仮面ライダージオウ Comeback! Another Anime   作:通りすがりの天才物理ゲーマー

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日曜は仮面ライダー!


2017:Re.ゼロから始める魔王生活

「ざっとこんなものか?」

 

俺は今、ロズワール邸という場所で雑用係として働いている。

 

何者かが時間を書き換えて歴史を変えたのだろう。ジオウの世界が全くの別世界となっていた。

俺がここで働いているのはこの変わり果てたジオウの世界で俺に与えられた役職らしい。

 

写真以外なら何でも上手くやれる俺は特に問題なく仕事をこなしているが、このナツキスバルという男は苦戦しているようだ。

 

こいつもまた別世界から来たらしい。行動が他のやつらよりもいろいろと不自然な箇所があったから簡単に判断できた。

 

「バルス、それをここに運びなさい。」

 

「へいへいわかっt...うわっ!?」

 

「ほらよ。」

 

スバルが転けて皿を落としそうになったが全て拾い、割れることはなかった。

 

「ありがてぇ士。」

 

「ツカサはなんだってできるのにスバルといったら...」

 

「いや、士がおかしいだけだからな!?」

 

スバルが俺をおかしい人認定してくるが、ここは軽くスルーする。

 

「ツカサ。あなたは一旦休みに入っていいわよ。その分バルスがやるから。」

 

「えぇ!?俺が?」

 

「なに不満?」

 

「いえ滅相もございません!」

 

ピンク色のメイド、ラムにそう言われたのでお言葉に甘えるとする。

 

さて、このまま雑用係をしていてもこの世界は変わらない。

 

おそらく士郷も動き出しているはず。あいつもまたジオウの世界が消えてしまっては困る人間だからな。

 

おっと。部屋に着いたな。

バカみたいに広いからか部屋はたくさんあるらしく、俺はその中の一つを借りている状態。

 

ベットに腰かけて、これからについて考えようとするか。

 

そう思ってドアを開けるとそこには俺の部屋は無く、洞窟の中のような場所で、明らかに人間とは違う容姿の生き物がいた。

 

『イィーエムゥーティー...』

 

「アナザーライダー?いやこんなライダーはいない。士郷が前に言っていたアナザーアニメとやらか。」

 

もしかしたらとは思っていたが、やはりアニメに関することか。

となると士郷が関わるのは必然だな。

 

『エミリアタァーン...!』

 

こいつをここから出すのはやばそうだ。そう思いこのアナザーアニメに蹴りを入れる。

 

そして腰にネオディケイドライバーを装着する。

 

マゼンタのバックルからベルトが現れ腰を一周する。そしてライドブッカーから一枚のカードを取り出す。

 

「変身」

 

-KAMEN RIDE DECADE-

 

俺の周辺に九つの残像が現れ、それが俺に重なる。

 

そして頭上から黒い板の様なものが顔に刺さり、灰色だった部分がマゼンタに変わる。

 

「さてと、戦ってみるか。」

 

ライドブッカーを剣モードにしてアナザーアニメを切り裂く。

アタックライド・スラッシュにより一回でいくつもの斬撃が相手に当たっていく。

 

一回で数回分。お得だろう?

 

『イイイイイー!』

 

「お前、ショッカーなのか?」

 

まるでショッカー戦闘員のような声を出すから、こいつの正体もしかして...

なわけないか。

 

となど思っていると、アナザーアニメが自分を含めて黒い霧を発生させた。

 

それで逃げようという魂胆か?だがその程度では俺から逃れられない。

 

-FORM RAIDE KUUGA PEGASUS-

 

正直言うとクウガにならなくても当てることはできるが、ここはあいつが作り出した空間。

万が一外して罠でも発動したら嫌だからな。念には念を、だ。

 

クウガ・ペガサスフォームで数倍に上がった聴覚であいつの足音を聞く。

 

カタカタ...カタカタ...

 

「そこだ!」

 

俺は狙いを定めてある場所にペガサスボウガンの弾丸を飛ばす。

 

見事命中し、戦いが終えると思ったその時だった。

 

『ハッ!!』

 

「なに!?」

 

黒い霧のなかから何かが飛び出してきた。

聴覚だけではなく視力も上がっているのでなんとか避けられたが...

 

ディケイドに一度戻り、新たに現れた敵と向き合う。

 

徐々に霧が晴れて、そいつの姿が明らかになっていく。

 

『ラインハルトォ...』

 

全身が白く赤髪で顔が分かりやすく言うならアナザーブレイドのような顔だ。

 

『悪いがこれ以上はやらせない』

 

「ほう話せるのか。これは驚いた。」

 

『君が驚くのは構わない。だが今はこのスバルを倒されては困るんだ。どうかここはお互い無かったことにしないかい?』

 

ほう。そっちからそんな提案がくるとは。

俺としてはこのまま戦ってもいいが...

 

『おっと...もう時間がない。スバル、行くよ』

 

『イーエムティー...』

 

「まてっ!」

 

光並みのスピードで消えた二人のアナザーアニメ。なんとか目では追えたが体が追い付けなかった。

今からカブトやファイズにカメンライドしてももう姿は見えないので追い付けないだろう。

残念ながらここで終わりのようだ。

 

ディケイドの変身を解き、部屋から出るとするか。もう一回扉を閉めて開ければもとに戻るだろ。

俺の予想通り、部屋は元通りになり、当初の目的だったベットに腰をかけることに成功した。

 

どうやら士郷が魔王を連れてこのロズワール邸に来たようだ。

士郷はこの状況からどう動くのだろうか?少し楽しみだ。


灰色のオーロラを通じてロズワール邸にたどり着いた士郷とソウゴ。

 

ソウゴはここの責任者に話を聞くことを提案するが、今やっていることは不法侵入なので面倒ごとは避けたいと士郷に意見を却下される。

 

責任者であるロズワールに見つからないようにナツキスバルにコンタクトを取るため、周囲を警戒しながら屋敷を歩きまわる2人。

 

「ここにもいないとなるとキッチンか?」

 

「でもそこって見つかっちゃいけない人もいるんだよね?」

 

「ああ。ナツキスバル自体は俺たちの事情を話しても分かってくれるだろうがほかの奴らはそうはならないだろう。」

 

「ナツキスバルって人は俺たちの事情を分かるってそれはなぜ?」

 

「あいつもまた別の世界から来た人間だからだ。彼の場合は俺たちとは違って自分からこの世界に来ていないが。まぁそういう経緯があるから別世界から来たなんてこと言っていれば勝手に良い方に解釈するだろ」

 

「人の屋敷で何をしているのかーなー?」

 

2人に声をかけたのはロズワールだった。

 

「おっとまずい見つかってしまった。逃げましょうね〜」

 

「え!?ちょっとまって!」

 

「逃すと思ってるのか〜な?」

 

ロズワールが魔法を放つ準備をする。

 

だがそれが放たれる前に灰色のオーロラで2人は姿を消した。

 

 

「危ない危ない」

 

灰色のオーロラが繋がっていた先はロズワール邸に行く前にいた宿の部屋。

 

「残念ながらナツキスバルには出会えなかったな」

 

「そうだね。で、これからどうするの?そのアナザーアニメ?がいるかわからないじゃないか」

 

「それなら提案がある」

 

士郷は部屋のドアを開ける。

 

「この宿にいる人に聞けばいい。最近変なことが起こってないか、時間がなかったか、ってね」

 

士郷は部屋から出て階段を降り始めた。

 

ソウゴも少し遅れて士郷について行く。

 

ソウゴが一階についた頃には既に宿の店主と会話している士郷がいた。

 

「変なことっていうか最近起こっている時間ならあるぞ。」

 

「それは?」

 

「ここら周辺で奇妙なモンスターが二体現れては暴れているらしい。」

 

「モンスター?」

 

「そうだ。片方は黒と白の模様が入った体につり上がった目。もう片方は全身が白く赤髪で剣を使うらしい」

 

「全身が白く赤髪で剣を使う...もしかして....」

 

「お、少年、なんか知ってるのか?」

 

「そいつの名前はわかるか?」

 

「いや名前まではわからねぇが...目がつり上がっている方は『イーエムティー』という訳の分からない言葉を喋っていたというのは聞いているな」

 

「イーエムティー?なるほど、あれで間違いない...」

 

「ありがとう情報提供助かった。これはお礼だ。受かってくれ」

 

士郷は店主に何かが入っている袋を渡した。

 

それを受けとり中身を見た店主は驚いていたがそれを無視してソウゴに話しかける。

 

「いくぞソウゴ。有意義な情報を手に入れた」

 

「そのアナザーアニメの存在がわかったの?」

 

「まぁな。」

 

2人は宿から出る。

そして人通りの少ない場所へ移動すると、なにやら騒がしいことに気づく。

 

その方向へ行くと兵士とその他の人々が慌ただしく走っていた。

 

なにが起こったのか近くを走っていた人に聞く。

 

「何があった?」

 

「ロズワール邸に化け物があああ!!!」

 

「士郷、これってもしかして...」

 

「アナザーアニメだろう。行くぞ!」

 

先ほどとは違い人通りの少ない場所すらも逃げる人で埋まっていた。

やむを得ないのでその場で灰色のオーロラをだしその中へ入っていった。


アナザーアニメが去ってしばらく時間が経った。

 

どうやら士郷達はロズワールに見つかってここを去ったらしい。

 

正直いうとそれは少し困った。なにせアナザーアニメに詳しいのは士郷だからな。

俺からあいつらに会いに行くか?そう思っていた時、突然ロズワール邸全体が揺れた。

 

地震にしては揺れが短すぎる。となるとこれはさっきのアナザーアニメか別の誰かがやったか...

 

いつでも戦闘ができるようにネオディケイドライバーを腰に装着して部屋を出る。

 

部屋を出てみるとそこは扉が倒れていたり、壁が破壊されていたりと悲惨な状態だった。

 

その光景を一枚写真に撮ると、空いた壁がら飛び降りる。

 

最大限体にかかる負担を軽減して着地すると、そこでは白髪の女、エミリアが俺とちょっと前に戦ったアナザーアニメに襲われていた。

 

『イーエムティー...!』

 

「やめて...苦しい...」

 

さっさと助けてやるか...

 

「変身」

 

KAMEN RIDE DECADE

 

俺はディケイドに変身し、エミリアを襲っているアナザーアニメをライドブッカーから出る光弾で撃とうと狙いを定める。

 

引き金を引いた瞬間、何かに吹き飛ばされた。

 

『君の相手はこの僕だ。』

 

「ほう、誰かと思えばさっきの赤髪か。だが今お前に構っている暇は無い。あの女があぶないんでな。」

 

『そうかい。でも僕にとっては今の状況は好ましいからね。君の邪魔をさせてもらうよ!』

 

どうやら通してはくれないようだ。今からこいつの相手をしていてはエミリアは死んでしまう。何をしているんだ他の奴らは!あの双子メイドやロズワールは戦えるはずだろ!

 

『ライダータイム!』

『仮面ライダー!ジオウ!』

 

この音声は...


再びロズワール邸にやってきたソウゴと士郷。

 

2人がたどり着いた場所には黒髪の男が倒れていた。

 

士郷は容赦なくその男を叩き起こす。

 

「ん〜なんだ?」

 

「お前ナツキスバルだろ。起きろ」

 

「なんで俺の名前を!?」

 

「今はどうでもいい。お前ソウゴが持っているようなやつ持ってないか?」

 

ソウゴがライドウォッチを見せる。

するとスバルはポケットから黒と灰色のライドウォッチを取り出した。

 

「これか?」

 

「そうだ。助かる。ほらソウゴ」

 

「おっとと。」

 

ソウゴがスバルに話しかける。

 

「ねぇ怪物が現れたって聞いたんだけど何か知ってる?」

 

「そうだった!!怪物が暴れているんだった!!」

 

「どこにいるかわかる?」

 

「もしかして救援か!?だったら一緒に戦ってくれ!俺はエミリアたんを救いたいんだ!頼む!」

 

「エミリアたんって人が誰かわからないけど俺たちはそもそもそのつもりで来たから、ね?士郷」

 

「うむ」

 

スバルは立ち上がってアナザーアニメがある場所へ歩き出す。

 

すると白と黒のアナザーアニメに首を絞められている白髪の少女がいた。

 

「エミリアたん!!」

 

「その子を離せ!変身!」

 

『ライダータイム!』

『仮面ライダー!ジオウ!』

 

ジオウに変身したソウゴは少女からアナザーアニメを離す。

 

「逃げて!士郷、その2人をよろしく!」

 

「わかった」

 

士郷はスバルと白髪の少女を連れてこの場を去る。

 

『イーエムティー!?』

 

「噂の怪物というのはお前達か!アナザーアニメ!」

 

『ジカンギレード!ケン!』

 

ジオウはジカンギレードでアナザーアニメを切り裂く。

 

戦闘能力は低いのか一方的に攻撃を受けるアナザーアニメ。

 

「魔王!避けろ!」

 

「え?うわっ!」

 

もう一体のアナザーアニメに妨害されるジオウ。

 

転がった先にはマゼンタ色の仮面ライダーが立っていた。

 

「あんたは門矢士!」

 

「まさかまだ存在しているとはな。世界が改変されたからてっきり魔王も消えていると思っていたのだが...」

 

『はあっ!』

 

「今は力を貸して!門矢士!」

 

「最初からそのつもりだ」

 

ジオウはグランドジオウライドウォッチを取り出す。

起動させようとするがウォッチからは反応がなかった。

 

「あれ!?なんで反応しないの!?」

 

「だったら別のやつ使え!ハッ!」

 

ディケイドと赤髪のアナザーアニメがお互いに剣を交える。

 

お互いの戦闘能力はほぼ互角で、若干ディケイドが優勢といったところか。

 

ジオウはグランドジオウは諦め、もう片方のアナザーアニメを相手するために少し大きめの虹色のライドウォッチを起動させる。

 

『アニメフェスティバル!』

 

そのままウォッチを左のスロットにセットして、ベルトを一回転させる。

 

『アニメタイム!』

 

ジオウの周辺に九つのエネルギー体が現れた後、先程貰ったライドウォッチも輝きだし灰色のエネルギー体となって合計10個のエネルギーがジオウに吸収される。

 

『雑菌排除~!恐怖のデスゲーム!出会いを求め~最強のアンデッド!聖杯戦争~!カードをキャプター!最高の二人!魔法少女!素晴らしい世界を祝福せよ!』

『仮面ライダー!ジオウ!』『アニメフェスティバル!』

 

ジオウは虹色に輝くボディを持つ形態、ジオウアニメフェスティバルへ変身した。

 

「なんかこの力...知ってる気がする!」

 

『キリト!』

 

ジオウは『ソードアート・オンライン』の主人公、キリトが使っていた剣、『アリシュデータ』と『ダークリパルサー』を装備する。

 

ジオウはアナザーアニメを二つの剣で攻撃する。その剣さばきはまるでキリトの様だった。

 

「はああああ!!」

 

二つの刃を輝かせ、それを斬撃としてアナザーアニメに向けて飛ばす。

 

『ベル!』

 

ジオウの前に扉が現れるとそこから白髪で赤眼の少年、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の主人公『ベル』が現れた。

 

「ファイアボルト!!」

 

ベルの手から稲妻のような爆炎が飛ぶ。

 

それはアナザーアニメに直撃し、大ダメージを受けていた。

 

「でやぁ!」

 

ディケイドも赤髪のアナザーアニメに徐々にダメージを与えていた。

 

「これで終わりだ。」

 

ディケイドはライドブッカーから一枚のカードを取り出し、バックルに装填する。

FINAL ATTACK RIDE D D D DECADE

 

ジオウもジクウドライバーにセットしているウォッチのボタンを押す。

『フィニッシュタイム!』

『フェスティバル!』

 

『ナインズ!』『タイムブレーク!』

 

ディケイドの前には赤髪のアナザーアニメに向けてホログラム状のカードが並ぶ。

ディケイドは飛び上がりそのカードの列を潜り抜けていく。

 

ディケイドの必殺技、『ディメンションキック』は赤髪のアナザーアニメを爆発させた。

 

ジオウも右足に虹色のエネルギーを貯め、飛び上がりアナザーアニメにキックを放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうやら終わったらしいな」

 

二体のアナザーアニメとの戦闘後、灰色のオーロラから士郷が現れた。

 

「そっちは大丈夫だった?」

 

「特に何も起きなかったぞ」

 

「それはよかった」

 

ソウゴはここ以外にも影響が出ていないことを聞いてホッとする。

 

士が士郷に質問する

 

「双子のメイドとピエロみたいなやつはいなかったか?」

 

「レムとラムとロズワールか。あいつらはスバルとエミリアと共に消えていったぞ」

 

「消えた?」

 

「ついさっきな。お前達がアナザースバルとアナザーラインハルトを倒したからじゃないか?」

 

3人の周辺にある物が消えていく。

 

ソウゴはこの現象が何か士郷に問う。

 

「これはあの二体を倒したことにより世界が戻り始めているのだろう」

 

「ということは元に戻るの!?」

 

「さぁな。戻ればいいんだが...」

 

ものがどんどん消えていき、辺りは真っ白な世界になった。

 

そしてジオウの世界が描かれ始める。

 

「おっ!クジゴジ堂だ!」

 

目の前に現れたのはクジゴジ堂だった。

 

クジゴジ堂はジオウの世界の建物。世界は元に戻ったように思えるが...

 

「門矢士。どう思う?」

 

「戻ってないな。たしかにクジゴジ堂が現れたが周りにある建物が元のジオウの世界とかけ離れている。魔王は目の前の建物に意識が向いているせいか気づいていないようだが」

 

士の言う通り、クジゴジ堂の周りはとても現代日本とは思えない建物がたくさん建っていた。

 

それゆえ世界はまだ戻っていないと考える2人。

 

「中に入ろう、2人とも」

 

「そうだな。士郷、話の続きはこの中でだ」

 

「そうだな。ここで立ち話もどうかと思っていた所だ」

 

3人はクジゴジ堂に入っていった。

 




ウォズが不在なためいつものあらすじはありません。
誰か代わりにやってくれないのでしょうか?(笑)

感想はモチベーションの向上につながります!続きが見たいななど思ってくださりましたら感想をくださると嬉しいです!

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