげにそう言う薫に、ツナは眉をひそめながら口を開く。
「痛い目、見ないと分からないのか?」
『痛い目?』
「ツナァ、今日はいいよぉ……早く帰りたいなぁ……」
「……そうだな」
「ったく、桃に感謝しろよ!」
「ここに居たら、腐るのな」
そう言って、生徒達は帰っていった。
『……ハァ』
また、ポケット探りながら、薫は、ため息を吐いて、その場に座り込む。
『和、もう、いいよ』
「いいのか?」
『何が? ……あぁ、あいつらの事? 別に、いいんじゃない?』
興味無い、と言うように、そう答える。
「……」
『結局……変わらないね』
次の瞬間、悲しそうな顔をしながら、そう呟くように言う。
『ハァ、僕もバカだなぁ……もしかしたらって、思ったりして…………ありえないのに』
「…………」
そんな薫に何も言わず、ただ、傍に座り薫の頭をなでる和。
薫も、何か返答を望んでいたわけではなかったので、それで良かった。
長い沈黙が流れる。
しばらく、すると……
〔ガチャ〕
誰かが、入ってくる。
その、人物は――
「あの……」
そこにいたのは、笹川 京子――笹川 了平の妹。
「!!」
――今の弱っている薫を見せるわけには行かない。
和はそう思いつつ、相手から姿が見えぬよう、薫の前に立つ。
その思いをすぐに察した薫も、気持ちを切り替える。
「あ、私は……何もしないよ」
和のそんな行動に、焦ったようにそう言う京子。
本当に敵意はないように感じられる。
戦闘面としては警戒していないためか、未だに座り込んだままの薫。
京子の姿を見ようと、前に立っている和の足を軽く叩く。
それに気づいた和はすぐに横にずれ、薫の横に座る。
座る、といっても、すぐに立ち上がれるように跪くような体勢をとっているが。
『……』
薫は黙ったまま、京子を見ている。
まるで、本心を見ようとしているような、冷たい目で。
「あの……大丈夫?」
『……は?』
思わず、間抜けな声をだす薫。
心配されるとは思っていなかったのだろう。
そんな薫を見てから、京子は少しだけ戸惑ったような表情を見せ口を開く。
「実は――」
京子の話によると……
茜が死んだと、知った後、桃に呼び出され、どうやらさっきの薫と同じ方法で、
今度は京子もいじめられるようになったらしい。
そのため、桃の本性も、茜は悪くないと、いう真実を知っている。
そんな内容の話だった。
「だから、安心して……私は味方だから」
あまり反応を示さない薫に、少し怯えたように言う。
「薫……どうするんだ?」
『……僕には、関係ないね』
しばらく、目を伏せていた薫が、まっすぐと京子を見てそう言った。
何も映さない、まるで、無感情な目で……
まぁ、良くあるパターンですよねーw
実際に起こったら、みんなあんな下手な芝居に騙されるのかな?
にしても、やっぱり、みんなキャラ崩壊する………(´・ω・`)
まぁ、仕方ないか!!←
京子ちゃんは味方ですね。
でも、あまり出ない…と、思う………
最終編集日 2017/12/11