わたしはどこへゆく   作:konoyo

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どうもはじめまして!
始めて書かせてもらいました。
作者ことkonoyoです。
よろしくお願いします。

では早速、本編(プロローグですが)をどうぞ!



プロローグ 先生と私

2021年11月

 

 

目を開けて最初に目に入ったのは見知らぬ真っ白な天井だった。ベッドに横になっていた体を起こして辺りを見渡しても真っ白な世界。しかし、どこを見ても視界が少しぼやけているような感じがする。

 

 

んーーー?ここは夢の中なのだろうか?頬をつねってみても痛くはない。うーーーん……。ホントーに何コレ?

 

 

そんなことを考えながらしばらくしてから、プツン、と言う音が聞こえた気がして周りをキョロキョロしていると

 

 

雪菜(ゆきな)君聞こえるかい?」

 

 

という声が空から降ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───あっ、思い出した。

 

 

 

 

 

♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎

 

 

 

 

 

目を開けて最初に目に入ったのはいつもの見慣れた天井だった。横になっていた体を起こして目覚まし時計のアラームを止める。そこにはAM 04:45 の文字が映し出されて、カーテンを開けてみてもまだ外は薄暗く、街灯がついている。

 

 

そして、11月ともなれば明け方はとても寒く、今更ながら空気の冷たさを感じて、ブルリと身震いしながら、寒いなぁ……。と白い息と共に吐き出した。

 

 

そして、グレーを基調とした寝巻きから、紺色にピンク色のラインの入ったウィンドブレーカーへと着替える。その後、長く伸びた黒髪を1つに束ね、机の上にあるボストン型の黒縁メガネをかけ、しっかりとストレッチをしてから靴を履き、扉を開けて、廊下を右へ左へと曲がりながら進み、玄関から外に出た。

 

 

ゆっくりと息を整えながら、左手首につけている腕時計型携帯端末をチラっと見てAM 05:03 の文字を確認してから、ゆっくりと歩き出す。そして、徐々にペースを上げてから、ジョギングを始めた。

 

 

いつものルートを3周してから部屋に戻り、冷蔵庫からスポーツドリンクとエネルギー補給のためのゼリーを2つ取り出し、スポーツドリンクを一口飲んでからゼリーを2つとも体に入れ込んだ。

 

 

料理?そのようなものは時間の無駄です。する意味がありませんから。別にできないわけではありませんよ?本当ですよ?

 

 

ジョギングの筋肉疲労があまり残らないように、足を重点的にマッサージしていた後、別の部屋にあるシャワー室で少しベタついた体をリフレッシュ。

 

 

今日は休日なので、制服に着替えるわけでもなく、紺色のワイシャツにグレーのスキニーパンツ姿になった。あっ、やっぱ寒いからパーカーも羽織っとこ。確かこの辺に薄いピンクのが………お、あったあった。

 

 

その後、部屋に戻って長い黒髪をしっかりとドライヤーで乾かしてからブラッシングしていたとき、コンコンコンと、扉がノックされたのを聞き、

 

 

はーい、ただいまーと言いながら扉へと向かう、扉を開けると、そこには先生がいた。相変わらず肌は白く、本当に筋肉がついているのだろうか?と疑問になるくらいヒョローっとしている。って、あれ?あと数週間はアーガスの方に行ってるはずじゃなかったっけ?とか考えていると、

 

 

「おはよう、雪菜君。早くに悪いね。」と声をかけられ、

 

「あっ、おはようございます。いえいえ、私は毎日この時間には起きてますから…、先生こそいつも眠りが浅いとはいえ、こんな早くに…、もしかして、徹夜でもされてたのですか?」と返す。

 

「まぁな、少しこれに熱中しすぎてしまった」

 

 

そう言いながら、右手に持っている()()()()を私に渡す。

 

 

「──ッ!!こ、これって…!!まさか、つ、遂にですか!!」

 

「そうだ。これが、()()()()()、試作品第1号だ」

 

 

恐らく真っ白に塗装?されている。まるで、バイクのヘルメットみたいな形をしているこれが、ナーヴギア…!!先生が長年研究を続けてきた仮想現実(バーチャル・リアリティ)を生み出す装置!!あとは中身だけだとか、完成まであと少しとは言っていたけれども、

 

 

「す、凄いです!!先生!!こんなにも早く調整が終わるなんて…!!やはり、先生は天才です!!」

 

「その言葉、ありがたく受け取るよ。だが、全ての調整が終わったわけではないのだよ」

 

「あ、そうだったのですか……。それでは、その最後の調整前にわざわざこちらまでいらっしゃって……、重村教授かそれとも私に何か用があるのですか?」

 

「君の勘はやはり鋭いな。そうだ、君に用があって来たのだよ。君にはこのナーヴギアの最終調整を手伝っ てもらいたいのだ。お願いできるかね?」

 

「えっ!!わ、私なんかでいいんですか!?ほかのアーガスの方とか、それでこそ、神代先生にとかではなくて私でよろしいのでしょうか!?」

 

 

舞い上がりながらもそう尋ねたら、先生は笑いながら

 

 

「そのためにここに来たのだから、そんなに謙遜しなくていいよ。第一に、最初からこれは君に頼もうと思っていたからね。それに、神代君にも事前に手伝ってもらうよう言っておいてあるから大丈夫だ」

 

あとは…、と先生が続けて、

 

「私はこれを使って()()()()()を作ろうと思っているからね。ゲーム好きな君にはうってつけだろう?」

 

 

幼い頃から、先生が《異世界》というものに憧れているという話を神代先生から聞いたことがある。もしかしたら、その()()()()()ってものが先生の言う《異世界》なのかもしれない。そして、そのゲームは是が非でもプレイしてみたい!そんな期待を込めて私は、

 

 

「その()()()()()ってどのようなゲームなのですか!?」と尋ねると、

 

「おお、流石な食いつきようだね……。VRMMORPG───《ソードアート・オンライン》だ」

 

「───!!」

 

 

VRMMORPG……要するに、《仮想大規模オンラインロールプレイングゲーム》と言ったところだろうか……。てことはーー、、、ん?えっ!

 

 

「えっ!ええええええ!!MMORPGを仮想世界で出来るってことですか!?先生!?ホントーですか!?マジですか!?」

 

「お、落ち着きたまえ、雪菜君。まだナーヴギアですら完成している訳ではないのだから、ソードアート・オンラインはまだ先だよ。」

 

「そ、それでも先生ならば遅くとも2年以内にはそのゲームを販売することだってできますよ!」

 

「そう言ってくれるとありがたい。まあ、以前言っておいたかもしれないが、ナーヴギアはいつ発売するかは検討中だが、来年、2022年以内にはSAOの方も発売できたらと思っている。あー、SAOというのはソードアート・オンラインの略だ」

 

ここで、話が逸れたね。と苦笑いを浮かべてから、改めてと続けて、

 

「雪菜君、このナーヴギアの最終調整を手伝ってくれないかな?」

 

「ぜ、是非!!お願いします!!」

 

「それじゃあ、私の研究室で最終調整をするから、一度アーガスの方に行く。私は先に駐車場に停めてある車を玄関前まで連れてくるから、準備をしてから玄関まで来てくれ。」

 

「はい、わかりました」

 

 

私は二つ返事で身を翻し、部屋でカードキーを入れた名札ホルダーやら財布やらと身支度を済ませ……、っと、一応実験用の白衣をバサッと着ておいてっと。髪が邪魔になるかもしれないから、ヘアゴムは手首につけといて、ピンの方は白衣のポケットに挟んで玄関へと向かう。

 

 

それにしても、ナーヴギアのことも重大なことだけど、先生の作るSAOというゲームもとても、すっごく、滅茶苦茶、very気になる……。しかも、来年までに発売ってことはもう作り始めてるってことだよねー。流石、先生って感じしちゃうなぁ………、私も追いつけるかなぁ…?

 

 

そんなことを考えつつも、いつもよりも軽い足取りで廊下をあっという間に進み、玄関を出る。外には、ちょうど車を停めた先生の姿があった。私は助手席に座り、シートベルトをして、それを確認した先生はアクセルを踏み、アーガス本社へと向かった。

 

 

 

 

 

♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎

 

 

 

 

 

アーガス本社に着くまで、私は先生に近況報告をしたり、これから行うナーヴギアの最終調整の説明をしてもらったりという形で過ごした。

 

 

ついでに言っておくと、最近の私の研究内容はAI、いわゆる人工知能と呼ばれるものである。AIにも種類があって………という話はまた別の機会にしておこう。でないと長すぎて聞いてる方が飽きちゃったり、寝ちゃったりしちゃうからね。え、私?話す分には別に大丈夫だよ?

 

 

まぁ、とにかくこの研究は私じゃ先生のようなスピードで進められないから、SAOの発売後しばらくしてからかな…、なんて遠い見通しを立てておきますかね。

 

 

言い忘れていたけど、今日の最終調整は先生が言うには、私が実際にナーヴギアを装着して、仮想世界で自身に違和感がないかとか体調が悪くなったりしないかだとかを調べて、細かい調整をするらしい。

 

 

そのとき、先生はパソコンで調整をしながら仮想世界にいる私に指示を出し、神代先生は現実世界にいる私の様子や心電図やらなんやらをを見て異常がないかチェックするそうだ。

 

 

しばらくして、アーガス本社の駐車場に車を停めて、建物の中へ向かう先生の後をついていく。平日とはいっても、まだ通勤時間よりも早いので人は少ない。

 

 

通り過ぎていく人は今ではまだ子どもの私がいることも、あー、またあの子か程度にしか思ってないだろうが、少し前までは、え?なんでこんなところに子どもが?みたいな感じで沢山の視線を浴びたりもしたっけな。

 

 

奥の方へ進んでいくと目的地に到着した。ここが先生の研究室だ。厳密に言うと他の社員や研究員も使っているので違うかもしれないが、まぁ、あまり変わらないだろう。

 

 

薄暗い部屋をさらにその先へ先生についていくと、先にいたであろう人物がこっちを見て、はぁ、と溜息をつきながら頭を抱えていた。

 

 

「まさかとは思っていたけれど、本当に連れてくるなんて……。今日は平日よ?学校だってあるだろうに……」

 

 

そう言ってまた溜息をついているこの女の人こそが今日の最終調整を手伝ってくださる神代先生だ。やっぱり、こうゆう大人の女性!みたいな人ってかっこいいよね……。憧れちゃうな〜

 

 

でも、学校については本当にすみません……。そして、今日も学校をサボって研究室にこもろうとしてたなんて言えない……。

 

 

出席日数は足りてるし、その分も勉強してるので許してください、と心の中で謝りつつ、おはようございますと挨拶をする。

 

 

その後、神代先生に最近の研究について相談したりしているとパソコンをいじっていた先生から声が聞こえた。

 

 

「それじゃあ、早速だけど最終調整を始めるからそのナーヴギアを頭に被ってくれ。そしたら、顎下(あごした)で固定アームをロックして、シールドを降ろしてくれ」

 

「わかりました」

 

 

やはり、ナーヴギアはヘルメットみたいに頭に被るのか、なんて考えながらメガネを外して言われたとおりに装着してっと

 

 

「終わったら、セットアップステージを始めようか。ナーヴギアから聞こえる音声ガイドに従ってくれ」

 

「わかりました」

 

 

とゆーことだそーですが……、あー、聞こえてきた聞こえてきた。………ん?あー、はいはい。私は女です。まだピッチピチのJCです。中2です、はい。え、何ですか神代先生?こっち睨まないでくださいよ。綺麗な顔が台無しですよ?神代先生だってまだまだ若いじゃないですか。

 

 

……っと、次もまた個人情報入れなきゃダメなのね。三崎(みさき)雪菜(ゆきな)です。生年月日は……───

 

 

と言う風に個人情報が流出してしまうのではないか、と1回は考えてしまうくらい入力した。まぁ、先生が作ったものだし、そこら辺のセキュリティーもしっかりしているのだろう。

 

 

……っと次はなになに?キャリブレーション?とやらを始めるのね。なになに、装着者の体表面感覚を再現するために、手をどれだけ動かしたら自分の体に触れるかの基準値を測ります。だそうです。

 

 

ということで、まずは頭から……と思っていたけれど、ナーヴギア被ってんだった。んー?頭はナーヴギアが測ってくれるのかな?という疑問は後で先生にぶつけるとしてっと。

 

 

首から………足先までねぇ…………まだ成長があまり来てない胸のラインとかいりますかね?いらないですよね?そこら辺はうまく盛ってくださいよ……。別に全くないってわけじゃないけど、同級生のと比べたら……って違う!今はまだ成長があまり来てないだけだから…、きっとそのはずだ。恐らく。多分。相対的に考えれば。

 

 

……ということで、心の中で愚痴りながらもキャリブレーションを終わらせ、その他諸々の設定も済ませた。

 

 

「先生、設定が終わりました」

 

「わかった。それじゃあ早速仮想世界へ完全(フル)ダイブしてみようか。仮想世界(そっち)はまだ真っ白な部屋だから雪菜君の完全(フル)ダイブが完了次第、現実世界(こっち)から指示を出すよ」

 

「わかりました」

 

「それじゃあそこのベッドの上で横になってくれたまえ」

 

 

はい、と返事をして言われたとおりにする。しばらくして、先生がパソコンをいじる音が止まった。

 

 

「準備ができたからこれからナーヴギアの最終調整を始める。雪菜君も準備はいいね?」

 

「はい、大丈夫です。お願いします」

 

「それじゃあ合言葉を口にしてくれ、《リンク・スタート》とね」

 

 

そう言われたので目を閉じて、すぅっと息を吸い込んで、私は唱えた。

 

 

「リンク・スタート!」

 

 

同時に、閉じた(まぶた)の先から届いていた(かす)かな光がシャットアウトされ、暗闇の世界となる。

 

 

その後すぐに、目の前で虹色が弾ける。そして、ナーヴギアのロゴマークが表示されると、その下に視覚接続OKという文字が浮かび上がる。

 

 

次は、聴覚が、そしてその次に体表感覚が……と続いていき、やがて、全ての感覚接続OKだったのか文字がフラッシュすると、また、暗闇の中へと進んでいった。

 

 

 

 

 

♢♦︎♢♦︎♢♦︎

 

 

 

 

 

───ということで、話は冒頭に戻るわけですよ。

 

 

「はい、聞こえますよ先生。しかし、完全(フル)ダイブする前の記憶が少し飛んでしまったみたいで……あっ、でも今完全に思い出したので大丈夫です」

 

 

先程の先生の質問にレスポンスしてもう一度辺りを見渡す。

相変わらず真っ白な世界だが、これが仮想世界と思うとやはりすごい。

 

 

そして、視線を落として自分の体を見てみる。

さっきまで着ていた服装とは違い、これもまた、真っ白なシャツに真っ白なズボンだけである。

 

 

そんなことをしているうちに、また空から声が降ってくる。

 

 

「とりあえずダイブには成功したか……でも、記憶が少し飛んでしまうときたか……あ、気分はどうだい?悪くはないかい?」

 

「はい、体調の方は問題ありません」

 

「そうか、ではこれから───」

 

 

という風に最終調整を進めた。

簡単に最終調整の内容をまとめると

 

・ダイブした後に少し記憶に障害が残ってしまうため、早急に対策する

・運動に関することは特に異常なし

・視力に関しては(私はガチャ目なんだよ…)調整が必要

・そもそも、ダイブするのに少し時間がかかるためダイブするまでの時間を短縮できるかの調整を検討

 

といったところだろうか。

え、略しすぎ?気のせいじゃない?

 

 

ということで、最終調整が終わった後は一応、脳の検査をしてから神代先生の車で私の研究室のある東都工業大学まで送ってもらうこととなった。

 

 

帰ったら先生方にアドバイスももらったから、AI研究をしよう。

よーし、今日は捗るぞー!

 

 

なお、帰るときに登校中の学生を見た神代先生に、遅れてでも学校に行きなさい。あなたはまだ中学生なんだから。と言われたため渋々学校に行った模様……。

 

 

あー、研究したかった……。

 

 

 

 

 

♢♦︎♢♦︎♢♦︎

 

 

 

 

 

2022年11月4日

 

 

私がナーヴギアの最終調整のお手伝いをしていたのも、もう1年前のこと。

 

 

ナーヴギアは2021年内には完成し、今年の5月に発売された。

それからしばらくの間は、パズルや知育、環境系のソフトが発売された。

 

 

最初こそ、完全(フル)ダイブの物珍しさに駆られて盛り上がっていたものの、その後のこれらの周りからの評価は、いまいちなもので、仮想世界なのに狭苦しいだとか言われてきていた。

まぁ、そんなソフトでも私は先生から貰った白いナーヴギアでとことんやり込んでいるんですけどね……。

 

 

まぁ、それは置いといて、そんな時に現れたのが先生が中心となって開発した《ソードアート・オンライン》だ(長いからSAOと略そう)。

 

 

(ここだけの話だが、ファンタジーにはやっぱ魔法は必要でしょ!?という意見があっちこっちから来たらしいが、先生は魔法なしの世界を黙々と創っていた)

 

 

そして、アーガスはSAOを11月にサービス開始すること、そして、8月から10月までは抽選で当たった人のみであるがβテストを実施することを発表したのだ。

 

 

ちなみに、私は先生からβテストを誘われたが、これに関しては先生に甘えずにフェアに行こうと思い抽選に参加した。結果としては落ちてしまったが、後悔はしてない……。やっぱ、悔しいけど。

 

 

でも、その間に私だって先生に負けないように頑張ってはいる。AI研究も後は時間をかけていけばいい段階まで進み、春からは都内屈指の工業高校への推薦入学が決まっている。

 

 

ということで、今は先日手に入れたSAOのキャラメイクをしている。

まだ、サービス開始は明後日だが、より早く楽しむために、かれこれ3時間ほどずっと仮想世界の暗闇の中でキャラメイクをしている。

 

 

それにしても、 SAO(これ)ってホントにすごい人気だね。夜中に並ぶためにしっかりと(学校をサボって)昼寝しておいてよかったよ、ホントに。

 

 

そうして、あと2時間ほどかけてキャラメイクは終わりを迎えた。

うん、いい感じに可愛くできた。我ながら完璧だね。

 

 

 

 

 

♢♦︎♢♦︎♢♦︎

 

 

 

 

 

2022年11月6日

 

 

遂にこのときがキターーーーーー!!!!

 

 

そう、今日こそ SAOの正式サービス開始日!!

楽しみすぎて夜も眠れなかったよ!!

 

 

昨日は先生がすごい慌ただしく研究室を行き来していたので、お手伝いをしたけどなんだったんだろう?

やっぱり、SAOの正式サービス開始前だったからかな?

 

 

そのときに先生は、雪菜君がいればアインクラッド(SAOの舞台)の攻略も早いかもしれないな。と褒めてくれた?ので少し嬉しかった。

本当は研究の方も褒めて欲しいんだけどね。

 

 

まぁ、それは置いといて、私の部屋の準備もしないと。寒くなってきたから風邪ひかないように暖房と加湿器をつけてっと……、うん、完璧!

 

 

もうそろそろ時間だな。んー、先生に電話しようかな。今からダイブしますって。

 

 

 

 

「──────おかけになった電話番号は───」

 

 

あー、やっぱ忙しいから出られないか。まぁ、せめて留守電にメッセージ入れておくか。

 

 

留守電にメッセージを入れたあと、スマホを机の上に置いてベットに横たわる。

神代先生は修士論文がどうとか言ってたから電話はかけないよ。そこんところは、私だってちゃんとしてる。

 

 

そして、初号機である白いナーヴギアを被って、固定し、シールドを降ろす。

 

 

それじゃあ、時間にもなったし行きますかね。

あー、なんかすごい緊張してきた。心臓バックバクだね。

そして、息を整えてから私は唱えた。

 

 

「リンク・スタート!」

 

 

 

 

 

こうして、私こと三崎雪菜はプレイヤーネーム《ミーナ》として浮遊城(ふゆうじょう)アインクラッドでの冒険が始まるのであった。

 

 

 

 

このときは、まだ私たちは知らなかった。

 

後に、《SAO事件》として名を残す大事件に巻き込まれるということを……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、《ミーナ》ってのは私の名前のもじりだからね?変な名前とか言わないで?

 

 

 

 

 

♢♦︎♢♦︎♢♦︎

 

 

 

 

 

「───あー、忙しいときにすみません。私今からSAOにダイブしますね。先生の創った世界が楽しみで仕方がありません!何時間かしたら戻りますので、そのときに感想を言わせていただきますね。あと、先生の時間が合えばまた一緒にゲームしたいです!あ、本当に忙しいときにすみません!失礼します!」

 

 

私はつい先程に入ってた留守電のメッセージを聞いてから携帯電話を研究室の机に置いて、外の駐車場へ向かう。

 

 

車に乗り込み、カーナビを履歴から設定してアクセルを踏む。

 

 

信号待ちをしているときに思い起こすのはさっきの(めい)からの留守電のメッセージ。

彼女は私の姉の娘であり、教え子でもある。

 

 

昔は叔父(おじ)さんと呼んでくれていたが、最近は先生と呼ばれることが多くなってきたな。なんてことを考えながら、青となった信号を見て再びアクセルを踏む。

 

 

2時間ほどかけてたどり着いたのは長野の山奥にある山荘。

扉を開けベッドに座り、事前に持ち込んでいた点滴を腕に刺す。腕時計を見てもうそろそろだと思い、ナーヴギアをセットする。

 

 

心残りがあるとすれば、神代君と雪菜君か。

2人には悪いことをしたなと思う心はまだ残っているようだ。

特に雪菜君は……。

 

 

そんな、少しの迷いを今一度断ち切り、そっと口にした。

 

 

「リンク・スタート」




ここまでお読みいただきありがとうございます!
ここから先の本編はプロローグよりも短めで投稿する予定(予定だよ?わからないから)です。

誤字、脱字等ありましたらご報告ください!

評価、感想の方も何卒よろしくお願いします!
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