インフィニット・ストラトス DEEP   作:右左右 右左

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オリキャラの説明回のようなもの。




黒の貴公子

「へぇ〜、そんな事があったんだ」

 

次の日の放課後、楯無に昨日あった出来事を話した。

 

「ああ、本当、ソルには助けてられたよ」

 

昨日に引き続き第三アリーナにて訓練をしている。

 

昨日、爆発したオール・フォー・ワンの左カスタム・ウイングは昨日、今日で朱理が直した。

 

アイツ本当に腕はいいんだが、どこか抜けてるんだよな。

 

「その後は?」

 

「俺の無事と一年生の無事を確認した後、颯爽と背を向けてどっか行っちまったよ」

 

「ふぅ〜ん」

 

「いや〜、ソル、カッコいいね。女子だけど俺が男だったら惚れてるね」

 

「薪君は男でしょ」

 

ISの訓練をしながらの雑談、今やっている訓練はISの基本中の基本とも言える武器の呼び出しだ。

 

ISの武器は名前を呼べば 拡張領域(バススロット)から手元に出す事が出来るが、戦闘中にそんな悠長な事はやってられない。

 

そのため、武器の形状を頭に覚えさせ、念じる事で手元に武器を出現させる訓練をしているとでも言えばいいか。

 

こちらの方が武器の名前を呼ぶよりも早く武器を構える事が出来るらしい。

 

「むぅ、ソル、ソルって・・・、サラもそうだけど薪君直ぐに女の子と仲良くなっちゃうんだから」

 

「女子しか居ないんだから、仲良くなるのは当たり前だろ」

 

「そうだけど・・・まあ、いいわ。とりあえず武器を出してみて」

 

「あいよ」

 

早速、右手にサブマシンガンを出現させる。

 

「今のは1,5秒・・・1秒台は切りたいわね」

 

「これ以上に早くできんのかよ」

 

「戦闘中の1秒の隙は死を招くわよ、薪君」

 

流石、蹴りを一瞬で三発入れ込む人間の言う事は重みがあるな・・・

 

「私やソルみたいな国家代表クラスの戦いになると、そんな僅かな隙をついて勝負が決まるんだから、隙なんて少ない方がいいわ」

 

「え、ソルって国家代表なの?」

 

知らなかった、というかまだ自分の周りの席の子くらいしか名前覚えてないな俺・・・

 

「そうよ、ソル・エンゲルベルト、ドイツ国家代表、私と同じく17歳にして国家代表になったのはあの子ぐらいかしら」

 

ドイツ人か・・・

 

いつもクラスで見るソルは女子生徒に囲まれていてその風貌すら見る事すら叶わなかったが、確かにISの授業の時や昨日みた感じでは確かにドイツ人だ・・・いや、一目見て何人なんてわからないけど。

 

「使用している専用機はドイツ第三世代機体、最近の試作品、シュヴァルツェア・シュトゥルム。シュヴァルツェアシリーズは最近ロールアウトした物だけど、それの雛型ね」

 

「ああ、あの黒い機体か」

 

俺のISを受け止めたソルの機体。機体自体はほっそりとしたフォルムで右肩と左肩にレールガンを搭載していた、両手の手首にはプラズマ手刀を、腰とリア・アーマーにはワイヤーブレイドをそれぞれ付けていた。

 

いや〜、見るからに面倒な機体だな、相手したくない。というか国家代表とは相手をしたくないっていうのは楯無で十分にわかった。

 

「後、第三世代特有のイメージインターフェースは初期型のAIC(慣性停止結界)完成型は敵の動きや武器を止める事が出来るけど、ソルの機体は一瞬しか止めれないわ」

 

「だが、国家代表なんだろう?」

 

「ええ、一秒もあれば薪君なんかは瞬殺ね」

 

まったく、本当に恐ろしい奴しかいないなウチのクラスメイトは。

 

「それなんかより、ソルの本当に恐ろしい所は・・・あら、噂をすればなんとやらね」

 

「ん?」

 

楯無が言葉を止めた時後ろから黄色い悲鳴が上がる。

 

「キャー!ソル様ー!」

 

「訓練頑張って下さーい!」

 

「今、私に手を振ったわ!」

 

「いいえ、私よ!」

 

後ろを見ればソルがピットから出た所だったらしい。

 

観客席にはざっと1クラス分は下らないくらいの女子生徒が一角にいる。

 

「なんだありゃ・・・」

 

「黒い貴公子、ソル・エンゲルベルト。一年生から二年生を中心に、ああやってファンクラブみたいなのが出来てるのよ」

 

「すげぇ人気だな」

 

観客席に手を振りながらソルがこちらに飛行し、俺達の目の前に着地する。

 

「やあ、薪、楯無。君達も訓練中かい?」

 

「ああ、そんな所だ、昨日はありがとな、ソル」

 

「なに、当たり前の事をしたまでさ」

 

「薪のカスタム・ウイングはもう直ったのかい?」

 

「ああ、朱理が1日で直したよ」

 

「そうか、流石は朱理だな」

 

髪をかきあげて、サッと手を横に流す。

 

綺麗というよりはカッコいいな。女子の人気もそういった所からくるのだろう。

 

「それでソル今日はどうしたの?まさか私との模擬戦でもやるの?」

 

楯無が俺の前に出てソルに訪ねる。

 

「ふふ、まあそう食ってかからないでくれ楯無、今日、用があるのは薪、君だ」

 

「俺?」

 

まさかのご指名で驚く。

 

「ああ、本来は昨日、君を訪ねようとしたんだが、ほら君墜落してしまっただろう」

 

「うぅ・・・すまん。それで?その用件ってのは?」

 

「なに、単純に君に興味があってね、手合わせ、もしくは、君の指導をしようかと」

 

手合わせは勘弁して欲しいな・・・

 

そう思っていると楯無がソルと俺の間に入る。

 

「指導者は間に合ってるし、今の薪君の実力で模擬戦をやってもソル相手じゃ、ボコボコされちゃうから駄目」

 

「ボコボコって、ひどい事言うな楯無」

 

いや、実際そうなるんだろうけど。

 

楯無にそう言われたソルは手を顎に当てて少し考えると口を開く。

 

「そうだな、模擬戦はまだ早いか・・・では、指導しよう。時には別の人間から指導を受けるのも薪にはいい刺激になるだろう?そうじゃないか楯無?」

 

「むぅ・・・だってソルに指導させると・・・」

 

「ん?何か言ったかい楯無?」

 

「いいえ、なんでもないわ。ほら薪君、ドイツ国家代表の御教授を受けれるのよ、喜びなさい」

 

なんか、勝手に決まったやり取り。まあ、俺自身、色々な奴から指導を受けれるのは嬉しい。それが楯無以外の国家代表ともなれば尚更だ。

 

「わかった、よろしくな。ソル」

 

「ああ、こちらこそよろしく頼むよ、薪」

 

ソルは俺の手を掴むと空に上がる。

 

「今日は簡単な、飛行技術を薪に教えよう」

 

「なにやんだ?」

 

「シューター・フローでの円状制御飛翔さ。薪の武装は今の所、銃器がメインだからね、覚えて損はないだろう」

 

「げ・・・」

 

円状制御飛翔ってこの前、楯無と一緒にやってボロクソ言われたヤツだ・・・

 

基本的にPICを使った空中制御はオートによって行われているが、今からやろうとしているその円状制御飛翔は二人で空中で円を描きながら高速で撃ち合うものだ。相手の射撃を避けながら、自分も撃つ。PICがオートだと、細かい制御が出来ない為、マニュアルで制御しなければならない。

 

この前はそれが上手く出来なく、楯無の射撃をモロに喰らい、蜂の巣にされたものだ。

 

「簡単どころか、高難易度じゃねぇか」

 

俺の文句を聞くとソルはフフっと笑う。

 

「そうか?慣れれば大した事ではないさ」

 

「簡単に言うけどなぁ・・・」

 

「薪」

 

ソルが空中で突然止まり、こちらにズイっと顔を寄せてくる。

 

「私に身を任せて、大丈夫、薪になら出来るさ」

 

「お、おう・・・」

 

「では、始めよう」

 

ヤバい、今ちょっとドキっとした。

 

俺とソルは一定の間隔を取った後、回り始める。

 

「薪、私のISには標準的な射撃武器がない、まずは撃つ事に専念して、加速していこう」

 

「わかった」

 

二人の円形軌道は徐々に加速し始める。

 

「薪、私の目を見るんだ」

 

「・・・・」

 

「そうだ、上手いじゃないか」

 

「・・・・」

 

ソルのそう言った指導がしばらく続き、最終的にはソルのISのレールガンを使った円状制御飛翔を行った。

 

 

・・・・

 

 

訓練が終わり、二人して地面に着地する。

 

「よし、今日はここまでとしよう」

 

「ソル・・・」

 

「どうした、薪?なにかわからな・・・」

 

俺はソルの両手を掴むと直ぐに言った。

 

「楯無と変わってくれ!!」

 

「ちょっと!?薪君!?」

 

いや、ビックリした、出来てしまったのだ、昨日まで出来なかった円状制御飛翔が。

 

ソルは目をパクチリさせた後、照れたように言う。

 

「いや、薪の飲み込みが早いだけさ」

 

「そういう所だ!」

 

「?」

 

ビシッと楯無に指を指していう。

 

「アイツは厳しすぎる!ソルみたいに優しさがない!」

 

「悪かったわね!優しさがなくて!ああ、もう!だからソルにやらせるのはヤダったのよ!」

 

「楯無が厳しいのは一年生の頃から変わらないからな」

 

俺に掴みかかって来そうになっていた楯無をソルがなだめ落ち着かせる。

 

「まあ、そう言うな薪。楯無は非常に優秀な人間なんだぞ」

 

「優秀?」

 

ここから、ソルによる楯無べた褒めタイムが始まった。

 

「薪は知らないと思うが実は、楯無のISはロシア政府が用意した物ではないんだ」

 

「え、そうなの?」

 

「ああ、ミステリアス・レデイは楯無がロシア政府から提供された設計図を見て一人で組み上げた物だ。そうだろう、楯無?」

 

ソルにそう言われた楯無は少し照れくさそうに言う。

 

「みんなそう言うけど、本当は色んな人に手を貸してもらったのよ。かっちゃんや王先生とか、今のウチのチームのみんなにも」

 

「それは楯無の人徳あっての物だろう」

 

そうだったのか、楯無は否定的だがそれでも十分に凄い事だが。

 

「それに、文武両道、容姿端麗。非の打ち所ない素敵な人物だよ、楯無は」

 

「そんなに褒めったってなにも出ないわよ、ソル」

 

「そうだ、今度薪にも楯無が作ったお弁当を食べさせてみてはどうだ?楯無の作った料理は絶品だぞ、薪」

 

「ま、まあ、今度ね・・・」

 

すげぇソル、あの楯無を完全に手玉に取っている。

 

しばらくの間、ソルによる楯無べた褒めタイムが過ぎて行くが、それでも先ほどの訓練を受けた後では、ソルに指導をして欲しかった。

 

「ソル、そこをなんとかならないか?」

 

「ふん、薪も強情だな・・・」

 

ソルは少し困ったような顔をした後、再び顎に手を当てて考える。

 

「では、こうしよう。次のリーグ・マッチにて、私と戦う時、私のシールドエネルギーを半分でも削れたら、君を指導する、というのはどうだ?」

 

「ぬ、シールドエネルギー半分・・・」

 

楯無との戦いを思い出すと正直無謀とも感じる提案だが、ソルが出した条件がそれならばやるしかあるまい。

 

「わかった、それでいこう」

 

「よし、では、訓練を励めよ、薪」

 

そう言って、ソルは飛翔し、ピットへと飛んで行く。

 

その背中を見送った後、楯無の方へと振りかえる。

 

「よしゃあ!脱、楯無の指導の為に、頑張るぞ、楯無!!」

 

「・・・薪君には一回お仕置きした方がいいのかしら?」

 

その日、第三アリーナに大量の大穴が空いた、というニュースが学校中に広がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜、一年生寮

 

「なるほど、絶対防御ってのがあってもそれを越えた火力を出すとパイロット自体にダメージが入ってしまうのか」

 

「そう言う事、今日身に染みてわかったでしょ、薪君?」

 

「ああ、お陰で擦り傷だらけだ、あと、軽い火傷の跡もちらほら」

 

「それは、ごめんって言ったでしょ」

 

「というか、俺の言った事を真に受けるなよ、冗談だって」

 

「だってあそこまで言われたら・・・」

 

「お前に指導を付けてもらってるのは素直に感謝してる、楯無に声かけられなかったら未だに空も飛べてないだろうしな」

 

「むぅ・・・」

 

訓練が終わり、一年生寮の食堂を歩く、俺と楯無。

 

「というか、お前どこまでついてくるつもりだ?ここは一年生寮だぞ」

 

「食事が終わった後は、座学よ、座学。薪君が強くならなきゃ、ソルには触れる事すら出来ないんだから、今日からトコトンやるわよ」

 

「うへぇ・・・まじかよ」

 

楯無のスパルタ特訓で大量に空いた大穴は先生にバレない内にISを使って二人で埋めた。やっぱりISは戦闘以外にも使い道は山ほどあるな、本来の性能は泣くけど。

 

「さて、もう遅い時間だし座る場所は沢山あるが、どこがいいか・・・ん?」

 

二人して食べる場所を探していると、珍しい光景を目にする。

 

「おお、一夏。いつも女の子をはべらかせているお前が珍しいな一人で食べてるなんて」

 

「あ、薪先輩・・・って、勘違いを招く言い方は止めて下さい」

 

食堂の隅でショボンとした顔で一人で食べている一夏を発見した。

 

「一緒に食べていいか?」

 

「はい、大丈夫ですけど・・・えっと、どちら様でしょうか?」

 

「始めまして、織斑君。薪君のクラスメイトの更識 楯無よ。よろしくね」

 

「は、はい。よろしくお願いします・・・」

 

楯無はウインクをしながら挨拶する。

 

おお、おお、猫被ってんな。一夏に実はスパルタ教師で正直模範的ではない生徒会長とでも言ってやろうか・・・

 

「一夏、コイツは・・・」

 

「薪君、何も言わずに(・・・・・・)席をつめましょうね」

 

ゴッと腰をぶつけられ、席に追いやられる。

 

「・・・ハイハイ」

 

どうやら、余計な事は言わない方が良さそうだ。

 

一夏の対面に座るように二人して席に着く。

 

「で、一夏。どうした?そんなショボくれた顔して」

 

一夏は少し戸惑った後、口を開く。

 

「先輩・・・それがですね・・・」

 

一夏が話した事をまとめるとこうだ。

 

昨日、転校してきた他クラスの女の子が実は一夏の第二の幼なじみで、昔に何かを約束したらしい、一夏はそれが思い出せなく、その幼なじみに怒られて「馬に蹴られて死ね」と言われてしまったらしい。ついでに箒にも「馬に蹴られて死ね」と同じ事を言われたそうだ。

 

なんなんだよ、セカンド幼なじみって・・・コイツ確か箒とも幼なじみだってよな。はぁ、ISを起点として妙な出会いを持ってるなコイツ・・・

 

「確か、酢豚、毎日食べ放題って言う、約束だったはずだったんですけど・・・」

 

「そりゃ、お前、その子が言いたかったのは多分、味・・・」

 

「薪君、ストップ」

 

隣にいた楯無に口を押さえられる。

 

そしてそのまま、一夏に聞こえないように二人して顔を後ろに向ける。

 

「どうした、楯無?その子が言いたかったのは多分、毎日、貴方の為に味噌汁を作ってあげるって言う、遠回しな告白だろ?」

 

「いい、薪君?そう言う女の子の大事な事は本人達の間で決着をつけるべきなの。私達が口出しして事を急がせるべきじゃあないの」

 

「そうかもしれんが、正直、酢豚だぜ?ここ一ヶ月一夏を見てきたが、コイツは生粋の唐変木だ、ど直球に言ってやらないと一生気づかないぞ」

 

「ああ・・・、織斑君ってそういう子なのね・・・、それでも駄目、絶対駄目、私達は上級生なんだから、こういうのは見守るべきよ・・・・でも、酢豚かぁ・・・」

 

「昔の約束ってのも、どうなんだ?記憶として曖昧になっちまうだろう?」

 

「でも、織斑君ギリギリ覚えてるみたいなだし・・・しかし、いいわね〜、「あの時の約束覚えてますか?」なんて、素敵じゃない」

 

際どいライン、果たして俺達が一夏に気づかせるべきなのか、放って置くべきなのか、結局、青春してんなぁコイツらという話しになっていく。

 

「あの〜、先輩達?」

 

「ん?ああすまんな、ちょっと話してただけだ。しっかし、いい思いしてんな一夏」

 

「いえ、全然、今いい思いはしてないんですけど」

 

「・・・・」

 

そうだよな、素敵な約束でも結局噛み合ってないのなら意味はない。

 

「・・・先輩、俺、鈴にどうしたらいいんですかね」

 

「・・・・そうだな、お前ら、約束するって事は仲は良かったんだろ?」

 

「・・・はい、俺と鈴と、後、弾って奴がいるんですけどよく三人で遊んでました」

 

一夏は懐かしむように顔を緩ませる。

 

「なら、今はどうだ?仲良くしたいか?」

 

「勿論です!また・・・昔みたいにアイツと、一緒にいたいです」

 

「じゃあ、簡単だ、一言ゴメンでいいだろう」

 

「そう、簡単に言いますけど・・・」

 

「一夏、そうやって、自分の感情を優先させていると、タイミングを逃すぞ」

 

一度座り直し、一夏の目を見て言う。

 

「お前らは子供のようで子供じゃない、何かあったら早めに仲直りをした方がいい、じゃないと戻らなくなっちまう」

 

「戻らないですか」

 

「ああ、お前より少し大人からのアドバイスだ」

 

思春期の心は小学生より繊細だ、時間が解決しない事も出てくる。それに気づけないまま、日々を過ごしてしまう。

 

 

自分が納得出来ないから。

 

 

一夏は少し考え込んだ後、顔をあげる。

 

「わかりました、明日、鈴に謝ってみます」

 

「そうしとけ、問題は早めに解決だ」

 

しょんぼりした顔から元気になった一夏は、勢いよくご飯を食べ始める。

 

それを見た、俺と楯無は少し安堵する。

 

「薪君、凄いわね」

 

「いいや、一夏自身、どこか自分に否があるのは認めていたから、放っておいても勝手に謝ったろう」

 

「それでも、先輩としての務めは果たしたんじゃない?」

 

「そうかねぇ・・・」

 

ようやく、食事にありつく。この後、楯無のスパルタ座学が待ってる。

 

気が休むのはご飯の時くらいか・・・

 

夜は過ぎていく、ちょぴりだけど、一歩ずつ、成長していく彼らと共に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の夜、同じようにしょぼくれた顔で一人で食べている一夏を見つけた。

 

「どうした、一夏?」

 

「あ、先輩・・・」

 

少し申し訳なさそうに、一夏が顔を上げる。

 

「まさか、仲直り出来なかったのか?」

 

「ええ、ちょっとケンカしちゃって・・・」

 

「何だってまた・・・」

 

「その、色々話してたら、罵倒を沢山言われて・・・それで・・・」

 

「それで?」

 

「つい、アイツが気にしてる貧乳って言っちゃて・・・」

 

「・・・馬鹿だろ、お前」

 

ただ、繰り返してしまう事もある・・・

 




鈴との接触は第二章が終わった後になります。
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