『目を覚ましたまえ。さてさて、突然だが君には転生してもらう…なんてありきたりすぎるかな』
真っ白く、壁も道も、何もわからない広い空間。
目の前に光を放つ球体が浮かんでいるだけだ。
あぁ、確かに一部の二次創作では様式美だろう。にしてもやけにはっきりとした夢だな。
『まぁ、いいや。話を続けよう。君にはこれから異常事態を解決するためにある存在に転生してもらう』
世界とかではなく?
『存在だ。君にはある人物として生きてもらい、その死後、特殊な存在となり働いてもらう』
お断りしたいんですが、社畜の雰囲気がプンプンと。
『拒否権はないよ。それとも変にその自我を持ったまま永久にここにいるかい?□□□□くん?』
今、目の前のこいつは何を言った?名前?いや、俺の名前は………何だ?
いや、俺は何なんだ。俺ということが自分を指してるのはわかる。けど、それ以外の自分に関することが何もわからない。
『もう君の魂は、記憶の磨耗が大分進んでる。その不安定なままが続けば直に精神がイカれるだろうね』
………。夢ではないんだな。
『あぁ、現実だ。なに、大丈夫だとも。ちょっと苦労するかもしれないが、努力次第では何とでもなるだろう…多分』
おい最後。
『まず、君にはある人物としての生を全うしてもらい、その後最初の指令として君が倒すべき異常を潰してもらう。もっとも君を送ることで別のイレギュラーが起こることも考えられる』
はっきりとはわからないんだな。
『まぁ、そこは勘弁してくれ。こういった仕事は私の担当ではない。特例だ。君にも特例として、イレギュラーとも戦えるような力を授ける。活かせるかは君次第だ』
仕方ない。拒否権はないとのことだし、やるしかないだろう。ここにいるよりは良さそうだ。
ただ、その転生先の名前とかは教えてくれ。わざわざ指名するような存在なんだから有名なんだろう?
『構わないが…言ったところで何もわからないとは思うがね。□□□□□、いや、正式には□□□□□□のほうがいいのかな。名字まで含めると…いや、その様子を見れば不要のようだな』
うん、わからぬ。聞いたことはあるような、けど何かは全くわからん。
『さて、時間だ。転生先のことは何もわからないだろうが時期がくれば自ずと知る』
段々と視界が薄れる。目の前にいた、話しかけてきていた光の玉も見えなくなって…
『さぁ、祝福だ。可能性に満ちたイレギュラーによるイレギュラー退治。どのような物語になるか、頑張ってくれたまえ』
次回から本格的に開始予定。できるだけ早めに投稿できるよう頑張ります。