EPⅨ「俺達、闇と脅威を知ります」
Side一誠
半ば強引に巻き込まれたライザー・フェニックスとのレーティングゲームから数週間後の事…の前にゲーム後、知奈さん達から言われた事を思い出していた。
~ゲーム後~
「え?」
「そういう事だから覚えておいてくれないかしら」
「…分かりました…」
知奈さん達がゲームの最中でふいにアーシアから強大な魔力の奔流を感じ取ったらしい。
だから一応警戒してくれといてくれないかと…俺達は何も感じ取れなかったが彼女達とは魔法の系統がまるで違うからそこは仕方無いのかもしれない。
でも何故アーシアに?…
考えていても分からないので本題に戻ろう。
今俺達は又愚レモリーに呼び出された。
俺達を便利扱いしていないか?
それはそうと先客が来ていた。
その中になんと幼馴染であり俺の数少ない味方であった紫藤 イリナの姿があったのだ。
「い、イリナだよな?」
「ウソ!?ホントにホントにイッセー君?!」
「い、イリナ…な、なんで!?…」
「感動の再会に屑が邪魔をしないでくれるかしら」
一方の元糞兄貴はイリナに思いっ切りボコボコにされ撃沈していた。
「ごほん、本題に入らせてもらってもいいかしら?」
「あ、ごめんなさいね」
イリナ達、教会から派遣されてきたエクソシストが言うにはこうだ。
バチカンの支部に保管してあったかの伝説の聖剣であるエクスカリバーが堕天使の襲撃を受け奪われてしまったそうだ。
ってか確かエクスカリバーって伝説では湖の妖精に返還された筈…ドライグもアーサー王伝説ゆかりのドラゴンだし
『折れてる時点で恐らく元が偽物の別物だろう。
もしそうでないなら…』
だよなあ…ドライグは静かな怒りを燃やしていた。
今にも天界を襲撃しそうな勢いだ。
それにしてもコカビエルか…聖書に記される程の強者だが今更パチモノなんか奪って戦争再開でも掲げているのか…その先にあるのは悲しみと滅びだけだというのに。
「ン?先程は気が付かなかったが其処にいるのはもしや「魔女」のアーシア・アルジェントではないか?」
「ッ!」
イリナの同僚の青髪のエクソシストがアーシアに気が付いて言葉を続ける。
「悪魔を癒した異端の魔女がこんな極東の国でよもや転生悪魔になっているとはな今ここで断罪してくれようか」
「ちょっとゼノヴィア!?」
「私の大切な眷属に手を出すというなら相手になりますよ?」
「おっと、それは失礼したな」
青髪エクソシストがアーシアに剣を向けてきたので会長が庇う。
青髪エクソシストは謝罪するがどう見ても不服だといわんばかりの態度だった。
「それで、悪魔側は関わるなという話だけど貴方達二人で大丈夫なのかしら?」
「主の為ならばこの命尽きたとしても…」
「フンッ!」
「ぐはっ!?…」
愚レモリーが質問すると青髪はそう答えるがすぐにイリナに腹パンを決められ悶える。
「死ぬ気はないわ!最悪エクスカリバーの破片さえ回収出来れば良いのだから」
「そ、そう…」
「はあ、なんで私あんな狂信者なんかと組まされたのかしら…じゃあ私達は…」
「その前に待ってくれないかな?」
ふと木場が憎しみを込めた表情でイリナ達を呼び止めた。
「なんだ?」
「君達の先輩さ…失敗作の烙印を押されたけどね…」
「君はもしかして…」
木場の言葉を聞いて何かを察したイリナは悲しそうな表情を浮かべていた。