「お久し振りですソーナ様。お母様より人間界を学ぶよう申し付けられました、レイヴェル・フェニックスです」
ペコリと可愛らしくお辞儀する少女を見て、ソーナと椿姫は胡乱な視線で花戒桃に膝枕、由良翼紗に足裏マッサージされながら草下憐耶にピノを口に運ばせているミカドを見る。
生徒会室をなんだと思ってるんだろうか。と、生徒会室で何度もやってる自分を棚に上げてソーナは眉根を寄せた。嫉妬とも人は言う。
「今はミカド様の家でお世話になっております」
因みにミコトと仲がいい。ミコトは悪魔に好かれるからね。見た目の歳が近いのもあるが。その経由でアーシアとも仲良くなってる。転校してくれば駒王の金髪シスターズとでも呼び名がつくだろう。
「つまり彼女がフェニックス家から貴方への献上品と……」
「はい?それは、どういう……」
「何だお前自覚なかったのか」
ソーナの言葉に首を傾げるレイヴェルに、ミカドは呆れたように立ち上がる。
打ち合わせもなく巡巴柄と仁村留流子がホワイトボードや白衣を用意した。
「………椿姫、私の眷属がミカド君に調教されてません?」
「落ち着いてください会長。会長も私も含めて彼に調教されてます」
そんな会話をする生徒会長達を他所にミカドはホワイトボードに絵を書いていく。
「俺がソーナから聞いた限りの各家の権力差はこんな感じだな。魔王排出家はそこそこ高いが大王派閥が結託し上位を独占中。ぶっちゃけ魔王は大王より下だ。だがそこに新たな権力者が現れた」
と、頭の上位に2つ程絵を描いて、少し考えた後3つ付け足した。
「それがリリスとその後夫の俺。後ついでにリリスの直系であるミコトも入れとくか。少なくとも大王派は内心「一度死んで人間の力で蘇っただけのくせに調子のんなクソが」と思ってようと口に出す事は出来ない。裏でコソコソ謀やってるみたいだから今度数が半分になるまで殺しとこ。これが本当の半殺しってな………まあそれはおいといて」
「あの、ソーナ様?今明らかに置いてはいけない言葉が聞こえませんでした?」
「?椿姫、何か変なことを言ってましたか?」
「さあ?解りかねます」
じゃあ気のせいかな?とレイヴェルは小首をかしげた。
「つまり俺と交流を結べるって事はそのままステータスになる状況になったわけだ。そのうえで俺は一度ライザーにリアス・グレモリーの現状を教えてやったから、まあライザーが気に入られてると思ったんだろ」
実際は心優しいミコトの頼みをしかたなく聞き、後で貴方達に頼らなければ良かったなどと言い訳されては敵わないのでどのみち婚約破棄になるようにするためだったが。
「フェニックス家は涙の恩恵で稼ぎこそ多いもののだからこそ成り上がりと嫌ってる奴等もいるんだろ?そんな中、一族の者が俺と親しいってのは最高に嬉しいニュース。だけど勘違い。だから俺が女好きなの知ってお前を寄越したってとこだな」
「そ、そんな……お母様達が、まさか………でも」
「まあ俺女に困ってねえから要らねえけど」
「……………」
それはそれで女として複雑なのだが。
「そういえばミカド君ってレイプはしませんよね」
「する時はするぜ?敵とか俺を都合よく利用しようとして来た奴とかなら。今はお前等がいるからなあ」
「「「……………」」」
「そこは照れるところなんですの!?」
「まあ生徒会の一部はある意味レイプとも言えなくもなくもないかもしれないが」
「それは、どういう」
「ソーナ達との関係がバレた際縛り上げて指でいじってからソーナ達とヤりまくった」
「………………随分、欲に忠実なのですね。貴方も、彼女達も」
「こいつ等は悪魔で俺は悪魔の祖の因子を受け継いでるからなあ」
「私は悪魔ですが、一時の欲に流されるなどと言ったことにはなりませんわ………何故そんな生暖かい目で私を見るのです!?」
「生徒会役員共が通った道だから」
ソーナもミカドも目上の相手だ。婚約関係でもない相手と獣の様にまぐわっていると言うのは貴族として思うところはあるがレイヴェルが何か言えることではない。そもそもが悪魔の祖リリスが姦淫を認めてる訳だし。
産めよ増えよの
「貴族ですもの、理解はできますが……」
それでもやはり恋愛はしたい。顔はそこまで固執しない。強くて優しくて勇敢な相手がいい。
「………………」
強さ、で言えばシヴァ公認で並の神より強いらしい。優しさも……自分が送られてきた目的を知りながら滞在を許してくれるあたりあるのだろう。でも勇敢さは……いや、そもそもシヴァ相手に勇敢さ見せろってだいぶハードル高くない?
あれ、そう考えると悪くない気がしてきた。そんな頭を冷やすため夜風に当たろうと屋上に向かうべく階段を登る。外から見たら3階建て一軒家なのに中はめっちゃ広いし屋上から見た景色が何故か6階の建物。
5階から6階に上がると扉の前で蹲る人影を見つけた。
「貴方は……確か紫藤さん?」
「は、ぁっ!………ふえ?」
顔を上気させ息も荒く、肩を震わせていたイリナはトロンした顔で振り返る。涎が垂れたその顔を見て、思わずゴクリと唾を飲むレイヴェル。イリナはハッと気付くと寝間着のズボンの中に突っ込んでいた手を抜き慌てて立ち上がる。
「ご、ごめんなさい!」
何がだろうか?
大慌てで逃げていくイリナに首を傾げ、レイヴェルは彼女が除いていた部屋を見る。ぐったり倒れるグレイフィアがいた。いや、顔に傷がある。あっちは正確には元グレイフィアの弟だったか?
そしてベッドには
「え……うそ、ミコトさん?だ、だって親子って………わ、わぁ………あんな風に!?」
「何をしている?」
「うひゃあ!?」
振り返ると青髪に緑のメッシュの女性が立っていた。確か名は、ゼノヴィア。先程覗いていたイリナと同じく元教会の戦士。
「って、あ!」
「?ああ、安心しろ。部屋の各所は音を通さない。食事の時鳴らす鐘は別だがな。何でも周囲の住人から夜少し声を抑えてくれと苦情があったらしい」
声を出してしまい、恐る恐る部屋を見るレイヴェルにゼノヴィアがそう返す。そういえばドアが開いてるのに声が聞こえてこない。そんな理由なのか。
「私もこれから混じってくるが、君もどうだ?」
「か、仮にも教会の元戦士がどうなのですかそれは」
「慎ましく生きろと教えを説いた神が死んだのだ。自由に生きて何が悪い?まあ、私も最初はやけになってるな、とは思っていたが…………こう、ミカドは相手に合わせて抱き方を変えてくれてな。頭を撫でられたり首や肩にキスされたりしながら抱き締められて……満たされるし癖になる。何、合わないと思えばやめればいい。どうせ悪魔の出生率じゃ最近出た薬使わなければ一発で受精したりしないだろう?」
それは、まあそうだろう。
ついでに言えば自分はフェニックス。処女膜だって治る。フェニックスの女は魂が認めた相手との行為でのみ処女膜を失うのだ。
だからきちんと恋した相手に処女は捧げられる。そんな言い訳が思いついた時点で、レイヴェルがゼノヴィアの手を降り解けるわけもなく共に扉の向こうへと………
因みにこの世界のフェニックスは「この人に処女を捧げたかった」と心変わりすると膜は復活する。なぜそんな設定を考えたかって?言わせるなよ恥ずかしい
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