Sideツインエンジェル
推奨戦闘BGM「ラブリー☆エンジェル！！」or「エンジェルらいくに☆LOVEりたい！！」♪
「いっくよぉー！＜エンジェル・トルネード＞！」
「いきます！＜エンジェル・アロー＞！」
「むうう！？」
私の竜巻キックとブルーエンジェルの矢を受けてコカビエルは吹き飛んでいく。
「ま、まだだ！…」
「隙だらけよ！＜エンジェル・ボム＞！」
「むお！？だがその程度では！…」
私達の波状攻撃にコカビエルは耐える。
なんて奴なの…もう時間があまり無いのに…。
「ツインエンジェル！コカビエルが奪った物を見てみろ！」
「アレは！…そうか！」
ジャンパーソンの指摘を受けて私達は気が付く。
コカビエルの手に未だあって、懐に忍ばせている聖杯の欠片が微かな光を放っている事に。
きっとコカビエルが無意識に聖杯の欠片に力を願ってしまっているんだ！
早い所奴から聖杯の欠片を取り返さない事にはジリ貧状態に陥ってしまう。
「だったら俺達が隙を作らせます！」
「イッセー君！是非お願いするわ！」
イッセー君達が隙稼ぎを願い出る。
「皆いくぞ！」
「「ええ！！」」
「貴様等なぞにこの俺が負けてたまるかあー！」
イッセー君達が一斉に攻撃を仕掛ける。
対するコカビエルも負けじと大型の光の槍を生成して投擲する。
「私達はお前になど負けん！＜ニーキックミサイル＞！」
「なんだと！？」
それに対しジャンパーソンが左膝関節部から射出したミサイルで迎撃し撃ち落とす。
「ジロー！」
「お願い！♪～」
「ぐお！？」
驚愕するコカビエルの隙を突いて後輩ちゃん達の波状攻撃を受けコカビエルは大きく後退する。
其処に
「いくぞドライグ！アイツを存分にぶん殴れる力で！」
『おうよ！』【BOOST！×７】
「はああああー！セイクリッドドラゴンナックルゥー！！」
「ぐぬううう！？赤龍帝の転生悪魔小僧か面白い！」
赤龍帝と何かの力が混ざった鎧を纏ったイッセー君が仕掛ける。
「レッド、今よ！」
「分かったわ！もう一撃エンジェルトルネード！！」
「がはあああー！？」
好機と私がもう一撃を繰り出すとコカビエルは絶叫を上げ彼の懐にあった聖杯の欠片が零れ落ちてくる。
私は急いでそれをキャッチし安堵する。
ぬ、ぬぐううー！？貴様等もう許さんぞ！」
聖杯の欠片を取り返されそう理不尽な憤怒を向けてきたコカビエルだったが…そこで驚くべき事が起きた。
『む！？…』
「これは！…」
「「え！？…」」
私が取り返した聖杯の欠片が一人でに浮き出してイッセー君の胸に吸い込まれていったのだ。
それと同時に彼の纏っていた鎧にも変化が起きる。
当然私達もその事態に困惑するしかない。
「真逆、聖杯の欠片がイッセー君に力を借してくれたの？…」
「恐らくそうでしょう…私達のミッションは一応達成しましたし後は彼等に任せて帰りましょうか」
「そうね」
ブルーの推測に私とホワイトは同意し後を彼等に任せる事にして撤退した。
Side一誠
推奨戦闘BGM「ColorofTears」♪
「ドライグこれは？…」
『恐らく聖杯の欠片とかいう物が相棒に力を借したからだろう…だが一時的なものだなこの力は。だがこれは…』
「そうか…名付けるなら【セイクリッドドラゴエンジェルアーマー】っていった所か」
「そんな馬鹿な！？俺が使った時はその様な強大な力などは…」
「コカビエル！ツインエンジェルも言っていただろう！人の純粋な願いの為の力がお前の様な邪な奴に本来の力など解放する筈もねえ！」
「ほざけえー！」
『相棒！もうあの術式が発動する迄のタイムリミットがほとんどない！
次の一撃で決めなければ！』
「ああ！」
輝きを増す魔法陣を見て俺は飛翔する。
「お、俺は負けん！ぬうん！」
対するコカビエルは先程よりも更に超大型の光槍を生成し振るってこようとする。
「［奴を魔法陣毎ブチのめす力］！」
「なんだと！？」
俺は力を解放し急降下しながらコカビエルに鉄拳の一撃を入れる。
「＜セイクリッドドラゴエンジェルブーストナックル＞！！」
「がはあああああああー！？……」
コカビエルの光槍を打ち砕き一撃のもとに捉えて魔法陣に叩き付けそれ毎粉砕する。
「止まった！…」
コカビエルは先の俺の一撃で再起不能となり、魔法陣は跡形も無く砕け散り街の崩壊は寸での所で止める事が出来た。
「よく戦ってくれたな！」
「…」
鎧を解くと俺に力を借してくれた聖杯の欠片は一人でに何処かへと飛んでいった。
恐らく元あったあるべき場所へと戻っていったのだろう。
直後、喚くグレモリーを無視しジャンパーソンが俺にそう言葉をかけてくる。
俺はジャンパーソンに問いかける。
「なあジャンパーソン、貴方は司良義父さんなんですよね？」
「ははは…やはりお前の目は誤魔化せはしなかったか。
そうだ私は…」
それから俺達はジャンパーソン、義父さんの話を聞いていた。
激しい戦いの後、義父さんは義母さんと出会い恋に落ちた。
義父さんはロボット、義母さんは人間で当然子供など作れなどしない。
そんな無情な現実を快く義父さん達は受け入れ、せめて人間みたいに生きてみたいと思った義父さんはかつて敵対した組織「SS－N（スーパーサイエンスネットワーク）」が不完全としていた技術を義父さんの生みの親である三枝 かおるさんに頼み込んで完成させてもらい普段の人間としての体を獲得したそうだ。
そういう背景があったのか…。
「ネオギルドの残党、それに唆された者達、もしかしたらSSNや帯刀コンツェルンの残党もいるかもしれない…だから私も再びジャンパーソンとして戦う決意をした！」
義父さんがそう言ってくれるならとても心強いものだ。
「ほう、今代の赤龍帝は歴代と違って面白そうだ！」
『その力…もしやアルビオンの力を宿した白龍皇か！』
「コイツが！…」
「そうだ。俺は白龍皇のヴァーリ今後共よろしく」
上空からドライグと対になった白き鎧を纏った男、ヴァーリが現れる。
「おっと今回はコカビエル達の回収に来ただけだ。
君とは是非戦いたい所だが今度という事になるな」
「俺は二天龍の宿命なぞになんか全く興味無いんだがな…」
「はは、手厳しいな…では戻るとしよう。
ああ、其処の改造人間は君達の手で断罪するがいいさ。
もうその男は此方の手には余るからね」
そう言ってヴァーリは気絶したコカビエルとフリードを回収して去っていった。
「あ、あの…確かジャンパーソンさんでしたか？」
「ん？」
白龍皇との会話を終えた後、義父さんに姫島先輩が話しかけてきた。
「つかぬことをお聞きしますがもしかたらと思い…私が幼少の頃、母共々ある奴等に命を狙われていた所を貴方と同じ様なロボットらしき人物に助けられたんです。
その方は銀色のロボットみたいでした」
「そいつはきっと私の相棒として共に戦ったガンギブソンだな」
「ガンギブソン…」
「分かった！彼に礼を言いたいのなら今後の戦いの事もあるからその事も伝えておこう」
「ありがとうございます！」
どうやら義父さんの戦友と姫島先輩の間に一悶着あったみたいだな。
その後、校庭の修復作業に追われ怒涛の一日を終えたのだった。